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Yamareco

記録ID: 571577
全員に公開
アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科

八ヶ岳 阿弥陀南稜 美濃戸口から泊まり山行

2015年01月03日(土) ~ 2015年01月04日(日)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
13:24
距離
20.9km
登り
1,619m
下り
1,602m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
5:45
休憩
0:06
合計
5:51
距離 10.5km 登り 1,055m 下り 175m
8:43
103
10:26
10:32
38
11:10
149
13:39
55
14:34
2日目
山行
5:35
休憩
1:34
合計
7:09
距離 10.3km 登り 566m 下り 1,445m
6:55
54
7:49
7:50
110
9:40
10:10
20
10:30
10:38
4
10:42
10:43
16
10:59
11:51
79
13:10
13:12
3
13:15
48
14:03
1
14:04
ゴール地点
天候 1月3日 晴れ 1月4日 曇り
過去天気図(気象庁) 2015年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
美濃戸口の駐車場は有料(500円/日)トイレ有り。
コース状況/
危険箇所等
一般ルートではなくアルパイン入門のバリエーションルートです。トレースは有ったり無かったりなので膝から腰位のラッセルの覚悟が要ります。樹林帯では木々の間を潜る際に上からの雪にも注意。森林限界以上では強風が吹くのが通常営業です。核心部ではあちこちで滑落の可能性が有り、雪庇の踏み抜きにも注意です。P3ルンゼ状の通過は慣れていない場合は確保した方が安心だと思います。青ナギ付近に幕営適地あり。
3日、美濃戸口に駐車し、舟山十字路を目指し車道を歩きます。
2015年01月03日 09:05撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1/3 9:05
3日、美濃戸口に駐車し、舟山十字路を目指し車道を歩きます。
この看板の所で左へ入り、別荘地を抜けます。
2015年01月03日 09:20撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1/3 9:20
この看板の所で左へ入り、別荘地を抜けます。
今回のパッキング。色々減らしたけれど約20kgとなりました。メットとリッジレスト、アックス2本が外付け。
2015年01月03日 09:28撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/3 9:28
今回のパッキング。色々減らしたけれど約20kgとなりました。メットとリッジレスト、アックス2本が外付け。
舟山十字路に到着しました。ここまで車で入れますが、今回のゴールは美濃戸口に設定したのでここまで歩きです。
2015年01月03日 10:29撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1
1/3 10:29
舟山十字路に到着しました。ここまで車で入れますが、今回のゴールは美濃戸口に設定したのでここまで歩きです。
舟山十字路から車止めのゲートを抜けて林道を歩きます。この目印の所から右へ入り、広河原沢を渡り尾根に取り付きます。
2015年01月03日 11:16撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1/3 11:16
舟山十字路から車止めのゲートを抜けて林道を歩きます。この目印の所から右へ入り、広河原沢を渡り尾根に取り付きます。
阿弥陀南稜の末端に出ました。雪面に凹んだトレースを辿り立場岳に向かいます。
2015年01月03日 11:41撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1
1/3 11:41
阿弥陀南稜の末端に出ました。雪面に凹んだトレースを辿り立場岳に向かいます。
立場岳。樹林の中の地味なピークです。
2015年01月03日 13:41撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1
1/3 13:41
立場岳。樹林の中の地味なピークです。
たまに展望が開けます。南側に権現岳と編笠山。
2015年01月03日 13:47撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
7
1/3 13:47
たまに展望が開けます。南側に権現岳と編笠山。
積雪が増えてきました。トレースを踏み外すと膝上まで埋まります。
2015年01月03日 13:49撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1/3 13:49
積雪が増えてきました。トレースを踏み外すと膝上まで埋まります。
本日の宿泊予定地。青ナギに着きました。南稜が見えます。
2015年01月03日 14:04撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/3 14:04
本日の宿泊予定地。青ナギに着きました。南稜が見えます。
風を避けられそうな適当な平地をアックスと足踏みで整地してシェルター(自立式ツェルト)を設営します。
2015年01月03日 15:23撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/3 15:23
風を避けられそうな適当な平地をアックスと足踏みで整地してシェルター(自立式ツェルト)を設営します。
酒を飲みつつ雪を溶かして水作りです。メーカーの注意書きにシェルター内での火器使用厳禁と有りますがそんな事言ってられません。既にマイナス9度です。
2015年01月03日 16:26撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
3
1/3 16:26
