綱之上御前山東尾根・御春山+八重山春蘭ハイク
- GPS
- 07:58
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,165m
- 下り
- 1,101m
コースタイム
- 山行
- 7:13
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 7:56
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
綱之上御前山東尾根は、最初の標高400mの尾根に乗るまでがややわかりにくく、またいきなり、立ち木などにつかまらないと進めない急斜面歩きが続く。笹薮に突っ込むようだと、少し右側斜面に出ると笹薮から逃れられる。尾根に乗ると踏み跡は明瞭だが急なアップダウンが続き、立ち木や岩などにつかまらないと滑落しそうな急傾斜の箇所が何カ所かある。十分な準備がないとリスクが大きい。また最後の綱之上御前山からの登山道に合流する場所もややわかりにくい。尾根通しに進むのがよいのかもしれない。 |
その他周辺情報 | 八重山の「春蘭コース」はハイキングコース施設の工事のために上から大分土砂や伐採した樹木の枝などが落ちてきて、春蘭のあった斜面が大分荒れていて、失われた株も多いように思える。斜面の植生の保護などを上野原町はもう少し厳しく指導すべきと思われる。 |
写真
感想
ここ数年来、恒例になっている上野原〜梁川周辺のシュンランを中心とした春の花探しの山行―今年は綱之上御前山東尾根を思い切って歩いてみることにした。この尾根は前から気になっていたが、ヤマレコでは登場していない。たまたまあるハイカーグループのホームページで記録を見つけたので、挑戦してみることにーー。
始発で立川乗換で四方津駅下車、いつもは梁川駅から綱之上御前山に向かうのだが、今日は四方津駅から20号線を歩き、まず、大呼戸橋を渡る。ここで、御春山の先のピークからの下山路の着地点を探す。橋を渡ってすぐにJRの赤い鉄橋方面に向かう道と階段が見える。また少し先に20号線に直接降りるような階段というか、コンクリートの擁壁から下る道がついている。記録にあるのはこちらの道のことか?すぐ上には高圧線鉄塔があり、そこからの道(巡視路)だ。その先の小呼戸橋を渡って、尾根に取り付く入口を探す。橋のわきにある沢沿いの道らしきものはすぐに行き止まりになるので、道路わきのスペースから急斜面を斜めに登っていくと、先の記録にあるように、左から良い道が登って来る。橋から少し先からよい道がついているようだ。作業小屋の少し先から尾根に取り付くルートを探すが、しばらく斜面を登ると再び林道のような道に出る。地形図に出ている道らしい。この道をしばらく進むと、沢沿いに南米沢(なめざわ)峠方向に向かう旧道のようだ。戻って、道脇の斜面にあった「馬頭大士」と彫られた石のところから斜面に取り付くーーしかしかなり急で立ち木や岩につかまらないと滑って落ちそうだーー。このあたり、尾根筋がまだはっきりせず、藪に突っ込んでしまう。藪から抜け出し、急斜面を登る。途中、エビネの群落のような葉が多数みられたーー。標高400mあたりで尾根がはっきり見えてくるのだが、それまで試行錯誤で結局1時間近く費やしてしまった。予定より30分以上、余計にかかっている。ここからのアップダウンもきつい。立ち木の幹や枝、根や岩にしがみつきながら登らないと、すべって滑落の恐れがあるほど急だ。表土は乾燥し滑りやすい。
いくつかのコブのアップダウンから急でより顕著なピークを立ち木につかまりながら必死に登る。やっと500m圏に出たかと思いきや、香時計を見るとまだ450m圏を越えたところだった。短いように見えて、結構きついのが東尾根だ。南側(左側)には樹間越しに前道志の山々から、おそらく丹沢の主稜線や大室山が見えている。北側(右側)には権現山や扇山などが見え隠れしている。この稜線には綱之上御前山や御春山の稜線とは異なり、春蘭などは見えない。
