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Yamareco

記録ID: 454402
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

仙丈ヶ岳 ライチョウが飛んだ!

2014年05月24日(土) ~ 2014年05月25日(日)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
12:42
距離
24.8km
登り
2,372m
下り
2,361m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

5月24日(土)
仙流荘10:05→南アルプス林道バス→10:40歌宿バス停10:46→12:00大平山荘→12:12北沢峠→12:22長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)

5月25日(日)
長衛小屋テント場4:20→4:46二合目→5:37大滝頭→6:35小仙丈ヶ岳→7:49仙丈ヶ岳8:05→8:26仙丈小屋→8:40馬ノ背コース引き返し点→9:06小仙丈から仙丈間の小屋分岐→9:36小仙丈ヶ岳→10:14大滝頭→10:57二合目→11:21北沢峠→11:33長衛小屋テント場
テント撤収
長衛小屋テント場12:34→長衛荘(こもれび山荘)にて昼食→14:40歌宿バス停15:15→南アルプス林道バス→15:50仙流荘
(下りのGPSトレースが乱れていますが、忠実に林道を歩いています)
天候 5/24 晴れのち曇り
5/25 曇り時々晴れ、霞濃い
過去天気図(気象庁) 2014年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
マイカーにて仙流荘駐車場へ
仙流荘から歌宿まで南アルプス林道バス(往復2080円、荷物代込み)
コース状況/
危険箇所等
○歌宿〜北沢峠
歌宿以降の南アルプス林道は整備中で落石跡が多数あります。ネット等の整備前なので、落石に注意してください。
長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)はまだ営業していません。このためテント場は無料で使用できると小屋に貼り紙がありました。
北沢峠の長衛荘(こもれび山荘)は営業しています。入り口に自販機があり、ビールや酎ハイを購入できます。
○北沢峠〜大滝頭
二合目以降から積雪が多くなります。4合目の上あたりから雪の斜面をトラバースして大滝の頭に至りますが、ここはアイゼンを装着した方が良いと思います。
○大滝頭〜小仙丈ヶ岳
自分は大滝頭にてアイゼン(12本爪)を装着。ほどなく森林限界を超えますが、これ以降腐った雪の踏み抜き多発地帯となります。
○小仙丈ヶ岳〜仙丈ヶ岳
途中岩場など雪のないところがあります。アイゼンは付けたままなので、岩に爪を引っ掛けて転倒しないよう。仙丈ヶ岳直前の痩せた雪稜は両側が切れ落ちています。自分が登った日はほぼ無風でしたが、風が強い日は防風対策をしっかり。
予約できる山小屋
北沢峠 こもれび山荘
仙流荘にて南アルプス林道バスを待つ
まだ歌宿までしか開通していないので乗客は少ない
それでも林道沿いの野草見物の団体さんなどで7割くらいの乗車だった
1
仙流荘にて南アルプス林道バスを待つ
まだ歌宿までしか開通していないので乗客は少ない
それでも林道沿いの野草見物の団体さんなどで7割くらいの乗車だった
歌宿着、ここから北沢峠まで6キロの歩き
正面に鋸岳が大きい
3
歌宿着、ここから北沢峠まで6キロの歩き
正面に鋸岳が大きい
鋸岳のゴリラ
甲斐駒ヶ岳
林道沿いにはまだ雪が残る
(車道は除雪済み)
1
林道沿いにはまだ雪が残る
(車道は除雪済み)
谷を埋めた残雪と鋸岳
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谷を埋めた残雪と鋸岳
大平山荘を通過
ザックが重くてバテバテ
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大平山荘を通過
ザックが重くてバテバテ
ようやく閑散とした北沢峠に到着
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ようやく閑散とした北沢峠に到着
長衛荘は営業中
外来でも軽く麺類を食べることができる
入り口に缶ビールの販売機があった
重い缶ビールを担いできたが、ここで買えばよかったかな?
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外来でも軽く麺類を食べることができる
入り口に缶ビールの販売機があった
重い缶ビールを担いできたが、ここで買えばよかったかな?
北沢峠のトイレは鍵がかかっていて使えない
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北沢峠のトイレは鍵がかかっていて使えない
テント場へは「仙水峠へ」の看板を左へ下る
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テント場へは「仙水峠へ」の看板を左へ下る
テント場手前の水場
小屋の水もここから引いているようで小屋には飲用可との貼り紙があった
テント場手前の水場
小屋の水もここから引いているようで小屋には飲用可との貼り紙があった
長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)
まだ営業していない
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長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)
まだ営業していない
テントはどこでも張り放題
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テントはどこでも張り放題