酒を飲みつつ雪を溶かして水作りです。メーカーの注意書きにシェルター内での火器使用厳禁と有りますがそんな事言ってられません。既にマイナス9度です。
日が暮れてきました。夕日に染まる権現岳。
2015年01月03日 16:42撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/3 16:42
日が暮れてきました。夕日に染まる権現岳。
そして明日アタックする阿弥陀南稜。右からP1、P2、P3、P4と小ピークが山頂へ連なります。憧れの稜線を攀じる期待感と不安感、気持ちのせいか南稜がより美しく見えます。
2015年01月03日 16:42撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/3 16:42
そして明日アタックする阿弥陀南稜。右からP1、P2、P3、P4と小ピークが山頂へ連なります。憧れの稜線を攀じる期待感と不安感、気持ちのせいか南稜がより美しく見えます。
寝る時はしっかり寝るのが安全登山の秘訣。明けて4日、朝の気温はプロトレックの温度計がマイナス10度までしか計れないのでそれ以下としか判りません。シェルターはメーカーの注意書きに冬季使用禁止と有ったけれど、基本ツェルトなもんで通気性が無く、ジッパー明けて寝たけど結露ってか霜がすごい。なるほどなぁ、全く快適性が無いわ〜。
2015年01月04日 03:44撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
4
1/4 3:44
寝る時はしっかり寝るのが安全登山の秘訣。明けて4日、朝の気温はプロトレックの温度計がマイナス10度までしか計れないのでそれ以下としか判りません。シェルターはメーカーの注意書きに冬季使用禁止と有ったけれど、基本ツェルトなもんで通気性が無く、ジッパー明けて寝たけど結露ってか霜がすごい。なるほどなぁ、全く快適性が無いわ〜。
シェルター撤収。今回ペグは竹ペグ4本。竹ペグ1本にそれぞれコーナーとガイラインを接続しました。これも通常テント+フライを贅沢に設営する場合は竹ペグ12本使うので地味に軽量化です。
2015年01月04日 05:54撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 5:54
シェルター撤収。今回ペグは竹ペグ4本。竹ペグ1本にそれぞれコーナーとガイラインを接続しました。これも通常テント+フライを贅沢に設営する場合は竹ペグ12本使うので地味に軽量化です。
ここから登攀装備をつけます。今回はハーネス、メット、アックス2本、アイゼン、8mm30mロープ1、エイトカン、ハーケン3本、アルパインピトン1本、カンツキ3枚、ビナ7枚、ダイニーマスリング3、捨て縄3、フリクションヒッチ用細引き2です。
2015年01月04日 06:22撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 6:22
ここから登攀装備をつけます。今回はハーネス、メット、アックス2本、アイゼン、8mm30mロープ1、エイトカン、ハーケン3本、アルパインピトン1本、カンツキ3枚、ビナ7枚、ダイニーマスリング3、捨て縄3、フリクションヒッチ用細引き2です。
青ナギを出発して無名峰へ登る途中で、東京から来た若者と会いました。彼も単独1泊で阿弥陀南稜アタックです。ここからは彼とラッセルを交代しながら進みました。
2015年01月04日 07:39撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 7:39
青ナギを出発して無名峰へ登る途中で、東京から来た若者と会いました。彼も単独1泊で阿弥陀南稜アタックです。ここからは彼とラッセルを交代しながら進みました。
無名峰から阿弥陀南稜を望む。天気は残念ながら曇り。日が差さないので寒いです。
2015年01月04日 07:59撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 7:59
無名峰から阿弥陀南稜を望む。天気は残念ながら曇り。日が差さないので寒いです。
P1を過ぎたあたり。稜線には雪庇が出来始めています。踏み抜くと非常に危険なので慎重に進みます。
2015年01月04日 08:14撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 8:14
P1を過ぎたあたり。稜線には雪庇が出来始めています。踏み抜くと非常に危険なので慎重に進みます。
P2を過ぎるといよいよ核心部に差し掛かります。P3は無積雪期は直登しましたが、流石にこの時期で確保無しではとても無理です。
2015年01月04日 08:42撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 8:42
P2を過ぎるといよいよ核心部に差し掛かります。P3は無積雪期は直登しましたが、流石にこの時期で確保無しではとても無理です。
P3基部から今まで登ってきた南稜を振り返ったところ。天気が良ければバックには南アルプスが見える筈ですが残念。
2015年01月04日 08:57撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 8:57
P3基部から今まで登ってきた南稜を振り返ったところ。天気が良ければバックには南アルプスが見える筈ですが残念。
P3は基部を巻いてルンゼ状から抜けます。ルンゼ状へ至る基部のトラバースはこんな感じです。
2015年01月04日 09:00撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:00
P3は基部を巻いてルンゼ状から抜けます。ルンゼ状へ至る基部のトラバースはこんな感じです。
P3ルンゼ状を見上げます。下は樋状に沢へ落ち込んでおりミスは厳禁です。
2015年01月04日 09:03撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:03
P3ルンゼ状を見上げます。下は樋状に沢へ落ち込んでおりミスは厳禁です。
P3ルンゼ状上部登攀中の先行者。ベルグラのアイスにアイゼンの前爪で立ち込みます。緊張感が高まれば高まる程、ホールドを掴む一手、アックスを打ち込む一手、アイゼンを蹴りこむ一手、全ての動作に生きている実感と喜びがこみ上げます。最高の時間です。
2015年01月04日 09:08撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:08
