奥穂高岳 直登ルンゼ滑走
- GPS
- 10:14
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,087m
- 下り
- 1,871m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:30
- 山行
- 6:58
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 9:13
天候 | 27日:晴れときどき曇り 28日:晴れときどき曇り 稜線上は風あり |
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過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
バスターミナルに近いのは市営第三駐車場(橋を渡って右)の方が近いが、第二に停めればライダーハウスともしびで一風呂(300円)浴びてから車に乗れる。帰りのバスはさわんど足湯公園前で降りるとよい。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地から本谷橋まで雪がない。本谷橋直前で20mくらい雪渓の上を歩くことになるが、ステップがいっぱいあるのでつい長靴で行った。その後いったん雪が切れて、1900mくらいでまたちょいちょい雪が出てくる。 穂高岳山荘以降は、最初の雪壁と山頂直下を除いて雪がない。一旦アイゼンを外してもいいくらい |
その他周辺情報 | ライダーハウスともしびの風呂は300円。シャンプー・石鹸・タオルの特典付き。 |
写真
感想
奥穂高直登ルンゼを滑る人がいるらしいと知ったのが山スキーを始めたばかりの9年前。いつか行ってみたいと少し思いながらも、スティープ滑走にはなかなか手を出せないでいた。
2021-2022シーズンに普通の山スキーにたくさん行って実力が付いたので、2022-2023シーズンはスティープ滑走をテーマとすることにした。『中部山岳スティープスキー100選』を参考にしながら、谷川岳マチガ沢本谷・鹿島槍北股本谷を経験し、満を持して奥穂直登ルンゼに初めて挑んだのが今年の4/8だった。その時は予想以上のクラスト斜面になす術もなく白出沢のコルまで戻り、色々あって横尾に23時に着くという散々な目にあった。奥穂は涸沢までが長くてつまらないしもういいかな、とも思っていた。
ところが、5/23に穂高岳山荘で降雪数センチ、その後風の弱い日が続き、5/27,28は山頂でも5度を超えるような昇温が見込まれたため、シーズン最後の締めにリベンジすることとした。読みがあたり、しっかり滑ることができた。今回はちゃんと勝算がある上で行ったので、順当にこなせたな、という感想。シーズン最後に宿題を終えられてよかった。次は扇沢を滑りたい。
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5/26(金)
所用があり埼玉を出たのが夜の10時。そこから2時間車で進んだ後、パーキングエリアで仮眠。
5/27(土) 晴れ ときどき曇り
朝4:00にさわんど市営第二駐車場へ到着。荷物をまとめてから30分仮眠、その後バスターミナルへ移動し、5:00発のバスに乗る。思ったより混んでおらず、座席は6割くらいしか埋まっていなかった。この時間の乗客は登山者らしき人が多い。でもスキー板を持っているのは自分だけ。ヘルメットがうまく外付けできず被りっぱなしなのも自分だけ。
5:30に上高地へ到着。やっぱりバスがあると楽だ。二度と釜トンネルからは歩きたくないな。今日は急ぐ必要もないのでのんびり歩いて、9:00ごろ横尾に到着。道中、「スキーですか!?」と何回か声をかけられたので、「はい、スキーです」と答える。
横尾大橋を渡ってからもしばらく雪はなく、本谷橋でようやく雪渓の上を歩いた。その後もしばらく雪がなかったので長靴で歩き、涸沢ヒュッテがぎりぎり見えるあたりでスキーを履く。
ここで今日直登ルンゼを滑った人と行き違いざまに直登ルンゼの状況を教えてもらう。10:00過ぎにドロップし、良いザラメで雪面もきれいだったと聞く。明日も似たような天気予報だから、明日は行けそうだな、と思った。他にも少し話したが、寝不足のせいで会話が噛み合わなかった。
やはり寝不足は良くない。このあたりからかなりしんどくなってくる。少し歩いては休み、の繰り返しで、12時ごろ涸沢に到着。相変わらず涸沢までの道はつまらない。ツェルトを張り簡単な夕飯(アルファ米200g、たまごスープ、シーチキン缶、ひよこ豆缶)を食べ、満腹にはなるが、気分的には物足りない。もう少し工夫が必要だ。