400m圏から30分くらいで大きな石が並んでいる450m圏を通過し、さらに15分くらいのアップダウンを繰り返すと、行く手にさらに急な岩場の急斜面が立ちはだかる。おそらく今日最高の斜度だ。ゆっくり状況を観察し、立ち木と岩につかまって正面突破を図る。ここは急だが短いのでなんとか岩場を越えてピークに出る。ここから500m圏のいくつかの小ピークを越えるが、歩く人がほとんどいないため、道は踏み固められておらず、相変わらず滑りやすい。下りの手前で木の枝にペットボトルが差してある。今日初めて見る人工物だ。目の前にはおそらく綱之上御前山と思われる大きなピークが正面左に見え、そこから北に下った凹みの部分が合流地点のはずだが、樹木や藪が邪魔してはっきりとは確認しづらい。下り基調のアップダウンを繰り返す。このあたりは尾根が微妙に曲がる。尾根が少し曲がるあたりで今日初めて赤テープを見る。このあたりは、尾根を外すとより急な崖になるので、尾根を外すことはまずあるまい。尾根に入ってからは、アップダウンがきつくとも迷う場所はまずない。それが救いだ。赤テープを見てからおそらく最後のピークと思われる490m圏を過ぎ、下っていくと合流部手前の谷間に出る。ここから尾根筋の続きは綱之上御前山からの尾根に向かって登っているが、その先はおそらくとても急だ。これまで何回も綱之上御前山を登り、合流点を観察してきたので、そのまま登れるとは思えなかった。そこで、谷を少し下り、トラバースして合流できるか探るが、何処も急で登れそうもない。やはり尾根をそのまま進むべきだったようだ。戻って尾根筋近くの斜面を進む。正面に御前山からの尾根が見えてくる。最後の急な登りを耐えて、なんとか尾根に合流すると御前山からの道がやっと見えた。道とはいっても通常のハイキングコースではないので、踏み跡程度だ。歩く人は少ない。御前山の方向に熊鈴か何かの音が聞こえたような気がしたが、誰も下ってはこなかった。合流点には9時半少し前に到着。予定より一時間近く遅れたが、これは初めての尾根なのでやむを得ない。おそらくこの地手により少し上により楽なコースがありそうだが、真相は不明だ。予定では綱之上御前山に登る予定だったが、一時間近く遅れたので、これまで何度も歩いているので、今日は割愛することにする。上り下りは短いが急で厄介な山だ。先のグループの記録で安全を期してロープを使っている。合流点から5分くらい先に太田峠からヨソギ山〜斧窪御前山を回るコースの分岐が手書き道標で示されている・ヨソギ山としか書かれていないので、バリエーションコース本を見ていないと通過者のほとんどはヨソギ山を知らないかもしれない。分岐の上のピークで道は再び分かれる。ここには道標はなく、古い赤テープが左右の尾根にそれぞれ就いている。これこそ知らないと再び太田峠・ヨソギ山方面に出てしまう。あるいは南米沢集落に向かう林道も少し下で交錯しているので間違わないようにーー。道はどちらも藪っぽい。御春山へは北東の尾根を下る。道は相変わらず藪っぽく、踏み跡程度だ。10分くらい進むと、突然シュンランが現れた、今日初めて、今年初めてだ。これこれ、今日はこれを楽しみにしていた。ここでオリンパスPENを出して、何度も撮影する。ここから南米沢峠までの15分くらいの間に何度もお目当ての花は顔を出してくれた。今日の目的の半分は達成できた。南米沢峠は大野貯水池からのハイキング道が作られ、ここからは立派な道標があるが、南米沢峠の文字はない。また最初に出会った梁川町新倉から南米沢の集落に向かう旧道は地形図上はこの峠を通過しているが、峠付近は藪がひどく、現在では途中までしか行けないだろう。ハイカーの姿はまだない。ところどころにある野仏や祠を見ながらーー道志や扇山などを遠くに見ながら10分ほど登っていくと御春山(おはんなやま)に出る。山頂は東屋ができて、樹木が切り払われ、変わり果てた姿になってしまった。この稜線は綱之上御前山東尾根に比べればなだらかで楽だ。しかし御春山からはやや急で登ってきたハイカーー山支度というより地元の行楽客だろうーは急で滑りやすい登りに辟易といった風情だった。何組か挨拶してすれ違い。次のピークに出る。予定ではここから御春山南東尾根を下る計画だったが、道のない急峻な尾根を下るうえ、地形も複雑で、今日の東尾根を歩いた経験から、一人で下るのは危険が多いと判断し、計画を変更してそのまま大野貯水池に下ることにした。