P3ルンゼ状上部登攀中の先行者。ベルグラのアイスにアイゼンの前爪で立ち込みます。緊張感が高まれば高まる程、ホールドを掴む一手、アックスを打ち込む一手、アイゼンを蹴りこむ一手、全ての動作に生きている実感と喜びがこみ上げます。最高の時間です。
P3ルンゼ状を抜けた所から見下ろしです。やや短いですが楽しかった〜。
2015年01月04日 09:20撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:20
P3ルンゼ状を抜けた所から見下ろしです。やや短いですが楽しかった〜。
続いてP4へ向かいます。P4も無積雪期は直登しましたが、やはり厳冬期に確保無しではとても無理です。
2015年01月04日 09:29撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:29
続いてP4へ向かいます。P4も無積雪期は直登しましたが、やはり厳冬期に確保無しではとても無理です。
P4も基部を巻いて抜けます。トラバースルートはこんな感じ。
2015年01月04日 09:39撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:39
P4も基部を巻いて抜けます。トラバースルートはこんな感じ。
P4トラバース中の東京の若者。落ちると結構ヤバイ所です。
2015年01月04日 09:42撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:42
P4トラバース中の東京の若者。落ちると結構ヤバイ所です。
P4のトラバースを終了し、阿弥陀岳山頂直下から南稜を見下ろします。素晴らしいクライミングでした。
2015年01月04日 09:57撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 9:57
P4のトラバースを終了し、阿弥陀岳山頂直下から南稜を見下ろします。素晴らしいクライミングでした。
阿弥陀岳へ到着しました。ラッセルを交代しながら進んだ東京の若者とガッチリ握手!強風と寒さとラッセル。一人だと心が折れそうだったので彼が居てくれて嬉しかった。山って本当に素晴らしい。
2015年01月04日 10:10撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:10
阿弥陀岳へ到着しました。ラッセルを交代しながら進んだ東京の若者とガッチリ握手!強風と寒さとラッセル。一人だと心が折れそうだったので彼が居てくれて嬉しかった。山って本当に素晴らしい。
山頂から権現岳、遠くに富士山。
2015年01月04日 10:18撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:18
山頂から権現岳、遠くに富士山。
赤岳。いつか赤岳西壁主稜をやりたい。
2015年01月04日 10:18撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:18
赤岳。いつか赤岳西壁主稜をやりたい。
阿弥陀岳から中岳のコルへ降ります。写真は北稜を登ってきたガイドツアーパーティ。
2015年01月04日 10:23撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:23
阿弥陀岳から中岳のコルへ降ります。写真は北稜を登ってきたガイドツアーパーティ。
ガイドの的確なロープワークを見て勉強中。なるほどなぁ〜。
2015年01月04日 10:28撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:28
ガイドの的確なロープワークを見て勉強中。なるほどなぁ〜。
中岳のコルへ降りた頃には赤岳に雪雲が掛かってきました。
2015年01月04日 10:36撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:36
中岳のコルへ降りた頃には赤岳に雪雲が掛かってきました。
横岳にも雪雲が。登頂が30分遅ければ阿弥陀岳の山頂もガスの中だった。
2015年01月04日 10:41撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1/4 10:41
横岳にも雪雲が。登頂が30分遅ければ阿弥陀岳の山頂もガスの中だった。
中岳のコルから行者小屋まで降りてきました。ここまで来れば安全圏です。
2015年01月04日 10:59撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 10:59
中岳のコルから行者小屋まで降りてきました。ここまで来れば安全圏です。
行者小屋前のベンチ、チョコビスケット等で大休止。標高が高い所にいたせいか、やけに乾いていたようでコーヒー2杯とお湯1杯飲みました。
2015年01月04日 11:11撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 11:11
行者小屋前のベンチ、チョコビスケット等で大休止。標高が高い所にいたせいか、やけに乾いていたようでコーヒー2杯とお湯1杯飲みました。
行者小屋から南沢を美濃戸へ下山です。多くの登山者に踏み固められたトレースがバッチリで快適に歩けます。
2015年01月04日 11:59撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
1/4 11:59
行者小屋から南沢を美濃戸へ下山です。多くの登山者に踏み固められたトレースがバッチリで快適に歩けます。
美濃戸に到着しました。美濃戸山荘のストーブの煙に癒されます。
2015年01月04日 13:13撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 13:13
美濃戸に到着しました。美濃戸山荘のストーブの煙に癒されます。
美濃戸から林道を歩いて美濃戸口の駐車場に到着しました。おなじみ八ヶ岳山荘。お疲れ様でした〜。
2015年01月04日 14:06撮影 by  DMC-FT25, Panasonic
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1/4 14:06
美濃戸から林道を歩いて美濃戸口の駐車場に到着しました。おなじみ八ヶ岳山荘。お疲れ様でした〜。
撮影機器:

