もう一つの猫又山(白馬岳西方、柳又谷源流&清水谷源流&白馬鑓中央ルンゼ)


- GPS
- 22:50
- 距離
- 37.1km
- 登り
- 4,172m
- 下り
- 4,172m
コースタイム
- 山行
- 6:22
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 6:50
- 山行
- 8:02
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 9:15
天候 | DAY1:晴れのち風雪 DAY2:晴れ DAY3:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
GWは行先に悩んでいたが、前から気になっていた白馬の裏エリアへ行くことへ。毎週の様に通った白馬を違う向きから眺めたかったし、このエリアは少し最近の記録を見かけないので気になっていたのだ。
行ってみると素晴らしい斜面揃い、大満足だったが2泊3日では片足を踏み入れた程度でエリアのポテンシャルの半分も引き出せなかったというのが本音である。これは再訪しかない…というのがメンバーの総意。また狙うぞー!
残雪期とあってテクニカルな登り下りもあったが山慣れたメンバー、行動に不安はなく三日間とも楽しめた。
雪が少ないといっても歩けばまだ良い斜面はあるし、静かな山はそこにある。引き出しを広げられた良いGWだった。
GWど真ん中。天気が良さそうな3日間で白馬の西のエリアへ遅刻メンバーと。
北欧スキーツアーでBlizzard ZeroGのシールがダメになってしまっていたので、
メルカリでシールを購入していたが、絶妙に間に合わずどうしようかなぁと思っていたら、カーンがシールを貸してくれた!ありがとうカーン!!!
シールが間に合わなければQST 106mmで行かなくてはいけず、ハイクの早いこの面々では完全に遅れをとってしまう恐れがあったので、一安心。
4/30
この日は雨。昨日丼丸を食べたメンバー(カーン、chiho、futo)で、カーンのお家で、みんなで朝ご飯食べる。その後夕方まで少し仕事して、前日入りしているメンバーで前泊宴会。宴会後パッキングしてたらなんだかんだ24時くらいに就寝。
5/1 1日目
4時前起床。朝ごはん食べたり、なんやかんや。猿倉へ移動。
駐車場はそんなに多くない。GW中だが今日は仕事の人もいるんだろう。
6:30過ぎに歩き始める。置いていかれないように頑張る。
2日ぶりの大雪渓。2日前は雪がかなり緩んでいて、歩きにくかったが、それよりはマシに感じた。にしてもみんなハイペース、、、、、!
避難小屋上の沢で水補給。おいしい〜〜〜。
2日前は避難小屋下部の急登はシートラしたけれど、今回は稜線までシールで登れた。旭岳がよく見える。旭岳に誰か人が居た(のちにtwitterでonestoneさんであったことを知る)
当初の予定では柳又を落として、の予定だったが今日の午後から予報では15cmくらいの積雪予報が出ており、適切な幕営地が天候悪化する前に見つかるか、本当に下まで繋がっているのか?など不安要素があったので、旭岳をトラバースして、猫又方面に向かって良き場所で早めに行動を切り上げて、テントを張る方針に変更。
旭岳南面のトラバースは緩んでいてそんなに難しくなかったが、かちこちだったら嫌な感じかも。旭岳を超えて清水岳までの稜線が雪庇がいやらしく付いており、藪漕ぎが予想されたので柳又東谷?を落として登り返して、いやらしい部分を回避する作戦に。
柳又東谷は適度に緩んでおり、ナイスザラメ!
600mほど標高落として登り返し。
13:30ごろに雪崩が避けられそうで少し斜度が緩めのところでテントを張ることに。
本当はワンポールテントとクロスオーバードームに分かれて泊まる予定だったが、この日は気温が下がって寒い予報が出ていたので、ワンポールテントに5人で寝ることに。テントの中に入って程なくすると霰が降ってきて、ナイスタイミングだった。風も強くなってきた。
テントの中で宴会して、19時過ぎに就寝。
5/2 2日目
5時ごろ?にみんなわらわら起き始めた。
もっと寒くて寝れないことを予想していたけれど、とても快適に寝れた。
外はガスガス。一応天気は高気圧が張り出してきて回復傾向らしいがどうなる、、、、?とりあえず朝ごはん食べたりして用意する。
外が晴れてきた!やったー!テント撤収して7:30ごろ出発。
登り返して清水岳に到着。今日は猫又に行って帰ってきて、の予定なので、清水岳に泊装備をデポ。その後清水岳の北西面を200mほど落とす。
上部は少し固めだったが下部はナイスパウダー!!!!
