ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 480349
全員に公開
ハイキング
奥秩父

甲武信ヶ岳 (上り:大弛峠・国師ヶ岳、下り:徳ちゃん新道)時間切れバス乗り遅れ

2014年07月20日(日) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 埼玉県 山梨県 長野県
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
08:34
距離
16.4km
登り
913m
下り
2,162m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

08:56大弛峠BS - 09:05夢の庭園 - 09:24前国師岳 - 09:32国師ヶ岳 - 11:10東梓 - 11:49両門ノ頭 - 12:19富士見 - 12:49水師 - 13:23甲武信ヶ岳13:32 - 13:43甲武信小屋 - 15:25合流点 - 16:51徳ちゃん新道入口 - 17:24西沢渓谷入口
天候 曇 時々 弱雨
過去天気図(気象庁) 2014年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
往路 : JR中央本線「塩山」駅下車 共栄交通 八木山峠線「柳平」乗換え・大弛峠線「大弛峠」停下車 (所要時間80分 1800円)
http://eiwa-kotsu.com/timetable/ohdarumi-line.php
復路 : タクシー(西沢渓谷入口 → JR塩山駅 所要時間20分 6,000円)
コース状況/
危険箇所等
【道の状況】ガレ場・ザレ場・痩せ尾根など:徳ちゃん新道
【小屋】甲武信小屋・大弛小屋(ともにテント場あり)。西沢渓谷付近の山小屋は休業中。
【トイレ】大弛峠、甲武信小屋、西沢渓谷
【登山ポスト】西沢渓谷登山指導所。大弛峠側では見当たらなかった
【飲食店】西沢渓谷入口  道の駅みとみ
大弛峠BS。柳平で乗り換えたジャンボタクシー。乗客は6名。標高2,360m、自動車が通行できる日本最高所の車道峠。比較的大きな駐車場はちょうど満車状態。
2014年07月20日 08:50撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 8:50
大弛峠BS。柳平で乗り換えたジャンボタクシー。乗客は6名。標高2,360m、自動車が通行できる日本最高所の車道峠。比較的大きな駐車場はちょうど満車状態。
国師ヶ岳・甲武信ヶ岳への登山口。なに、甲武信ヶ岳まで6時間!想定より時間がかかる。
2014年07月20日 08:54撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 8:54
国師ヶ岳・甲武信ヶ岳への登山口。なに、甲武信ヶ岳まで6時間!想定より時間がかかる。
大弛小屋を越えて登山道に入ると、すぐに木道。前国師岳まではよく整備されて、歩きやすい。
2014年07月20日 09:03撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:03
大弛小屋を越えて登山道に入ると、すぐに木道。前国師岳まではよく整備されて、歩きやすい。
途中寄り道して、夢の庭園。案内板の解説によると、「高山植物のマットのうえに、巨石と潅木が自然の采配によって巧みに配置され」と記されている。自然を模したのが庭園。主客逆転だ。
2014年07月20日 09:05撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:05
途中寄り道して、夢の庭園。案内板の解説によると、「高山植物のマットのうえに、巨石と潅木が自然の采配によって巧みに配置され」と記されている。自然を模したのが庭園。主客逆転だ。
夢の庭園からの眺望。雲海が幻想的。
2014年07月20日 09:05撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:05
夢の庭園からの眺望。雲海が幻想的。
前国師岳。奥に見えるのが国師ヶ岳。
2014年07月20日 09:24撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:24
前国師岳。奥に見えるのが国師ヶ岳。
ここから針葉樹林帯の尾根道が続く。
2014年07月20日 09:27撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:27
ここから針葉樹林帯の尾根道が続く。
程なく国師ヶ岳(2592m)山頂に到達。歩き始めて30分。快調なスタート。花の百名山。
程なく国師ヶ岳(2592m)山頂に到達。歩き始めて30分。快調なスタート。花の百名山。
国師ヶ岳山頂からの眺望。ガスがかかり、100点満点の眺望とはいないが、薄日が差したりして、予想以上天気がいい。このまま回復してくれればいいのだが・・・。しかし淡い期待は甘かった。
2014年07月20日 09:32撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:32
国師ヶ岳山頂からの眺望。ガスがかかり、100点満点の眺望とはいないが、薄日が差したりして、予想以上天気がいい。このまま回復してくれればいいのだが・・・。しかし淡い期待は甘かった。
ここから西沢渓谷に抜ける道があったのか。地図にも書かれていないし、結構険しそうだ。足を踏み入れない方が賢明だ。
2014年07月20日 09:39撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:39
ここから西沢渓谷に抜ける道があったのか。地図にも書かれていないし、結構険しそうだ。足を踏み入れない方が賢明だ。
シャクナゲの花。見頃を過ぎ、所々でまだわずかに咲き残っていた。
2014年07月20日 09:55撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 9:55