感想

阿弥陀南稜は今まで無積雪期に2回登っていますが、積雪期は昨シーズンの3月に日帰りで挑戦したものの、時間切れのため敗退していました。今回、計画を練り直し1泊での再挑戦です。

行者小屋テン泊からの赤岳や阿弥陀北稜は経験が有りますが、今回は今までの様にテン場に不要な荷物を置いての山頂アタックとは異なり、山頂まで全ての荷物を担ぎ上げなければなりません。その為、切り詰めた装備にする必要が有るのですが、どれくらい減らしても耐えられるかイマイチ判らないこともあり、最終的に20kgの装備になりました。


3日、下山予定地点の美濃戸口に駐車してスタートです。
今回の計画では重荷でどれだけ消耗するか不安だった為、下山はラッセルの可能性がゼロで一番確実な行者小屋-南沢-美濃戸口を選択しました。

本来の阿弥陀南稜の登山口である舟山十字路を目指しひたすら車道を歩きます。はっきり言って飽きますが我慢です。舟山十字路では林道の車止めゲート前に数台の駐車車両が有り、一層の徒労感を味わえます。駐車車両が有るという事は南稜にも登山者が入っている可能性が有るのでトレースに期待が持てます。

車止めゲートから先、林道を歩きます。先行者の踏み後がしっかり付いていて歩きやすいですが、右折して南稜へ向かう分岐に来ても踏み跡はそのまま直進しており、どうやら広河原沢のルンゼに向かっている様子です。南稜へは古いトレース跡の窪みが有るものの今日の踏み跡は無い様子です。

