瞽女ヶ岳から両見山 - まさかの雨、Butまさかの嬉しい出会い。こんなこともあるんだねぇ。
- GPS
- 10:59
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 1,554m
- 下り
- 1,551m
コースタイム
- 山行
- 9:06
- 休憩
- 1:53
- 合計
- 10:59
(この間は自転車)
06:31 取り付き場所
06:56 林道出合い
07:24 尾根復帰
07:47 P769
08:00 尾根合流(分岐)
09:48 瞽女ヶ岳北峰
10:27 瞽女ヶ岳南峰(P1199)
12:25 P1194
13:35 両見山(P1115.2)
(ランチ約70分)
15:28 P892
16:04 P748
16:12 林道出合い
16:55 待機後送迎
(この間は送迎車)
17:15 駐車場所
※ 当レコ内の「両見山」は昭文社の山と高原地図(2012年版)から採用しましたが、正しくは「三合落岳」のようです。「両見山」は「三合落岳」から約1Km北北東にあるP748とのことです。(2015.08.29追記)
天候 | 予想外の霧雨から小雨、のち曇り。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
自転車は、駐車場所から西へ3Kmほど上った、道路脇の石段で少し登った場所にある社に置かせてもらいました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<取り付き 〜 瞽女ヶ岳(北峰)> Vルートとしては、特に難しくありませんが、急登です。 <瞽女ヶ岳(北峰) 〜 瞽女ヶ岳(南峰)> 問題ありません。 <瞽女ヶ岳(南峰) 〜 両見山> 瞽女ヶ岳(南峰)から東進するルートは限られます。ロープ無しで直進は不可です。南側に岩壁を回り込むことができるルートが、危険ですがあります。もしくは大きく下を巻くかです。 途中二ヶ所ほど急峻な岩壁を登る場所があります。要注意です。 <両見山 〜 林道出合い> 両見山北東尾根の山頂直下は激下りです。特に雨で濡れている場合は、岩や根っこに最大限の注意が必要です。私はチェーンスパイクを履きました。 |
写真
装備
備考 | 雨の日は雨が止んでも、ヤブ漕ぎや木からの滴で濡れるので、ザックカバーは付けておくべし。 デジカメの携帯方法にはもっと注意を。見つかって良かったけど、今日も気付いたら落としていた。 |
---|
感想
3連休の中日、日中は晴れるとの予報で土曜日を見送り今日にしたのに、小雨がぱらつくあいにくの天気。加えて、前日たっぷり寝てしまったせいで昨夜はほとんど眠れず。あくびをしながらも天候が回復すると信じスタートした。
今日は辺見尾根のP1313までの中で歩いていない、瞽女ヶ岳(北峰)と瞽女ヶ岳(南峰)の間を歩くことを目的にルートを計画した。普段なら自転車を下りで利用するために今回とは逆回りにするところだが、そうすると多くの部分が経験済みの方向に歩くことになってしまうので、登りを自転車で走ることを覚悟で今回のルートとしたが、一ヶ所押しただけでギリギリ自転車利用の許容範囲だった。
天気は霧雨から小雨になり、その後止みはしたが最後まで青空が出ることは無く期待外れに終わったが、そんなことより山中での珍客との出会いは、動物好きの私には最高に楽しい山歩きとなった。
瞽女ヶ岳(南峰)を過ぎてしばらく進んだところで、犬の遠吠えがすぐ近くで聞こえた。山中には似つかわしくないので、最初は野犬かと拳大の石を手に警戒していると、人(犬)の良さそうな優しい顔をした犬が現われた。首輪をしているから飼い犬ではあるだろうが、なぜこんな所に?一緒に山に入った飼い主とはぐれた?いや、さすがにそこまで間抜けな犬はいないだろう。では、飼い主が滑落したとか?確かに首輪には千切れたようなワイヤーが30Cmほど付いている。でも、そんな切羽詰まった感じはしないが・・・
よく見ると首輪に飼い主と思われる人の連絡先(電話番号)が書いてあったので電話してみようとするが、あいにくここは圏外だった。残念だが私にはどうすることもできない。「気を付けて帰れよ」と別れたつもりが、付かず離れず付いて来る。お互いが相棒になるのに、時間はそれほどかからなかった。
