記録ID: 6335663
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
大雪山
黒岳〜忠別岳〜トムラウシ
2023年12月29日(金) ~
2024年01月03日(水)
- GPS
- 128:00
- 距離
- 45.2km
- 登り
- 2,935m
- 下り
- 2,910m
コースタイム
兄からの誘いを受け、ほぼ初めての冬の大雪へ。それぞれ公共交通機関で遠路遥々層雲峡まで。大人なので層雲峡観光ホテルでC0。
Day1(12/29):層雲峡(5:00)5合目(9:45)7合目(10:30)黒岳(12:00)石室(12:40)=C1
晴れ 急斜面を腿〜腰ラッセルで5合目まで。尾根まで上がれば比較的楽になった。できるだけ夏道っぽいところを歩いて5合目まで。7合目まではスキー場なので圧雪緩斜面。その上はスキーヤーのトレースをごっつあんになる。スノーシューのままピーク。白雲までの地形を脳に暗記させてから石室へ下る。凍りついた二重窓をこじ開けてin。コロナ 対策か2人分で空間が仕切られていて刑務所みたい。
Day2(12/30):C1(19:15)白雲避難小屋(22:15)=C2
吹雪→快晴 パッキングして6:00に外に出るも吹雪。あきらめモードで再びシュラフに包まる。1.5時間ごとに外に様子を見に行くも動ける感じじゃない。
夕食後、水野がウ○コに出ると無風快晴。どうせ明るくても視界ないことの方が多いんだし、ということで一か八か出発してみる。視界無限で白雲まで見えるは見えるが、薄暗いので目の前の地形が見えにくく距離感覚も掴みにくい。なんとか雰囲気を掴みながら、だいたい夏道上を進む。お鉢全体が月明かりに照らされ、極地か月面かという雰囲気。残念ながら写真では伝わらないが、すっごい。北海岳に登る沢と下り口はやや判断がつきにくかった。白雲をネグると立派な避難小屋が見えて一安心。二階からin。茶飲んで眠りに着く頃にはガスり始めた。たった3hだがデカすぎる前進!
Day3(12/31):停滞 C2=C3
ガス・無風 さみーしゃ。Natural Get Upにしたのに4時に目が覚める。とにかく寒い。寒すぎ。本とラジオで暇つぶし。1日中ガスってたけど結局風は出なかったので案外忠別小屋くらいまでならいけたか?みーしゃはぬくぬくだろうか。←意味不明。
Day4(1/1):C3(6:30)忠別岳(10:00ヒサゴ沼避難小屋(12:15)=C4
晴れ 高根ヶ原にのり、しばらくすると石狩岳から初日の出が登る。時折風が吹くものの概ね微風で経過。左手には石狩、ニペが美しく並び、振り返ると旭岳がデカい。雪が吹き飛ばされているので快調。2024年初ピークは忠別岳。忠別石室は大して探したわけではないが、どこにあるのかよくわからなかった。五色岳に上がると正面に巨大なトムラ。日高も見える。ヒサゴ沼へトラバースを開始すると風が強まり、雪を巻き上げるので視界が100mくらいに落ちた。空は晴れているので山の輪郭や太陽の位置でなんとか小屋を探し当てる。二階からin。最後は指先と顔面に危険を感じるレベルだった。というかイッた。小屋に入ると風がゴーゴー行っていて怖い。大した行動時間じゃないのに気温が低いせいか削られる。それでも小屋にいるよりは動いている方が楽かも。頭のネジが外れてしょうもないことで馬鹿みたいに笑う。
天気図を書いていると地震の報が入り、それもかなり大規模なものと判る。疲れたところにこれで気が滅入り敗退ムードに。計画では十勝も縦走する予定で、日数はまだ微妙にあるがトムラのっこしで下山することに決めてしまった。この時期の大雪は、体力・技術よりも気力・時間・強靭な指先が必要だと感じる。
Day5(1/2):停滞 C4=C5
吹雪 一日中、ゴーゴーゴーゴー。ヘドロマンかってくらい風がなってる。たまに飯食って本読んでラジオ聞いて、あとは寝てるだけ。この日、シュラフから出て立ち上がったのは、小便を捨てるための1回だけ。
Day6(1/3):C5(10:20)トムラウシ(12:20)登山口(16:15)トムラウシ温泉(18:50)
