東大雪縦走
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- GPS
- 152:00
- 距離
- 57.6km
- 登り
- 2,965m
- 下り
- 2,838m
天候 | 8/18(金):早朝から快晴、11 時過ぎから少し雲が出る 8/19(土):曇り、時々晴れ間が見える程度、c1300 付近でガス、三川台上は高曇り、夜中 から雨 8/20(日):09:30 まで雨、北西沢型からの風で南沼上空に雨雲形成、北沼上空は晴れ、 c1700 付近でガス、その後晴れ 8/21(月):06:00 曇り、その後交互に晴れ・曇りが続く、14:00 頃五色の水場以降時々雨、 16:00 からガスに覆われ遠雷聞こえる、南沢型からの風で雨雲形成 8/22(火):朝からずっとガス、10:30 行動終了直前からのちずっと快晴 8/23(水):晴れ 2023年8月の天気図 https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/hibiten/2023/2308.pdf |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
〇ニ(0130)-トムラウシ野営場(0645)-ユウトムラウシ川c1260付近(1330)-C1
6時入渓を見越して1時半回収で行ったが、45分遅れ。東大雪荘は遠い。翌日小屋番にも関わらず、送迎ありがとう。野営場からの林道は荒れ放題で、c730くらいで入渓。ユウトムラウシは広い河原で両岸に鹿道がいくらでもあるが、細かく蛇行しており、蛇行の外側は常に水流が強く、そのたびに渡渉しながら進んでいった。が、川床の岩は大きいものの前日までの雨で増水があり、また水流自体が狭く強く、かなり場所を選ぶ。なるべく水深の浅い場所を探しながら渡渉するも、途中でMが足を取られて5mほど仰向けで流される。幸い怪我なく淵で止まる。深い場所が一瞬しかないから大丈夫だろうと油断していた。ごめんなさい。
その後支流があるたびに少しずつ減水していき、c1000くらいで沢中も歩きやすい水量になった。c940のスラブや途中の支流は全部わかる。なんもな河原を歩いていき、ツリガネ山からの支流を超えたc1260で13時半。行動予備を使えば日程に余裕はあり、滝の対処にどの程度かかるかわからないので、近くの快適テンバでC1。時たま沢を見る間にどんどん減水していき、明日は心配なさそうな感じ。LとMeqが魚を狙いに行くが、Meqが2尾、Lはボウズ、あまり多く泳いでなかったそう。エッセンの後のんびり過ごして入眠。星が綺麗。
C1(0600)-大滝(0615-0730)-c1500(0900)-三川台(1100)-南沼(1330-1330)-トムラウシ(1345-1445)-南沼(1500)-C2
6時デッパ。水量は全く問題なし。歩き始めてすぐに核心の大滝。下調べからイメージはできていたが、実物を見るとやはり大きい。残置を使って1段目を空身リードで登るが、取り付きが微妙にテクい。テラスはほぼ水平、足の長さ程度のしっかりした足場で、最後の段差状は岩の面や角が滑らかすぎてHが少ない。足で突っ張って奥のHをつかみ体を上げる。イメージ通りのマクロルート。1段目上のスペースは広いが植生が全くない。岩を使った支点もカムやハーケンがないと無理そうなので、落ち口そばの潅木を使って支点構築してMをフォローで登らせる。やっぱり皆取り付きで苦戦していたがそこを超えればあとはスルスル登ってくる。最後だけ助言しつつ登らせて荷揚げしてLもフォロー、登り始めて1時間で核心終了。2段目は小滝で、左岸HSガバを直登。
その後小滝が多くなるが、c1370の滝が、下部がハングしていて直登は難しく、左岸を高巻いた。その後の小滝は快適に直登か容易な巻きで対処できた。雪渓はなく、水量の多いまま源頭へ。三川台カールは鹿道がそこら中に走って、水流、川岸を適当に進んでいく。c1580の滝は二条になっていて、直後の小滝と一緒に右岸高巻く。雪渓は稜線直下の崖に一部残るのみだった。なぜか苔に興奮するMes。熊フンや足跡におびえるも熊も鹿も見ることなく、c1640で二股を左股へ進み、途中から獣道をたどって三川台直下の夏道に合流。沢とはしばらくのお別れ。