シャクナゲの花。見頃を過ぎ、所々でまだわずかに咲き残っていた。
咲き終えたシャクナゲの並木道。シーズンはすごく綺麗なことだろう。
2014年07月20日 09:56撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 9:56
咲き終えたシャクナゲの並木道。シーズンはすごく綺麗なことだろう。
東梓。ちょっとしたピークになっていて、三角点がポツリと立っている。木々の隙間からわずかに眺望が開けるが、今日は天気が悪い。
2014年07月20日 10:52撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 10:52
東梓。ちょっとしたピークになっていて、三角点がポツリと立っている。木々の隙間からわずかに眺望が開けるが、今日は天気が悪い。
所々で倒木が道を塞ぐ。これも自然破壊の一端か。荒れた雰囲気を醸し出す。
2014年07月20日 11:24撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 11:24
所々で倒木が道を塞ぐ。これも自然破壊の一端か。荒れた雰囲気を醸し出す。
両門ノ頭からの眺望。ガスが濃くなってきたぞ。晴れていればきっと素晴らしい眺めなのだろう。
2014年07月20日 11:49撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 11:49
両門ノ頭からの眺望。ガスが濃くなってきたぞ。晴れていればきっと素晴らしい眺めなのだろう。
両門ノ頭。単調な樹林帯が続く主稜線のなかで、突然視界が開ける。
2014年07月20日 12:53撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 12:53
両門ノ頭。単調な樹林帯が続く主稜線のなかで、突然視界が開ける。
梓山コースとの合流点。日本一長い信濃川へ続く千曲川の源流という言葉に後ろ髪引かれるが、時間も押しているので、今回はスルー。梓山コースを通る時に見たいものだ。
2014年07月20日 13:01撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 13:01
梓山コースとの合流点。日本一長い信濃川へ続く千曲川の源流という言葉に後ろ髪引かれるが、時間も押しているので、今回はスルー。梓山コースを通る時に見たいものだ。
梓山コースと合流すると、きれいに整備された白樺の並木道のよう。気持ちいい。
2014年07月20日 13:05撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 13:05
梓山コースと合流すると、きれいに整備された白樺の並木道のよう。気持ちいい。
山頂まで単調な樹林帯の続く主稜線かと思いきや、突然視界が開け、ザレ場。なるほど、こう来ましたか。山頂まであと少し。
2014年07月20日 13:18撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 13:18
山頂まで単調な樹林帯の続く主稜線かと思いきや、突然視界が開け、ザレ場。なるほど、こう来ましたか。山頂まであと少し。
ようやく甲武信ヶ岳山頂。標高2475m。国師ヶ岳よりも100m以上低い!山頂広場もそれほど大きくはない。そしてなにより、人っ子一人ない。これまで登った百名山の中で初めて。
2014年07月20日 13:23撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
7/20 13:23
ようやく甲武信ヶ岳山頂。標高2475m。国師ヶ岳よりも100m以上低い!山頂広場もそれほど大きくはない。そしてなにより、人っ子一人ない。これまで登った百名山の中で初めて。
甲武信ヶ岳山頂からの眺望。晴れていればどれほど素晴らしいものか・・・。残念。ここで昼食。ゆっくりしていたいが、コースタイムも遅れ気味で、バスの時間も近づきつつあるので、そこそこで撤収。雨も降りだす。
2014年07月20日 13:23撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 13:23
甲武信ヶ岳山頂からの眺望。晴れていればどれほど素晴らしいものか・・・。残念。ここで昼食。ゆっくりしていたいが、コースタイムも遅れ気味で、バスの時間も近づきつつあるので、そこそこで撤収。雨も降りだす。
甲武信小屋。バスに乗り遅れる確率は70%。ここで1泊して、明日は雁坂峠コースで下山することも一考したが、一縷の望みを賭けて足早に通過。
2014年07月20日 13:43撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 13:43
甲武信小屋。バスに乗り遅れる確率は70%。ここで1泊して、明日は雁坂峠コースで下山することも一考したが、一縷の望みを賭けて足早に通過。
甲武信小屋で2つのルートに分岐。ここで木賊山経由で上り下りするか、巻き道経由で行くのか。時間と体力を考えて、巻道を選ぶ。ちなみに木賊山までは上り約100m。結構きつい。
甲武信小屋で2つのルートに分岐。ここで木賊山経由で上り下りするか、巻き道経由で行くのか。時間と体力を考えて、巻道を選ぶ。ちなみに木賊山までは上り約100m。結構きつい。
戸渡尾根方面に分かれると、ここから急坂。得意の下りでペースアップしたいところが、予想以上に苦戦。足もガクガク。
2014年07月20日 14:34撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 14:34
戸渡尾根方面に分かれると、ここから急坂。得意の下りでペースアップしたいところが、予想以上に苦戦。足もガクガク。
徳ちゃん新道と近丸新道との分岐点。はて、ここもどちらを選ぶか。迂回して多少距離が長そうだし、沢伝いのコースになる近丸新道をパスして、徳ちゃん新道を直進。しかし、どちらの名前も変。新道というからには、旧道もあったのかな?ちなみにここで、塩山駅行きの最終バスの発車時刻になる。