昨日の降雪はまだストップにもなっておらずよく走るアラレ!!!!気持ち良い〜。
また稜線に登り返して猫又山山頂へ。猫又までの稜線は一部ハイマツを漕いだり、結構急な斜面などもありややテクニカル。
猫又山頂はのっぺりしていた。そしてどの谷落とすか会議。
候補はオレントメン谷、カシ薙深層谷、猫又谷などいくつかあったが、オレントメン谷がアクセスも容易ですぐに落とせそう&北面だったこともありオレントメン谷を落とすことに。
オレントメン谷もかなりいい雪でよかった。280mほど落として登り返す。
尾根に乗って登り返すつもりだったが、谷ラインがシールが効いて登りやすかったので、途中まで谷を詰めて急斜面になったところで左にトラバース気味に登って猫又に。
猫又→清水は帰りは稜線を辿る。1箇所かなり通過するのに嫌らしいトラバースがあり、私はシートラ、鉄ちんさんはクトーつけてなんとか通過。
嫌だな、と思う場所は早めの決断でささっとモードチェンジして抜けるのも大事だなと思った。
清水岳まで帰ってきてデポ荷物回収。干しておいた寝袋もカラッカラに乾いていた。ラッキー!
その後また旭方面に向かう稜線をシールで歩き、2733mピークまで登ってこの日最後の滑走!清水谷上部はちょっと固め。下部は緩んでいた。
(どうやら重たい強い板を履いていた勢は上部も気持ち良かったらしい。
私の技術不足で板を踏めていない側面もあると思うけど、こういうバーンは強い板だと調子が良さそうだった。)
300mほど落としてやや平らな場所があったので17時前に行動終了して、今日はここで泊まることに。
今日もクロスオーバードームを張る場所の整地までやる元気はなく5人で仲良くワンポールテントに吸い込まれました。
5/3 3日目
1日目より2日目の方がテントの裾を埋めなかったこともあったのか寒く感じたけれど、寝れなくて辛い、というほどではなかった。5時前起床。
今日も天気はいい。朝一で川底まで落として、白馬鑓を目指す。今日はもう下山するだけなので気が楽です♪
白馬鑓の西尾根は雪が切れた後もかなり歩きやすく、踏み跡らしき雰囲気も感じたので人がそれなりに入っているのかな?
天狗周辺の西面もかなり雪付きがよく、滑ってみたいなと思いました。
10時前に白馬鑓山頂到着。久しぶりに自分たち以外の人に会う。写真撮ったりして、滑走。
大出原を滑るか〜とも言ってましたが、私は白馬鑓の中央ルンゼがまだ滑れてなかったので、滑りたいです!と言うと皆さんいいよーと言ってくれた、、、、ありがとうございます🥺🥺
雪はかなり緩んでいて、緩みすぎてちょっとグズグズ気味。喉より先は落石地雷原祭りでした😇 ですが、今期滑りたいなと思っていたので滑れて嬉しかったです!!!
その後うまくトラバースして本日のメインイベント鑓温泉へ!!!!
ほぼ登り返しなして中央ルンゼの出口から行けました。
いやーーーーー!!!温泉最高!!!!温度も雪解け水が混ざっているのかちょっと暑いけど適温で浸かっていられる♨️
温泉でゆっくりして、滑走して、小日向のコルまで登り返し。
この登り返しが暑くて風もなくて地味に汗をかく。
小日向のコルはたくさんの人で賑わっていました。
小日向のコルからは長走沢にトラバース気味に入って、下部の林道まで滑走。
林道はシートラして猿倉に無事帰還。
楽しい3日間でした!!!歩くの遅くて待たせてしまう場面も多々ありましたが、一緒に過ごしてくれたメンバーに感謝です!またよろしくお願いします。
【個人的メモ】
・装備は3シーズンシュラフ、ゴアシュラカバ、山道マット90cm、クライミットエアマット、象足+化繊半パン、マイクロパフ
ダウンパンツ、フリースは削ったけど、ちょうどよかった。短パンももしかしたらいらなかった?
・ご飯はほとんどカレー飯。一人の山行でカレー飯ばっか食べてると精神死んでくるけど、今回はそうでもなかった。ひとりで食べてるか、複数で食べてるか、も自分は結構影響あるのかもしれない。
・ブレーキ壊れたG3もリーシュつけてなんとか対応可能。
・土嚢袋何かと便利
・暑い時に手袋なしで登りがちだけど、ザラメ雪でこけると結構ダメージでかいので、暑くてもつけていられる薄手手袋必要だなー。
・3日目プロテクトJ1塗らなかったら結構皮剥けてしまったけど、靴ずれして痛い、というまではいかなかった。北欧で皮膚が強くなった説。
・この時期はテルモスは共同装備にしてパーティーに1つとかでいいかもしれない。
・ヘアバンド兼日焼け防止になるbuff的なものめっちゃ大事。バラクラバは暑くてつけてられない。
僕にとっての山スキー空白地帯、白馬岳と黒部川に挟まれるエリア。ぽっとGWに計画が持ち上がった。何度か周りに熱くプレゼンしていたおかげ?