貯水池を見下ろすとまだ桜はあまり咲いていないようだ。これは予想外。急な斜面には柵とロープが掛けてある下りを進んで御春山から20分くらいで貯水池のすぐ上の東屋に出る。すぐ下って桜の開花状況を見るがまだ二分咲きくらいか?バス停に出るとバスは12時までないので、桜を見ながら歩いて四方津駅に戻る。11時16分発のはずの高尾行きの電車が11時12分くらいに到着した。まだ駅前であせって走る。電車は駅で数分間止まっているようだ。何とか間に合って飛び乗り、隣の上野原駅で下車。駅前に停まっていた新井行のバスに飛び乗り、大堀で下車。新井から逆コースで歩くことも考えたが、入口付近のカタクリ群落以外はやや味気ない道なので、やはり八重山コースから歩くことにした。11時45分過ぎ、バス停を降りて登山口に向かう途中、上野原美術館という横山大観を中心とする私設の美術館がある。入ってみようと思ったが入口は閉まっているので、あきらめて登山口に向かう。今日はものすごく良い天気過ぎて日差しが強烈だ。しかし標高の成果都内では満開の桜もこのあたりでは早咲きの桜以外はまだつぼみが多い。道端の(ホン)スミレらしい細長い葉に鮮やかな紫の花を撮影するも後で見るとピンボケ――近づきすぎたようだ。八重山の道標のある通りの手前の擁壁の上の道を進み、12時少し前に駐車場に出る。ここからは虎丸山方向と八重山方面の分岐があり、八重山に向かう。綱之上御前山東尾根では弁当など何も食べずに歩き通したのでお腹がすいたが、シュンランのコースあたりまで我慢する。最初は林道のような道を進む。植林の多い暗い道だ。相模川にそっそぐ境川の枝流の沢沿いの道には、これまで見なかった沢山の花など植物の説明をする看板が設置されていた。花だけでなく多くのシダ植物もある。イモトソウ、イノテなどのシダの他、アブラチャン、カンスゲ、イチヤクソウ、イチリンソウなど様々だ。20分ほどで視覚の森と展望台に行く触覚・臭覚・聴覚の道の分岐に出る。シュンランを探しに視覚コースに向かう。少し登って尾根筋に出るとシュンランがあちこちに咲いている。ここは日当たりがよく、御春山方面に比べ撮影しやすい。今日はもっと人出が多いかと思ったが平日なのでハイカーは少ない。上から下って来る日ハイカーと何組かすれ違う。シュンランを撮影し、ベンチで弁当を食べようかと思たが、ベンチのそばに花はないので、再び歩き出す。途中、展望台と八重山の間の稜線に出る道との分岐をシュンランコースの方に入り、春蘭を探すが、コースの大掛かりな工事で飢えの斜面から土砂や木の枝などが被って植生があれている。中々シュンランは出てこない。途中休憩所で老夫婦に話しかけてみたがシュンランは全くないという。御春山といい、八重山といい、上野原町もひどい工事をするものだ。ただし、休憩所を過ぎると老夫婦の見方と異なりシュンランが少しづつ出てきてまだ死滅してはいないようだ。八重山に登る斜面にはいくつか開花株があった。市の商工観光課や工事関係者がもう少し植生保護に努めてほしいと願うばかりだ。さすがに空腹と疲れで足があまり動かない、撮影しながらゆっくり山頂へ。東屋は子供連れの家族が占領していたが、一つ明けていただき、ここでようやく弁当。既に1時15分を回っていた。テーブルからは目の前に南側の山々が見える。地図で確認すると正面真南に見えるのは丹沢の檜洞丸らしい。左側には蛭ヶ岳が袖平山の稜線の後にわずかに顔を出している。道志の山々の向こうにはややガスっているが富士山が堂々たる姿を見せている。北西側には権現、扇山、北側には生藤山なども顔を見せている。家族連れが騒いでうるさいので食事を終えてすぐ出発、能岳直下の新井バス停分岐の道標のところに荷物を置き、山頂を往復、結構今日は金曜日の西山山行の疲れが残り、午前中の綱之上御前山東尾根もきつかったので、結構足がきつい。能岳から分岐に戻って、新井まで急ぐ。登山口手前でカタクリ自生地があるので、そこで撮影した。前回よりも咲きはじめでカタクリの状態は良かった。2時48分のバスを待つ間、真夏のような暑さだった墓で冷たいものを補給して帰路に着いた。
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