甲斐駒ケ岳 黒戸尾根ピストン 〜12年越しのリベンジ達成〜

2015年04月12日(日) [日帰り]

• GPS: 12:10
• 距離: 16.0km
• 登り: 2,398m
• 下り: 2,398m

コースタイム

日帰り

• 山行: 10:57
• 休憩: 1:13
• 合計: 12:10

3:09 登山口
4:26 笹の平分岐
5:45 刀利天狗
6:38 五合目小屋跡
7:32 7:54 七丈小屋
8:52 八合目御来迎場
10:01 10:45 甲斐駒ヶ岳
11:53 12:00 七丈小屋
13:18 刀利天狗
15:19 登山口

天候

朝はスッキリとした晴。　11時くらいから霞みだして、登頂時は360度見えるものの、富士山もボンヤリ気味

アクセス

利用交通機関：

自家用車

前日に「道の駅はくしゅう」にて車中泊させてもらいました。
水が湧いてるので、そこで確保。おいしかった！！

道の駅から竹宇駒ケ岳神社までは10分程。
駐車スペースは広く、無料。　販売機、トイレ有。

コース状況／危険箇所等

神社〜刀利天狗
笹平までは登りやすい夏道。
笹平以降雪が出てきますが、かなり締まっているので歩きやすいです。
刃渡りにも雪はなし。登降共に、危険個所はありません。

刀利天狗〜七丈小屋
5合目の山小屋跡までは完全に雪道。
踏み抜きそうな雪に変わってきますが、硬そうな所、下が空洞になっていなさそうなところを見ながら歩けばアイゼンは必要なし。
七丈小屋までの登りはハシゴと鎖場の連続。所々凍結もしていますが、手掛かりはたくさんあるので登りやすく、スパイクやアイゼン着けてると逆に登りにくいと思います。　　下りは滑落防止のため着けました。

七丈小屋〜山頂
ここから12本爪着装。
御来迎場までは直登ですが、危険個所はありません。帰りはグリセードが楽しい。尻セードだと、調子付くと右側の樹林帯方向へ行ってしまうかも知れません(笑

御来迎場から核心部。
1か所、長く急な岩雪ミックス。
日頃「杖」と化しているピッケルの本領発揮ポイント。
腐っている場所もあれば凍結してるところもありますが、ピッケルのシャフトを突っ込んだりダガーでピックを押し込んだり振りかぶってピックを打ち付けたり・・。
ピッケルを使った様々な登り方ができるので楽しかったです。
両足はほとんどキックステップ。前爪をよく効かせ、落ち着いて一歩一歩確保できれば、登降共にクリアできると思います。

※4/21日　　上記は非常に私的見解が強く、特に核心部のコース状況については個人やその日の雪の状況等で、差が大きく出ると思いますので、完全に鵜呑みにされませんよう、あくまで参考程度であるとご承知おきください。
ロープ使用が充分に必要な場所であることも間違いありませんし、同時登攀などは避けてほしいポイントであります。

その他周辺情報

尾白の湯　　駐車場から5分ほど。

写真

4/11 16:34

前日11日、15時頃に北杜市に到着。
今回の登山は、20代の頃に蹴散らされた黒戸への再挑戦。

登山口の確認と、駒ケ岳神社に登山祈願をしにやってきました。

4/11 16:34

現地に着くと、苦い思い出がどんどんと蘇ってきます。
この時、北杜市は雨が降っていたのですが、お参り中だけは雨が止んでくれたんです。
勝手な思い込みになってしまいますが、今回は歓迎してくれてるのかなぁなどと思ってみたり・・・。

