白馬岳から日本海(猿倉-白馬-朝日岳-白鳥山-親不知)※栂海新道
- GPS
- 80:00
- 距離
- 43.4km
- 登り
- 3,462m
- 下り
- 4,665m
コースタイム
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 8:07
- 山行
- 7:19
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 7:49
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 8:30
天候 | 4日間ともほぼ晴れ(←おおざっぱ(笑)) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:親不知観光ホテルから親不知駅まで送迎。親不知から電車・新幹線 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大雪渓:アイゼンが無くて危険という事はないかもしれませんが、あった方がききがいいので便利です。 栂海新道:ところどころ切れ落ちた部分がありますが、ロープなどもあるので慎重に行けば問題ありません。天気が悪いと場合によっては危険なところもあるかもしれません。地図とコンパスがあれば道迷いの心配はそれほどありません。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉:親不知登山口側の親不知観光ホテル。駅までの送迎込みで1500円です。 |
写真
感想
(長文ご容赦ください。。。。)
ちょうど1年前の白馬〜五竜間の縦走路で知り合ったヤマレコユーザーさんからおすすめされた
白馬〜日本海へ出るルート(栂海新道)、ずっとずっと気になっていたのですが、
たまたま、山仲間のJuhaniの「行きたいね」という一言で、実行する事になりました。
今回のメンバーは、素敵な旅の提案者のJuhani、家もご近所Marek、
スーパー晴れ女さんのともちゃん、初参加のMiちゃんの総勢5人でスタートです。
金曜夜発、猿倉行のバスで出発です。
予定よりだいぶ早く、登山口に到着したため、しばらく猿倉荘で休憩させてもらい、
お日様が完全に出たところで登山開始。
人気の大雪渓ルートにも関わらず、意外に静かなスタートとなりました。
最初は比較的緩やかな出だし、おしゃべりをしながら歩いていると、
あっという間に白馬尻に到着。一旦休憩をとって大雪渓ルートに突入です。
途中の雪渓上であまり休憩をしないように心して進みましたが、
この日、落石がほとんどなく、ヒヤッとする事が一度もありませんでした。
そして束の間の雪渓歩きを楽しんだ後は杓子岳を眺めながらのガレ場歩き。
少し雲がかっていた空も徐々に青空が現れ始め、景色も一気に良くなります。
後からついて行くと、登っているみんなが青空に向かって歩いているみたいですごくきれいでした。
避難小屋からの残りは、最後の頑張りどころ。いい加減登りが飽きていますが、
それでも何とか乗り越えると、この日のキャンプ地、村営頂上宿舎に到着です。
早めのスタートだったため、お昼前の到着。キャンプ地は選び放題。
そして夕食の時間の17時まで、午後はまるまる自由時間となりました。
お昼寝やおしゃべり、それぞれが好きな事をします。
私はといえば、ひとりで白馬杓子岳と白馬槍ヶ岳にお散歩に行きました。
そして夕食の時間、ツナとオリーブのオイルパスタを食べながら団欒をしていると、
いつの間にか日が暮れ、辺りはすっかり暗くなっていました。
そしてしばらくすると空一面にきれいな星空が現れます。
天の川まで鮮明です!!めちゃくちゃきれ〜。
ともちゃんとMiさんはいつまでもいつまでも星空を見続けていました。
登山2日目、MarekとMiさんは一足先に下山するため、
この日、全員で一緒に行けるのは白馬岳まで。
せっかくなのでみんなで御来光を見る事にし、日の出に間に合うように白馬岳を目指します。
山頂での御来光の他にもう一つ楽しみがありました。朝ごはん!!
実はこの山旅のために、全員分・全日程の朝ごはんとして
Miさんがグラノーラを作ってきてくれました!(ステキ女子!)
