荷揚げに終始した立山スキー・御前谷 他
- GPS
- 80:00
- 距離
- 27.7km
- 登り
- 4,063m
- 下り
- 3,999m
コースタイム
/9 8:20-9:50 ハシゴ谷乗越 10:22-10:37 剣沢出合 -11:10 真砂沢出合 (泊)
/10 9:15-11:20 熊岩(長次郎雪渓滑降) - 剣沢出合 - 剣沢幕営地(滑降) - 真砂沢出合 (泊)
/11 6:10-7:40 真砂沢2200m 8:10-9:45 稜線 10:10-12:40 雄山 13:10(御前谷滑降)
14:30 送電線支尾根 15:00-15:43 湖岸道 15:55-16:20 黒部ダム 17:05(トロリーバ ス)17:20 扇沢
天候 | 5/8 晴れ /9 曇りのち雪 時々雷 /10 曇りのち晴れ /11 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
この週末はどういう訳か中国人でごった返しており、トロリーバスも終電(?)以降の便を増発していたようです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・雪が少なく、ダム下までの滑りも木が多く出ていて大変。 ・板は結局、丸山東壁の脇まで背負う。なお、内蔵助平直下は雪が切れており、水流通しの急 斜面のトラバースかかなり上部の斜面を狙っていかないと、スキーを履いたままでは登れな い。 ・真砂沢稜線直下は右寄りから登った方が楽そうだった。 ・御前谷は、谷を見て右寄りからドロップした方が斜度の威圧感に負けないかと… ・2200mの台地へ斜滑降してゆくとき、下りすぎると後のツボ足が大変。 ・黒部平から湖岸道への下りは、凸凹で立木が多く滑りにくかった。なお尾根伝いにしばらく 進んでから左の沢型に入った方が、雪つきもよく滑りやすい。 |
写真
感想
計画通り(三の窓、池ノ平山、小窓雪渓、長次郎雪渓、御前谷)に事は運ばず、ほとんど荷揚げしただけのスキーになってしまった。苦行に近いか!?ザックが28キロ、プラス板…考えたくない。室堂から入った方が滑りが多く、楽しめることが判明。多分よほどお金に困らない限り、このルートでは入らないかなぁ…
今回は8日からがいい天気と聞き、急きょ休暇をぶち込み、いい加減再履修もいいところ三の窓、長次郎雪渓を狙って(本当は違反ですが…)出発。最高の天気でありながら、案の定寝坊で始まり、扇沢着は12時近く。きっと内蔵助平まで入れればと安易な気持ちだったが、旧日電歩道下降点に来て状況が悪いことを把握する。雪が少なく本当は埋まっているはずの木を避けながらダム下に到着。ここから地獄が始まる。クワガタ状態のまま上半身をかがめ木をくぐり、中途半端な残雪を何十回となく踏み抜き、汗だくになりながら『いつかは内蔵助』と心に念じて進む。
地形図の『黒』あたりから本流がデブリで埋まっており、幾分楽になる。2回ほど足首程度の渡渉、水平道を無理にたどる方が危ないところもある。やっと内蔵助出合、期待もむなしく当然のように雪がない…木が減った分ただ重荷を我慢して登ればいい。雪の範囲が多くなってきたが、上部でつながってなさそうなのでクワガタ状態継続。丸山東壁の基部くらいからやっとスキーが履ける。雪が緩くシールの利きが悪い。内蔵助平に上がる直下の斜面がシール登行で越えられず脱いで上がる。水流沿いで行けたのか上から確認するが、結構急な片斜面のトラバースとなるようだ。
平と言いながら意外に起伏があり、水が取れそうなところがあったため、本日は終了。これから雨らしいが…疲れた。
昨晩は雷が鳴り、雨模様。朝は思ったほど回復しておらず、時間を遅らせて出パ。気温が高く雪が緩い。立木の少ない斜面を登りきるとハシゴ谷乗越。乗越から池ノ平方面が見渡せるが、ガスの中。すると雪が降ってきた。
途方に暮れてしまったが、とりあえず剣沢に下る。今山行、初のまともな斜面の滑降だ。中間でデブリも出てくるが、おおむね快調に下る。本来の行動は二股だったが、この雰囲気は敗退を醸し出していたため、迷った挙句、真砂沢出合にベースを設定する。せめて1本滑ろうと思うが、雪はだんだん強くなり、雷がものすごい音で谷の中に音を響かせている。天気予報は大外れ。寒気が残ってしまったようだ。午後沈殿…ひたすら眠る。
夜半の大風や雷で時々起こされたが、どうせ沢はなだれるだろうと予想し、いじけて沈殿することに…
が『おはようございます!!』の、おじさんの声で起こされる。風が落ち着いたと別山乗越から滑ってきた人だ。今日は黒部別山、池ノ平山へ行くとのこと。少し元気づけられ、長次郎谷に出かける。初めてこの斜面に入るが広くて適度な斜面だ。風の影響もなく、シールがよくきいて歩きやすい。昨秋歩いた北方稜線を見上げて雪渓を登る。名前に聞いていた熊ノ岩、立派である。この先、左㑨にルートを取るが、吹き溜まりとなっているらしく、膝下くらいの積雪でキックターンをすると足元が崩れる。雪の層の下側の雪は5ミリくらいの粒状の雪がビッチリ入っている。撤退!!