テント場の正面には小仙丈ヶ岳
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テント場の正面には小仙丈ヶ岳
小屋の右手、北沢にかかった橋の横にあった雪を集めてビールを冷やした
小屋の右手、北沢にかかった橋の横にあった雪を集めてビールを冷やした
テン場の一番奥
このあたりの河原も整地した跡が
雨が降ると冠水しそうだが・・・
テン場の一番奥
このあたりの河原も整地した跡が
雨が降ると冠水しそうだが・・・
北沢の清流
テント張るには小屋から少し遠いこのあたりの方が良いかも
テント張るには小屋から少し遠いこのあたりの方が良いかも
だそうです(笑)
2
だそうです(笑)
小仙丈ヶ岳
明日はあそこを通る
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小仙丈ヶ岳
明日はあそこを通る
まだ明るいが飲みモードに
ソーセージ入り野菜炒め
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まだ明るいが飲みモードに
ソーセージ入り野菜炒め
夕食メインはセブンゴールドのタンシチュー
美味しいのだが量が少な過ぎ
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夕食メインはセブンゴールドのタンシチュー
美味しいのだが量が少な過ぎ
明けて仙丈アタックの日
ヘッドライトがいらなくなった4:20テント場発
人気のない林道を横切って山へ入る
明けて仙丈アタックの日
ヘッドライトがいらなくなった4:20テント場発
人気のない林道を横切って山へ入る
ウォーミングアップにちょうど良い感じのジグザグ道を登って2合目着。ここで北沢峠から尾根伝いの道と合流する
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ウォーミングアップにちょうど良い感じのジグザグ道を登って2合目着。ここで北沢峠から尾根伝いの道と合流する
四合目
そろそろ雪が多くなってきた
四合目
そろそろ雪が多くなってきた
今朝は暖かく雪は凍結していない
アイゼンを着けなくても大丈夫な軟らかさ
今朝は暖かく雪は凍結していない
アイゼンを着けなくても大丈夫な軟らかさ
大滝頭に到着
ここで12本爪アイゼンを履いた
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大滝頭に到着
ここで12本爪アイゼンを履いた
振り返ると甲斐駒ヶ岳
今日は霞が濃くて眺望がきかない
1
振り返ると甲斐駒ヶ岳
今日は霞が濃くて眺望がきかない
そろそろ森林限界
そろそろ森林限界
六合目
このあたりから腐り雪が多くなり、踏み抜き多発
朝早くから踏み抜き地獄になるとは誤算だった
3
六合目
このあたりから腐り雪が多くなり、踏み抜き多発
朝早くから踏み抜き地獄になるとは誤算だった
小仙丈への登り
緩々とした斜面だが、忍耐の登り
おまけに時折の踏み抜き
小仙丈への登り
緩々とした斜面だが、忍耐の登り
おまけに時折の踏み抜き
左手には北岳のピラミダブルな姿
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左手には北岳のピラミダブルな姿
向いの斜面に建つのは馬ノ背ヒュッテかな?
しかしあんな斜面の途中に建てるとは北アだったら雪崩ですぐに壊れそう
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向いの斜面に建つのは馬ノ背ヒュッテかな?
しかしあんな斜面の途中に建てるとは北アだったら雪崩ですぐに壊れそう
だいぶ登ってきた
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だいぶ登ってきた
お、ライチョウ発見
南アでライチョウを見るのははじめて
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お、ライチョウ発見
南アでライチョウを見るのははじめて
尻セードの跡が残る斜面を登り小仙丈へラスト
帰りは自分も尻セードで降りたが、雪が腐りすぎで尻がベチャベチャになった(笑)
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尻セードの跡が残る斜面を登り小仙丈へラスト
帰りは自分も尻セードで降りたが、雪が腐りすぎで尻がベチャベチャになった(笑)
小仙丈ヶ岳に到着
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小仙丈ヶ岳に到着
もう一登りで仙丈ヶ岳かな?
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もう一登りで仙丈ヶ岳かな?
小仙丈沢カール
もう急な登りはなさそう
1
もう急な登りはなさそう
藪沢カール側へ廻り込むとようやく山頂ピークが見えた
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藪沢カール側へ廻り込むとようやく山頂ピークが見えた
細い雪稜を越えて右手が山頂
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細い雪稜を越えて右手が山頂
藪沢カールと仙丈小屋
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藪沢カールと仙丈小屋
辿ってきたルートを振り返る
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辿ってきたルートを振り返る
7:49仙丈ヶ岳に到着
テン場から3時間30分、結構いいペースで来たね
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7:49仙丈ヶ岳に到着
テン場から3時間30分、結構いいペースで来たね
ニ等三角点
大仙丈ヶ岳
仙丈ヶ岳には「小」やら「大」やら無印など、いくつもピークがある。無印が山頂だが、大も結構高そう