2014年07月20日 15:23撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 15:23
徳ちゃん新道と近丸新道との分岐点。はて、ここもどちらを選ぶか。迂回して多少距離が長そうだし、沢伝いのコースになる近丸新道をパスして、徳ちゃん新道を直進。しかし、どちらの名前も変。新道というからには、旧道もあったのかな?ちなみにここで、塩山駅行きの最終バスの発車時刻になる。
痩せ尾根。雨で滑りやすいので、慎重に通過。
2014年07月20日 15:32撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 15:32
痩せ尾根。雨で滑りやすいので、慎重に通過。
つづら折りの急坂を下って振り返るとすごい勾配。上りは結構大変そうだ。
2014年07月20日 16:26撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 16:26
つづら折りの急坂を下って振り返るとすごい勾配。上りは結構大変そうだ。
徳ちゃん新道を下り終えたところに、堂々と建っている西沢山荘。営業している様子もなく、登山者数人が談笑している。避難小屋として開放されているのなら、ここで1泊してもいいかもしれないと思いつつ、とりあえず通過。
2014年07月20日 16:51撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 16:51
徳ちゃん新道を下り終えたところに、堂々と建っている西沢山荘。営業している様子もなく、登山者数人が談笑している。避難小屋として開放されているのなら、ここで1泊してもいいかもしれないと思いつつ、とりあえず通過。
この橋から平坦な林道が始まる。下を流れるのは水量の多いヌケ沢。
2014年07月20日 16:55撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 16:55
この橋から平坦な林道が始まる。下を流れるのは水量の多いヌケ沢。
並木と渓流で美しい林道。ここは西沢渓谷のど真ん中。ファミリーなら、渓谷一週コース(8km、2時間)を歩くのもいいかも。
2014年07月20日 16:58撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 16:58
並木と渓流で美しい林道。ここは西沢渓谷のど真ん中。ファミリーなら、渓谷一週コース(8km、2時間)を歩くのもいいかも。
一旦分岐した近丸新道と、ここで合流。案内板によると、甲武信ヶ岳への登山道はこちらを指している。上りのメインルートになるのかな。
2014年07月20日 17:00撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 17:00
一旦分岐した近丸新道と、ここで合流。案内板によると、甲武信ヶ岳への登山道はこちらを指している。上りのメインルートになるのかな。
V字に抉られた ナレイ沢。西沢渓谷はこのような沢が四方から集められて、大きな水量を蓄え、笛吹川、富士川と名前を変えて、太平洋に注いでいる。
2014年07月20日 17:08撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 17:08
V字に抉られた ナレイ沢。西沢渓谷はこのような沢が四方から集められて、大きな水量を蓄え、笛吹川、富士川と名前を変えて、太平洋に注いでいる。
ようやく西沢渓谷入口BSに到着。ここから塩山駅・山梨市駅行きバスの始発になっているが、すでに終バスは出ている。もう少し遅い時間まで運行してもらいたいものだ。
2014年07月20日 17:24撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 17:24
ようやく西沢渓谷入口BSに到着。ここから塩山駅・山梨市駅行きバスの始発になっているが、すでに終バスは出ている。もう少し遅い時間まで運行してもらいたいものだ。
バスもなく、宿もなく、タクシーかヒッチハイクか。ひょっとして簡易宿泊所が併設されているかもしれないと淡い期待を抱きながら、近くにあった「道の駅みとみ」へ。案の定、そのような便利な施設もなく、まもなく閉店とのこと。仕方なく、ビールだけを買い、タクシーを呼ぶ。雨に打たれ、バスにも乗り遅れ、やれやれの一日だった。
2014年07月20日 17:36撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 17:36
バスもなく、宿もなく、タクシーかヒッチハイクか。ひょっとして簡易宿泊所が併設されているかもしれないと淡い期待を抱きながら、近くにあった「道の駅みとみ」へ。案の定、そのような便利な施設もなく、まもなく閉店とのこと。仕方なく、ビールだけを買い、タクシーを呼ぶ。雨に打たれ、バスにも乗り遅れ、やれやれの一日だった。
道すがら見つけた黄色い花。調べるのも面倒なので、とりあえずアップだけ。
2014年07月20日 11:50撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 11:50
道すがら見つけた黄色い花。調べるのも面倒なので、とりあえずアップだけ。
つぼみの白い花?
2014年07月20日 11:56撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 11:56
つぼみの白い花?
可憐な白い花。
2014年07月20日 16:44撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/20 16:44
可憐な白い花。
これも白い花。花の百名山と言われているだけあって、いろいろな花がある。でも、やはりシーズンのシャクナゲの花が圧巻だろう。
2014年07月20日 11:51撮影 by  SH-25MR , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/20 11:51
これも白い花。花の百名山と言われているだけあって、いろいろな花がある。でも、やはりシーズンのシャクナゲの花が圧巻だろう。

