ブリザード in 槍 ＆ 鉱石沢アイス滝登攀

2013年05月03日(金) ~ 2013年05月05日(日)

• GPS: 56:00
• 距離: 39.3km
• 登り: 4,582m
• 下り: 4,596m

コースタイム

3日　新穂高P〜1400mBC
4日BC⇒槍沢小屋⇒飛騨乗越⇒槍ヶ岳山荘⇒槍沢小屋⇒BC
5日BC⇒白出沢⇒アイス滝⇒鉱石支流詰め⇒BC⇒新穂高P

天候

3日晴れ　4日槍ヶ岳手前で猛吹雪　5日晴れ　

アクセス

利用交通機関：

自家用車

アカンダナP　やや余裕あり　バスも余裕あり（天候が悪い予報だからかな?)

コース状況／危険箇所等

4日は、大喰岳西尾根のバリエーションに上がろうとしましたが、トレースもなく雪崩の心配もあり、飛騨澤を登りました。飛騨澤乗越手前からお天気急変。暴風雪になり、槍ヶ岳山荘まで急ぎました。小屋前は避難してきた人達で凄い事になっていました。
テント泊の方も逃げてきていました。それほどの大急変でした。やはりコレでかなりの遭難者が出ました・・・
小屋で初めて、1000円のレトルトカレーを食べました。
はい、この天候で大槍に登ってからBCテントまで　下山する　腹ごしらえです（笑）
心の中で、小屋に泊まろう！という気持ちと
この暴風など　冬富士に比べたら　温かい。ルートは飛騨澤をどんどん下れば、ミスもないだろう・・・練習　練習・・・
で、いざ小屋の戸を開けると、だぁーれも居ない。
暴風で小屋の前の　鯉のぼりがちぎれそうに　泳いでいるだけでした。
さすがにこの状況での大槍は、あきらめました。
下山優先にしました。
5日は、白出沢を沢沿いに上がり、白出大滝下の鉱石沢にかかる滝のアイス登攀を狙いに出かけました。この滝で偉い目に遭い・・・怖い思いをしました。
でも、バリエーションですので誰もいなくて　静かなGWの北アを満喫できました。
鉱石沢の滝・・リベンジに行きますよ・・・絶対に！！！
詳細ブログ⇒http://blogs.yahoo.co.jp/koubejyunntarou/9297441.html

写真

5/4 2:24

BC(標高1400m)を出発しまーす！

5/4 4:53

槍平に向けて進みます！

5/4 5:12

滝谷ドームが見えます。クライマーの憧れですね。

5/4 6:06

槍平小屋です。まだまだたっぷりの雪です。

5/4 6:09

やっと　ニンゲンに出合いました（笑）安心、ほっ。

5/4 6:43

雪崩でプロのカモシカさんが・・・お亡くなりになっていました・・・。

5/4 7:55

大喰岳西尾根を狙うも・・・(=_=)　宝の木はどこなんでしょう？偵察中です。

5/4 7:56

飛騨澤をぼちぼち　登山者が登り始めました。

5/4 8:05

うーん。どうも大喰西尾根ルートがわかりませーん。

5/4 8:39

何やら、お天気が・・・(=_=)

5/4 10:22

こうなりゃ、飛騨澤を上がるしかないかぁ・・・

5/4 10:22

中崎尾根からの合流点。こっちに行きたいけど、天候がねー。

5/4 11:05

飛騨乗越です。あちゃー。吹雪いてきましたっ！

5/4 11:06

ううう。ここから見える景色を楽しみにしていたのに・・・(=_=)

5/4 11:46

槍ヶ岳山荘です。もう、みなさん避難してきて満員です。

5/4 11:47

生まれて初めて、小屋でカレーを注文しました。レトルトカレーで1000円ですが、この天候の中をこれから大槍往復してから遥か遠いBCキャンプに帰る為の決意表明（笑）の証ですかね。

5/4 12:04

思い切って外に出ました。アレっ！誰もいません。

5/4 12:05

鯉のぼりくん達が、ちぎれそうですよー。でも風速20m前後気温−5℃ですから、厳冬期富士のソレに比べたら暖かく感じました。でも、この状態で大槍往復すると、下山はむずかしくなりますので、下に降りる決心をしました、

5/4 12:36

降ります。小屋には泊まりたくないです。お金がぁ・・・9000円持ってきてないですぅ。。

5/4 12:37

ありゃ、ラッキー。なぁーんも見えませんし、吹雪きです。春にちょいと冬を味わえるなんで・・・と偉そうに言うのは、ちょっぴりと不安だからです(*_*;