吹雪→晴れ 4時×、6時×、8時×。9時半に飯田がウ○コに出るとようやく天気が回復。大雪はウ○コに出ると晴れるのである。急いで荷物まとめてトムラへ。沢からロックガーデンへ。ガスったら難しそうな複雑な地形だが、視界無限で問題なく進む。相変わらず足の指がヤバい。スノーシューのままで北側からダイレクトにピークに立つ。全見え。十勝がめちゃイカす。特に下ホロが神々しい。パシャパシャ写真撮って下山開始。内側の釜みたいなところからバックステップで降りる。地図上の夏道の上を歩く方針だったが、どこかで一本尾根を間違えたのか、めんどくさい登り返しをする羽目になった。短縮登山道の方を降りる。林道はすぐ終わるかと思ったていたが、深くて重い脛ラッセル2hで疲弊。
真っ暗になって温泉に着くも、受付で街に帰る手段はなく、部屋もないことを冷たく伝えられる。あひ。結局、職場の同期に5時間近くかけて道東から迎えに来てもらうことに。入浴後は20:00に締め出されたので、近くを流れる温泉水流のそばで車を待つ。4時に阿寒に帰れた。本当にありがとう。
翌朝、二人で札幌へ。
Day1(12/29):層雲峡(5:00)5合目(9:45)7合目(10:30)黒岳(12:00)石室(12:40)=C1
晴れ 急斜面を腿〜腰ラッセルで5合目まで。尾根まで上がれば比較的楽になった。できるだけ夏道っぽいところを歩いて5合目まで。7合目まではスキー場なので圧雪緩斜面。その上はスキーヤーのトレースをごっつあんになる。スノーシューのままピーク。白雲までの地形を脳に暗記させてから石室へ下る。凍りついた二重窓をこじ開けてin。コロナ 対策か2人分で空間が仕切られていて刑務所みたい。
Day2(12/30):C1(19:15)白雲避難小屋(22:15)=C2
吹雪→快晴 パッキングして6:00に外に出るも吹雪。あきらめモードで再びシュラフに包まる。1.5時間ごとに外に様子を見に行くも動ける感じじゃない。
夕食後、水野がウ○コに出ると無風快晴。どうせ明るくても視界ないことの方が多いんだし、ということで一か八か出発してみる。視界無限で白雲まで見えるは見えるが、薄暗いので目の前の地形が見えにくく距離感覚も掴みにくい。なんとか雰囲気を掴みながら、だいたい夏道上を進む。お鉢全体が月明かりに照らされ、極地か月面かという雰囲気。残念ながら写真では伝わらないが、すっごい。北海岳に登る沢と下り口はやや判断がつきにくかった。白雲をネグると立派な避難小屋が見えて一安心。二階からin。茶飲んで眠りに着く頃にはガスり始めた。たった3hだがデカすぎる前進!
Day3(12/31):停滞 C2=C3
ガス・無風 さみーしゃ。Natural Get Upにしたのに4時に目が覚める。とにかく寒い。寒すぎ。本とラジオで暇つぶし。1日中ガスってたけど結局風は出なかったので案外忠別小屋くらいまでならいけたか?みーしゃはぬくぬくだろうか。←意味不明。
Day4(1/1):C3(6:30)忠別岳(10:00ヒサゴ沼避難小屋(12:15)=C4
晴れ 高根ヶ原にのり、しばらくすると石狩岳から初日の出が登る。時折風が吹くものの概ね微風で経過。左手には石狩、ニペが美しく並び、振り返ると旭岳がデカい。雪が吹き飛ばされているので快調。2024年初ピークは忠別岳。忠別石室は大して探したわけではないが、どこにあるのかよくわからなかった。五色岳に上がると正面に巨大なトムラ。日高も見える。ヒサゴ沼へトラバースを開始すると風が強まり、雪を巻き上げるので視界が100mくらいに落ちた。空は晴れているので山の輪郭や太陽の位置でなんとか小屋を探し当てる。二階からin。最後は指先と顔面に危険を感じるレベルだった。というかイッた。小屋に入ると風がゴーゴー行っていて怖い。大した行動時間じゃないのに気温が低いせいか削られる。それでも小屋にいるよりは動いている方が楽かも。頭のネジが外れてしょうもないことで馬鹿みたいに笑う。
天気図を書いていると地震の報が入り、それもかなり大規模なものと判る。疲れたところにこれで気が滅入り敗退ムードに。計画では十勝も縦走する予定で、日数はまだ微妙にあるがトムラのっこしで下山することに決めてしまった。この時期の大雪は、体力・技術よりも気力・時間・強靭な指先が必要だと感じる。
Day5(1/2):停滞 C4=C5
吹雪 一日中、ゴーゴーゴーゴー。ヘドロマンかってくらい風がなってる。たまに飯食って本読んでラジオ聞いて、あとは寝てるだけ。この日、シュラフから出て立ち上がったのは、小便を捨てるための1回だけ。
Day6(1/3):C5(10:20)トムラウシ(12:20)登山口(16:15)トムラウシ温泉(18:50)
