白馬三山 大雪渓は次の機会に
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 2,055m
- 下り
- 2,642m
コースタイム
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 8:15
天候 | 8/2 晴れのち曇り、一瞬雨(夕方から強い雨) 8/3 晴れのち曇り(明け方は強風) |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
バス:白馬八方〜栂池高原/520円 猿倉〜白馬八方/930円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
白馬鑓温泉小屋手前の鎖場は、高度感は全くないものの、かなり滑るので慎重に進みましょう。 白馬鑓温泉小屋直後の雪渓のみ下りがありますので、天候や時間帯によっては注意してください。軽アイゼンがあれば楽勝でしょう。 |
写真
感想
鳳凰三山から見えた北岳か甲斐駒ケ岳・仙丈ヶ岳、唐松岳から全く見えなかった白馬岳のどれかに行ってみようと検討していました。
結局、白馬岳を見てみたいことから、こちらに決定。そして、コースは人気の大雪渓を通る猿倉スタートとするか、一気に踏破を狙って栂池スタートとするか悩みましたが、今回は後者とし、かなりキツイとのレコが多いものの、白馬三山を制覇をして白馬鑓温泉小屋経由で猿倉まで下山することにしました。これなら、不帰ノ嶮への登山道の下見も兼ねられる。
先週末は、頭のネジを外して2日間とも桃神祭に参戦し、当然今週の仕事なんか上の空で、興奮冷めやらぬまま迎えた週末。ノリノリでパッキングし、自宅を出発。ガソリンスタンドに寄って給油をしようとしたら…あれ?財布がない!あまりにノリノリで、貴重品袋を忘れてきてしまいました。
財布を忘れても「愉快な人」と思ってもらえるのはサザエさんくらいです。世の中、お金がないとどうにもならないので帰宅し、これで30分のロス。そして、このまま行くと怪我をしてしまいそうなので、ここで1週間ぶりに頭のネジを締めました。
先々週に来たばかりなので、夜中の真っ暗な中でも、前回は気づかずに通過してしまった八方第2駐車場の場所はすぐにわかりました。3:30に到着し、仮眠。タクシー代を節約したいので、6:05のバスに乗るため、5:30に起きて準備しました。
バス乗り場は大混雑でした。しかし、ほとんどが猿倉組で、栂池高原組はこの1割程度。大雪渓は人気があるのですね。先に来た猿倉行は満員で乗りきれませんでしたが、係員が「臨時バスを呼ぶ」とか言っているうちに栂池高原行が来て、乗車。今日のゴールである白馬岳頂上宿舎への到着は、猿倉組より確実に遅くなるため、テントを張れるかどうか心配しながら栂池高原に到着です。
栂池高原で登山届を提出する際、山岳救助隊の方から危険箇所、特に2日目の予定の白馬鑓温泉小屋と雪渓の周辺について詳しい説明を受けました。ゴンドラとロープウェイのチケットを買うため、荷物を計量すると20kg。まぁまぁかな。頑張りましょう!