無印から大への登り返しが大変そうだ
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大仙丈ヶ岳
仙丈ヶ岳には「小」やら「大」やら無印など、いくつもピークがある。無印が山頂だが、大も結構高そう
無印から大への登り返しが大変そうだ
濃い霞でよく見えない北岳〜間ノ岳
北岳の左には富士山が見えるハズだが・・・
見えていれば標高ワン・ツー・フォーが同時にカメラに収まる予定だったのに残念
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濃い霞でよく見えない北岳〜間ノ岳
北岳の左には富士山が見えるハズだが・・・
見えていれば標高ワン・ツー・フォーが同時にカメラに収まる予定だったのに残念
仙丈ヶ岳山頂には古の遺物がいくつも転がっていた
2
仙丈ヶ岳山頂には古の遺物がいくつも転がっていた
真下に仙丈小屋が見えるので、カールを適当に下りて向かうことに
仙丈の頂上直下で深い踏み抜きに嵌り、足を抜くのに5分以上もがいた
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真下に仙丈小屋が見えるので、カールを適当に下りて向かうことに
仙丈の頂上直下で深い踏み抜きに嵌り、足を抜くのに5分以上もがいた
カールを下から見上げる
斜度はさほどでもない
尻セードで下りれば良かったかな?
カールを下から見上げる
斜度はさほどでもない
尻セードで下りれば良かったかな?
大きな勘違いから馬ノ背方面へ向かってしまう
気が付いて振り返るとこの距離と高度差
100Mの登り返しだった
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大きな勘違いから馬ノ背方面へ向かってしまう
気が付いて振り返るとこの距離と高度差
100Mの登り返しだった
まもなく登ってきたルートとの合流点
30分のロスだった
1
まもなく登ってきたルートとの合流点
30分のロスだった
馬ノ背へ向かう尾根を見下ろす
中央左の雪のない灰色面を超えてしばらくのところで引き返した
馬ノ背へ向かう尾根を見下ろす
中央左の雪のない灰色面を超えてしばらくのところで引き返した
登りコースとの合流点
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登りコースとの合流点
そろそろ登って来る人がチラホラ
そろそろ登って来る人がチラホラ
小仙丈ヶ岳へは軽く登り返しだが、岩場があってアイゼンを履いたままだと面倒だった
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小仙丈ヶ岳へは軽く登り返しだが、岩場があってアイゼンを履いたままだと面倒だった
仙丈ヶ岳を振り返る
3
仙丈ヶ岳を振り返る
下りは正面にいつも甲斐駒ヶ岳
昨年秋に黒戸尾根を日帰りしたので感慨深い
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下りは正面にいつも甲斐駒ヶ岳
昨年秋に黒戸尾根を日帰りしたので感慨深い
お、登りで出会ったライチョウ君かな
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お、登りで出会ったライチョウ君かな
今度は3mくらいのシラビソの木の上に
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今度は3mくらいのシラビソの木の上に
木の上のライチョウなんて見たことないぞ?
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木の上のライチョウなんて見たことないぞ?
と、飛んだ!
ピントが追いついてないけど、しっかり飛んでます
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と、飛んだ!
ピントが追いついてないけど、しっかり飛んでます
気持ち良さそう
やればできる子ちゃんだね!
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気持ち良さそう
やればできる子ちゃんだね!
甲斐駒、今度は北沢峠から登ろうかな?
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甲斐駒、今度は北沢峠から登ろうかな?
小仙丈ヶ岳からの下りで右手前方に目を凝らすとテント場が!
自分のテントは木に隠れて見えないのが残念
2
小仙丈ヶ岳からの下りで右手前方に目を凝らすとテント場が!
自分のテントは木に隠れて見えないのが残念
小仙丈から下りてきた
小仙丈から下りてきた
下りは北沢峠から尾根伝いのルートで
一合目の看板発見
1
下りは北沢峠から尾根伝いのルートで
一合目の看板発見
南アらしい針葉樹林帯
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南アらしい針葉樹林帯
北沢峠に帰着
朝はこの橋を渡って山に入った
朝はこの橋を渡って山に入った
マイテントに戻ってきた
一時間かけてテントを撤収したがずっと誰もいなかった
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マイテントに戻ってきた
一時間かけてテントを撤収したがずっと誰もいなかった
つい先ほどあの高みから見下ろしてたんだね
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つい先ほどあの高みから見下ろしてたんだね
歌宿へ下る林道の斜面に咲く山野草
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歌宿へ下る林道の斜面に咲く山野草
のーんびり歩いて歌宿へ到着
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のーんびり歩いて歌宿へ到着

