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記録ID: 5794247
全員に公開
沢登り
京都・北摂

【京都北山】三国岳の沢歩き(針畑川・滝谷と丹波谷)

2023年07月09日(日) [日帰り]
情報量の目安: A
都道府県 滋賀県 京都府
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GPS
--:--
距離
5.6km
登り
569m
下り
571m

コースタイム

日帰り
山行
4:40
休憩
0:00
合計
4:40
8:10
20
駐車地
8:30
110
滝谷に入渓
10:20
30
10:50
120
丹波谷に下降開始
12:50
駐車地
天候 雨時々曇り
過去天気図(気象庁) 2023年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
県道の適当な路肩に駐車。スペースはあまり広くなく,一台分くらいがやっと。
コース状況/
危険箇所等
【滝谷(下壺の左俣)】
・ 三国岳周辺で滝谷というと,久多川の滝谷を思い起こす人が多いと思うが,今回登りに使ったこの谷は,久多川とは山を挟んで反対側の針畑川の支流で,下壺(下ツボ)と呼ばれる谷の左俣に当たり,三国岳の北東にダイレクトに突き上げている。基本的に小滝ばかりだが,標高570m二俣の左俣に全長15m〜20mほどの大きめの滝場があり,これが「滝谷」の名の由来と思われる。この滝場は直登も可能そうだが,右岸から巻くことができる。
・ 植生的には最初は植林だが,しばらく歩くと自然林に包まれ,雰囲気は悪くない。ときどき大きなサワグルミやカツラを見かける。

【丹波谷(タバ谷)】
・ 今回下降に使った谷。針畑川の支流で,三国岳の東側に直接突き上げる。下流付近は植林で面白くないが,源頭付近は自然林で,ナメ滝も連続して悪くない。中間部に10mほどの面白い形のスダレ滝あり。右岸から巻ける。
針畑川にかかる桑原橋を渡って下壺林道へ。(下壺自体は,昔,岩谷峠を越えて由良川源流域に入るために何度か歩いたことがある。)
針畑川にかかる桑原橋を渡って下壺林道へ。(下壺自体は,昔,岩谷峠を越えて由良川源流域に入るために何度か歩いたことがある。)
下壺沿いの林道をしばらく歩いた跡,下壺の左俣である滝谷に入渓。初めは荒れた感じの植林に覆われている。
下壺沿いの林道をしばらく歩いた跡,下壺の左俣である滝谷に入渓。初めは荒れた感じの植林に覆われている。
しかししばらく歩くと,背の高いサワグルミなんかも出てきて,良い雰囲気に。
しかししばらく歩くと,背の高いサワグルミなんかも出てきて,良い雰囲気に。
立派なカツラ。
次第に小滝も現れるようになる。
次第に小滝も現れるようになる。
小さな滝ばかりだが,楽しく歩ける。
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小さな滝ばかりだが,楽しく歩ける。
庭園のようなナメ。
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庭園のようなナメ。
梅雨時の沢を飾るヤマアジサイ。
梅雨時の沢を飾るヤマアジサイ。
さて,570m付近二俣に近づくと,急に両岸が立って,ゴルジュのように。
さて,570m付近二俣に近づくと,急に両岸が立って,ゴルジュのように。
二俣は,両俣とも滝になって出合っていた。
二俣は,両俣とも滝になって出合っていた。
そして左俣には,3段ほどの大きな滝場が。全長で15m〜20mほどだろうか。「滝谷」というくらいだから目立つ滝場があるだろうと思っていたが,やっぱり出てきた。
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そして左俣には,3段ほどの大きな滝場が。全長で15m〜20mほどだろうか。「滝谷」というくらいだから目立つ滝場があるだろうと思っていたが,やっぱり出てきた。
たぶん,この滝が「滝谷」と呼ばれている所以なのだろう。滝自体は直登もできそうだが,左肩を痛めていることもあるので,右岸から急斜面を巻いていく。
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たぶん,この滝が「滝谷」と呼ばれている所以なのだろう。滝自体は直登もできそうだが,左肩を痛めていることもあるので,右岸から急斜面を巻いていく。
高巻きを終え,滝の上に降り立った。
高巻きを終え,滝の上に降り立った。
その上は,サワグルミとカツラの穏やかな流れが続く。
その上は,サワグルミとカツラの穏やかな流れが続く。
ここにも立派なカツラが。
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ここにも立派なカツラが。
ナメ滝を登りながら,緑のドームを見上げる。
ナメ滝を登りながら,緑のドームを見上げる。
これも非常に立派なカツラ。これは果たして一本の木なのか,それとも何本かの木が密集しているのか? それさえも判然としないほどに,複雑な樹形をしている。
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これも非常に立派なカツラ。これは果たして一本の木なのか,それとも何本かの木が密集しているのか? それさえも判然としないほどに,複雑な樹形をしている。
中心の一番太い幹は枯れてしまっているようだが,その周囲を太い幹が取り囲むように生えている。
中心の一番太い幹は枯れてしまっているようだが,その周囲を太い幹が取り囲むように生えている。
ぽつぽつと現れる小滝を丁寧に直登していく。
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ぽつぽつと現れる小滝を丁寧に直登していく。
そして霧の稜線へ。三国岳の東のピークに登り着いた。
そして霧の稜線へ。三国岳の東のピークに登り着いた。
森自体は,やはり稜線の反対側の芦生原生林側のほうが美しい。
森自体は,やはり稜線の反対側の芦生原生林側のほうが美しい。
霧雨に煙る大きなブナの木。
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霧雨に煙る大きなブナの木。
三国岳山頂。何度も訪れたことのある山頂で,山頂自体にあまり感慨はないが,今回はエゾハルゼミの四囲から湧き上がるような声が印象的だった。
三国岳山頂。何度も訪れたことのある山頂で,山頂自体にあまり感慨はないが,今回はエゾハルゼミの四囲から湧き上がるような声が印象的だった。
さて,今度は丹波谷へ下降。源頭付近は藪のごとく繁茂した植林が煩わしいが…
さて,今度は丹波谷へ下降。源頭付近は藪のごとく繁茂した植林が煩わしいが…
しばらく下ると,感じの良い自然林になり,ほっとした。
しばらく下ると,感じの良い自然林になり,ほっとした。
さっそく20mほどのナメ滝が現れたので,右岸を巻き下る。
さっそく20mほどのナメ滝が現れたので,右岸を巻き下る。
水量は少ないが,斜滝が連続。
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水量は少ないが,斜滝が連続。
おっと,目の前が切れ落ちた。大きめの滝だ。
おっと,目の前が切れ落ちた。大きめの滝だ。
右岸から巻き下ると,面白い形をした10mほどのスダレ滝だった。
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右岸から巻き下ると,面白い形をした10mほどのスダレ滝だった。
しばらく下ると,植林に包まれ,谷は平凡化。
しばらく下ると,植林に包まれ,谷は平凡化。
下壺林道との出合は,堰堤になっていた。
下壺林道との出合は,堰堤になっていた。
桑原の集落に戻ってきました。
桑原の集落に戻ってきました。
地蔵堂?で休憩。このあたりは随所に旧若狭街道のたたずまいが残っている。
地蔵堂?で休憩。このあたりは随所に旧若狭街道のたたずまいが残っている。

装備

備考 いずれの谷も穏やかで,ロープなどは不要。沢靴さえあればOK。

感想

 記録を書く時間をなかなか取れないまま一箇月も経ってしまったが,せっかく歩いてきたのでアップします。同じく針畑川の翁谷(記録は既にアップ済み)を歩いた日の午前中に入った谷です。
 三国岳の周辺で「滝谷」というと,馬尾滝のある久多川の滝谷を思い起こす人が多いと思うが,実は三国岳を挟んで北側の針畑川側にも滝谷と呼ばれる谷がある。下壺谷の左俣に当たり,三国岳の北東にほぼ直接突き上げている小さな谷がそれである。滝谷と呼ばれるからには,久多川の滝谷と同じく,大きな滝があるに違いないと思って,今回入渓してみた。結果,確かに570m二俣の左俣にそれなりの規模の滝場があって,この滝谷の「滝」はこの滝のことなんだろうなぁと納得。下降に利用した丹波谷でも,10mほどの面白い形のスダレ滝に出会うことができた。
 滝谷も丹波谷も,下流は植林で面白くないが,奥の方は雰囲気の良い自然林で,三国岳へのバリエーションルートとして悪くないと思う。三国岳の山頂では,何も見えない霧の中,エゾハルゼミの鳴き声だけがぼんやりと滲み出るようで,その気だるい響きを聞いているうちに,何だか眠くなってくるようでもあった。梅雨時ののんびりした山でした。

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