第49回兵庫県勤労者山岳連盟主催「六甲全山縦走」
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- GPS
- 14:46
- 距離
- 42.9km
- 登り
- 2,951m
- 下り
- 2,764m
コースタイム
- 山行
- 13:14
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 14:35
天候 | 曇り時々晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
コースを通じて「六甲全山縦走」の標識多数有り。 積雪、氷結は無かったが、前日の雨でぬかるんだ箇所有り(特に後半) |
その他周辺情報 | GPSログで移動距離は47.02kmでした。 |
写真
感想
土曜日、仕事を終えてから三宮で前泊。始発電車で受付、スタートのある須磨浦公園へ。
須磨浦公園駅は縦走大会参加者でごった返していた。
受付には行列が出来ていたが、係の方々の手際の良さでそれ程待たずに完了。
まだ暗い中、グループは賑やかに、単独の人は淡々と、皆続々とスタートしていく。
僕も遅れまいとヘッドランプをつけて、期待と不安のスタート。
始めは公園の散歩道のような階段を、行列に混じり、黙々と登っていく。
空が白み始め海が見えた。
明石大橋が間近に見え、遠くの神戸の夜景がキレイだ。
でも、あのずっと向こうまで行かなアカンのか・・・
暑くなってきたので長袖シャツ1枚になり、高倉台の団地を抜けると
栂尾山に続く有名?な400階段だ。列を成して皆黙々と登っていく。
まだまだ序の口です。
展望台がある山頂を過ぎ、横尾山、須磨アルプスを通過。
市街地のホンの近くにこんなとこがあったんだ。子供だったら毎日ここで遊んでいるだろう。
でも足場は滑り易く、急な下りもあるので注意です。
少し風があり寒いので1枚羽織る。今日は服装選択が難しい・・・
横尾の団地に一旦下り、妙法寺を抜けて高取山へ。
ここの登りがちょっとわかりにくいが、事前にネットで調べておいたので大丈夫。
勿論、地図も持っています。
山頂の神社にお詣りをする。必ず完走するので、どうぞ叱咤激励してください、と。
しばし展望を楽しむ。だいぶ神戸の街に近づいてきた。
安井茶屋さん先の広場で少し休憩。
今ひとつ調子が上がらず食欲も無いが、行動食を食べ気合いを入れ直す。
丸山町内もスムースに抜け鵯越駅を通過したら、鈴蘭台下水処理場前の第一チェックポイント。
日差しも届いて暖かい中、ゴルフ場を横目に見ながら菊水山へ。
ここまでの登りは、ずっと登山者が行列してとてもドンドン抜かせるものでは無い。
まあ、初めてなのであせらず、ゆっくり行こうか。
大会には関係ないが、カブスカウトの一団もいる。頑張れスカウト。
そして、10歳?位の女の子がお父さんと前を歩いている。え、この子も縦走?!
一旦下り、天王吊橋を経て鍋蓋山、そして第二チェックポイントのある大竜寺へ。
何故かこの辺りから、歩く人がまばらになる。
そしてとうとう左膝に違和感が出てきた。まずいなあ、調子もイマイチ。
大竜寺は縦走前半コースのゴールでもある。
一瞬「ここでリタイヤして、神戸で美味しいものでも食べて帰ろうかな?」と思う。
しかしジュースとエイドの方々に励まされ、気持ちを奮い立たせる。
テーピングと念入りにマッサージを施し、よし、出発だ!