広河原沢を渡り立場岳へ向かう稜線に上がります。まだこの辺りではアイゼンは無くても歩けますが、稜線に出てから暫く登ると急な氷結箇所が出てきた為、適当な所でアイゼンを装着しました。

窪んでいる所がトレースなのでなるべく外さないように歩きます。踏み外した場合は膝位まで埋まり、吹き溜まりではトレース跡は埋まってしまっていてラッセルとなります。樹林帯で地味な稜線を登って行きます。重荷が堪えて来る頃、立場岳へ到着します。

立場岳からはルートは降りとなり、暫く行くと青ナギに到着します。南稜の好展望地で権現岳もカッコ良いです。南稜が見える平坦地を整地してシェルターを張ります。設営中に単独の男性が通り掛かり、トレースを使わせてもらったお礼の言葉を掛けてくれました。

シェルターの中に入って判ったのですが、低温で粘りの無い雪の為、あれ程踏みしめた雪も膝を付いたら雪が逃げるような感じで安定しません。シェルター内でマットの上から圧雪してどうにかしました。

雪を溶かし水を作りつつお湯割で一杯。夕日に染まる阿弥陀南稜を眺める至福の時間。シェルター内はみるみる霜が付いて冷蔵庫みたいになりました。さすがにメーカーから冬季使用が禁止されているだけの事は有ります。が、気にせず夕食を済ませて就寝しました。

夜は風も無く、ふと目を覚ますと星空を背景に月明かりに照らされた南稜。静寂に包まれた稜線は印象的で明日の山行に期待が膨らみます。


4日、夜明け前に起床し朝食。行動中のお湯を沸かしサーモスに詰めます。シェルター内の片付けを済ませ、冷えた登山靴を履き外に出ます。手早くシェルターを畳みますが、シェルターのポールは内側で常時結露にさらされており、凍り付いて抜けなくなっているかもと思いましたが、すんなり抜けて畳めたのでホッとしました。

前回敗退時の経験から南稜核心部が近づくと強風になり、そこで装備を着けたりしていると凍えてしまうので、ここからハーネスやメットなどの装備を身に着けてスタートします。

青ナギを過ぎて暫く進むと、昨日の単独の若者に会いました。彼も1泊で阿弥陀南稜との事でここからはラッセルを交代しながら進みました。無名峰へ至る登りは雪も深くなり急な吹き溜まりでは腰より上のラッセルになります。やはり重荷が堪えますが、ゆっくり確実に高度を稼ぎます。

無名峰からはこれから登る南稜の核心部が望めます。この辺りで森林限界を超えるため強風となり、今日は曇りで日差しも無く凍て付いた景色です。

P1、P2は左側を通過します。ピーク付近の雪の状態はカリカリしていますが、ピーク間の稜線には雪庇が出来ているのであまり東側には寄らない様に進みます。トレースは風に吹かれて殆ど消えていて雪が溜まる所では平均膝位、深い所では腰位のラッセルとなり体力を消耗します。

いよいよ核心のP3ですが左へトラバースした先、ルンゼ状から登ります。下部は樋状にそのまま沢へと落ち込んでおり、ここでのミスは命取りとなります。

P3ルンゼ状の状態は岩と凍った草付きで上部ではベルグラとアイスが加わります。掴める所、アックスが決まる所を見極めれば、確保無しでも安定感の有るクライミングが可能です。全体的には教蘢度、部分的に卦蕕らいでしょうか?氷に対する食い付きの関係で、縦走用ピッケルよりも刃の薄いアルパイン向けアックスかアイスアックスが快適に楽しめると思います。先行者が有る場合は落氷の可能性が有るので、タイミングを見ながらフォールラインを外す様に行動する必要が有ります。

P3を越えると風もいよいよ強くなり、ザックに外付けしたマットも有り体が振られる位の感じがします。次のP4も左をトラバースする感じで上に抜けます。ルートは行けそうな所をつないで行けば上に出ますが、やや悪い部分も有るので注意が必要です。P4の先の大岩は右側基部を巻き阿弥陀岳山頂へ至ります。

阿弥陀岳の山頂は人気ルートの北稜からのパーティで賑わっています。ラッセルを交代しつつ登ってきた東京の若者とガッチリ握手。最高の充実感です。

写真を撮ったりした後、中岳のコルへ降り中岳のコルからは沢沿いに行者小屋へ降りました。よく言われている事ですが中岳のコルから行者小屋への沢沿いは過去に雪崩による重大事故が起きています。その為、積雪の状態に寄ってルート変更が必要となります。

行者小屋で大休止です。見上げると横岳、赤岳、阿弥陀岳にはガスが掛かって見えなくなりました。あと30分も登頂が遅れたら山頂の景色も見れなくなる所で、絶妙なタイミングで山頂に立てて良かったです。

休憩後は実濃戸口へ向けて下山しました。多くの登山者に踏み固められた登山道は歩きやすく快適に降れましたが、最後の林道歩きでは完全にスタミナ切れでかなりペースが遅くなってしまいました。


今回の山行はアルパインクライミングの入門ルートとは言え、厳冬期の1泊バリエーションは初めてで、核心の登攀もさる事ながら、雪上生活術や装備の取捨選択、パッキング等、これまで学んだ全てを総動員するアタックで、自分の限界を押し上げる手応えを感じました。

今回装備面で気になる所としては、マットを2枚使用からリッジレスト1枚のみにした事とテントを自立式ツェルト(モンベルULドームシェルター)に変更した事でした。結果的にはマットは1枚でも雪の冷たさを十分防いでくれ、シェルターの方はものすごい霜で快適性が全く無いものの、どうにかなりました。ちなみにシュラフはモンベルダウン#0にゴアシュラフカバー使用です。

またストック、ショベルは持たなかったのですが、ラッセルやテン場の整地等、この辺もアックス1本でどうにかなるもんだなぁと感じました。

悩んだ末に持っていったテントシューズとテントシューズカバーですが、これは個人的には有って良かったと思います。靴を脱いだ後のシェルターからの出入りが便利になることは勿論ですが、翌朝の片付けでは登山靴を履くまで足を暖めて置けて良かったです。

今回の経験を元に、今後の積雪期バリエーションルートでは1泊行程の可能性も考えて見ようと思います。あ、それと核心部が重荷で辛い思い出が多めだったので、日帰りでの阿弥陀南稜もやってみたいと思います。

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コメント

お疲れ様でした!
はじめまして。
同日(4日)日帰り・単独・ロープなしで南稜を抜けました。
トレースお借りしました。
ガスガスの阿弥陀山頂に抜けたのが午後13時でした。
P3ルンゼの登攀は氷化したところを避けて凍った草付きと岩の
斜面を強引に登りました。緊張しまくりで足がパンパンに
なってしまいました。
やっぱりロープで確保したほうがいいですね。
2015/1/7 23:52
Re: お疲れ様でした!
はじめまして!日帰りで登られたのですね。P3ルンゼは冬に登ってこそ緊張感が素晴らしく、本来の味わいが楽しめる感じですね。
降りは御小屋尾根ですか?積雪の状態はどんな感じでしたでしょうか? 自分も今度は日帰りで挑戦したいと思います。
2015/1/8 6:07
ゲスト
はじめまして
おつかれさまでした。
冬の阿弥陀南稜、総合力が試される好ルートだと思います。
人の多い八ヶ岳においてとても貴重な所で、私もお気に入りなルートです。
素晴らしい展望があって良かったですね

アーベントロートに染まる阿弥陀の写真、とても美しかったのでコメントさせてもらいました
2015/1/8 0:17
Re: はじめまして
はじめまして!コメントありがとうございます。
出発前に記録を参考にさせていただきました。
キツイ登りがムチなら、山頂からの眺めはアメなので景色は大事ですね。
今回の山行は久しぶりの全力登山で、とても良い経験になりました。
2015/1/8 6:15
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