うだるような暑さを耐え、南沼テンバ着。テントやシュラフを置いてトムラウシにピストンする。GWとは全く違った風景で新鮮。ピークは曇りだったが暖かく、時折晴れ間が見えてまあよし。ピーカン食べたあと、女子二人はお疲れか昼寝。先輩のザックを枕にするふてぶてしさよ。1時間弱のんびりしてテンバに戻る。テンバで荷物を乾かしたり散歩したりしてのんびりした後、エッセン食して就寝。明日は天気が悪そうで心配。
C2(1000)-地獄谷(1530)C3(5h30m)
朝から雨。10時まで天気待ち。外を見ると、北北西の沢から雲が湧き出ていて、東〜南のほうは少し晴れ間が見える。9時45分ごろ雨がやんで風向きも変わったため、雨は降らなさそうと判断し急いでデッパ。地獄谷で天気が取れないことも考え、予報をとっておいた。北沼分岐で狐が夏道ド真ん中で昼寝してた。邪魔しないようにワセダ沢に降りていく。
北沼から水が流れ込んでいて、分岐のすぐ下から水流があった。最初は雪渓を避けるように右岸側のザレ斜面を降りたが、落石や浮石が多く、途中から比較的安定したゴーロ帯に入った。雪渓からも水は流れているが、今年は過去の記録の写真より小さい気がする。c1740付近から伏流し、結局c1430までほぼ伏流したまま。c1650でMesが足首をひねってしまい、テーピングで処置をする。c1430で左岸から水流のある支流が合流し、ここから水量が一気に増える。小滝も増え、右岸、左岸、右岸と巻いたが、その後左岸から小滝を巻こうとした際、良い降り口が見つからず、いくつかの小滝をまとめて巻いてしまい、少しシビアな草付きで沢に合流した。直後段差状を降りて小滝は終了。途中でワンゲルのピンクテを発見、東大雪の沢巡りとあった。ここから少し増水しておりペースが落ちたが、一日目の反省もあり慎重にルーファイして進む。両岸の鹿道もたどって、何もなく地獄谷へ。こちらも増水で、残念なことに温泉がないが、時間ギリギリなので急いで焚火の用意をする。時間には間に合ったが、ラジオの電波が入らない。温泉を堪能してのんびり、とはいかずバタバタしたが、焚火を囲んでエッセンを食べるだけでも心地よい。シュラフ要らずの暖気の中就寝。
C3(0600)-(0615)すだれの滝(0730)-夏道合流(1130)-大沼野営指定地(1430)C4(8h30m)
結局温泉に入る時間はなかったため、噴気孔だけ見学してデッパ。泥を塗って日焼け対策する原始人スタイル。五色沢に入ってすぐに左岸から支流が滝で合流していた。すだれの滝だが、その少し下流から倒木や落石でぐちゃぐちゃになっており、滝もそれとはわからないほど原型をとどめていなかった。超えるしかないので、右岸草付きから高巻き、上部の泥付きを超えてabで降りる。この際、尾根向こうが小規模な土砂崩れ跡で、支点構築できるほど根を張った木を見つけるのに時間がかかってしまい、滝下から1h15mで滝上に到着。上流にもすだれの滝らしきものは見えないので、今超えたのがすだれの滝だろうと判断。滑床を先に進むと、また左岸から滝が合流。おそらく、絹糸の滝とラクダの滝は支流の滝なのでは。休憩時に気になってGPSを確認すると、位置的にもその可能性が高め。その後は白い滑が時折露出した河原で、なにもなくc1530の二股へ。ここからガレ場だが、浮石の危険性は少ないも、傾斜が急で、特に右股は上部が酷く急で無理だろうと判断、左股に進む。水がなくなりそうな気配がして水を汲むも、はるか上部の滝に水が流れているのを見て即捨てる。その滝はc1580の10mFで、右岸にチムニー場があり最初は底を登ろうとしたが、上半分が浮石まみれで、一列で登るのは非常に危険。一人でテラス状を渡り水流際を偵察したところ、テラス状はHが豊富で壁も張り出してない、水流際は細かい段差状で滑りにくく緩斜、すぐ上に登れば平坦で安全だったのでこちらを進む。テラス状には残置があったが、高度感はあるがロープを必要ないと判断して、上から後続をガイドしながら突破。直後の段差状小滝は容易。ここで斜度が変わり、河原歩きに変わる。
水流は絶えることなく続き、藪も両岸から時々突き出ているだけで漕ぐほどでもない。コンパスで角度を切るか話したが、水量が多いこと、周囲の藪が非常に濃いことから、水流沿いを進もうと判断。河原をずっと進み、途中で一応水を汲むが、大した藪漕ぎもなく沼地に出る。水流はまだ続き、鹿道も走り始め、おおむね北北東を見つつそれらを追っかけて行ったら、一切藪漕ぎなく夏道に出る。一同大歓喜。帰りの送迎を頼み、木道をちんたら大沼へ。五色の水場までなんも、直前の急斜を降りたあたりでにわか雨。水場の近くでワンゲルのOBとばったり。ヒサゴ沼から石狩岳をピストンする帰りらしい、速い。大沼は木道が整備されていたがテンバが分かりにくく、海岸(沼岸?)のスペースで帰幕。焚火跡があるが増水跡もあり、確かに派手に増水したら沈む。予報通り帰幕時からガス中だったが、スタッフで火起こし中に雨が降り始め、煙にあおられながらツェルトで火を守る。雑炊を作る最中には止み、水位も変わらず一安心。明日は短いので火を見ながら少し夜更かしして入眠。
C4(0700)-ヌプントムラウシ温泉(1100)C5(4h)
スカッパかと思いきやデッパ直前にはガス。そういう場所らしい。木道を沼の原山方面に進むと、至近距離に鹿が二頭、小鹿も見える。写真や動画を撮ったりしてのんびり進んでいく。二つ目の分岐は広いうえにガスで進む道が見えないが、コンパスとピンクテで当てる。c1450の急斜が、道が所々崩壊していてペースが落ちる。植生はしっかりしているのでつかみながら降りていけば問題ない。沼の原山のTrvが長く、まったく気分が上がらない。c1130付近の広い平坦な場所で一度踏み跡を外れてしまい、コンパスと斜度から方向を修正して道に戻る。その後もなんもな尾根を進んで沢に降りるが、降りる直前が急で植生も頼りなく少し危ない。沢はなんもな沢で、滑もいうほど滑ではなく、ヌプントムラウシ川に合流。広い河原を歩いて温泉を確認しヌプン小屋着。
ヌプン小屋はきれいな小屋で、トイレもあった。中には服部文祥氏のデポがあり、他にもデポが一つあった。荷物を置いてLとMeqは釣りへ、他は温泉作ったり昼寝したり、各々好きな時間を過ごして楽しむ。小屋のすぐ近くで温泉が湧いていて、沈着物は多いが全身浸かれるくらいまで掘れる。これだけでここまで来た甲斐があった...。釣果は一人一尾釣ってきてもらえた。最後に見に行くと、ヌシに挑戦していたようで、針を大量にイかれたらしい。残念ながら腹には収まらず。本番らしからぬユルユルな非日常を堪能して、久しぶりに天の川を拝み、シュラフ要らずの暖気の中入眠。
C5(0445)-夏道(0900)-石狩沢出合(1030)-春麗橋(1200)-国道273(1415)下山(9h30m)
最終日。沼の原沢川はなんもな河原で、水量と浮石が多いのに注意しながらc1100まで進む。小滝が少しあるが、どれも容易に直登できる。c1230辺りで水が枯れ藪を漕ぎ始めるが、Meqがトップで行きたいということで、トップMeq、二番目sLでコツを教えながら進む。方角が東に寄って登りすぎたが、夏道合流。コルまで下って、高橋トップでペテトクに降りるが、下部の植生が疎で、木を伝って降りる様相になったのでトップを変わる。ペテトクは滑りやすい以外なんもで、あっという間に石狩沢出会い。あっけなく終わるものだなあ。他愛もない話をしながら林道を4時間歩いて、感動の...でもなく、やっとかといった感じで下山。送迎が時間より早く来てくれて感謝。尾辺リベリオン戦なる不思議な滑の温泉にいき、ウェスタンで野菜食べて帰札。無事完遂できてよかった。お疲れさまでした。
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