買ったものと違って、はちみつやメープルシロップ、
りんごのすりおろしを使っていて、やさしい甘さに仕上げています。
さらにチョコ味も用意してあります!!感動・・・(/_;)
おいしいグラノーラを食べ、幸せなひと時を過ごした後、
Marek、Miさん達と別れ、Juhani、ともちゃん、私の3人は
次なる目的地に向け出発です。
前日までの登り一辺倒の歩きとは違って今度は徐々に高度を下げます。
雪倉岳から先に進むほどに紅葉した植物の数が増えていき、
カラフルな色彩が目を楽しませてくれます。
そしてはるか遠くの左方面には日本海が。
海を見ながらの稜線歩き、言葉では言い表せない位の気持ちの良さです。
長い事景色を楽しんだ後は朝日岳を巻いて朝日小屋に向かいます。
この巻き道、水平道と言われていますが最後の登り返し部分は、
なかなか体にこたえたような気がします。(バテました。)
ようやくキャンプ地に着いた時には体ボロボロ状態。
この日は午後中リラックスの時間にしました。
ご飯を食べた後、夕日を見に近くの丘に行く事も考えていましたが、
徐々に雲も出始めたので、結局この日は夕日も見ずに
翌日に備えて早寝とします。
登山3日目、この日から行動時間が9時間を超える事になります。
朝起きたばかりの体で朝日岳の斜面を登り、その後はそれなりのアップダウンの繰り返しです。
この日の行程、実はあまり期待はしていなかったのですが、
想像以上の美しさに圧倒されてしまいました。
朝日岳からの下りの稜線は解放感に溢れていて、まるで草原にいるような情景。
下まで下りたかと思うと、今度は木道が現れ草紅葉と沼の表面のキラキラが楽しい。
ちょっと進むと樹林帯に入って気分がまた一新。
そして下りきったところで、日本最後の楽園と言われる黒岩平に到着。
斜面一面がふかふかの絨毯を敷き詰めたようになっていて、鮮やか。
静けさがあり、時が止まったような感覚に浸れます。
3人そろってここのベンチでぼーっとし、しばし旅の疲れを癒しました。
癒しの後は少し登山らしいアップダウンです。
黒岩山・サワガニ山など細めの尾根でガレている場所を通りながらピークを通って行きます。
景色にみとれてばかりいると危険なので、少し歩くことに集中し、
歩き始めて7時間半ほど、ようやくこの日の宿泊地の栂海山荘に到着です。
晴れていれば展望が良い小屋、着いた時には霧の中だったので何も見えなかったため
妄想景色で我慢しようと決めていましたが、夕暮れ時、まわりの霧が一気に引けて、
日本海と能登半島がはっきりと見え始めました。
そして空もうっすらととオレンジ色に輝きはじめます。
空のグラデーション具合にちょっとジーンときて、寒さも忘れしばらく浸ってしまいました。
そして完全に日が落ち、暗くなったら満点の星空観賞会が。
ものすごく星座に詳しい方がいて、一つ一つ丁寧にわかりやすく説明してくれたため、
ただただ見ているだけよりもずっと楽しい。いつまでも見ていたい気持ちでしたが、
翌日の事もあるので重い足取りで小屋に戻ってシュラフに潜り込みます。
目を閉じるとさっきまでの星空が目に浮かび、心地良く眠りに入る事ができました。
翌朝目を覚まし、身支度を整えて外に出ると晴れ!
この山旅の最終日を飾るのに文句なしの天気です!
栂海山荘から日の出を見てから、一歩一歩、日本海に向かいます。
最初のうちは、この旅がだんだん終わりに近づいていくのが寂しい気がして、
もう少しここにいてもいいかな、なんてしんみりとしていたのですが、
下山時の急な下りに膝ガクガク、足裏がヒリヒリ、肩パンパン。
さっきまでの浸っていた気分があっという間に飛んで行ってしまい、
とりあえず必死で歩き、必死で進みました!
Juhaniが読み上げてくれる標高が徐々に小さくなるにつれて、
安心感が増していき、海への期待が高まります。
海がすぐ近くに見え、うっすらと風を感じられるようになった頃、
親不知登山口が目に入ってきます。
ここは3人一緒に手をつないでみんな同時に最後の一歩を踏みしめます。
その後ザックを投げ捨て0メートルの海へと向かいます。
もうこの時の嬉しさと言ったら!!表現できないほどでした!