4/11 16:35

時間があるのでじっくりと読みました。

4/11 16:35

こんなアホ面の標識あったっけ（汗

記憶は曖昧。

4/11 16:39

さてお参りに

4/11 16:43

神社横のつり橋を確認。

緊張します。

4/11 16:45

「明日の日の、無事の登頂と下山が実現できますように」

ちゃんと住所氏名も申し上げました。（頭の中で

4/11 16:47

この花分からんのです。
知っている方いましたら教えてください。

4/11 16:49

神社までの道はぽつぽつと、山つつじが綺麗でした！

4/11 18:02

道の駅「はくしゅう」に来て車泊させてもらいます。
敷地内にスーパーもあり、湧き水もあって便利！！ありがたい！！

パッキングをすませ、一杯二杯とひっかけ、早めに就寝。

4/12 1:22

翌1時起床。
この日の相手は強敵。まずはコーヒーを飲んで精神統一。

あ、カートリッジカバーは100均のペットボトルカバーです。
決してかわいさアピってるわけではないんですよ！
これしか売ってなかったんです笑

4/12 2:43

竹宇駒ケ岳神社へ再度向かう途中の星空。
甲武信ヶ岳方面です。
星空久々だったので、止まって撮っちゃいました

4/12 2:44

鋸山方面

薄い雲が流れてますね

4/12 3:00

準備万端なので、着き次第出発

4/12 3:07

駒ケ岳神社に再度参拝。

4/12 3:07

左奥のつり橋へ

4/12 3:08

この暗さだとかなり怖かった笑

4/12 3:09

渡りおえて登山道標識！！

さぁ始まりです！12年越しのリベンジのためにスタート！！！

4/12 4:26

真っ暗なので黙々と。
笹平通過。

4/12 4:28

少し立ちながら一服休憩。
月明かりだけの世界。

4/12 4:28

八ヶ岳、甲武信ヶ岳方面がかすかに赤かったので、5秒ほどの露光時間で撮ってみると鮮やかに青が映りました。

4/12 4:48

日の出が近くなれば視界が明るくなるのもあっという間で

4/12 5:00

ヘッデンを消します。
雪が出だしますが、軽アイゼンほどではなく

4/12 5:26

刃渡り手前で富士山を確認

4/12 5:37

もう少し開けると、鳳凰三山もお目見え！

よい天気を期待します！

4/12 5:38

刃渡り。
刃渡りって程狭くないです。

4/12 5:41

見た目よりは、はるかに登りやすい。
ここからの眺望が素敵で雄たけび上げていたら、上に日帰り登山者様がいました。恥ずかしかった（笑

4/12 5:47

刀利天狗以降、充分な積雪になってきます。

4/12 5:51

はしご、鎖場も出だします。

4/12 6:13

変化に富んだコースで、消耗も早いためゼリーで補給

4/12 6:31

5合目非難小屋跡まで、もったいないくらい高度を下げて

4/12 6:38

鞍部に到着。

4/12 6:38

見上げれば一番奥に偽ピーク。手前に8合目御来迎場、右手前にこれから上るピーク。
手前ピーク奥に7丈小屋があるわけで、まだまだ長い道のりです。

4/12 6:41

さっそくとりつき。
長いはしご、急な鎖場のはじまり。

点在するお堂や石宮や石像には各所で止まってお辞儀しながら・・・。

4/12 6:42

花崗岩質の山なので、そこから作った物もあれば、安山岩質の石碑もあるわけで。
昔の修験者の方たちはこれを担いで登ってきたのかなぁ。

4/12 6:59

逆光で見づらいですが、見事な山石楠花が。
咲いたら綺麗だろうなぁ

4/12 7:07

時々見えるゴール方面。

4/12 7:09

この日の私的核心部はここです

4/12 7:09

良く撮ったと褒めたい(笑

4/12 7:11

ちょこちょこと水分補給。
ショルダーハーネスにカメラを付ける私にはハイドレーションは煩わしくて、水筒にしました。

4/12 7:12

ウレタンの擬木。
そうかこれならアイゼンのダメージも内場なんだ。

なかなかな高度感

4/12 7:17

空がどんどん霞み始めていました。

4/12 7:28

鎖、ハジゴをやりすごし、急登を終えれば

4/12 7:31

七丈小屋につきます。

4/12 7:33

特に用は無いので進みます。
水は出ていませんでした。

4/12 7:34

奥の小屋付近で休憩。

4/12 7:37

おにぎり2つと、お菓子でお腹を満足させて、いよいよアイゼンとピッケルつけて進みます。

結果、8合目で付けるので充分でした。

4/12 7:56

テントは2張。
テント、小屋泊の皆さんは山頂のようです。

4/12 8:02

御来迎場までは、広くて急な雪道。

4/12 8:10

4/12 8:16

筋雲がきれい

4/12 8:52

8合目御来迎場到着。

とうとうここまで来ました。
12年ぶりの甲斐駒ケ岳・・・。

余力は充分。
以前とは違う自信を持って進みます。

4/12 8:56

と、その前に鳳凰三山（笑

4/12 8:56

北岳は8合まで来ないと拝めません。

4/12 9:05

出だしの難易度はそうでもないですが、すぐに危険な巻き道や急登が出てきます。

4/12 9:07

この巻き道直後に岩雪ミックスなんですが写真撮れませんでした・・・。
ロープPTの先行者が降りて来るなり、私を見て
「登りの方1名いかせまーす！！！」と（笑

確認もなしに行かされるわけですね（笑

コース状況に書きましたが、ピッケルとアイゼンワークをしっかりと守って投降すれば、特に問題は無いポイントでした。

4/12 9:20

で、行かされた後の図。女性の奥が核心部上部で、ロープPTが頑張ってます。
空気が薄いのか、急いで登らされたのがツライのか、少し息を整えながら進む方向の上を見ると・・・