5/4 13:22

ほっ、ここまで降りてきたら牡丹雪に変わりました。

5/4 13:50

楽しい？尻セードでかなり距離を稼ぎました（＾−＾）

5/4 15:18

踏みふくと、ヤバいですね。あわてなーい。

5/4 18:08

BCテントに着きました！尾西シリーズで一番マシ？な（笑）チキンライスを食べまーす。
約15時間半の行程、一日お疲れ様でしたぁー。

5/5 4:58

5日の朝です。いってきまーす。今日はバリエーションがんばりまーす。

5/5 5:38

白出沢を先ず、詰めて行きますね。

5/5 5:49

おおっ、昨日の雪で真白に化粧直しです。。笠ヶ岳さん！綺麗ですよ（＾u＾）　うーん。冬に戻りましたね。

5/5 6:36

どこまで詰めれるか・・・トレースはありません。

5/5 8:05

おおっ、これは！！！ブルーです。やった！

5/5 8:10

凍ってます。アイスが楽しめました！（＾u＾）

5/5 8:11

アイゼンの前歯をグサッ・・・いい感じです。

5/5 8:12

やっぱり　こうでなくちゃね。めっちゃ楽しいです。

5/5 8:14

程良い、氷の硬さで　安心して登れましたよ（＾u＾）

5/5 8:32

こいつです。これを登攀するためにココまでやって来ました！
しかし、下部は凍っていません。上部はアイスっぽいです。
さて、ルーファイです・・・。

5/5 8:36

左岸を狙います。かなりのバランスを要求されます。途中で詰まるとアウトですね。クライムダウンできない感じです。どうするか・・・(=_=)

5/5 8:43

左岸は上のブルーアイスのハングっぽいのが気になって、諦めてクライムダウンで降りました。中央突破も嫌らしい半氷があり、結局は右岸のバンドを進んで、そこから三点確保を守って登りつめました。

5/5 8:43

くそっ、いつかど真ん中を超えてやるからねー！まっといてよ！

5/5 8:51

いやらしい　凍った草つきをピッケル突き刺して登攀します。

5/5 8:51

しかし・・上部がかなりヤバい。。。(~_~;)

5/5 8:57

ふぅ・・・確保なしのフリーは、緊張の連続でした。

5/5 9:18

もう、これ以上は、危険です。下降しますが、崖で詰まりました。万事休すです・・・降りなければずっとここで過ごすことになります・・・(=_=)
この壁をロープなしで（持って来ていない）降りました。はい辺りを見回したら幼木が映えていました。それを曲げてローブ代わりにしならせて、そいつを握りしめて2.5mの壁を降りました。心臓バクバクもんでした。。。怖かった。。。ありがとう幼木くん！

5/5 9:56

ひぇー。やっと核心部を通過できました。

5/5 9:57

ふう、コレを懸垂下降せずに降りて来ましたっ(*_*;　ヤバかったです。
さてと、このまま帰るのも♩モッタイナイのでぇ・・・

こいつを詰めてみましょうか？

5/5 10:09

どこまで　詰めれるか？　鉱石沢支流です。詰め上げたら涸沢西尾根に出ないかなぁ？

5/5 11:05

奥穂〜西穂の稜線が見え始めました！

5/5 11:06

かなりの急こう配です。滑ったら止まるかなぁ？ギリギリ角度ですね。

上から、パラパラって小石が堕ちてきたと思ったら、デカイ岩が堕ちて来ました。ものすごい迫力です(＠_＠;)
気温が上がったので、氷や雪が弛んで来ました。限界かっ。

もう、滑落一歩手前の尻セードで、急いで逃げますっ（笑）

もう一発尻セードで行きますっ！落石より早く堕ちるのじゃー（笑）

5/5 18:08

ほい、無事新穂高上まで降りて来ましたぁ！ほっ。

撮影機器：

C1440W GE

G'zOne CA002 カシオ

装備

備考

ロープと下降機器

感想

jyunntarou

4日の天候悪化はかなり凄くて、小屋で泊まるかどうか迷いました。この悪天候の中を下山する登山者は居なかったので・・・(*_*;
でも、カレーを食べて降りる決心をしました。大槍を往復する時間はなく（っていうか登れる状態ではあーりません）、ひたすら悪天候の中を下山・・・尻セードで稼ぎましたっ！（笑）
　
5日のバリエーションは、かなり危なかったです。クライムダウンを信じて重いロープを持参しなかったので、かなり怖い目に遭いました。やはり最低20m位の補助ロープでも持って行くべきでした。
でも、鉱石谷のアイス滝・・。面白いです。

この辺りは、堕ちるとやっかいなトラバースがあります。神経を使うところですね。
また、夏にあの滝を攻略に出かけます（＾u＾）　待っててね！
GWのバリエーションは、やはり人がいません。でも、帰る途中にスキーで滑って降りてきたお兄さんと出合い、二人ともびっくり（笑）
なんでこんな所に人がぁ？みたいな。
西穂沢を滑ってきたようです。
背中には、ダブルアックスがキラリ。
しばらく情報交換を談笑を交え、孤独をいやしました（笑）
彼は、颯爽と風のように滑って行き、私はズぼっと　腰まで埋まってラッセルですぅ。
山スキー・・・いいなぁ・・・・