海の波の洗礼を受けたおかげで服はびしょびしょ(笑)。
ですが清々しさいっぱいの気分で満たされて、山旅の終了となりました。
最後に、今回の栂海新道で歩いていて感じた事といえば、
これまでの山と違い、色々な意味でのツワモノ揃いだったこと。
山ごはんに力を入れて初日はウナギ重を食べたという人達
(頑張って重い荷物背負ってきたみたい)、
新穂高から11日間かけて日本海に向かうソロテントの女性(すごすぎます)、
上高地から巨大な荷物を担ぎながらも元気いっぱいの
大学山岳部員達(どうやってあんなの担げるの?)、
そして本人たちも充分に経験豊富なのに、
ベテランガイドと共に登山をしているリッチ・マダムズ。
上品で女性らしさを兼ね備えています。
(男勝りの女性登山者よりこういう方を目指したいです。)
こうした出会いもまた山旅の楽しさを増やしてくれるんだなぁと改めて感じました。
そして、初日、大人数での楽しい旅にしてくれたMarekとMiさん、
大きなグループでの行動もいいものだと感じました!また行きましょう!
そしてそして、最後の最後までずーっと苦楽を共にして頑張ってきた
Juhaniとともちゃん、二人のおかげで下山までのモチベーションが保てました!
Juhaniは小まめに地図を広げてチェックしながら歩いてくれるのでとても安心。
ともちゃんは、女性らしく細々とした事に気が付き、素敵な景色見つけがとても上手。あっ、ほんとだ!と思う場面、本当にたくさんありました!
改めていい登山パートナに囲まれてるなと思った山旅でもありましたー。
そして私特融の長い長い感想文を最後まで読んでいただいた方々、
大変お疲れ様です。。ありがとうございました。
おしまい。
〜ヤマレコ2年生プロジェクト〜
メンバーインタビューをしてみました。(記者気取りしてみたかったの。。。)
Q. 4日間で一番つらかった事は?
A. Juhani/ともちゃん:金時坂!重い荷物であの坂をずっと下るのは大変!
Q. ごはんについて何か一言。
A. Juhani:朝日小屋で軽食が無いのは残念でした。
自炊のツナオリーブパスタは細かいミスでダメになるからジェノベーゼの方がいい。
ともちゃん:朝日小屋の夕食がおいしそうで食べたかった。(2200円で食べれるらしい)
Q. 水場の水はどうだった?
A. Juhani/ともちゃん:おいしかった!(シキ割の水場以外はすべて飲んでみました)
Q. 登山自体はどう?
A. Juhani:初日の登りは寝不足もあって辛かったのと、ちょっと暑かったかな。
ともちゃん:ずーっと天気が良かったから楽しかった。
Q. 景色についての感想をどうぞ!
A. Juhani/ともちゃん:3日目の黒岩平が良かった。日本海も歩きながら良く見えて気持ち良かった。
Q. また来たい?
A.Juhani:春にはお花がキレイだろうからまた来たい(でも軽身がいい)。あと蓮華温泉も気になる。
ともちゃん:楽園(黒岩平)に行きたい!
Q. ゴールした時の気分は?
A.Juhani:やっと着いた。早くコーラ飲みたい。(ちなみに登山口すぐ近くにコーラの自販機がありました!)
ともちゃん:やったーの一言。感動で涙が。(出てなかったけど(笑))
コメント
この記録に関連する登山ルート
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何時かは行きたいコース
3000mから0mまで・・
やはり3泊4日は必要ですよね
今の季節に歩きたいのですが・・
時間が
でも、近い将来絶対に行きます
umetyanさん、最終日はさすがに長いなと思いました!
結構長いトレイルですが、想像以上の景色に、一見の価値あるなと思いました!
是非検討してみてくださいねっ。!
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