登山口がある栂池山荘・ヒュッテは、結構な賑わいでした。そうか、栂池まで車で来た人もいるからか…。もっと早い時間にスタートしている人がいると思うと、なおさらテント場が気になりますが、焦って怪我をしたくないので、冷静になって出発です。
既に標高は1,850mなのに、晴天のせいかスタートして早々に暑かったです。いつも通りゆっくり歩いているのに、いつも以上に汗をかきます。蛭ヶ岳以来の暑さになるかな…。ちょこちょこ水分補給しながら進み、天狗原のあたりから曇り始めましたが、風もなく涼しくなりません。さらに、ここから白馬乗鞍岳まではゴツゴツした岩が多く、これまた汗をかかせてくれます。
白馬乗鞍岳山頂あたりから嫌な色をした雲が漂い出し、白馬岳も眺望なしかな、この時期は仕方がないのかな、雷がこなければいいや、と考えながら歩いていると、白馬大池が見えてきました。まだ若干晴れ間があったので、何とかきれいな風景を見ることができました。
さて、白馬大池山荘も結構な賑わいです。ここまで来て、栂池に戻る方が多いのでしょう。ここで、喉の渇きを我慢できず、私にしては珍しく、普段なら途中では絶対に買わないコーラを購入しました。コーラのみ500mlではなくて残念でしたが、最近行動食に採用した大福とコーラを味わいながら池の風景を楽しみました。予定ではあと4時間近くあるので、トイレを済ませ、出発です。
ここから先は少し登りがキツくなりますが、歩きやすい道なので難なく進むことができます。船越ノ頭を過ぎたあたりから雨が降ってきて、大粒の雨となりだしたところでレインウェアの上着を着ましたが、ほんの数分で上がってしまいました。暑くなるのが嫌なので、脱いでから進みます。
結構歩いたかな、と思いつつ小蓮華山山頂に到着すると、特に何もないといった感じでしたが、ここで昼食にしました。最近は、雨が降っていても手間をかけずに食べ終えることができるパンを昼食に採用しています。
三国峠の手前あたりから、ガスで覆われていた白馬岳が見え、元気が出ました。しかし、同時に結構な登りであることもわかりました。やはりアルプスは厳しいなぁ。
白馬岳山頂に到着すると、ガスガスなのにもの凄い人でした。皆さん逆側から身軽な格好で登ってきており、既に山荘で休憩がてら飲んできたのでしょうか、酒臭く、陽気な方が多かったです。当然、写真撮影は順番待ちで、多くの方が一人ずつ、あわせて集合で撮影し、そのような方に限って撮影後もその場に居座り、次の方が撮影できずで、なかなか順番が回ってきません。予定の14:00よりは早い到着となりそうですが、テント場が気になるので先に進みました。
白馬山荘はとても大きく、立派でした。ここが今日の目的地の方が多いようで、ビールのジョッキを片手にワイワイと賑やかでした。そんな中、ここではテントを張れないことを知らない方にとって、ゴール目前から大きな荷物を背負って逆行する人は目立つらしく、すれ違いざまに「はぁ?」と言われたり、「今からどちらに向かわれるのですか?」と話しかけられました。
白馬岳頂上宿舎が見えると、まずはテント場の確認です。既に手前側の平らな部分はもちろん、全体の3/4程度埋まっていました。いくつかの場所に狙いを定めて受付に行くと、大行列でした。皆さん、先にテント設営してから並んでいるとのことで、先ほど狙いを定めたところに向かうと、先を越されていました。仕方がないので余っている中で一番平らな場所を探して設営。私よりも後から来た方は、整地が大変なようで、石を移動したりして無理矢理設営したようです。
しばらく休憩していると、白馬岳山頂のガスが切れたので、この人手では明日のご来光は行列必至なこともあり、前回と同様に今日のうちに山頂に向かいました。山頂に着く頃には再びガスが出てきてしまいましたが、人数はだいぶ減っていたので、なんとか写真を撮ることができました。
テントに戻り、外で夕食の準備をしていると雨が降り始め、すぐに強くなったのでテント内に避難。購入した缶ビールと持参した焼酎を飲み、片づけをしてから地図を眺め、明日は14:00頃にゴールして、休憩して15:05のバスに乗るか他の方とタクシー相乗りで…なんて考えていたら、いつの間にか寝ていました。
夜中に風の音で目が覚めました。雨が上がっているようなので外を覗いてみると、素敵な星空が!これを見たかったのですよ。お泊りデビューから三度目の正直で、念願だった満天の星空を眺めることができました。飽きずに15分程度眺め、寒くなってきたので二度寝です。
4:30に起床し、食事を済ませ、朝日を見に行きました。白馬岳山頂は既に人の山でした。立山連峰や穂高連峰がはっきりと見え、嬉しくなりました。剱岳にいつか挑戦したいな…。
もっと見ていたいのですが、今日は昨日よりもキツイはずなので、早々に引き揚げて撤収。撤収には少し慣れたようで、6:00には出発することができました。さぁ、三山制覇目指して頑張りましょう!
出発して少し下ると、そこからは急登が始まります。杓子岳手前で分岐があり、急登を嫌って巻道に進む方もいましたが、これでは三山制覇にならないので、もちろん登ります。ゆっくり登って杓子岳山頂に到着すると、富山湾方面がくっきりと見えました。そして、これから進む方面を確認すると、さらに急登となることがわかったので、少し休憩をして出発です。
出発後すぐに巻道まで一気に下りとなり、悲しくなります。そして、目の前のデーンと聳える山が白馬鑓ヶ岳だと信じて登ると、もうひとつデーンと聳える山があり、騙された気分でした。でも、ここからの眺望は素敵で、この場で休憩する方もいました。私は休憩せずに先に進み、ゆっくり登って、白馬鑓ヶ岳山頂に到着です。
白馬岳はガスガスだったので比較できませんが、ここからの眺望は抜群でした。立山連峰、穂高連峰に加え、鹿島槍ヶ岳もきれいに見えました。下の方には天狗山荘も見え、あの向こうがいつか挑戦したい天狗ノ大下り方面か…と身震いするとともに、不帰ノ嶮への下見は完了です。
山頂にいた方によると、あとはひたすら下りとのことです。登りよりも下りが苦手の私にとって、ここから約6時間の下りはうんざりですが、わかっていて選択したコースなので、文句を言わずに進みましょう。
天狗山荘への分岐まで一気に下って左に折れると、風もなく急に暑くなってきました。あれ〜?まだ8:00過ぎで標高2,000m以上なのにこんなに暑いの?もっと下るとどうなるの?嫌な予感がしました。そして、この予感は的中しました。
下りなのに暑いのです。いつもは下りではそんなに汗をかかないのに、今日はかきまくりです。適宜塩飴を舐めて塩分を補給しつつ進みます。白馬鑓温泉小屋手前から注意書きの立札がたくさん出てきます。見る限り、そんなに危険ではなさそうですが、進んでみると思った以上に滑りやすかったです。なるほどね、これなら事故が発生するのも理解できます。慎重に進んで白馬鑓温泉小屋に到着です。
ここで休憩がてら入浴されている方がいて、ここまででかなり汗をかいたので誘惑に駆られますが、どうせまた汗をかくのと下山する意欲が失せると嫌なので、今回は我慢。大福を食べて、水場で水を補給して進みます。今思うと、足湯だけでも浸かれば良かったかな。
すぐに雪渓が登場します。ここらへんだけヒンヤリしていて気持ち良く、思わず休憩したくなります。念のため軽アイゼンを持参してきましたが、下りだけ注意すれば、不要でした。
暑い中ひたすら進み、小日向のコルまで行ったら休憩しようと思っても、なかなか到着しません。CT的にそろそろかと思っていると、急な登り坂が出てきたので若干うんざりし、手前で休憩している年配の方がいらしたので尋ねると、これを登れば小日向のコルで、もう登りはないとのこと。少し元気が出て、登りました。ここで休憩して、あとは猿倉荘までのんびりと下りました。
猿倉荘が見えた時は嬉しくなり、到着は13:25でした。何か炭酸飲料を買って飲もうかと思いましたが、すぐにバスが来るとのことで、幸運なことに13:35のバスに乗ることができ、白馬八方まで戻りました。
今回は暑くて大量の汗をかいたせいか、奥多摩の石尾根を歩いた時以来の「疲れた〜」という感覚でした。お泊りデビューに向けてそこそこ体力作りを「してきた」のですが、「してきたつもり」だったのかもしれません。ここ最近は現状に満足して身体に負荷をかけていない状態が続いていたので、もっと体力作りに励もうと痛感したのでした。
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