五色ヶ原でお花畑登山、のはずがクマは出るわ、宿は休みだわ。でも楽しかった〜
- GPS
- 51:15
- 距離
- 32.4km
- 登り
- 2,998m
- 下り
- 3,001m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 7:06
- 山行
- 8:04
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 8:46
天候 | 晴れ。夜は雷雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
(色々ありすぎて長文になってしまいました)
「ジャンとか大キレットとかハードな山行もいいけど、たまにはお花畑でのんびりソフトな登山がしたい!」というKAT(Kyoto Alpine Team)紅一点ハナちゃんのリクエストに応え、今回は五色ヶ原に決定。
皆さんのレコとかを読んで、何となく花咲き乱れる草原の一軒宿的なイメージだったので。
・・・ところがこれが想像以上にハードでした^^;
今回は最終日に黒部ダム観光とかを入れた楽チン計画にしたので、JRさんの立山黒部アルペンルート切符を利用。そのため初日は富山前乗りまで。
翌朝、台風が心配だったのですが、立山は久しぶりのKAT遠征を歓迎するかのような晴天! さぁ、お花畑を目指して出発だ!
まずは室堂展望台。いやぁ文字通りの大展望でした。時折雲の切間から槍も見えて、気分が高まったところで、浄土山までの登り開始。初日の朝で、ザックが一番重い状態なので、結構はぁはぁでしたけど、何とか浄土山着。富山大学の施設でエネチャして、先を目指します! ここが標高2800で五色ヶ原が2400くらいなので、ルートは緩い下り、と勝手に思い込んでいたのが大きな間違い! 浄土山から南峰へ下って、そこから龍王岳までさらに下り、アップダウンを繰り返して鬼岳を巻き、ようやく獅子岳到着。「いやぁ、これ、話が違くね。草原じゃないじゃん」と既に泣きの一言も出る中、後ろを振り返れば、明日歩く予定のダンボ平へと続くルートが一直線に見えて、ちょっと元気復活。でも次の瞬間、ザラ峠までの下りを見れば、道が見えないオーバーハング状態! 北穂から大キレットへの下りよりハードなんじゃ、という思いもよぎり、モチベもちょっと下がったけど、進軍再開。
ここからザラ峠までの400mの下りは本当にしんどかったです! 何よりザラ峠から再度登り返すのが見えているので、もうみんな「マジかぁ、マジかぁ」しか出てこない状態^^; それでも何とか登り、テン場と小屋の分岐までもうすぐというところで事件発生!
木道で整備されたカーブを曲がったところ、数m先にクマが! ばっちり目があって、oh my godと呟いて進軍フリーズ!
どうすればいいんだっけ? 音を出す? 目はそらしちゃいけないんだよね、などと考え、大声出しながらジリジリと後退。するとヤツはジリジリと前進するじゃないですか! 数mの距離で対峙しながら声を出し、音も出すけど、クマさんは一向に立ち去る気配なし。かと言って唸るでもなし、襲ってくる感じでもないので、さて、どうしたものかと考える余裕も出てきたところで、後続の男性ソロの方と合流。その方にラジオで音を出してもらい、意を決して「君の縄張りには行かないし、争いたくもないんだ、だから通してくれ!」みたいなことを叫んだら、ようやく道を開けて草原の方に小走りに小走りに駆けていってくれました。ふぅ、しかし角を曲がったらそこにクマとか、マジでビビったなぁ。
そこからはもう当たりをキョロキョロしながらほうほうの体でテン場に到着。既にテントを張られて寛いでいた方もいたので申し訳ないと思いつつも、大声でクマ出現の情報共有をさせていただきました。
待望の五色ヶ原お花畑到着なのに、クマ遭遇の興奮と到着が遅くなったのとで、散歩もそこそこに、テントを立てて夕食。寝るときには匂いが漏れないように気を使いました。
夜中に雷雨があったのと、近くに大学のワンゲルチームと思しき団体がいたので(KATにしては珍しく)4時前に起床。朝日の指す方向に山はなかったのでモルゲンロートは見れませんでしたが、東の空が赤く染まっていく時間の美しいことと言ったら! 熊のことも寒さのことも忘れしばし見入ってました。ちなみにこの朝の気温は13度。
本日は、昨日のルートを戻って、一の越からダンボ平を目指すのが元々の計画でしたが、五色ヶ原から平の小屋に下って、そこからダム湖沿いにロッジくろよんを目指すプランBへの変更提案に、全員速攻で賛成、即決^^;
昨日とは打って変わって樹林帯続きで眺めはないし、藪からクマが出てきそうな不安に駆られましたが、何とか平の小屋到着。ここまで誰にも会いませんでしたが、小屋では3組の方が休憩されていました。
高度を下げたのと、いい天気だったせいもあり、もう汗だく。テントはびっしょりだし、ここまでの人との遭遇率からするとテン場はスカスカでクマが出てきたら怖い、というのもあり、ロッジに着いたら「予約はないけど、部屋空いてませんか!と飛び込みでお願いして、今日は畳で寝よう」と、これまた全員一致。
熊の恐怖もなく、びしょ濡れテントに寝なくてよくて、風呂までついてるなんて! これだけをモチベーションに4時間歩き切って、やっと着いたぜ、ロッジくろよん!! 一度ロッジが見えてから到着するまで、沢を渡るために大きく上流まで歩かされ1時間掛けて目の前にロッジが出現したときには、もう気分はまさに「翼よ、あれがパリの灯だ!」状態。さぁ、いこう、いざ^^/
ところが、昨日の熊に続き、ここでトラブル発生・・・ なんと玄関を開けようと思ったら、扉が開かない! 嫌な予感がよぎる中、ネットで調べた番号に電話をしてみれば、今日はお休みとのこと・・・!!!。
この瞬間の一同の落胆ぶり、皆さんも想像に難くないことでしょう。。。
道中誰にも会わなかったのでテン場は貸切。これは普段なら喜ばしいことなのですが・・・。 天は我らを見放したのか、などと映画じみてても仕方ないので、とりあえず屋外のテーブルにテントを広げさせてもらい、乾かしてから設営。風呂は夢と消えたので、誰もいないのをいいことに、裸同然になって濡れタオルで汗を拭き、食欲も無くなった腹に飯を流し込み、夜中の物音に気づいたら怖いからとウィスキーを飲んでさっさと就寝。でも夜中にまた降られ、その音で目が覚めましたが。
朝4時には雨も上がり、今日はのんびり観光dayなので、みんなが起きてくる前にダムまで散歩。これまた誰もおらず、観光放水もしていないダムを見学して、テン場に戻って、ノロノロと撤収。にしても昨日の平の小屋以降、全く「ヒト」に会っていない。いくら平日とはいえ、ダムも近いのに、不思議でしたが、8時過ぎにダムに着いたら、たくさんの観光客がいましたよ。
しばしダムを堪能し、ダムカレーを食べ、黒部ダム60周年記念の限定ダムカードをもらい、ケーブルカーで黒部平へ。そこからロープウェイ、トロリーバスを乗り継ぎ室堂着。立山黒部アルペンルート切符は何度でも乗り降り自由なのですが、今回はそのまま素直に立山、富山に戻り、ネコのちくわも待ってる自宅に帰りました。
色々あったけど、KATの遠征が再開できたし、無事に帰ってこれたし、終わり良ければすべて良し! ということで。
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