第17回 日本山岳耐久レース(ハセツネ)参加記録
- GPS
- 22:52
- 距離
- 61.1km
- 登り
- 4,627m
- 下り
- 4,618m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年10月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
トレランのレースというイメージがあるかと思いますが、やはりこれは山岳レースで縦走路のアップダウンにしごかれるので、登山力が必要かと思います。 夜は漆黒の闇の中をライトの光を頼りに歩行もしくは走行するわけなので、足元のスリップには注意が必要です。とくになだらかで飛ばせそうな道のところどころには、木の根が薄っすらと露出しているところがあり、これに足を乗せるとスリップし、場合によっては転倒、捻挫などの危険があります。 レース前半は渋滞が発生するので、渋滞後のペース配分が重要だと思います。第1関門の「浅間峠」に19時30までに到着するようにすれば、あとは歩行で通しても何とかなるかと思います(22.66kmで残り約50kmを17.5時間=平均速度=2.9km/h)。浅間峠以降は渋滞は発生することはほとんど無いと思いますので、後は自分のペースをうまく維持して目標時間に関門を通過できるようにするだけです。このころからは、大体同じ顔ぶれで抜きつ抜かれつを繰り返すようになり、言葉を交わすことがなくても、仲間と行動しているような気分になりました。大体同じようなペースで行動する人たちなので、この状態を維持しておけば良いかと思います。 私は心拍計を装着して、練習の時から常に調子良く歩ける心拍数を意識するようにして、エンジンを回し過ぎないようにコントロールしました。序盤は興奮もしているので、幾分オーバーペースになり勝ちですが、前半の頑張りがある程度は必要なことも確かだと思います。その辺、うまくできるようにロングトレイルなどで訓練しておくと良いかと思います。また、縦走路のアップダウンに慣れて、それを楽しめる位にした方が良いと思います。 「ハセツネ出場への道」というタイトルで日記を記すことで自分を鼓舞してきたのですが、ネット予約ができなかった人のことなど考えると、「絶対完走」したかったので、閉店間際ではあったものの、完走できてホッとしています。 |
写真
感想
無事、完踏できました。
今まで、ヤマレコを通じてアドバイスや励ましの言葉をいただき、感謝しています。
この大会は24時間制限ということで、ランナーやトライアスリートに混じって、山歩きを楽しむことができる(もともとはそれが本線だったのでしょうが)、奥深さをもっている、良い大会だと思います。
大会運営も心遣いが行き届いていて、警察、消防の山岳救助隊のサポートもあり、心強い限りだと思います。まずは、サポートをいただいた、大会関係者の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
今後、参加を検討されている、50代位の方の参考になるかどうかわかりませんが、あくまでも、私bokemonの一例として、総括しておきます。
1 まずは体力
これは、参加するために何よりも必要なものです。私は、最低、週1回10キロ以上のランニングを行うことにしていました。しかし、鍛えるためだけにするのでは続きません。できるだけ、楽しめるコースを選定します。コース選定には山屋定番の「カシミール」を使って、景色とアップダウンを意識したコース設定を行いました。そして、心拍計で常にチェックを行って、自分の最適値を把握するようにしておきます。山行にも使用して、練習でどの位、エンジンを回せるものか把握します。くれぐれも回し過ぎてエンジン停止しないようにご注意!
2 登山力
コースは奥多摩の縦走路で、スタート地点の200mから三頭山の1527m他1000m以上の山々のアップダウンをこなさなければなりません。登り下りが楽しめる登山力が必要になります。大会までに20〜30キロのトレラン大会などを経験しておけば良いかと思います。私が住んでいる山口県周辺では、そのような大会はあまりないのですが、九州あたりに少ないけどもあるので探せば何とかなるでしょう。また、週1回くらいは低山の縦走(アップダウンの多い場所)や、前後アプローチをロードランして縦走を行うなど、工夫すれば直ぐに30キロ程度のコースが設定できます。実練習に勝るものはないと思います。
3 水、食料
水は、ハイドレーションにして少しづつ補給するのがベストだと思います。量は今までの練習結果から見積もって2.9リットル(2リットルパック×1と0.9リットルパック×1)を持って行き、最初の給水ポイントの第2関門直前で丁度無くなったので大成功だったと思います。私は水が無いと元気が出ないもので。
食料はパワージェルやカーボショッツといったものがコンパクトで良いかとも思いますが、甘さと食い応えの無さにゲンナリするので、大福やおにぎり等、癒し系?の食料も持っていた方が良いかと思います。私の場合は常に食欲は失わなかったので。食欲は登山力の中でも重要な要素だと思います。食欲を失わないためにも、前述の体力の養成はとても重要になると思います。私にとってのヒットは、ジフィーズ系の「梅わかめご飯」でした。第1関門(浅間峠)の休憩時に、水(約200CC)を100円ショップで買ったドレッシング入れに入れておいたものから水を注入し、ジップロックを閉じてザックのサイドポケットに入れておいて、第2関門(月夜見第2駐車場)で食べました。おいしくて、半分位のつもりが全部食べてしまいました。食料は、不足するのが不安で、会場付近のコンビニで大福2個を追加購入したり、会場にあった試供品のソイジョイをいただいたり、パワーバーの固形を購入したりしました。長時間かかる場合は、自分には食糧は十分にないと不安だったので、、、