ツェルトでうとうとしていると、どこかの山岳部が降りてきて、テントを張っていた。10人以上の大所帯でにぎやか。ジャケットとゲーターのモンベル率の高さと、たぶん使わないだろうに赤布を一応10本くらい外付けしているのが学生らしい。自分がワンゲルをやっていた時を思い出す。この雰囲気が懐かしいなあ。しばらくするとだんだんテントが増えてきて、最後は20張りくらいあっただろうか。
グループで来ている人たちは談笑しているが、自分はソロになってしまったので話し相手がおらず退屈。口から生まれてきた人にはソロ登山は厳しい。仕方ないのでお茶を飲んで4時に就寝。今日は深夜でも5度くらいある予報だったので、ツェルト・夏用シュラフ・エアマット・ダウンジャケットという組み合わせにしてみた。ぐっすり寝られた。
5/28(日) 晴れ ときどき曇り
5時起床6時出発のつもりが、もたもたしてしまい6:30出発。最初はシール・クトーで歩きはじめたが、効きが悪くすぐトラーゲンになった。穂高岳山荘に9:00着。白出沢はぜんぜん雪がない。こっちからアプローチしなくてよかった。
最初の雪壁は4月はカチカチだったが、今回は二番目の爪までちゃんと効く上にステップがしっかり付いているので楽勝だった。ここで知り合いのKさんとすれ違う。来年は一緒にスキーに行きましょうね。
雪壁を超えると完全に夏道が出ており、アイゼンを外そうかとも思ったが、時間が押しているのでそのまま進む。前回もそうだったが、白出沢のコル以降は風がそこそこあり、シートラしていると体が振られる。山頂直下でもう一度雪が出てきて、そこを越えると山頂。GW以来気合が入らず、なんだか疲れてしまった。もっと早く出発してゆっくり歩けばよかった。今回は祠の手前からドロップすることにしたので、祠まで行くのすら億劫で省略してしまった。
今回も少しクライムダウンして雪質をチェックすると、表面10cmくらいのザラメ、その下の雪もそこそこ柔らかい。これは行けるな。
足が疲れたので滑る前にしっかり休みたかったが、帰りのバスの時刻が気になるので、休憩もそこそこにドロップ。横滑りは滑走したうちに入らないというドグマを信奉しているので、頑張ってジャンプターンで山頂直下の核心をこなす。後は疲れた足にむち打ちながら第一ルンゼの分岐まで滑走。第一ルンゼのほうが広く滑りやすそうなのでそっちに行ってみたが、落石が多くぜんぜん楽しくない。直登ルンゼをそのまま行けばよかった。。。
涸沢に着くと陽気な二人組に祝福される。雪壁ですれ違ったKさんも数分後に到着。ここからちょびっと滑ってからまたシートラに戻る。横尾で長靴に交換。スキーとブーツ両方を同時に担ぐと肩が痛くてたまらないが、スキーブーツで3時間も歩きたくないので仕方ない。一人で歩くのはつらいので二人組の会話に混ぜてもらいながら、バスターミナルまで歩いて帰った。あとはバスで沢渡まで一瞬。ライダーハウスともしびの300円の露天風呂に入ってから帰宅。良い登山だった。
反省
- 夕食はもう少し満足度の高いメニューにする
- FerrinoのXMTという40Lザックを使っているが、スキー・ブーツを外付けすると肩がかなり痛い
- ドロップポイントで1時間休めるくらいのペースで出発すべき。また、ドロップポイントまでに足に乳酸をためないようにゆっくり歩く。今回なら4時までに出発すればよかった
- 愛用のワークマンの長靴は綿入で温かいが、長距離歩くと靴ずれするし、この時期だと暑い
来年度の参考にします。ナイスファイトです
似たような場所に出没しておりますのでいつかお会いできたらと思います。
直登ルンゼ自体の雪はもうしばらくは持ちそうですかね?梅雨入りしたので来シーズンにしようかと思いましたが今週行けそうな気もしたので 雪が切れていたりしたら諦めようと思います。
動画を見ていただくと(画角が悪いですが)分かるように、雪の量自体はしばらく持ちそうです。一週間くらいで雪が切れるような感じではないと思いました。でも、今週の月曜に雨、金曜も雨の予報かつ気温が高いので、うーん、どうなんでしょう。チャンスゼロではないと思います
奥穂はアプローチが長いので行って滑れないと悲しいですよね、、、
先週のように雨ではなく積雪だと良いのですが金曜日は雨っぽいですねー 月火休みなので土日の他の方の写真みて決めたいと思います。コメントありがとうございました
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