鹿島槍ヶ岳ピストン 赤岩尾根
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- GPS
- 12:37
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,997m
- 下り
- 1,624m
コースタイム
- 山行
- 12:00
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 12:46
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
いつも通り内容については、個人的感想のみです。
北ア登山は何年振りだ?
屏風岩のフリークライミングにソロで挑んみ、尻尾巻いて逃げ出して以来だ。
社会人になってから気づけば10年の月日が経ち、それに合わせて山に行く機会も積み重ねてきたが、ここ最近は専らスポーツ要素の強いフリークライミングに傾倒するようになって久しく、最早フリーをやっている時間の方が長くなってしまった。
山屋は引退だな。
というのはフリーに夢中になった山屋は常套句だ。
自分のフリークライミングは来たるべき本番に備えての練習なのか、もう山の事なんか考えちゃ居ないのか。
アプローチは近いほど良いとか、荷物は軽けりゃその方がいいだなんて、あの頃の自分からすれば論外なんだろう。
「そんなことでーーーできるんですか」
結局、自分はその問いかけの空白を埋めることが出来なかったのだと思う。
答えの出ない中途半端な青春ではあったし、フリーもそんなに上手くはならなかったけれど、山はずっとそこにある。
以外山行記録。
日付が変わる頃に千葉を出発。
四時ごろに大谷原の駐車場に着くと、3台ほど車が停まっている。
ちょうど一人が出発するところらしく、熊鈴の音が鳴り響いていた。
パッキングを済ませて4時半ごろに出発。
ザックは登攀用具を含まないので軽いはずなのなのに、歩いてみると重く感じて気後れしてしまう。
日が明ける前にヘッドライトをつけて出発。
登山道の入口に着く頃には日が登り始めてヘッドライトをザックにしまったが、堤防のトンネルを潜る時は不気味に感じて、ヘッドライトをしまった事を後悔した。
登山道は植物が隆盛であるためか少し狭く感じる。
三大急登の名は伊達でないようで、ひたすら石、木、鉄の階段が続く。
山レコのアプリは予想よりも遥かに優秀で、スントの高度計よりも精確に自分の高度を教えてくれ、面白いように高度が上がっているのがわかる。
一段一段が憎らしく、悪態を突きながら進む。
高千穂平に着くと鹿島槍ヶ岳の全貌が見渡せて圧倒される。まだ雪渓も残っている。
稜線への期待も膨らみ、元気なって足が進む。
眼下には雲海が広がる。
4時間ほどで乗越にたどり着く。殆ど標準時間通りだ。
乗越からは景観があり、剱岳も見えた。
冷池小屋に着きテント泊を申し込む。
ここだけの話、予約が必要な事を失念していて、断られたらその日のうちに降りようと思っていたが、追加料金を払えば張っても良いとのことだったので申し込みを終える。
追加料金は標準料金の100%増だった。
テン場はガラガラなのに不安定な天気と予約制でどれ程の売り上げが失われているのだろう。。。
テン場は小屋から数分の距離があり、少し面倒。しかし、それなりにテン場に平で何より景観が素晴らしかった。
空いてる一番良さそうな特等席にテントを張り、余計な荷物をデポしてから鹿島槍に進む。
歩き始めると徐々に雲が上がってきて景観が閉ざされて行く。
鹿島槍の南峰に着く頃にはすっかり周囲が隠されてしまい、一瞬立山が見えるだけだった。晴れ間を待っていると、後から団体もやってきて山頂は賑わい始める。
北峰への道なりは岩があり面白い。
しかし、北峰に着いても全く景観が無く、期待していた五竜方面も全く見えなかった。
がっかりしながら南峰に戻ると山頂に人の姿はなくなっていて後を追うように下山する。
結局テン場に着くまでガスが晴れることはなく、立ち止まる必要がないので駆け足で戻った。
テン場に戻ったのは昼過ぎ、小屋に戻ってビールを買って一杯やると、眠くなったので昼寝する。
人の話し声で目が覚めると、雲が抜けて長野側には積乱雲が、立山側には立山連峰の姿が見え始めていた。
そこからは景色がとにかく良く、ひたすら写真を撮り続けて過ごした。
山々は美しく、本当に来てよかったと思った。
夜中、目が覚めると月明かりが眩しい。
遠くで雷が光っている。
月明かりを頼りに少し鹿島槍の方に歩いて、写真を撮る。雷と月の明かりに灯る立山連峰は幻想的で見惚れてしまう。
満足してテントに戻り、朝まで眠る。
朝四時に起きて朝日を堪能してから、再び眠る。
起きると7時半。
8時に出発。
後は駆け降りるだけ。
しかし、下りの登山道は狭く、急なので走るように進めずに疲れる。
数年、アルプスから離れた足は後半に差し掛かるにつれてミシンを踏み始むようになり頼りない。
辛くなる前に降りることだけを考える。
山レコアプリの位置情報が残りの距離を教えてくれるので頼もしい。
結局、数度の休憩で3時間ほどで下山した。
山は変われどもそこにある。
そこに何を見るのかは自分次第で、体力が衰え、命を差し出すことはなくなっても、それだけは変わらない。
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