結局、消費したのは、
・干しブドウとナッツ類の袋詰め(10×14センチのジップロック付袋に詰めたもの)を2袋〜これは、行動中に少しづつ補給します。私は真水を飲むので、足つり防止のミネラル(特にカリウム)補給として〜
・カーボショッツ3袋をジェルフラスクに入れ水を追加したもの×2本
・大福1個
・ジフィーズ系「梅わかめご飯」(プラスプーン入り)×1袋〜1時間前にもどし用水200CC程度の注入が必要〜
・ウィダーのエネルギーイン〜水分が多く味も淡白で食べやすいので元気付けに〜
・ゼッケンと一緒に送られてきた、試供品のアミノバリュー(水と一緒に食すやつ=大腿部に疲労感を感じていたので、浅間峠でこれを補給したら、気のせいか、調子がよくなりました。その後、同じく試供品の水(500CC)溶き用の粉を口に入れて、水を飲んだりしてました(これは、おすすめしてよいのか疑問、、、)。私は水は無味なものが良いので、水溶きはどうも、というところです。でも、第2関門の水補給所では水が足りないということで、やむを得ずポカリスエット50%割りにしてもらいましたが、こういうこともあるので臨機応変に行きましょう。〜
・ソイジョイ(会場ブースで試供品をゲット)
4 渋滞対策
2000人もが参加して、1本の山道を行くのですから、自然渋滞が発生します。スタート後からしばらくロードを走るのですが、ここは登りが少ないので、この時に頑張ってできるだけ前の方に出て行った方が良いと思います。やがて道は坂になり、トレイルで一列になります。その後、再度広めの道が出現し、変電所のあたりまでロードになるので、ここも前へ出るチャンスです。渋滞による時間ロスがかなり生じます。その分体力的には余裕が出来ますが。歩きとおして完走ができるかどうかはこの辺の頑張りにかかってます。ただし、エンジンを回し過ぎると後に響くので、このあたりは普段のランニングなどで勘を養っておいたほうが良いかと思います。ちなみに、私は予備関門の入山峠着がほぼ15時(締め切り1時間前=渋滞でこの時間がせいぜいでした)、第1関門の浅間峠が19時19分(締め切り2時間40分前=ここまでを少し頑張って、後はずっと歩き通しでした。)
5 役立ち装備
まずは、ヘッドライト。これは重要です。私は、日記の装備編でも紹介しているのですが、国産、ジェントスの「HEAD WARS HW-767H」というのを使いました。有名な外国製品に比べて少し重いのですが、帽子を後ろ向きにかぶり装着するとジャストフィットして安定します。バイクのヘッドライトのような明るさで、とても頼りになりました。光量はスイッチひとつで節電モードになりますが、それでも十分で電池交換なしでOKでした(当然、予備電池1回分は持って行きましたが)。それと、ハンドライト、これは結局使わなかったのですが、同じくジェントスの「閃SG-305」これも強烈な光を発します。夜は漆黒の闇なのでライトのトラブルは即リタイアどころか、遭難の危機に瀕する可能性があるので、十分に注意しましょう。この2機種は高性能のわりに安価で手に入ります。アマゾンで買ったのですが、おそらく両方買っても外国製人気製品のヘッドライト1個の単価よりも安いと思います。
次に、ダブルストック。これは当初、使用予定ではなかったのですが、足がもつかどうか不安だったので、急遽、東京に出た日に昭島市のショッピングモール内のデポで1セット購入しました。4輪駆動は威力を発揮しました。
休憩用の防寒着があった方が良いと思います。特に深夜から明け方、この時間帯にゴールできれば良いのでしょうが、昼前にゴールするような場合、明け方近くには眠くなってボウッとすることがあります。意識が混濁しそうになると事故の危険も出てくるので、休憩時にベンチなどに座り、防寒着を着用し、目を閉じて一瞬でもまどろみます(つもりぐらいでも良い)。私の場合、それで意識がしっかりしました(わずかな間ですが、いつのまにか隣に座っていた人がいなくなっていた、ということもありました)。
6 最後に
この記録が今後参加される方の参考になれば幸いです。
今まで励ましの言葉などいただき、ヤマレコに日記を記して良かったと思います。
日記を読んでいただいたヤマレコの皆さん、おかげさまで、モチベーションが維持できました。ありがとうございます。
特に、ヤマレコを管理いただいている、matoyanさん、とっても大変な管理業務に感謝いたします。ありがとうございます(未だ寄付をしていませんでした。ごめんなさい。その内、何とかしたいと思います)。
応援は 当日もPC の前でさせてもらいました
第1関門、第2関門は すんなり通過して行ってる
ように思って 完走大丈夫と確信しましたが
第3関門は 正直心配しましたよ。
いろいろ書きたいことは 日記に書きたいと思います
本当にお疲れ様でした。
そうですね。
第3関門あたり、「どうだろう?って思いましたが、最後あたりであと5キロの看板を見て、これなら、何とかぎりぎりOKだな、と確信すると、急に足の痛みが増してきました。終わってみれば大した痛みでもなかったのですが、、、まあ、「ハセツネ出場への道」などと日記に書いといて完走しないわけには、と思いつつ、運が良かったのだと思います。応援、ありがとうございました
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