基本ルートはもちろん私が決定するが、RFは犬がするというような役割分担が出来上がった(ような気がした)。どこを登ろうかというような急斜面では、身軽な犬が何候補か歩き回り、ここぞという場所で私を誘った(ような気がした)。時には、人間なら這って直登できそうだが犬には厳しい岩の急斜面では、コッチだよと哀願するような目で、巻くルートに私を誘ったりもした(ような気がした)。
久しぶりに話しながらの山歩きとなり、犬にとっても恐らくはたいへんなルートをこなし両見山に到着すると、微弱ながら電波が届いていたので飼い主に電話を入れた。話した内容の概略は次の通り。
・犬は猟犬で、訓練のために今朝山中で放した。
・首輪についているワイヤーは、送信機のアンテナである。
・引き取りに行くので、できれば連れて下山して欲しい。(飼い主)
・希望に沿えるように努めはするが、連れて下山できるかどうかは犬次第なので保証できない。(私)
猟犬って、こういう訓練をするんだね。じゃぁ、私はその訓練の妨げになったのかもしれないなぁ。でも、だとしても、付いて来るんだから仕方ないよね。
何とか連れて下山できるようにと、一旦は首輪にロープを結び付けてはみたが、一般登山道ならともかくこのVルートで犬とロープで繋がることは命取りだと気付き、ロープは諦め行動は犬自身に任せることにした。が、幸いにも離れる気配は全くなく、私が進む下山ルートとは違う支尾根を先に下ってしまっても、バツが悪そうな表情をして(笑)後ろから追い付き、私の横を追い越して行くのだった。
そんな楽しい山歩きも地図にない林道に出たところで終了となった。情報のない尾根の残りは下山予定地点までまだ1Km以上あり、時刻はもう16時を過ぎているということで、無理をせず林道を下ることにしたからだ。改めて飼い主に電話すると、迎えに来てくれることになった。
必要ないとも思ったが、飼い主に確実に返そうとロープを首輪に結び、もうすぐ終わってしまう今日の何とも素敵な出来事を噛みしめ、重い足を引っ張られながら林道を下った。
その後は、無事に林道の途中で飼い主にお会いし、駐車場所まで乗せてもらい、あり得ないホッコリした山行は終了したのでした。
いつか状況が許すようになったら、愛犬と一緒に山歩きをしてみたいものだなぁ。
コメント
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初めて会ったワンちゃんと心が通い合い、何ともホッコリするような楽しそうな山行でしたね。
ワンちゃんも一人(一匹)で寂しかったのでしょうね。心温まるレコ有難うございました。
hikeさん、
人懐こい性格だと飼い主の方も仰ってました。ただ、猟犬としては・・・育てがいがある(微妙な言い回し)犬、ってことなのかもしれませんね。
私は現在マンション住まいということもあり、犬ではなく猫を飼っています。一緒に山を歩いてくれないかなぁ。。。なーんて、虐待になってしまいますね。
こんなことは、恐らく最初で最後でしょうが、動物好きの私にとっては、忘れられない一日になりました。
コメントありがとうございました。
kinoeさん、こんにちは。
中々書きにくかったのですが、kinoeさんが先に書いてくれました。
あのダリア園は、入場料を払う園の道路反対側の園は、無料で入れるんです。
(昨年のことで、今年は未確認です)
お金を払って観賞し、後で道路向かいの無料ダリア園に気付くと「ん?」。
犬は、野犬ではなくて、温厚な犬で良かった。
以前、野犬3頭が鹿を襲って食う映像をyoutubeでみました。
自分の飼い犬以外は、性格が知れず心配です。
suge_gasaさん、
アソコは地図で見ると、両神山麓花の郷(無料の方?)とあるので、運営組織が違うのかもしれないですね。
綺麗事と思われるかもしれませんが、動物に対して私は、まずこちらが相手以上に好意的に接することが重要だと思っています。相手次第の面はありますが、素直な性格の持ち主の割合は、人間の比ではないでしょう。
近所に猫を怖いと言う人がいます。それぞれの感情なので非難するつもりはありませんが、私には到底理解できません。
コメントありがとうございました。
こんばんは。
犬と一緒になったなんて、そんなことがあるんですねぇ
訓練とはいえ、犬もきっと心細かったのでしょう、
そんな彼の面倒を見てあげるkinoeさんも素晴らしいです
その近辺を歩いたら、また出会えるかもしれませんね。
おつかれさまでした!
hiroumiさん、
いやー、いつも何かを期待してはいますが、こんなことは想定外の外です。
タマーに犬連れの人を見て、羨ましく思っていましたが、実際に体験してみて、増々羨ましくなりました。
猫には身勝手な可愛いさがありますが、信頼感みたいなものを犬には感じますね。また会いたいなぁ。
あ、ちなみにあの犬は、彼ではなく彼女です。
kinoeさん おはようございます!
まさかの頂上での出会いから下山までのパートナーとのコラボ
・・・なんだか心打ち解ける様子がよくわかるほのぼのレコです
時にはこんなコラボもいいですね、最後の写真のkinoeさんとワンちゃんのうれしそうな様子がなんとも言えません
なんだか夏の乳頭山での出会いをなぜか思い出してしまいました(笑)
お疲れ様でした〜
drunkyさん、
ホント、わずか数時間でしたが、心が打ち解けた気がしましたよ。
ポイントポイントで、振り返るんですよね。私がこの先どうするかを読もうとしてるようでした。
こんなコラボなら、毎回でも歓迎です。
思いがけない出会いって、滅多にないから感動もするし、必ずしも人間とは限らないんですね。
kinoe さん、こんにちは。
ワンコの RF なかなかのようですね 。4つ足動物なりに考えているでしょうし、動物的感は絶好頂でしょう。何しろ動物ですから。
笛吹川東沢に行った時、橋を渡るとワンコがいて、そのままずっとついてきました。氷壁登りに行ったのですが、取り付いているときも、ずっと私のザックの上に乗っかって待っていました(ザックが臭くなりました )。テント泊したら、人の横にぴったりくっついていて(暖かい)、おまけに、焼き肉した鍋を、ピカピカに磨いてくれました(綺麗でも使えないです )。このワンコもきっと猟犬だったのでしょう。
予想通り、両神に近づくにつれて、厳しくなっているようですね。これからが大変なのかもしれません。
misuzuさん、
確かに犬のRFは、かなりの高確率で信用できると思いました。何と言っても身軽なので、短時間で複数箇所を偵察できるのが強みですね。
鍋をピカピカに磨いたのは頷けます。舌の摩擦係数は相当高そうですものね。
つぶせるペットボトルを皿状にして水を与えたんですが、追加で脇から水を足そうとすると、待ちきれずに水の入ったペットボトルの口を舐められて参りました。
両神山、未だに未定です。
kinoeさん、こんにちわ
偶然出会った犬と山行とはさすがですね
犬も最高のパトーナーに出会えて、いい訓練になったのでは。。
しかし、猟犬ってすごいですね!
ちょっと本で読んだんですが、
しつけたことを守るだけじゃなくて、
飼い主の意図を察して、自分で考えて行動するらしいですね。
そこら辺の人間よりよっぽど賢いかもしれません
楽しそうなレコありがとうございました。
休み明けのだるさが吹き飛びました
bobechanさん、
いつも楽しそうな家族登山を羨ましく拝見しています。
でも今回は、チョットだけ私のレコを羨ましく思ったでしょう?
さてこの猟犬、山歩きの訓練にはなったでしょうが、残念ながら自力で帰宅する訓練にはならなかったでしょうね。
ただ、bobechanさんが言われるように、主人の意図を汲み取って、何とか期待に応えようとする健気さを感じました。やはり古来からのパートナーなんでしょうね。
余りにも楽しかったので、ルートの状況はあまり覚えていないのでした。
こんにちは ケダマです
山行内容と猟犬の件とのミスマッチが何とも言えず
微笑みながらとても楽しく読ませてもらいました
僕も以前、奥秩父の熊倉山辺りで似たような経験をしました
その時は白と黒の2頭でしたが、協力してRFしているようで
下山ルートはやはり彼らにお任せしっぱなしでした
(結局、城山ルートを普通に降りた記憶があります)
その時の飼い主さんは、
僕と一緒だったせいで訓練にならなかったな、と笑って
やはり同じように駅まで送ってくれたうえ、
飲みモノまでおごってくれた良いお爺ちゃんでした
僕も同じくネコ派ですが、
こういう場合はイヌも良いなぁと思えますね〜
両神山に向け、厳しそうですが無理せず楽しく頑張って下さい!
ケダマさん、
山中で猟師さんや猟犬に会うことは時々ありますが、普通は猟犬単独ではないので付いてくることはありませんよねぇ。でも、訓練中だとこんなことにもなるんですね。
我々としてはどうすべきなんでしょう。追い払うべきなのかと考えてしまいます。
私が会った猟師さんも、若かったですがやさしそうな方で、猟犬には厳しいながらも愛情を注いでいるんだろうなと推測しました。猟は共同作業ですから当然だとは思いますが。
帰宅したら、ウチの猫がズボンの裾の辺りを嗅ぎ回り、浮気がばれてしまいました。
こんにちは
いつものシブい山レコと違って 犬と一緒レコですネ
おそらく猟犬くんはキノエさんが猟師に見えたんでしょうネェ
ワイルド感は一般ハイカーでは決してないから
ビギも以前、蕎麦粒頂上近くで猟犬とコラボ(昼休憩)しましたが、
その猟犬はあとから来た団体のお昼休憩を目ざとく見つけて行っちゃいました
で、ウチにもダックスが2匹いますが 爺さん犬はもうすぐ二十歳で要介護犬
3年前に買った娘は散歩がイヤでイヤでビギは寂しいばかりです
こんな犬がいたらビギも車で山にいきますネ
でも猟犬ってもっとお腹がペッタンコでアバラ骨もでているけど
中肉中背という感じですね
飼い主さんも可愛くてしょうがないんでしょうネェ
スミマセン犬の話を一方的にまくし立ててしまって
beginner53さん、
こんな紳士が猟師に見えたですと?
それほどのワイルド感を出してみたいものですが、チト私には無理みたいです。
誰も口には出せないようですが、きっと餌をもらえそうだから付いてきたのだと思いますよ。
犬を飼ってるんですね。羨ましいです。
爺さん犬はともかく、散歩が嫌いな犬がいるんですか、それは意外ですね。
散歩は嫌いだけど山は好きっていう犬がいたら、すぐにでも飼いたいもんです。(笑)
kinoeさん こんばんは
タイトルだけチラ見した時は、だれかレコユーザさんにでも会ったのかな? っと思いましたが・・・こ〜んた素敵なパートナーと超絶バリルートを歩いていたんですね〜 (しかも、やたら可愛いパートナー )
例のルートも気になりますが・・・・ついワンコに目が行ってしまい、バリレコなのを忘れちゃいそ〜う
ワンコがRFしてくれるなんて・・・こんなワンコが欲しい!?
こんばんは。
私、昔から動物とオバサンには評価高かったです。
もう絶対いつか犬を飼って歩こうと思いました。人が多い一般登山道だと色々問題もあるでしょうが、バリだったら大丈夫でしょうし。
それと、RFだけでなく、熊よけとしても絶対的に有効でしょうね。
今後、猟師さんには迷惑でしょうが、また同じようなことが起こらないかと、ついつい期待してしまいそうです。
kinoeさん、こんばんは
ペットとしてでなく、パートナーとしての犬との関係に憧れます。
kinoeさんの ワイルドな山旅にぴったりのお伴でしたね。
何度でも読みたくなる
とてもすてきなお話なので
お気に入りに登録させていただきました
mattyanさん、こんばんは。
ルート自体ではなく、レコ内容をお気に入りとは、文章が苦手な私としては、嬉し恥ずかしって感じです。
犬はいいですよねぇ。人間と信頼関係を持てる唯一の動物かもしれません。
そうねぇ、将来一緒に山を歩くとしたら柴犬がいいかなぁ。
律儀にご連絡ありがとうございました。
これからもそれぞれのスタイルで、山を楽しみましょう。
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