厳冬期・笈ヶ岳(フルラッセル19時間)


- GPS
- 19:07
- 距離
- 34.9km
- 登り
- 2,307m
- 下り
- 2,298m
コースタイム
- 山行
- 18:24
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 19:07
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
もう時期東京へ旅立つ山Kくん、大学生活の卒業試験は県内最難関・厳冬期笈ヶ岳!
岐阜県側からのこのコースは山スキーの全ての要素が試される、体力・気力・ルート工作・滑走技術など 今回はドカ雪直後で厳しいラッセルが予想されまさに卒業試験にふさわしい
深夜0時過ぎゲートを出たがガッツリ降雪がありチャリは使えず黙々と登山口まで7.5kmの林道ラッセルとなった。登山口までの桂橋までですでにお腹いっぱいだがここから一層ラッセルがキツくなる。
稜線に上がると帰りのため稜線の巻きが続くが巻きがまたラッセルが辛い、膝から太腿場所によっては腰となった。今日は暗闇帰還の覚悟で無制限一本勝負と腹を括った。
とにかくポコの多い稜線は工作がムズイ、何度来ても雪の状態が違うのでその都度状況にあったルート工作になる。
1300手前で目指す笈ヶ岳がドン、モチが沸騰した。三人でラッセルを回すが山Kの腕まくりラッセルは圧巻だった。どんな深い雪も蹴散らして進んでいく。
今日は過去最高の激ラッセルだった、山頂まで13時間、白山よりワンランク、大笠山よりツーランク厳しい山行で今季最長の19時間山行となった。
へとへとになってゲートに帰還したが山Kの目は輝いていた。卒業試験は無事合格してこれで4月からの東京での社会人生活も充実したものになるだろう。
どれだけ辛くてもやり遂げる体力と気力は社会人にも欠かすことができない要素です。山Kの社会人生活に幸あれ!
水曜は久しぶりに終日快晴でBigDayになる。行き先は笈ヶ岳と決まった。大笠山の時に除雪が入っていてチャリが使えるとわかっていたので大笠山も絡めた周回の計画となった。
日曜は雨、月火と雪が降っていたので白川郷でも積雪、念のためチャリを持っていくがゲート前にはどっさり雪が・・・歩き決定。トンネルまではあまり抵抗がない雪でラッセルも軽かったがトンネルを越えると雪も増え膝下ラッセルとなった。
前日会社の行事で20時30分まで拘束されたので睡眠時間は40分、ユンケルを飲んで気合を入れたが単調なところでは眠気に襲われた。桂橋のたもとから谷筋を取付くがここからも膝下ラッセルが延々続いた。雪は柔らかいのでP1109の巻きも上手く出来た。P1290手前の平坦地あたりですっかり白んできた。相変わらずラッセルは深いので今日は果たして笈ヶ岳までたどり着けるだろうかと頭によぎってしまった。
2年前、3月に笈ヶ岳には同じルートで登ったことがあるが、その時とは積雪量や雪の状態が違うので装備やルート取りが変わってくる。今回もそういった箇所は先生がルートを切り開いてくれる。休憩中に大まかにルートの打ち合わせをするがその場の状況でどんどん変更となり最適のルートになっていく。今日は何度もそれがあり自分だったら無駄に体力と時間を使うルート取りになっていたなとつくづく思った。
朝は高曇りだったが昼には快晴となり嬉しい反面雪がスキーにまとわりついたり重くなる。ラッセルは相変わらず深いので試練だった。スタートから山頂に13時間をかけて到着した時に思ったのはこれでラッセルしなくて済むだった。山頂からは360度のパノラマが広がり疲れが吹き飛ぶ。しかし下山も気が抜けないので気を引き締める。
今日はシールの着脱が多い予定だったが往路ではシールは剥がさずに済んだ。しかし横から雪が侵入したりテールがはがれたりと途中何度もメンテナンスした。復路では粘着力が心配だったが懐に入れていたことと、晴れているので問題なく使用できた。
P1290に着く頃には日が傾きかけていたがここからは下るだけなので問題ない。最後まで気を抜かずに無事桂橋に着いたときには安堵した。しかしここからも長い。暗闇帰還は覚悟していたのでヘッデンを用意しクロスカントリースタート。開津橋までは平坦なので漕がないといけないがダムからは傾斜があり夜でカリカリなので自動運転だった。トンネルが最後の試練だったが19時30分無事ゲート帰還出来た。完全燃焼だった。
今日もいい経験が出来ました。先生の判断力、山Kのラッセルやルートづくり、すべて出し切りました。
2週間前に大笠に行ったときは林道は除雪されていて自転車が使えるので笈はかなり楽になるだろうということだったけど、直前の雪でゲートから積雪、一応自転車と短ポンも持ってきていたけど179で行かざるを得なくなった
トンネルの先からずぶりと沈むラッセル
今日は雪崩リスクで敗退以外なら持ってる力全部出して行くしかない、3人でラッセルをまわす
1109は帰りのために巻道を作る、雪の結合は以外と悪くなさそう
1290は上りあげて、次のポコは左から巻かなければいけない。この尾根稜線上はでかい岩だらけで尾根通しで行くのは難しい
1434は上りあげずに目指す沢の下降点に行けるところまで登り、先生が一直線の下降トレースをつけていった。沢にどんぴしゃり
前回先生とコーエーさんの記録は予習していったけどそのときは雪はカチカチでシール剥いで滑っていた、その時の状況で最適なルートどりができるのはやっぱり経験値なんだろう
そこからは自分も仕事をして危ない谷のなかは速やかに通過したいので右の斜面に注意しながらラッセル
稜線に登り上げるまではかなり厳しいラッセルだった、日当たりで雪が重くなったところは大変だった
稜線を歩いてやっと笈、12時間以上かかって白山よりも全然厳しかった。
気力体力技術リスク管理、山スキーの全てが詰まっているとのことです
帰りはもちろんモナカなのでなるべく日陰を選ぶ
一気に沢の下降点まで滑って快適な登り返し
3回ほどシールを使ったけどやっぱりスキーは早かった
林道も除雪されていなく開津橋から自動運転で無事ゲート着
19時間は山スキー山行最長だった。明日も山に行くつもりだったけどもうなにも残ってないです。今季一番の完全燃焼
先生コーエーさんありがとうございました。今日も3人で力を合わせてピークを目指しました、厳しかったことほど思い出になります。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
当日はかなり積雪があって気温も上がったので、
ラッセルの体力、巻きの精神力、悪雪滑りの技術を日帰りで出し切れないとできない山行ですね
みなさんお疲れ様でした
このコース残雪期に今は亡きDr7が初めて単独挑戦しています。
厳冬期は体力だけでなくコースどり、リスク管理など総合力が試される一級の難コースだと思います。ぜひ機会があればお仲間と挑戦してみてください。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する