メンバーは発起人のハッチさん、言いふらしていたうちの1人かなこちゃんと、前週に声をかけたジュンペイさんと、カヤックと天秤にかけてスキーに傾いたモル。
4/30 0日目
早目に白馬入りしてP社アウトレットを見たりお風呂に入ったり。
丼丸特盛をテイクアウトして某所にテントを張って前夜祭。お酒はほどほどに。
5/1 1日目(晴れ→風雪)
猿倉に移動してのんびりスタート。雪は…無い。それでも長走沢を越えてしばらくするとスキーが履けた。
暑い暑い大雪渓を稜線まで。途中流水が出ており水を取れた。命の水!うまい!助かる!
稜線からは旭岳を巻いて柳又谷源流の一つレンゲ谷の東谷へ。この旅1本面、程よく緩んだ広大な面ツルザラメバーンに奇声を上げながら思い思いのシュプールを刻む。1本目から最高でした!
予報だと天候悪化するとの事なのでほどほどのところで登り返して幕営地を探す。当初の予定ではもっと下部、クラガリ峡先で幕予定だったが15〜25cmほど積雪があるとの予報なので翌日の登り返し雪崩リスク低減のためやむなし。
程なくまぁまぁの台地状の地形がみつかり岬状の風が避けられそうな地点を整地し幕営(軽量化のためワンポールフロアレス)。程なく天候悪化。稜線ではかなりの風雪だっただろう。
5/2 2日目(晴れ)
寝てられなくなって起床。ワンポールフロアレスは耐えてくれたようだ。雪は思ったよりも積もらなかった。
茶を飲んだり朝食を取って撤収していると晴れてきた。レンゲ谷の西谷を清水岳までハイクアップ。シールが下駄になりストレスだが新雪とザラメ層は良く結合している。程なくして清水岳。清水岳から先は稜線通しに行くとハイマツや崩壊した雪庇などがややこしそう。西側の猫又谷へ続く斜面へ滑り込んで登り返す作戦に。
ストップや新雪下のガリガリを警戒して飛び込んだが全くの杞憂で、柔らかいザラメの上に積もった新雪は紛れもなくパウダー!もっと滑りたい欲を抑えて再び稜線へ。ダラダラ下り基調の稜線をシールでスイスイ(ハイマツ漕ぎが若干有ったが)行くとそこは念願の猫又山。
カシ薙深層谷かオレントメン谷か。協議の結果オレントメン谷へ。昇温でストップになっていないか心配だったが、これまた杞憂で板の走る雪で歓喜溢れる滑走に。念願のオレントメン谷を最高と言って良いコンディションで滑れてニヤニヤが止まりません…
お楽しみの後は登り返し。滑走の後の登りは足取りが軽いですね!
途中プチ滑落したりシートラしたりデポを回収したりしながら稜線通しに清水岳まで戻り、その先はトラバース主体のシールハイクで裏旭岳まで行き、幕営地を求めて清水谷へ滑り込む。
ここも出だしこそ夕刻という事もあって少々硬めだったが、落とすにつれてナイスザラメ。そして垂涎モノのフィルムクラストも!
水の取れる地点に幕営。水作りが無いとかなり楽。水も美味しい!
5/3 2日目(晴れ)
気温はそれそど下がらなかったようだが就寝ポジションが風上側に当たって裾からの風がピューピュー当たり(フロアレス!)とても寒かった。
少々滑り清水谷の沢床まで。ここもナイスなテン場で水も取れた。沢床から鑓ヶ岳まで600mの登り。シール&クトーで尾根まで、尾根にはほぼ雪はなくアイゼン無しのシートラで鑓ヶ岳山頂へ。
集合写真を撮ってもらい、さぁお楽しみの温泉に滑り込みましょう!
かなこちゃんの強い希望により中央ルンゼに。雪は緩んでいる。いや、ユルユル。
ワンピッチはまぁ良かったのだが、そこから先はRock & Snow。その上側壁から落石がしょっちゅうコロコロしてきてかなり危険な状況。ノドは縦溝がありデラパージュで通過。板を労る余裕は無し。
なんとか安全地帯に脱して温泉へGO!幸いほぼ登り返し無しで滑り込めた。ふぅー。
お楽しみの温泉に浸かり疲れを癒す。ちょっと熱いが気持ちいい!
小日向のコルまで灼熱の登り返しをこなし、長走沢はナチュラルバンクドスラローム。あとはスキーを背負って林道を歩いて終了。
お疲れ様でした!
小雪のシーズンながら積雪は十分。2泊3日では到底味わい尽くせない大斜面の数々。正直このエリアがここまで雪を秘めているとは思わなかった。
そしてGWにおいてこの静けさ。
是非また行きたい!
歩ける面子に混ぜてもらったのでついて行くのに精一杯。待っててくれてありがと🙇♂️
雪はパウダーから、ザラメ、深ザラメ、フィルムクラスト、ストップスノー、そして土砂
ラインも初めてばかりでどこも楽しく滑れました。
滑りたい斜面も沢山あり再訪必要
宴会用のお酒が少々足りませんでしたが(ちょうど良かった!?)
楽しい3日間お疲れ様でした
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