神室連峰(根の崎口〜山屋口)《日本二百名山》
- GPS
- 14:41
- 距離
- 32.5km
- 登り
- 2,444m
- 下り
- 2,655m
コースタイム
- 山行
- 2:52
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 3:08
- 山行
- 9:46
- 休憩
- 1:47
- 合計
- 11:33
天候 | 1日目(9/20):晴れ 2日目(9/21) :霧後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
下山:山屋口の車道からタクシーでJR奥羽本線新庄駅 |
写真
感想
1日目(9/20)
仙台で朝食を済ませ“リゾートみのり号”に乗った。510円の追加でゆったりした車両、しかも最上まで直通で申し分ない。山形経由で入ることも考えたがこの列車が決め手となり仙台行夜行バスを選択した。予約しておいたタクシーに乗り込み根の崎口まで長い林道を行く。4,990円一人では一寸きつい金額だった。根の崎口だと言って降ろされた処は小又山に登る大又口だった! 400m余分に歩くことになったがまあ大したことはない。神室山への登山口は沢山あり東側からだけでも3つある。根の崎口、大又口の他に西の又口があるが直接登るのは今日登る根の崎口だけで、十里長峰と呼ばれる健脚向けのコースだ。
ノートに書かれた登山届を見ると9/14から登った人はいないようだ。登山道は根ノ崎沢に沿って西に進み枝沢を越えて漸く尾根に取り付く。急登で忽ち汗が噴出、暑い! まだまだ夏だ。登山道は良く整備され急な所にはロープも掛り刈払いも行き届いていた。合目表示がしっかりしており1合ごとに表示があった。三合目は852mの標高点で東に展望があり軍沢岳(1,194m)や禿岳(1,262m)を望むことができた。P966は四合目と五合目の間にあるが展望なない。標高が上がるに従い展望個所が増えて来るが全て東側の展望だ。六合目を越えて県境尾根が近づくと初めて西側の展望が得られた。明日歩く縦走路の天狗森や小又山などを見ることができた。
P1160で県境尾根に達し軍沢山から続く尾根と合流した。登山道はないかと探すが道はないようだ酷い藪で夏山縦走は無理そうだ。北西方向を望むと神室山が前方にしっかり見え素晴らしい。左肩には今日の宿となる神室山避難小屋がどっしりと建っている。登山道には花が咲き誇り“花の百名山”の名に恥じない。センジュガンピ、ズダヤクシュ、ハクサンフウロ等が咲いていた。
明日歩く縦走路を左に分けると神室山まであと500m。近いようでもアップダウンがある。最後の急登を登り切り神室山(1,365m)山頂に到った。2等三角点「神室山」があり石に刻まれた山頂標識? 賽銭箱が置かれているので神が宿るのか? そう云えば山名は神様の室、室には宿泊施設という意味があり此処には神様が宿泊すると云う場所なのだろうか、調べてみるとやはり山名の由来は「神霊の宿る岩窟」から来ているそうで神々しい場所であったのだ。神室山には6年前にも来た。秋田側の西ノ又川にある役内口から入り、西ノ又沢コースからパノラマコースを日帰り周回した。その稜線上に前神室山(1,342m)が望め記憶が蘇ってきた。
懐かしい山頂で時を過ごし避難小屋へと下った。僅か3分で達し扉を開けるがやはり誰もいない。小屋は平成23年に建替ったばかりで快適、毛布やマットも常備されていた。湿気が問題になっているようで、換気を促す張り紙があったので早速窓を開け籠った熱気を逃がし箒で床掃除、土間に溜った水(これは雨が吹込んだのだろう)を塵取で掃きだした。17:30頃西の空が焼けた、陽が沈む。その北側に大きく優雅な山体は鳥海山(2,236m)だ。この日は山小屋を一人で占拠しゆったり過ごした。
2日目(9/21)
今日の縦走は長い、4:58まだ薄暗い中歩き出した。十六夜の月が空にあるが、ガスが流れている。神室山の山頂はガスに覆われ展望は無かった。昨日堪能したので今日は通過し根の崎口分岐に到った。仄々と明るくなってきた。日の出の時刻は5:18だが昨日登って来た十里長峰の稜線が邪魔で廻り込もうと先を急ぐが下部は雲が纏わり中々陽が出ない。5:30漸く虎毛山(1,433m)の稜線に朝日が射した。今日歩く長い長い縦走路の山々が焼けだした。振り返ると神室山山頂だけは雲が纏わり付いていた。この縦走路は僅か1,000m程度の山域にも拘らずずっと展望が良い。まるで北アルプスの2,500m辺りの雰囲気がある。
一旦1,123mの鞍部まで下り天狗森(1,302m)に登り返した。山頂部だけ雲に覆われていた。3等三角点「天狗森」があるが山頂標識は見当たらず、笹が茂り展望は一部しかなかった。少し下がれば雲の下に出るが次の山頂、小又山もまたガスだった。神室連峰は神室山(1,365m)を主峰とするが、標高では2m小又山(1,367m)に譲る。小又山へは西の又口とタクシーを間違って降りた大又口の2ルートで登ることができる。朝7時ときてはまだ誰もいる筈はない。今日は土曜日なので誰か訪れる人はいるだろう。小又山を下りサンショ平(1,280m)、黒滝峰(1,260m’)と続いた。ツリガネニンジンやオヤマリンドウなどの夏の花がまだ頑張っていた。ミヤマアキノキリンソウは秋の花のようだが夏でもよく見る。