感想

南アルプスへ足を運ぶようになったのは昨年から。
7月に両俣小屋発で仙塩尾根から間ノ岳〜北岳を登り、10月には黒戸尾根日帰りで甲斐駒ヶ岳に立った。
どっしりとした山が多い南アルプスは今年もぜひ行かなくては、とヤマレコを眺めていたところ、つい先週の仙丈ヶ岳の記録が目に留まる。
なるほど、南アルプス林道のバスは北沢峠の手前まで開通しているが、今の時期は登山者が少なく空いているらしい。
まだ仙丈ヶ岳へは登ってないので、ちょうどいい。決めた。
と仙丈行きを計画したのがつい5日ほど前。多くの人は北沢峠定着で甲斐駒と仙丈ダブルで登るようだが、そのためには初日に仙流荘6時発の始発に乗らなくてはならない。自分の住む石川県から仙流荘までは5時間かかるので寝ないで車を走らせる?ソロの中高年にはキツ過ぎるので、甲斐駒はパスしてのんびり北沢峠でテント泊、翌日に仙丈アタックとした。

5/24 土曜日
仙流荘10時発のバスに乗るべく車を走らせる。朝4時に自宅を出たが仙流荘には意外に早く9時前に着いてしまい、のんびりとバスを待つ。昨年は1時間以上並んで乗ったバスも余裕の定員以下。数人のテント装備登山者と、あとは林道沿いの山野草を楽しむ高年グループ。清々しい天気の下、バスは定刻に歌宿に着いた。今日はここから6キロ林道を歩くだけだ。
缶ビール3本とウィスキー、食材で満杯なザックが重い。今回はデカザックは林道歩きだけ、とオツマミ系はもちろん生野菜やレトルト食品、バケットも持ってきた。水を担がないだけマシだがさすがに重い。たっぷり汗をかき1時間30分かかって静まり返った北沢峠に到着。昨年はここから林道を下って両俣小屋まで歩いた。
今回も少し林道を進み分岐を左に下るとすぐにテント場到着。ただっ広いテント場だがポツポツと4張ほど。どこでも好きなところに張り放題だが、水場からの水流が横を流れる場所に決めた。
まだお昼過ぎだが今日の予定は終了。担いできたビールを片手に至福の時が過ぎて行った・・・