4/12 9:20

おー。

4/12 9:24

霞が強くて富士山が薄いけど、見たかった景色、見れなかった景色が広がります。

4/12 9:44

目指す頂上まであと2ピーク！

4/12 9:55

ひとつめ！

4/12 9:57

最後が遠い！！

4/12 9:57

仙丈ケ岳が見えた！！
応援されてるかのよう！！

4/12 10:00

祠に参拝を済ませ

4/12 10:01

登頂です！！

4/12 10:08

やりましたー！！
12年越しのリベンジ達成！

登り7時間。　自分の見積もりは6時間半。
まだまだトレーニングしなければいけません。

4/12 10:15

イメージセンサーにまたゴミが入ったかな？
ちょっと残念ですが、北岳、間ノ岳、仙丈ケ岳

後ろの山々は区別付きませんでしたが、他のヤマレコユーザー様の投稿を拝見しまして知る事ができました。ありがとうございました。

4/12 10:21

北岳

4/12 10:22

間ノ岳

4/12 10:22

左　悪沢岳　右手前　塩見岳

ユーザー様、ありがとうございました

4/12 10:22

霞んでしまったのが残念

4/12 10:22

八ヶ岳

4/12 10:22

4/12 10:23

すんごい霞具合ですが、槍穂

4/12 10:23

乗鞍

4/12 10:23

御嶽山。
ようやくその姿を見る事ができました・・・。

いつもその時々の山頂で、だいたいの方角を見て手を合わせてはいましたが・・。

4/12 10:23

中央アルプスと御嶽山

4/12 10:27

さぁ、久々に持ってきたちぎりパン！とセブンコーヒータイム。

ペッちゃんこですが笑
格別です。やはり合いますb

4/12 10:43

休憩も程ほど、群馬まで帰らないとなので下山開始です。

4/12 10:45

無事の下山をお祈り。

4/12 11:06

鳳凰三山にも訪れたいと思います。

4/12 11:11

さて、例の核心部ですが、降りは誰もいなかったのでマイペースに確実に。

4/12 11:15

斜度が緩く撮れてしまいましたが、下り始め部分。
この先から少し長くて

4/12 11:21

おりきったところ。

身体の真ん中辺りでピッケルで支点確保。
片足を一歩下げ確保
もう片足を下げ確保

ぴっけ......とやっていけば、そう難しいところではなく、良い練習になる場所だと思います。

※4/21　　上記は私的見解に基づきすぎており、参考にはなりません。　ロープやアンザイレンでのスタカットなど、安全確実に登降されることをお勧め致します。

4/12 11:28

4/12 11:31

御来迎場を過ぎ、達成感で満ちている中七丈小屋へ

4/12 11:53

軽アイゼンに換装します。

4/12 12:14

下りはちょっと怖いので、軽アイゼン正解でした。

4/12 13:18

刀利天狗で軽アイゼンを脱ぎました。

4/12 13:32

4/12 13:36

4/12 13:53

4/12 14:16

4/12 14:47

4/12 14:57

神社手前、山ツツジがとても綺麗でしたよb

4/12 15:13

沢の音がどんどん大きくなれば、ゴールは近い。

4/12 15:19

4/12 15:19

下山完了！！
リベンジ達成！！
よく頑張った！

4/12 15:20

あとは吊橋渡って帰るだけです！！

4/12 15:22

黄色いのはレンギョウですかね。
桜のピンクと黄色が綺麗

4/12 15:23

無事の登山のお礼参り！！

嬉しかった！！疲れたけど最高でした！！！
お疲れ様でしたー！！！

撮影機器：

iPhone 5 Apple

NIKON D5000 NIKON CORPORATION

装備

個人装備

長袖シャツ 長袖インナー タイツ ズボン 靴下 グローブ 予備手袋 雨具 ゲイター ネックウォーマー 着替え 靴 予備靴ひも ザック アイゼン ピッケル 昼ご飯 行動食 非常食 地図（地形図） ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ナイフ カメラ ポール

備考

この時期で晴天だったのでオーバーグローブは持参せず。　　ワークマンの防寒ゴム手と、両神で使ったカインズのグリップ手袋。　　ホントに優秀で満足です(笑

感想

nikonist_1979

急遽決行した黒戸尾根攻略。
まとまった時間が取れないので、ここぞとばかりに用意していってきました。

登山再開からおよそ9ヶ月。
この間、登るたびに蘇ってくる記憶は12年前の黒戸尾根敗退の経験。

急遽決行したわけですが、そこに至るまでの自信はある程度付いていたので、落ち着いて確実に登る事ができました。

天候は良かったのですが、山頂に付く頃には霞んでしまったのが残念でした。

下山後は「もういいや」と思うほど疲れてしまいましたが、今日には「12時間切りたい」と思い始めています（笑
素晴らしい経験ができました。