五色ヶ原改め雄山アタック/雷鳥沢テン泊
- GPS
- 10:22
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,090m
- 下り
- 1,709m
コースタイム
- 山行
- 4:09
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 5:06
天候 | 一日目:曇り時々晴れ 二日目:曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪が踏み固められて早朝は滑りやすい。 午後はビシャビシャで不快。 |
写真
感想
【経緯】
5月から雨天時を除いて継続していた毎週末登山が9月下旬に発生した"地獄の13連勤"を機に途絶えてしまった。
気を取り直して前回の涸沢テン泊よりも楽で、かつ人が少ない山域として室堂→五色ヶ原→黒部湖を計画するも、積雪により実施が危ぶまれる事態に。
紅葉シーズンに3週間も入山しないなんてあり得ないし、同行者M氏も乗り気だったのでひとまず室堂に向かうことにしたのであった。
【扇沢→室堂】
扇沢には5:50頃到着。
無料の市営駐車場は満車だったが、1,000円/日の若干安い方になんとか駐車。
始発(6:30)の乗車券を予約してあったので、発見手続きをサクッと終わらせ、スムーズに室堂へ降り立つことができた。
高校生以来12年ぶり2回目の室堂は事前情報どおり白銀の世界と化しており、既視感は皆無であった。
【室堂→龍王岳断念】
涸沢テン泊の反省を生かして、折り畳みチェアとランタンは自宅待機とし、水もM氏にすべて委託した結果、ザックは18→14圓泙之變眠修任たものの、2ヶ月にわたってULに魂を売った後遺症は重く、一の越山荘までの登りで気持ちが萎えてしまった。
雄山には大量の人がいたこともあり、アタックは止めて龍王岳に向かうことにした……のだが、なんと一の越山荘から龍王岳方面へのトレースがない。
うっかりゲイターを忘れてしまったので、ラッセルができないし、同行者M氏は里山数回と乗鞍、奥穂高しか経験がなく、私自身がルートを把握していない雪山に連れていくのは憚られた。
ラッセル一歩目で悩んでいると後続のパーティが来たが、ルート状況を確認して引き返してしまった。
更に悩んでいると「くるるる」と聞き覚えのあるブサイクな鳴き声が。
そう、雷鳥である。
少し遠かったが、6,7匹の大所帯がワイワイやってるのを眺めることができた。
何だか気分的に満たされたのと、安直だが"雷鳥"沢キャンプというアイデアが天から降ってきたため、五色ヶ原は諦めて引き返すことにした。
【雄山アタック】
とりあえず一の越山荘前のベンチでまったりしていると、ガスが抜けて青空が覗いた。
雄山は完全に初冬の佇まいだが、ツボ足の先行者が大量にいることと、時間が有り余っていることを受けて、登頂することにする。
M氏にはチェーンスパイクを装着してもらい、私は厳冬季用のアイゼンをお守り代わりにザックに忍ばせた。
かなりの渋滞だったが、アタックザックがものすごく軽かったため、時折道を譲っていただきながらサクサク登る。
すると、先ほど一緒に雷鳥を見て一緒に龍王・浄土岳を諦めたソロ登山者の方と再び遭遇。
更にその前にいたソロ登山者も巻き込んで、4人で楽しく登り下りすることになったのだった。
本来、雄山は登りと下りでルートが分けられていて、前者は赤色、後者は黄色でマーキングされている。
しかし、岩に雪が付いてかなり不明瞭になっていたことから、皆誤って一部正規ルートではない岩の段差を腕力にて通過しており、そこがボトルネックとなっていた。
もちろん私も12年前の記憶で気づけるはずもなく、同じ轍を踏んでしまったのだが。
積雪後ということで、山頂への入場料徴収は終わっていた。
山頂では青空が広がっていたものの、依然としてガスも勢力を保持しており、周囲の山々を堪能することは叶わなかった。
【一の越山荘→室堂→雷鳥沢】
再びテン泊装備を背負ったことで、急激にペースダウン。
雷鳥沢までうねうねうねうね遠回りをさせられるので、フラストレーションも溜まる。
地獄谷からは噴煙が流れてきており、時折むせる。
刺激の度合いからして硫化水素以外にもヤバい成分が含まれていそうである。
【雷鳥沢テン泊】
涸沢と双璧をなす巨大テン場だが、雪の影響かこの日は百数十張と少なめであった。
また、涸沢との大きな違いは子連れや外国人の多さである。
昼間から21時、そして朝5時からEDMがズンズン鳴り響いていたのには辟易した。
幸い震源地から遠いところにテントを張っていたから良かったものの、近くにいた人のことを思うと不憫でならない。
昼過ぎからずっとガスに覆われていたが、読みどおり日没後に晴れて満点の星空が見られた。
翌日の動きについては悩みに悩み、真砂岳や大汝、剱御前、あるいは黒部平に直帰など様々検討したが、翌朝の天気を見て決めることとした。
重い思いをして-25度対応のダウンシュラフを担ぎ上げた(標高的には担ぎ下げた)が、既に10年目のご老体であり、またシュラフカバーやインナーシュラフも無かったので、普通に寒くて安眠できなかった。
朝3時半に空を見ると、剱御前方面がうっすら曇っていたので、どこにも登らず、黒部平に直帰することに決めて二度寝した。
朝5時50分に朝日を見ようとテントから這い出ると、今度は空全体が曇っていた。
頑張らなくて正解だった。
【雷鳥沢→一の越山荘】
室堂を経由せず、ダイレクトアタックすることにする。
ルートは一部急登があるが、特筆すべき点はほぼない。
警戒心の無い子雷鳥がブヒブヒ言いながら接近してきて、登山道を横切っていった。
【一の越山荘→東一ノ越】
斜面をトラバースする形で道が付いている。
一部斜度がキツく、滑落注意が必要。
龍王岳をカッコいい角度から見ることができ、非常に眼福である。
【東一ノ越→黒部平】
初っぱなから急斜面を下らされる。
積雪量は膝上まであるため、トレースを外した瞬間ズボる。
そして、私もM氏もゲイターがない。
靴は無駄にかなりハイカットなので、ズボったら最後、大量の雪を靴の中に溜め込んでしまう。
両足に黒部湖に負けずとも劣らない湖が出来るまでそれほど時間は掛からなかった。
黒部平手前の2劼曚匹鰐據垢登山道に飛び出しており、こちらもなかなかな歩きづらい。
私の嫌いな白馬鑓ヶ岳の序盤〜中盤に似た雰囲気で、紅葉を楽しむどころではなかった。
標準コースタイム1.5時間は絶対嘘なので、信用しないように!
【総括】
・雪山が楽しめて良かった。
・テン場の民度は重要である。
・ナナカマドの紅葉は見飽きた。
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