5/25 日曜日
午前3時頃目が覚める。もう少し寝ていたいが、2度寝すると危ないのでとりあえず起床。簡単な朝食の後、ヘッドライトが必要のない明るさとなった午前4:20テント場を出発する。林道を横切り小さな橋を渡って山に入る。この道は斜面をショートカットして仙丈ヶ岳二合目に至るようで、ジグザグにぐんぐん高度を稼いでいく。ウォーミングアップにはちょうど良い感じで、テン場から25分で二合目着。その後三合目で同じくテン場発の二人組みをかわすと、後はずっと一人旅だった。
四合目を過ぎトラバース道が始まると、ようやく雪がつながる感じとなる。早朝ながら雪は軟らかくアイゼンなしでも大丈夫な感じだったが、時折ズルっと滑るので大滝頭にて休憩がてらアイゼン装着。だんだん斜度も厳しくなると、あと少しで森林限界らしく周囲の山々がぼんやりと見えてくる。今日は霞が濃く、近くの甲斐駒ヶ岳もはっきり見えない。
森林限界を抜けると進行方向に小仙丈ヶ岳へと続く緩やかな斜面が広がる。緩やかと言えどもなかなか厳しい登りで、おまけに緩んだ雪に踏み抜き多発でパワーを削がれる。このあたりでオスライチョウに出会う。北アルプスではよく出会っているが南アで見るのははじめてだ。
6:35小仙丈ヶ岳着。目の前には小仙丈カールを抱いた仙丈ヶ岳がどっしりと広がる。左手には昨年歩いた北岳から間ノ岳の稜線が。軽くエネルギーを補給し山頂目指して歩を進める。相変わらず時折雪を踏み抜いて調子が狂うが、今日は風もほとんど吹かず3000Mの稜線とは思えない快適なトレイル。霞が濃く眺望が悪いのが残念だ。
小仙丈カールの上の台形のピークを後に回り込むと、今度は藪沢カールが広がり斜め前方には山頂と思われるピークが。人がいるように見えたがカメラの望遠で見ると山頂標識らしきものが確認できる。
両側が切れ落ちた細い雪稜を渡り、7:49仙丈ヶ岳山頂着。今年最初の3000M峰にふさわしい、暖かく穏やかな山頂だった。
誰も来ない山頂をしばし独り占め。セルフタイマーでポーズを撮って遊んでみる。日頃やらないポーズを取ってもぜんぜん決まらないのがオッサンの悲しさか?(笑)
下りはせっかくなので藪沢カールの基部に建つ仙丈小屋に寄ってみることに。山頂から数歩下ったあたりで左足を腿のあたりまで踏み抜き、引っ張っても抜けなくなった。痛みや圧迫感は全くないが力を込めても全く抜ける気配がない。仕方がないのでストックの先で雪を砕き、手で雪をどけていく。5分以上雪を掘って足先の雪がなくなり、ようやく足が抜けた。ヤレヤレ、腐り雪は本当に疲れますね。
あとはカールを適当に下って小屋に到着。誰もいないと思っていたが、3階の雨戸が突然開き、どうやら人がいるようだ。冬季小屋に泊まったのかな?
そしてトラブル第二段。何を思ったか下に見える尾根を小仙丈へと続く稜線と勘違いし、ここをそのまま下ったら近道では、と咄嗟に判断してしまった。カールから続く緩斜面は簡単にどんどん下ることができる。やがて灰色の地面が露出したところに登山道が表れ、ほーらショートカット成功とほくそ笑む。でも登りでこんなところを通ったかな?と不安になり右手を見ると、谷を隔ててあれは小仙丈では(汗)。誤って馬ノ背ルートを下りてしまった。ここをこのまま進んでも下山可能だが雪上にはトレースもない。予備知識ゼロの雪上ルートを進むのは危険過ぎる。ここは潔く下りた斜面を登り返します!
結果、30分ほどのロスで登りのルートに戻ることができた。お疲れモードの中、小仙丈ヶ岳で長めの休憩を取る。順調に下りれば歌宿13:15発のバスに乗れるかな?と思っていたけど、もうこれは無理ですね。
登って来る人のトレースも厚くなり、下りは先人が嵌った跡で踏み抜きポイントが容易にわかる。登りでライチョウに出会ったあたりまで下りると、またしてもライチョウに遭遇。しばらくするともう1羽やってきて「クェ〜」と奇声を発しバトル開始。どちらもオスなので縄張り争いか?と見ていると2羽揃って飛び立った!。数十メートル飛んで再びバトルを繰り返している。そのうち1羽はどこかへ消え、もう1羽は近くのシラビソのテッペンに止まった。そーっと近寄りシラビソの上のライチョウを激写。と、目の前で飛び立ち、気持ち良さそうに羽を広げて滑空して去って行った。
高さのある立ち木に留まるライチョウを見たのも、飛ぶライチョウを見たのもはじめて。残念ながらピントが合わなかったが、飛ぶライチョウをカメラで撮ることができラッキーだった。写真のバックは鋸岳。ピントが合っていればなぁ、鳥撮りはしないのでテクニックがなく残念でした。
あとは淡々と下り、11:30テント場に帰着。ゆっくり1時間かけてテントを撤収後、営業中の長衛荘で山菜ソバを食べる。日曜のお昼時だけど客人は自分ひとり。来月になれば北沢峠までバスが開通し、いつもの喧騒に戻るのだろうか?
帰りのバスは15:15なのでゆっくりゆっくり林道を下る。大平山荘へのショートカット道は無視して遠回りの車道をそのまま進むと、ユンボで工事中のおっちゃんがエンジンを止めて「こっちは遠回りだよ」と教えてくれる。ごめんなさい、時間があるので登りで通っていない道をゆっくり歩きます。
14:40歌宿バス停到着。定刻の15:15、バスは定員の半分くらいの客を乗せて仙流荘へと出発した。

