富士山 〜一度は登る山を絶好の日の出と共に〜
- GPS
- 12:17
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,650m
- 下り
- 1,660m
コースタイム
- 山行
- 4:11
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 4:19
- 山行
- 6:59
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 7:52
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
そこから五合目行きバスに乗車(40分) |
コース状況/ 危険箇所等 |
極めて歩きやすい登山道 危険箇所は一切ない。 |
その他周辺情報 | 山中湖温泉 紅富士の湯 (700円。富士北麓駐車場にある案内所に割引券あり) |
写真
感想
8月は天候やいろいろあって山はご無沙汰。
この連休は、運も会って巡ってきた山登りのチャンス。とはいえ、高山向け訓練を怠ってるからまともな高山は登れない。なら、ということで富士山へ。
とはいえ、静岡側は既に山仕舞い済み、登れる登山道は吉田口一択の状況での登山となりました。
前日晩に関西を出て途中で仮眠、富士山麓に着いたのは午前11時過ぎ。
富士スバルラインを走って上まで行ってもよかったのですが、駐車場の確保が難しそうだったのと、なにより車がガス欠寸前だったので、バスで五合目まで。
セオリー通りに、高地順応を兼ねて五合目で食事。
外国人が多くそれに向けての掲示が多いのはいいことなのですが、注意看板ばかりが多くて必要な案内は少ない。飯を出す場所と箸を置く場所を遠く離しておく理由がわからない。金を払わせてしまえばあとはこっちのもん、的な姿勢はこの五合目から下山するまで随所に感じさせられました。
登山道としては極めて整備のいい山。
3000m超級の山でこんなに登りやすい登山道を持つ山はなく、2000m級でも富士山より登りにくい山が大半。「気になるんだったら、まあ登ってみたら」的な紹介をされる山なのは納得。
特に7合目までは登山道の道幅が大変広く好きなペースで登れるから、あまり高地順応に自身がない人はのんびり登ればいいし、そのための道幅は十分にある。それは好印象。7合目からもたまに狭くて急になる程度で道自体は悪くない。
ただ、ご来光登山にはさっぱり興味がなかったので、本当は八合目そこそこで山小屋入りする予定だったのです。が、狙ってた山小屋(太子館)は既に冬休み入り。…ヲイ、この山小屋、少し前にアニメで使われたばかりの山小屋だぞw
そこから先も冬休みの小屋が続き、元祖室が満室お断り、ってあたりでさすがにヤバさを感じて本八合目の山小屋(こっちもアニメで取り上げられたw)にTELをしてなんとか予約。「おおきな小屋だから空きもあるだろう」という読みだったのですが…しっかり詰め込んでるだけで、寝るスペースは寝袋1つ分。…まぁ…しゃあないけど…なぁ…。
ガツンと寝れたのは19時〜21時。そこでトイレに行き、東の方向で光る雷をみて寝床に戻ったら、もう眠れなくなった。
いびきも歯ぎしりもある環境ながら、耳栓を出すのもはばかられる狭さ。寝てないときついしな〜、と寝転がったまま時々ウトウトしつつ、日をまたぐと1時過ぎから外がうるさくなった。どうも山麓側から来た団体客が通過して行っているらしい。
それに煽られる形で、自分の泊まっていた山小屋も起床時間が30分繰り上がって2時の起床。この時間に起こされたら、さすがにご来光を見ないともったいないし、なによりこれから寝れそうな雰囲気でもない。2時半過ぎに出発。既に富士山渋滞は本八合目より山麓まで続いてる。いろんな意味で意味がわからん。
九合目まではまだまだ道幅があるので、富士山渋滞もそこそこ進む。山小屋の前では道が細くなるのと、モノを買ったり小屋の中を行き来する人で通行が阻まれるのとで渋滞がひどくなるものの、それでもそこそこ進む。
が、九合目を過ぎた辺りで、ほんとに渋滞が進まなくなった。
「ツアーは左、一般客は右」と怒号を上げる登山ツアーガイド、勝手に前へ進んで怒られるツアー客。登山道の狭窄部で「一列になれ」と怒号を上げ、本当に進まなくなると「ツアーも何も関係ない、隙間があれば前に進め」と再度怒号を上げる登山ツアーガイド(前述と同じ声)。高山病のせいかさりげなく口から流体状のものをリバースしつつ、後ろを気にして進み続ける人あり、一方で高山病になった客の対応に悩殺されるツアー添乗員あり。…もう無茶苦茶w。
こんな「人工地獄」をなんとかくぐり抜けて、なんとか日の出前に山頂付近の久須志神社付近へ到着。すべてのものを見下ろせる景観。その上、ありえないほどの好天で、「自然のもたらす極楽」のありがたみを大いに実感。
時間は十分にあるし、とのんびり最高点の剣が峰へ。
しかし着いてみたらまたもや「最高点写真待ち」の渋滞。写真撮影役として、人の行列を捌くのはおなじみツアーの登山ガイド。
自分の番が来てカメラを渡した際に「なんで?ツアー客じゃないのに」というような表情を見せたガイドを見て「死んでもこのバス会社のツアーは使うまい」と心に誓いつつ、お鉢巡り続行。今日は南アルプスも八ヶ岳もくっきり見える。とにかく天候と景色だけはすばらしい。
あとは下山するのみ。
植生が乏しい山をひたすらジグザグで降りる。簡単で単調な下山ルート。
六合目まで降りると馬がいて。「かわいいな〜」と馬を見ながら歩いていると、客引きが「馬に乗って下山しない?脚わるいんだろ?」と当方が付けてる膝サポーターを見ながら声をかけてくる。とことん、こういう山らしいw
五合目まで戻ると、駐車場渋滞に巻き込まれて遅れていた下山バスがちょうど出るところだった。これ幸いとバスに飛び乗り、無事に下山。
なんといいますか…すごくいい山ではあるんですけど…人に疲れてるときには登っちゃいけない山なんだろうな、と。山はいろんな意味で自分の心境の鏡なんかもしれません。
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