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Yamareco

記録ID: 4940476
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アルパインクライミング
甲信越

【アルパイン】天狗山ダイレクト(フォロー編)

2022年11月16日(水) [日帰り]
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motch その他1人
体力度
1
日帰りが可能
GPS
05:57
距離
3.2km
登り
512m
下り
514m
歩くペース
ゆっくり
1.41.5
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:20
休憩
0:36
合計
5:56
7:49
288
12:37
13:13
30
13:43
13:43
2
13:45
ゴール地点
天候 晴れ、雲量5、風強し
過去天気図(気象庁) 2022年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
ナナーズ川上店から(※既に冬期通行止めです)
https://goo.gl/maps/gXDx2FNraTwtiMox6
天狗山登山口は低い雲が立ち込めていますが、厚みは少なく湿気もあまりないので、これから天気は回復しそうな気配。
天狗山登山口は低い雲が立ち込めていますが、厚みは少なく湿気もあまりないので、これから天気は回復しそうな気配。
さて、まずは取り付きまで登山道を歩きます。
さて、まずは取り付きまで登山道を歩きます。
天狗山は堆積岩の一種のチャート(角岩)という岩で構成された山だそうです。硬い石だけれど、堆積物なので、一枚岩ではなく、結構脆いです。
天狗山は堆積岩の一種のチャート(角岩)という岩で構成された山だそうです。硬い石だけれど、堆積物なので、一枚岩ではなく、結構脆いです。
霧氷。。。寒いです。
霧氷。。。寒いです。
この1つ目のロープは違うやつ。無視。
この1つ目のロープは違うやつ。無視。
北側がかなり白くなっています、前夜に少し雨が降ったようです。
北側がかなり白くなっています、前夜に少し雨が降ったようです。
2つ目のロープが見えてきました。ここから取り付きへ降りていきます。
2つ目のロープが見えてきました。ここから取り付きへ降りていきます。
目印の看板
目印の看板
踏み跡は明瞭。
1つ目のロープからの踏み跡かな?
1つ目のロープからの踏み跡かな?
木々の隙間から見えるダイレクトルート。
木々の隙間から見えるダイレクトルート。
右手にケルンが2つある場所を通り過ぎてすぐのところから取り付き。赤テープが貼ってあります。
右手にケルンが2つある場所を通り過ぎてすぐのところから取り付き。赤テープが貼ってあります。
その先のボルダーチックな岩まで行ったら行き過ぎ。
その先のボルダーチックな岩まで行ったら行き過ぎ。
チョークの跡あり。登られている模様。5級くらい?
チョークの跡あり。登られている模様。5級くらい?
1P:30m 
1P:苔の階段状の岩稜を登る。脆いが傾斜は緩めでイージーなので、ウォーミングアップに。
1P:苔の階段状の岩稜を登る。脆いが傾斜は緩めでイージーなので、ウォーミングアップに。
2P :20m IV+
2P:リッジを直上。途中の小さな松の樹が浮き上がっていて、手がかりにするのが怖い。むしろこれが邪魔で上に上がりにくかった。しっかり足に乗る。
2P:リッジを直上。途中の小さな松の樹が浮き上がっていて、手がかりにするのが怖い。むしろこれが邪魔で上に上がりにくかった。しっかり足に乗る。
2P上で景色が開ける。
2P上で景色が開ける。
3P:25m 供銑
斜度の緩い岩稜を登る。2P目が微妙なだけにイージー。その後、藪を進んで上まで上がる。
3P:25m 供銑
斜度の緩い岩稜を登る。2P目が微妙なだけにイージー。その後、藪を進んで上まで上がる。
4P:30m IV+
まずはクラックを通過。カムで支点を構築。傾斜はやや強め。
4P:30m IV+
まずはクラックを通過。カムで支点を構築。傾斜はやや強め。
上部は開けたリッジで、下部よりイージー
上部は開けたリッジで、下部よりイージー
4P目切った所。岩稜の上。
4P目切った所。岩稜の上。
5P目は尾根歩き。コンテ。登山靴に履き替えてもいいが、どうせすぐ履くので、きつくなければそのままでも良いと思う。
5P目は尾根歩き。コンテ。登山靴に履き替えてもいいが、どうせすぐ履くので、きつくなければそのままでも良いと思う。
6P:30m IV
正面のチムニーは「門」と呼ばれる。
6P:30m IV
正面のチムニーは「門」と呼ばれる。
6P:チムニーの右側から登る。左壁にハーケンがあるが、遠く、リーチが長くない人は届かない。
6P:チムニーの右側から登る。左壁にハーケンがあるが、遠く、リーチが長くない人は届かない。
6P:右壁の途中にもハーケンあり。
6P:右壁の途中にもハーケンあり。
6P:右壁の途中に打たれている残置ハーケン
6P:右壁の途中に打たれている残置ハーケン
6P終了点:チムニー上のリッジから左奥のテラスに上がり、そこの松の木で支点を構築。
6P終了点:チムニー上のリッジから左奥のテラスに上がり、そこの松の木で支点を構築。
7P:20m IV-
10mほどのフェイスを登る
7P:20m IV-
10mほどのフェイスを登る
ほとんど森林限界。南アルプス北部の鳳凰三山から甲斐駒などが一望。
ほとんど森林限界。南アルプス北部の鳳凰三山から甲斐駒などが一望。
7P:フェイスを乗っ越したらリッジを進む
7P:フェイスを乗っ越したらリッジを進む
8P:岩稜歩き。コンテ。
8P:岩稜歩き。コンテ。
9P基部のバリエーションのひなばすビュー。10bで5Pって、相当辛い。
2
9P基部のバリエーションのひなばすビュー。10bで5Pって、相当辛い。
9P:25m V-
ボルトが左右2本あり、それに沿って右へ上がる。1つ目のボルトにプリクリするが、高さがあるので、リーチが長くないと辛い。
9P:25m V-
ボルトが左右2本あり、それに沿って右へ上がる。1つ目のボルトにプリクリするが、高さがあるので、リーチが長くないと辛い。
9P:ボルトは左が下で右が上。
9P:ボルトは左が下で右が上。
9P:上がり切るともう1段。2段目の下部はやや脆い。
9P:上がり切るともう1段。2段目の下部はやや脆い。
9P終了点からひなばすビューのルートと八ヶ岳。
9P終了点からひなばすビューのルートと八ヶ岳。
10P:15m V-
基部のフェイスにボルトがあり、プリクリしてスタート。ボルトは少し遠い。
10P:15m V-
基部のフェイスにボルトがあり、プリクリしてスタート。ボルトは少し遠い。
10P:右側のハングの下は結構ガバだが脆いので注意深く探りながら昼間部から右に上がっていく。
上部は浮き石が多く、足場も痩せていて脆いので注意。
10P:右側のハングの下は結構ガバだが脆いので注意深く探りながら昼間部から右に上がっていく。
上部は浮き石が多く、足場も痩せていて脆いので注意。
11P:短いスラブを左へ上がり、樹林帯へ。
11P:短いスラブを左へ上がり、樹林帯へ。
11P:傾斜が緩く、足場も安定しており、イージーなのでコンテ。
11P:傾斜が緩く、足場も安定しており、イージーなのでコンテ。
12P:踏み跡を10分ほど尾根歩き。コンテ。
12P:踏み跡を10分ほど尾根歩き。コンテ。
12P:ゴール!天狗山山頂に直接突き上げる、まさに「天狗山ダイレクト」の名に相応しいルート。
12P:ゴール!天狗山山頂に直接突き上げる、まさに「天狗山ダイレクト」の名に相応しいルート。
無事登頂。全Pリード、ありがとうございました。いい修行になりました。
無事登頂。全Pリード、ありがとうございました。いい修行になりました。
山頂からは360°の展望
山頂からは360°の展望
八ヶ岳方面。ちょっと雪が被っているような。
八ヶ岳方面。ちょっと雪が被っているような。
遠くは浅間山など。
遠くは浅間山など。
奥秩父主脈とか
カラマツ色の村落。
カラマツ色の村落。
さて、おります。
さて、おります。
頂上から12分でダイレクトルートへの下降点
頂上から12分でダイレクトルートへの下降点
頂上から30分ちょっとで下山。上りに4時間以上かかったのに😅
頂上から30分ちょっとで下山。上りに4時間以上かかったのに😅
川上村落からの天狗山南面。
川上村落からの天狗山南面。
ズーム。ダイレクトルートが良く見えます。
1
ズーム。ダイレクトルートが良く見えます。