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コメント

怪我の功名?
dokuboさん、ご無沙汰しています。
先週石川から夜通し運転して仙丈行ってきたところです。
朝6時のバスは厳しいんですよね・・・執念で間に合わせましたが(笑)
どこもそうかもしれませんが、GW開けのアルプスは静寂に包まれていていいですよね。
仙丈はアクセスが悪いだけになおさらその色が強く出ている感じでしょうか。
それにしても、踏み抜きやらルートミスやら困難が多かったようですが、最後に雷鳥が飛ぶ姿を見れるなんて、ラッキーでしたね。
自分も飛ぶことは聞いていましたが見たことはないので羨ましい限りです。
レコ見ててそろそろのんびりテン泊もいいなーと思いました。
2014/5/26 16:26
Re: 怪我の功名?
Sanchan33さんコメントありがとうございます。
常念に続いて2週連続でSanchan33さんの追っかけになりましたが、あくまで偶然です(笑)
南アはマイカー規制のためバスで入山のところが多いようですが、長時間運転でようやく駐車場に着いて、さらにバス待ちの行列はうんざりです。なので空いている梅雨入り前は狙い目かもしれません。近いうちにまた行こうと考えてます。
自分が間違って下った斜面はSanchan33さんが滑ったところの最初ですね。吸い込まれそうに気持ちの良い下りだったので、つい足が勝手に向かってしまいました。
ライチョウはこの季節よく見かけますが、まさか目の前で飛ぶとはラッキーでした。
2014/5/26 17:25
dokuboさんへ
dokuboさん!やればできる子ちゃん!見事な飛翔を披露したんですね。

私が会ったときはよちよち歩きだけでした。

雪が減りトレースもしっかりあって、しかも夏の喧騒が訪れる前のこの時期は狙い目ですね。

願わくば舗装路歩きがもう少し短ければ・・・
2014/5/28 23:23
Re: dokuboさんへ
ちょっと調べたところ、この季節は縄張り争いのため高いところにとまって見張りしたり、飛ぶこともあるようです。でも目の前で見ることができてラッキーでした。
林道歩きは花も少なくて退屈でしたね。南アは遠くて移動が大変ですが、今年は何度も通いそうな予感です。
またどこかでお会いしましたら、よろしくお願いします。
2014/5/29 5:23
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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