装備

個人装備
ヘッドランプ 予備電池 コンパス 筆記具 保険証 飲料 ティッシュ タオル 携帯電話 計画書 雨具 防寒着 ストック 水筒 時計 非常食 GPS 帽子 グローブ
共同装備
ファーストエイドキット カメラ

感想

 奥秩父山塊のヘソと言われるだけあって、山頂までのアクセスがネックとなり、これまで空白地帯となっていた甲武信ヶ岳。自家用車を持たない私にとって、路線バスの運行時刻がうまくいかず、当初は徳ちゃん新道から入り、甲武信山荘で1泊して、雁坂峠を下るルートを計画していたが、大弛峠まで運行する路線バスが開通したことを聞きつけ、さらに日帰りしている人もいて、急遽計画変更。三連休の初日もしくは中日に行きたいと思っていたものの、あいにく両日とも天気が悪い予報。徐々に回復するだろうという感をもとに、中日の今日に決行。

 「日本百名山」を記した深田久弥によると、「コブシという名前のよさ―歯切れのよい、何か颯爽とした山を思わせるような名前をその理由に挙げている。実際は、甲州・武州・信州の国境の接点に位置するのがその名の由来という。よくありがちな「三国山」「三国岳」よりも、確かに洒落ている。さらにコブシ(辛夷)が咲き乱れていると最高なのだが、実はシャクナゲが多く自生している。今日も僅かに咲き残っていた。

 また、この山麓に、信濃川・荒川・富士川の源流域があり、どことなく惹かれるものがある。しかし今回は時間の関係でどれも立ち寄ることができなかった。もう少し時間をかけて歩き回ると、その奥深さを体感できるかもしれない。

 西沢渓谷から徳ちゃん新道または近丸新道を経由して1泊2日のコースが一般的なのだろうが、今回はちょっと楽して大弛峠から下りメインのルートを選択。が、これでも予想以上に時間を喰い、バスに乗り遅れるハメになってしまった。まあ、車を持っていれば、あるいはタクシーを使えば、日帰りも可能だが。

 時間を要した理由は、主稜線の上り下りの多さ。一つ一つのアップダウンの高低差はそれほどではないが、視界が開けない単調な樹林帯の山道を延々と歩くのには、少々閉口気味。そして甲武信ヶ岳山頂を過ぎ、戸渡尾根に入るとこれまた長い急坂を下ざるを得ず、足膝に負担がかかる。