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ 長袖インナー ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ 予備手袋 防寒着 雨具 日よけ帽子 毛帽子 予備靴ひも ザック ザックカバー 行動食 水筒(保温性) 地図(地形図) ヘッドランプ 予備電池 GPS ツェルト ナイフ ロープ クライミングシューズ ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ カラビナ クイックドロー スリング ロープスリング セルフビレイランヤード カム

感想

最近はロープを使った山が多め。
来年に長いアルパインルートを登攀する予定なのですが、そのパートナーとなる予定の友人が、私の修行とコンビ合わせのため、長野県川上村の天狗山ダイレクトルートへ連れて行ってくれました。

天狗山なんてどこにでもありそうな名前だけど、川上村って小川山くらいしか知らんぞ?と思って調べると、川上村の集落から程ないところにそびえ立つ岩山。堆積岩という、礫や砂など、あるいは火山灰や生物の遺骸などが、長年かけて堆積されてできた山です。

その天狗山には、登山口から1時間程度で登れる、東西を走る登山道がありますが、登山道から外れて山の南面の岩場から直接登攀するルートを「天狗山ダイレクト」といいます。
高名なアルパインクライマーが数年前に開拓したコースです。
ルート上から八ヶ岳の山容が一望できる良景ですが、この日は朝に樹氷が見られるなど、寒くて風の強い1日でした。

全部で12ピッチ(うち、コンテは2-3ピッチ)ありますが、アルパインどビギナーの私は、パートナーに全ピッチリードしてもらい、ただただトップロープで登るだけ。しかし、合図の仕方やランニングの取り方、フォロワーとしてのビレイのやり方、セカンドビレイの取り方、ピッチを切ったあとの動き方などを手取り足取り教わりつつ、やがてくるであろうリードを意識しながらの登攀となりました。

普段から岩でのフリークライミングやジムでのルートクライミングをやっているからか、幸いにもテンションがかかるような落ち方をすることはなく、一般的な登攀時間(3-4時間)から逸脱せず山頂まで至ることができました。
一方、ロープさばきやデバイス等の受け渡しはギクシャクしており、そのためにタイムロスをすることも頻回でした。

最近の2年そこそこで、ロープを使った登山の機会が急増しましたが、登攀欲とか目標の場所とかアルピニズムがどうとか、という気持ちは全然湧きません。それより、アルパインクライミングを知ることで、安全とリスクに関する。。。変動性、とでも言いましょうか、そういうことを体感し、安全登山へ繋ぐことを模索したい、と思っています。

アルパインは、パートナーとの意思疎通と共通理解が大切。
これは、どんなことにも言えますね。

これから冬に入るので、ドライの岩でアルパインをする機会はほとんどなさそうなのが残念ですが、月1回程度はアイスでアルパインをしながら修行していきます。

天狗山ダイレクト 12P(うち3Pコンテ)

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