お腹が空いた。まだ8時だが砂利口で大休止を取りパンを食べ火打岳に登るエネルギーを補給した。“砂利口”とは妙な名前だが此処から西側に砂利押沢という沢があり土内口への下山路がある。火打岳の手前にピラミダルなピークがあり、無名峰だが此れほど美しいピークに名がないのが惜しく勝手に火打岳北峰(1,165m’)としてカウントすることにした。火打岳(1,238m)の姿が見えていたが近づくに連れてガスが出てきた。山頂に達するとまたしても何も見えなくなってしまった。360°展望の山なのに・・・1等三角点「火打岳」があり連峰の中心部を示していた。西側には富喜新道口への下山路が分岐した。休憩していると親見倉口から登って来た仙台の男性2人が登頂、やはりこの山に魅せられた人達だった。
縦走路の稜線は西側が樹林で東側が切れ落ち展望が利くというパターンがずっと続いた。火打岳の下りは険しい。遠くからも分かる特徴的な山容で大沢山(1,194m)に到った。北の肩に乗り上がった処で縦走路は90°右に曲がっている。大沢山山頂は稜線上100m程先だが灌木が茂り道はなく藪漕ぎで行くのは至難の業、残念だが諦めよう。ガスは完全に取れた。縦走はまだ半分、南半分の縦走路、中先、槍ヶ先、烏帽子山、八森山、そして最後の杢蔵山まで見えるようになってきた。中先(1,128m)に到ると此処も山頂標識はなかった。槍ヶ先(1,051m)は3等三角点「小以良川」があり中先越しに火打岳が望め展望は良好だった。別名として“槍の先”や“剣の先”と云う表記も書かれていた。親見倉口への下山路が分岐した。仙台の男性2人が登って来た道だ。
烏帽子山(1,032m)も展望が良く八森山が大きく見えた。まだ先は長い。鞍部に下り登り返しにかかると疲れが出てきた。バテないように市町境の分岐でパンを食べ栄養補給をした。縦走路は右に分岐し一杯森に向かうが八森山(1,098m)が南に張り出し優雅に横たわっていた。立ち寄らない訳にはいかない。やはり疲れが出ている。スピードを落としゆっくりと登るが息が切れそうだ。そう云えば最近天候に恵まれず敗退が続き長い距離は歩いていない。漸く八森山(1,098m)山頂に到ったが展望もなく単なる分岐点のような様相で薬師原口への下山路が分岐して行った。しかも指導標には「八森山→」の表示があり其れに従って進むと「八森山1,098m」の標識があった。山頂からの展望は良く歩いて来た山々が見渡せた。神室山は何んと遠いことだろう。遥か彼方になった。
実は八森山は先程の分岐点の位置が山頂で1,098mの標高点、今いる所は西峰で標高は1,090m程度だ。展望が利くので此方を主峰のように扱っているようだ。南に飛び出した八森山だがピストンで戻らなくとも良いのが嬉しい。北西に続く尾根を辿りS字形に進んで杢蔵山へと進んだ。一旦曲沢に下るときれいな水が流れ川の畔にダイモンジソウを見つけた。縦走路の稜線に復帰すると直ぐに一杯森(976m)山頂に達し、3等三角点「一杯盛」があるが確認するのを忘れてしまった。市町境からの縦走路を見ると結構アップダウウンがあり厳しそうだった。
10分程休憩し再び南へと進路を変え最後の山、杢蔵山を目指した。展望の良い縦走が続いたが展望はなくなり稜線の西側に少し下がった処に付けられたトラバース道は木が張り出し歩き辛く最近歩いた人がいないのか蜘蛛の巣が煩い。鞍部からの登り返しは200m程ある。やはり疲れているようでスピードが出ない。山頂域に近づくとまた展望が良くなった。杢蔵山(1,027m)山頂には2等三角点「木葛山」があり、曲沢を隔てて向側には八森山が雄大な山体を見せていた。これで縦走路の山はお仕舞いで稜線から西に折れ下山に掛る。下山路は蜘蛛の巣もなく歩き易い。今日誰か登ったのだろうか。
杢蔵山荘の手前300m程の所に“金杢水”と呼ばれる水場があり冷たく美味しい。小屋に泊るのなら丁度良い。杢蔵山荘も整備の行き届いた美しい小屋で泊りたくなるが、あと少しで下山できる位置なので勿体ない。この先は戸前川沿いに登山道があるが稜線の先に電波塔の林立する三角山がありもう1座ハントすることにした。しっかりした登山道を歩き電波塔手前のピークの藪に入り山頂を極めた。標高は約880mだが展望も山頂標識もない。此処からの下山はあまり面白くもない林道歩きとなった。2.5万図では尾根に登山道があるようだが分からなかった。林道に合流する地点にも道らしいものはなかったので既に道形は無くなってしまったのだろうか?
林道を歩いていると、男女の登山者が2人休憩していた。杢蔵山を周回したとの事だった。P707の西側の山麓の林道沿いに“銀杢水”なる湧水があった。下りきると山屋口で戸前川コースと合流した。駐車場には2台車があり1台は先程の男女のもののようだ。当初計画では新庄駅まで歩くことも考えていたがもう車道歩きはいらない。颯癲璽匹妊織シー会社を検索しようと試みるが中々電波が入らず1.7匆爾辰申茲覗欧タクシーに乗ることができた。 疲れた! やはり1日で28劼亙發過ぎ、年を考えねば・・・
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