 東京から比較的近いとは言え、そして天気に恵まれなかったとは言え、百名山の割には登山者が少ないのにはビックリ。帰りに乗った、おしゃべり好きのタクシーの運転手も、今まで経験したことがないほど登山者が少ないと、嘆いていた。
 終バスの時刻をずらしたり、途中に休憩所や売店を設けたり、工夫の余地はたくさんあろう。が、自然に囲まれ、ひっそりと自分のペースで歩け、自分なりに魅力を発見できる、通好みの山があってもいいと思う。そして、全体を振り返ってみると、意外に変化があって楽しめるコースだった。ただ、バスの時間を気にしながら、急かされるように先を急がなければならないのは、逆にストレスを溜め込む結果になってしまった。テントを背負って、奥深い奥秩父山塊の主稜線を縦走するのも乙というものだ。

 ちなみに、行きの大弛峠行きのバスに乗り込んだ登山者は6名。私以外は、全員金峰山方面へ向かったようだ。確かに、金峰山まで2時間30分。ピストンしても、あるいはそのまま瑞牆山荘へ縦走してもいい。

 帰宅して、今回の標準コースタイムを再確認してみると、上り6時間、下り4時間の計10時間。ひとつの先例だけを自分の都合のいいように思い込んでしまったことが、今回の反省点。タクシー代も交渉して、多少値引いてもらったが、最初から日帰りが無理とわかっていれば、甲武信小屋に1泊して、雁坂峠経由で下るゆとりある工程を組んでいたほうが、楽しめたかもしれない。登山口付近の宿泊所や避難小屋の有無、タクシー運賃などもあらかじめ調べておいたほうがよさそうだ。もう少しじっくりと下調べをしてから登ることにしよう。


【本日のトラックレコード】
平面距離  16.4km
沿面距離  17.3km
記録時間 08:34:09

最高高度 2602m
最低高度 1109m

累計高度(+) 1539m
累計高度(-) 2834m


 

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1597人

コメント

大変参考になります
hide12さん、こんにちは。

私もバス運行開始から考えていたコースでしたが・・・
マイカーで、峠⇔甲武信ピストンの方のレコから検証すると
なかなか手ごわいコースのようで、思いとどまってました。

最初から急ぎ足で歩いて、徳ちゃん新道の途中からは小走り。
それでバスにギリギリ間に合うかな、が私の結論でした。
足を痛めたり、体調不良・バテなどペースダウンはアウトですね。

今回のhide12さんのような縦走のレコは少ないですよね。
定かな記憶ではないですが、2件ぐらいあったでしょうか。
何れも余裕でバスに間に合っていたかと思いますが、
明らかに走っていると思われます。
分類はハイキングでしたが、トレランに限りなく近い?

他の方々のレコを参考に研究してますが、微妙なコースですね。
せめてバス時刻をあと30分遅くしてくれたらと思います。
2014/7/22 14:56
Re: 大変参考になります
yamaheroさん コメントありがとうございます。

 トレランが好きな人は確かに走るのもいいかもしれませんが、普通のハイキングを楽しみたい私にとっては、バスに間に合わせることが目的となってしまい、精神衛生上よろしくないですよね。もう少しゆっくりと自然を堪能しながら歩きたいですね。

 西沢渓谷入口BSから徳ちゃん新道・近丸新道いずれのコースを経由して山頂までの往復標準所要時間は約10時間(ちなみに、大弛峠〜甲武信ヶ岳〜西沢渓谷入口も10時間)。
 となると、やはりバス会社としては始発便を1時間早め、さらに最終便を1時間程度遅らせるなどの努力が欲しいところです。そうすればバスでアクセスする人が増え、賑やかになると思うのですが。(もっとも、盛夏のこの時期で連休だと北アルプスなどのもう少し遠方で高山を目指す人が多いのかも。シャクナゲの咲く時期や紅葉の時期は、この山も登山者は多そうです。)

 ちなみに現状では、西沢渓谷入口から塩山駅行きの最終便は15:40発ですが、山梨市営バスの山梨市駅行きの16:25が最終です。東京方面の人には多少遠回りになりますが、それを利用するという手もありますが。ご参考までに。
2014/7/25 2:04
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

ハイキング 奥秩父 [日帰り]
甲武信ヶ岳(徳ちゃん新道〜近丸新道)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら