谷川連峰縦走 (スタート:平標山登山口、ゴール:土合駅)
- GPS
- 34:01
- 距離
- 38.9km
- 登り
- 3,934m
- 下り
- 4,227m
コースタイム
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 10:29
- 山行
- 9:02
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 10:00
5:32駐車場-6:24鉄塔-6:58松手山-8:09平標山-8:56仙ノ倉山-9:55エビス大黒の頭-10:37毛渡乗越-11:35万太郎山-12:42大障子ノ頭-13:22オジカ沢の頭-14:17肩の小屋-14:30谷川岳(トマノ耳)-14:45谷川岳(オキノ耳)-15:37一ノ倉岳-15:52茂倉岳-16:02茂倉岳避難小屋
10月25日(土)
5:30茂倉岳避難小屋-5:43茂倉岳-6:59武能岳-7:30蓬ヒュッテ-8:30七ッ小屋山-8:58清水峠-11:06朝日岳-12:13笠ヶ岳-13:02白毛門-15:27土合駅
天候 | 10月24日(金):午前中快晴、午後晴れ、14時頃からガス多し、無風〜微風 10月25日(土):終日快晴、無風〜微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
・土合駅から平標山登山口バス停までは鉄道(JR上越線)とバスを利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースは全般的によく手入れされていて、危険箇所はほとんど見当たらない。鎖やロープの掛かっている箇所もあったが、なくても何とかなるところがほとんどだった。登山者は、初日が平日だったことを差し引かなければならないが、平標山登山口から仙ノ倉山付近まではそこそこいるはず。以降、肩の小屋までは大変少なく、谷川岳の稜線は一ノ倉岳付近までは多い。一ノ倉岳から朝日岳付近までは少なく、以降白毛門まではまた多くなる。植生は、1500m付近から上は笹やハイマツが茂るのみなので基本的に見通しが良く効く。水場は限られているので基本的に持って歩く敷かないと思う。以下各所で気付いた点。 ・平標山登山口-仙ノ倉山:登山道の整備は大変良い。週末は人出が多いはず。一部に木の階段が設置してあり、この時期は凍るので要注意。 ・仙ノ倉山-肩の小屋:長い稜線で、間には4つの避難小屋があるがいずれもカマボコ型の小さな物で、天候や体調が急変した時に一時避難するには十分と思われるが、小屋の周囲に水場やトイレはないので、長時間の滞在は難しいかも知れない。長い稜線ではあるが、下るためのルートは無数にあるため、予定の変更も柔軟に対応できると思われる。一般的な縦走路のためアップダウンは多く、最大で500m程度の標高差がある。巻き道はなく、ピークを忠実に辿るルートが多い。 ・肩の小屋-茂倉岳-茂倉岳避難小屋:このルートで最も登山者が多い箇所。ロープウェイで簡単に上がって来られるため、軽装の観光客も多い。オキノ耳を過ぎると人出はぐっと減るが、一ノ倉岳までピストンをする人も多い。オキノ耳と一ノ倉岳の間は岩がちですれ違いが多いときは通過に時間がかかる。茂倉岳避難小屋は、茂倉岳から下り10分程度で大変きれい。トイレと水場もあり快適に一晩を過ごすことができる。避難小屋はドコモ・フォーマ圏外。 ・茂倉岳-朝日岳:各登山道から登って来られるため、日帰りで歩く人を見掛ける。清水峠付近の標高は1,500m以下で、朝日岳の山頂まで500m近くの登りになる。標高が低いエリアは夏は暑いだろう。 ・朝日岳-土合駅:土合の駐車場から日帰り装備で歩く人多数。白毛門から登山口への下りは急傾斜。鎖場がいくつかあるが、慎重に通過すればいずれも問題なし。 |
写真
感想
このルートを考えてから数年経ち、実行の機会をうかがっていたが、10月後半の好天の2日間を利用して無事歩ききることができた。2日ともコースタイムは11時間を超えるハードなコースだったが、実際に歩いてみたら両日共に10時間の行動時間と楽ではなかった。
初日。5時頃まだ真っ暗の平標山登山口駐車場に到着。他の登山者がいるかと思ったが、自分以外は誰もおらず。一張りテントがあったが、寝ているのか静かだった。標高1,000メートル弱の駐車場だが冷え込みは感じない。例の如く朝食を済ませ、身支度とパッキングを終えて行動開始。既に十分明るくはなっていたが、ヘッドライトは点けて歩く。駐車場からは舗装路歩きだが、数分で登山口が現る。平標山は夏に2回、残雪期にスキーで3回登っているが、いずれも最初は林道歩きで、松手山に直登するのはこれが初めて。過去の経験ではけっこう急な斜面を下った記憶があったが、果たしてやはり始めから急傾斜だった。1時間ほどで巨大な送電鉄塔の下に到着、小休止するが、止まると途端に寒さを感じるようになり、ジャケットを着る。既に日は登り暖かくなるはずだが、放射冷却でも効いていたのかもしれない。順調に高度を上げて平標山着、ここまで誰とも出会わず。小休止のみで進む。仙ノ倉山も2度登頂済みだが、いずれもガスで展望がなく、今日の好天に期待がかかる。仙ノ倉山は今回の縦走で唯一標高が2,000メートルを超えるピークだが、ここまでの登山道の整備はすこぶる良いのであまり感動もなく着いてしまった。ここまで3時間半ほど、順調だが先は長いので長居せずに先に進む。ここから先は未体験ゾーンが延々と肩の小屋まで続く。先に進んで最初に気付いたのは、登山道がそれまでに比べて狭くなったことである。仙ノ倉山までが対面二車線の高速道路だとすると、そこから先は対面一車線の国道のようである。それでも必要十分に整備されているので、歩く分には何ら問題はない。下り始めてしばらくして最初の避難小屋が視界に入る。谷川周辺の避難小屋はどれもこのようなカマボコ型と見聞きして知っていたが、実際に見てみると案外に小さい。中を明けてみると2-3人であれば横になって一晩過ごせるだろうが、それ以上は難しいように思われた。この後同様の避難小屋がいくつもいくつも出てくるので、中を確認したのは初めの数個のみだった。
毛渡乗越で小休止下後に万太郎山の登りにとりかかる。400m近い登りで、縦走路は東方向から北東方向へ変わる。そして万太郎山を越えると再び東方向に山脈は走るようになる。アップダウンが多いので、見ている分にはきれいな稜線だが、歩くと以外にきつい。巻き道でもあったら良いのにと思わずにはいられないが、登山道は忠実に尾根に沿ってできている。植生も、松手山付近で森林が見られなくなってからは笹やハイマツが主になるので見通しは大変良い。が、過去自分が訪問した時がそうだったように、天気が悪い場合はガスがかかって何も見えなくなるのである。沢の源頭と思われる地名のついたピークをいくつかこなすとようやく肩の小屋が遠目に見えるようになる。最後の大きな登りを登り切って肩の小屋到着。結局この小屋に到達するまで登山者には一人も出会わない大変に静かなルートだった。
肩の小屋付近はほぼ観光地なのでもっと多くの人出を予想していたが、平日の14時過ぎだったためか、案外に閑散としていた。小休止の後にトマノ耳、オキノ耳を通過。どちらも数名の登山者がいるのみだった。一ノ倉岳方面は岩がちの登山道を歩くのでペースが上がらない。というより既に10時間近く歩いているので先を急ぐよりも無事に目的地に着くことを念頭に置いて先に進む。午後からはガスが少しかかってきたので長袖シャツを着て歩いていてちょうどよいくらいだったが、時折風が強く吹くと寒さを覚えるようになった。一ノ倉岳、茂倉岳を越えてようやく本日の宿泊地である避難小屋へ向かう。事前の調査ではきれいで宿泊適地とのことなので混み合うことが多いようだが、この日は平日だったため、自分含めて10人ほどが宿泊となった。小屋内はきれいで10名であれば窮屈さを感じることは全くなかった。水場も小屋から歩いて1分で豊富に得られるので、1日歩いて汗だくになった顔や体を拭くのにもちょうどよかった。17時には日の入りを迎えるので、16時過ぎに小屋着だった自分は明るいうちにしておくことが多かったので、日の入りを見逃してしまった。が、夕焼けは十分に見ることができた。夜は小屋の中が18時頃には皆寝てしまったのでこちらもそれにならって早めに就寝。持参したシュラフと防寒着で夜は特に寒さを感じることはなかった。
2日目。朝方はさすがに冷えたが小屋内は快適だった。4時半に起床して荷物をまとめ、食事とパッキングをして5時30分に小屋を出発。一番最後に小屋に到着して一番最初に出て行くことになった。15分ほど登って茂倉岳に到着、まだ薄明るい程度なのでヘッドライトを点けて歩く。今日も行程は長い。武能岳への途中で朝日が昇って来る時間になりしばし足を止めて写真を撮る。この登りにかかるあたりまでは防寒用でゴアのジャケットを着ていたが、さすがに暑くなってきたので脱いでザックにしまう。割とあっさり武能岳に到着、先を見ると蓬ヒュッテ泊と思われる登山者が昇って来るのが見える。しばらく下って蓬ヒュッテ着。テントが一張り。天気は良く雲は全くない。ここからは緩い登りで七ッ小屋山に至り、そのピークからは清水峠にある2つの小屋が見ることができた。1つは大きくて存在感があるが、巡視用の小屋らしく登山者は立ち入れできない。もう1つは小さいが雨露をしのぐには十分と思われた。清水峠まで降りてくると標高は1,500mを切るので気温も高くなったように感じた。ここからは朝日岳まで500m近い登りになる。時間帯は午前中で気温が高くなる時間ではなかったが、秋山用の格好をしているので登っている時は暑くて仕方なかった。10月下旬とは思えないほどの暖かさを感じた。また、この山の登りの途中にはテント泊装備の登山者を見掛けたが、みなどこで幕営するのだろうか。自分の登山地図では幕営場所は見つけられなかった。
清水峠から約2時間かけて朝日岳到着。眺めは当然最高。山頂手前には池塘も見られた。この山のピークには軽装の登山者がいて、白毛門経由で土合から登ってきたようだ。次の笠ヶ岳のピークは一旦下って登る。相変わらず楽をさせてくれない。12時過ぎの暑い時間帯に笠ヶ岳到着。こちらは偶然人の姿はなし。更に先の白毛門方向からは昇って来る登山者が見られた。こちらもまた下って登ってをこなさないとピークに到着できない。下りはそこそこのペースで歩けるが、登りは最早のろのろのペースで歩くのがやっとだった。白毛門にも登山者は数名。既に13時を回っていたので人出のピークは過ぎていたようだった。最後の大休止をして下りにとりかかる。登山口との標高差は1,000m程度なので2時間あれば下れるかと思ったが、大体そのとおりとなった。が、既に8時間程度歩いて来たので白毛門からの下りはきつく感じられ、それが登山口まで延々と続くのはけっこうきつかった。標高を下げるにつれて紅葉が目に入るようになり、1,000mより下のあたりではまだきれいに色付いていた。
何事もなく無事に登山口に到着し、車道を少し歩いてゴールの土合駅に到着。結局2日で20時間以上歩いたようである。駅到着時にちょうど上り電車が出発する時間だったため、駆け込んで行く登山者も見られたが、こちらは下り電車なのでゆっくりとすることができた。この駅は電車に乗る人よりも地下ホームを見に行く人のほうが圧倒的に多いようで、待合室でスマホをいじって待っている間もひっきりなしに人が降りて行っていた。ようやく下り電車の時間となったので10分かけてホームに下る。下りの上越線で越後湯沢駅に行き、さらにそこからバスで平標山登山口へ行き下車。バスは自分のみが乗客だった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する