快適に滑り降りて剣沢に着くと中途半端になった時間を持て余して、ただ青空を眺めるばかり…腐っていても仕方ないので剣沢のテント場まで登ることにする。長い。しかし剣沢をいい雪質で滑ったことがなかったので、これはこれでありだったか??あっという間に真砂沢出合。すると朝のおじさんも帰ってきた。しばし談笑。
本日最終日は今山行のメイン、御前谷滑降だ。おじさんは真砂沢を滑って剣沢を詰めて帰るそうだ。パワフルだ。自分も雄山へのショートカットになると思い、真砂沢を詰める。下部は日陰でクラストしており、一部はカニで越える。谷がカーブすると日も当たり、広い真っ白な斜面をただひたすら登る。おじさんはもう滑ってきた。来週もどこかへ行くらしい。稜線への詰めは無理せずに左岸側を登れば良かった。直登しようと突っ込むと吹きだまっており、キックターンで足元が…結局、クワガタで不安定な雪の膝上ラッセルとなってしまう。怖かった…稜線上は風もほとんどなく、結構登山者が歩いている。当然、スキーは担いで歩くことになる。
バテバテで雄山着。御前谷の傾斜はちょっとビビりが入るものだったが、先行者もおり、意を決してサル又ノコル方面にトラバース気味に滑降開始。『いける』と確信を得てターンをつなげる。上部を過ぎれば快適斜面となる。雪もよく、スキーがよく走った。今山行のまともな1本、最高の滑りだ。先行者のシュプールに従って、2200m台地へは腐れ雪の斜面をトラバース、台地の上の岩陰に出る。ここからが核心だった。
コースはさらに斜面をトラバースして、次の尾根に取り付く。急な谷に阻まれるのですぐにわかる。鉄塔を目印にということだったが、保護色で分かりにくかった。2200高度を維持しなかったことで尾根の登りが長くなるも、最後の試練と思い、ツボ足で標高差50m程度を頑張る。あこがれていたロープウェー脇斜面の滑り、当然見せ場で転んだ。 黒部平は雪が重く、交通費削減のために湖岸道まで滑る。夏道に沿って尾根状を滑るが、凸凹で木も多く滑りにくい。ここで誘惑に耐え切れず、先行者のシュプールについて行ってしまい、雪がなくなってドはまりしてしまう。地形図上の1629から沢形に入った方が圧倒的に楽だった。ヘロヘロになって湖岸撞着。ここから最後の試練、クワガタにするとトンネルの天井に板がぶつかってしまうので、ケーブルの駅まで前傾姿勢で歩くことに…ダムは中国人であふれかえっていた。日曜ってこんな感じ??
コメント
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天気が悪化したので心配してましたよ!
自分ができないテレマークで、雪山を自由に駆け巡るABちゃんはすごい!
でも、単独行だから、くれぐれも慎重にね
週間天気予報はあてになりませんね…
雪は少ないですが、もう一滑りしたいですね
6月、早出川でもどうですか!? A君も誘って!!
キャンプで海谷もいいですねぇ~
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