吹雪→晴れ 4時×、6時×、8時×。9時半に飯田がウ○コに出るとようやく天気が回復。大雪はウ○コに出ると晴れるのである。急いで荷物まとめてトムラへ。沢からロックガーデンへ。ガスったら難しそうな複雑な地形だが、視界無限で問題なく進む。相変わらず足の指がヤバい。スノーシューのままで北側からダイレクトにピークに立つ。全見え。十勝がめちゃイカす。特に下ホロが神々しい。パシャパシャ写真撮って下山開始。内側の釜みたいなところからバックステップで降りる。地図上の夏道の上を歩く方針だったが、どこかで一本尾根を間違えたのか、めんどくさい登り返しをする羽目になった。短縮登山道の方を降りる。林道はすぐ終わるかと思ったていたが、深くて重い脛ラッセル2hで疲弊。
真っ暗になって温泉に着くも、受付で街に帰る手段はなく、部屋もないことを冷たく伝えられる。あひ。結局、職場の同期に5時間近くかけて道東から迎えに来てもらうことに。入浴後は20:00に締め出されたので、近くを流れる温泉水流のそばで車を待つ。4時に阿寒に帰れた。本当にありがとう。
翌朝、二人で札幌へ。
天候 | 12/29 晴れ(ゆるい気圧の谷) 12/30吹雪→快晴(夜)(気圧の谷→ゆるい冬型) 12/31 小雪・微風(南岸Lの通過) 1/1 快晴→ガス(ゆるい冬型) 1/2 吹雪(気圧の谷) 1/3 吹雪→快晴(谷のゆるみ) |
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過去天気図(気象庁) | 2023年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
飛行機
職場同期に迎えに来てもらった。圧倒的感謝。 |
その他周辺情報 | 層雲峡観光ホテル、セイコーマート層雲峡店、インデアン札内店 |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
ハードシェル
タイツ2
靴下2重
テムレス
フリース手袋
3本指綿入りグローブ
オーバー手袋
黒軍手
黄色軍手
予備靴下
ユニクロダウン
フリース
ゲイター
フェイスマスク
ビーニー
プラ靴
予備靴ひも
ザック80L
アイゼン
ピッケル
スコップ
ゾンデ
ビーコン
スリング1
カラビナ3枚
スノーシュー
ストック
水筒
コッヘル(大小)
漏斗
コップ
スプーン
非常食(クッキー2袋)
ライター(予備)
1/50000地図(予備)
コンパス(予備)
笛
携帯
時計
ナイフ
カメラ
ヘッドランプ(予備)
予備電池5
ラジオ
天気図
筆記用具
本2冊
ファーストエイドキット
ファイヤーセット
裁縫具
マット
シェラフ
シュラフカバー
ツエルト
空のボトル
歯ブラシ
|
---|---|
共同装備 |
460ml冬用ガス缶(4日半もつ)3本
EPIヘッド
のこぎり
スパ120g
米120g
各種味
茶セット日数分
|
備考 | 空のボトル(必須❗️) |
感想
やっぱり行動日には毎日「来てよかった」と叫んでいた。
また、もう少しだけ山を続けようと思えた。
おじさんになっても、せめて一週間分くらいの荷物は背負える方向性の強さを持っていたい。
北海道を離れて2年が経とうとしている中で初めてのメイン的な山行が冬の大雪で色々心配だったが、どこに住んでいようが寒いものは寒いと分かって安心した。凍傷っぽくなったのは阿寒の相棒だし。
クソ寒い中でもやっぱり行動中には「来て良かった」と感じるのが山の魅力だなぁとしみじみ感じたし、小屋でバカみたいなことで笑い合う仲間がいるのもありがたいと思う。
準備、山行中、下山後とお世話になった相棒に感謝(もちろん相棒の同期にも)。
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同じ場所辺りを、満月に照らされて夜間歩行した体験記を同期の男から聞いたことがあります。それはもう、得難く素晴らしい経験だったようで、私もいつか体感してみたい。
大雪山のエッセンスを味わえたいい山行だったなと、凍傷になりかけた頬や耳の皮をペリペリ剥きながら、浸っております。
ここ数年間、冬は日高大好きっずとして活動してきましたが、大雪もなかなかいいですね。
こう柔軟に考えられるのはまわりにあるパインクライマーがいるおかげです
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