八丁橋より天祖山
- GPS
- 09:22
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,181m
- 下り
- 1,182m
コースタイム
- 山行
- 16:47
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 17:11
天候 | 晴のち曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・日原林道は日原から鍾乳洞分岐まで除雪済み、八丁橋入り口まで凍結。 ・八丁橋からの天祖山参道は麓で5cm程の積雪、1500m付近から30cm程、山頂の深いところで50cm程。凍結箇所は無し。 ・積雪はなくとも、落ち葉の表面のみ乾いて中が濡れたままの箇所が多い。転倒要注意。 ・登山口からの九十九折では鹿による落石にも注意…。 ・GPSがまともに動かなかったので、ルートとコースタイムは適当です。 |
写真
感想
奥多摩の積雪状況を把握しつつ雪山の訓練を出来ればと思い、八丁橋から天祖山を登る事にした。4年前の12月に行って以来だ。
東日原行きのバスはほぼ満員。東日原へは10名弱が残った。林道歩きを2時間弱しなければならないので、準備体操は適当に関節を伸ばす程度にして早めに出発した。鍾乳洞への分岐まではしっかり除雪してあり、その先の伊勢橋までは若干雪が残っている。その先は更に濃い。工事車両等が何度も通っているようで、見事なアイスバーンになっているところも多数あった。
登山口で既に8時半。冬に標高差1,000m超を日帰りでやるには遅い開始時間だが、自宅から公共交通機関を使って来るとこの時間にならざるを得ない。この後も登りのペースが出ない事の言い訳に何度もこの事を思い返してしまう。
取り付きはそれなりに積雪していたが、最初に尾根を超えた地点で雪は消えた。4年前に来た時はこの尾根超えと九十九折がたまらなく怖かったが、今は何でも無い。ただ最後の尾根超えの地点でしっかり露岩が張り出したところがあり、道幅が15cm程になっていた。そこは緊張した。
途中で鹿の警戒音を聞いた。30m程上から聞こえる。そのまま登っているとこちらの進行方向と同じ方向に逃げているようで、また聞こえる。聞こえなくなっても気配はあった。
すぐ上の石垣で鹿が逃げる物音がして、その数分後にガラガラと落石音があった。当たるのを警戒して立ち止まり、やり過ごした。鹿は怖くなくとも、ここの落石は怖い。落石音は1分以上続いた。
尾根に登っても鹿の跡を追う事になる。大日神社を超えて急登を登り切った辺りでまた甲高い声を聞いた。子鹿が2匹、北へ逃げた。更に進むとまた2匹が声を上げ、南へ逃げた。斜面を飛んで逃げる後ろ姿が実に可愛かった。はぐれた相手を探しているのか、暫くは声が聞こえた。
ペースが上がらない。積雪は10cmを超えたが、凍ってもいないのでアイゼンは要らない。ただ足に雪が絡む。今どの辺りか地図で確認しようにも、単調な地形でいまいち現在位置の同定が出来ない。スマートフォンで山旅ロガーを起動しているが、元々不調だったGPSが最早殆ど機能していない。右手にタワ尾根、左手に岩尾根が見えるので、それらとの比較で凡その標高を推定した。
何度も立ち止まっては歩き始めているうちに、日陰名栗山が真南より多少東に移り始めた。地図で合わせてももう少しだ。登山口より4時間、漸く山頂手前の会所が見えた。
撤退時限と決めていた13時半にはだいぶ余裕があるので、山頂まで頑張った。ただ山頂付近は50cm近い積雪で、雪質も柔らかく、ツボ足だと進まない。スノーシューと自転車のトレースを追ってなんとか辿り着いた。
神社の南側で昼飯にする。風がおさまり、案外に暖かい。魔法瓶の湯でラーメンを作り、残り汁も白飯を落として平らげた。装備を揃え、交通費を払い、休日の早朝に家を出て、雪まじりの斜面を4時間登ってインスタントラーメンを食べる。心底幸せな時間だった。
下りはアイゼンを付けた。久しぶりなので前後を間違い、前爪がすっかり曲がっていると阿呆な勘違いもしつつ装着。ただやはり柔らかく積もった雪では余り効果は無く、こういう時はわかんじきかスノーシューが一番だと思う。
午後になって暖まったのか、雪がシャーベット状になってきた。薄いところで何度も足をとられた。加えて乾いた落ち葉の下が実は濡れているところが多く、10回はこけた。これ以上こけないと心に決め、慎重に降りていると、鷹ノ巣山が正面に見えた。方角が違う。尾根を南に大きく逸れていた。方角を修正して下るも、何か違う。今度は行き過ぎたと再度修正した。単純な尾根筋だが、たまにコンパスで方角を確認することにした。
途中、登り始めてから初めて人間を見た。こちらが下りなのに道を譲って下さった。たどたどしい足運びが心許なかったのかもしえない。
尾根からの分岐は更に慎重に降りた。予定では16時17分東日原発のバスに間に合うが、それは忘れて滑らない事を最優先にした。すぐ先の樹上で突然木の葉が鳴り、成獣らしい猿が逃げて行くのを見た。人はいないのに、獣にばかり出会う山行だ。
慎重さが過ぎたのか、登山口に着いたら16時を過ぎていた。それでも17時台のバスには間に合った。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する