いよいよ長い摩耶山への登りだが、激坂も無く、前後の方とおしゃべりしたりして楽しかった。
あまり膝も気にならず、ガンガン行ける。やっぱり登りは気楽です。
そして摩耶山頂手前で、温かい紅茶のエイド。五臓六腑に染み渡りました。ありがとうございます。
山頂広場、椈星台(きくせいだい)のベンチに座り込む。
学生時代、夜景を見にドライブで何度か来たな。あの時の彼女は―今は僕の奥さんだ。まさか歩いてまた来るとは。
調子は上がらない。自分はこんなもん?いやそんなはずは・・・。花粉症のせい?うーん。しばし呆然。
まずい、身体を冷やしてしまった・・・。持っている薄手のフリースとダウンを着るが、まだ寒い。
どうする?ここからもエスケープできるぞ、と悪魔のささやき(笑)
それを振り払って立ち上がる。身体を温めよう。先へ進もう。
ここからきつい登りはもう無いが、固いアスファルトの車道歩きが多くなる。
車道歩きはつまらない。車に気を遣うし。
ぼんやり色んな事を考えていたはずだが、あまり記憶に無い。
まだまだ元気なグループ参加の人が、賑やかにお喋りしながら追い抜いていく。
記念碑台を過ぎ、山上のゴルフ場から凌雲台までほとんど人に会わなかった。
日も傾いてきて、少し心が弱くなっている自分が居た。「知らん間に大会終わってたりして」なんて考えたり・・・
だから、凌雲台に、大会参加の方々が大勢休憩して居るのを見たときは、正直ホッとした。この軟弱者。
ずっと食欲は無いが、もっと食べなければ。
凌雲台のお店で、土産用のチョコレートを買って、即食べる。
栄養バランスとかなんとかいうより、自分の好きなものを食べるのが一番元気がでます。
行儀が悪いが、食べながら先へ進む。よい子は真似しちゃダメよ。
左膝の違和感はかなりの痛みになっていたが、それでもこだわって六甲最高峰地点へ。
凌雲台と違って寂しいところでした・・・
下るとすぐに、一軒茶屋の最終チェックポイント。
「もう白湯しかないけど・・・」と申し訳なさそうなエイドの方。
いえいえ白湯で十分です!
おまけにコーヒー味のキャンディを頂いたので、ほら、口の中では入れたてのコーヒーでございます。
時刻はすでに17時を回っている。再びヘッドランプを取り出し準備する。
もうエスケープルートは無い、行くしかない。
車道を歩き、短いトンネルを抜けて「明石、神戸、宝塚線 カーブNO.113」の標識手前から再び山道へ。
大会関係者の激励を受けて、最後の長い試練へ。
途中緩い登りもがあるが基本下り。急な下りも数カ所有り、終盤での疲労、注意力が低下しているので転倒に注意が必要だ。
大会前日の雨でぬかるんでいるところが数多く有り、暗闇でライトの明かりではそれがわかりにくく、余計神経を使った。
左膝は地に着くたびに痛みが走って脂汗が出た。
比較的痛みがマシな横向きに下りたり、足場の悪いところは、痛みを我慢し、しっかりと腰を落として着実に下っていくことを考えた。
途中、木々の間から大阪の夜景や星が綺麗に見え、場違いだが、少し得した気持ちになった。
そしてゴールが近づいていることが解り、ずいぶん励まされる。
また他の参加者にも、抜かれるとき、心配と励ましの言葉を数多くかけて頂いた。ありがとうございます。
いつまで続くのかと、ひたすら下り続けたが、いきなりコンクリート舗装の道に出た。塩尾寺(えんぺいじ)に着いた・・・やった・・・
しかしここからが(僕には)長かった。
舗装路の急な下りはさらに足を痛めつけます。もう勘弁してください。。。
スタスタ下っていく後続の人達を見送りながら「もう直だぞ」と最後の力を振り絞り下っていく。
と、見ると、朝会った女の子がお父さんと元気に追い抜いていくではありませんか!
「マジで。。。スゴイやん」泣き言を言っている自分が恥ずかしいです。
そして遂に、眩しい明かりと最後の激励の声が聞こえてきました。
六甲全山縦走ゴールです。
やりました!感無量です。くじけないで、諦めなくて良かった。
ゴールの受付をして頂き、完走証を頂いて、さらに炊き出しのおぜんざいまで頂きました。
朝早くから夜遅くまで、長いコースに渡って大会を運営して頂いた関係者の方々、本当にありがとうございます。
足は痛いけど心は晴れ晴れ。
基本、単独行が好きな僕ですが、長い距離を歩くので一人ではちょっと寂しいかな・・・
道中、もう二度と挑戦するか!と毒づいたこともありましたが、もう再チャレンジしたがっている自分が居ます。
今度は、装備や服装、ペース配分などよ〜く見直してリベンジだ!
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