第二次雲取山攻略戦(六ツ石山・鷹ノ巣山・七ツ石山経由)【乙65.5】
- GPS
- 08:18
- 距離
- 33.7km
- 登り
- 2,217m
- 下り
- 2,015m
コースタイム
- 山行
- 8:18
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:18
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回のコースでは、特段大した危険箇所は無かったように思うが、所々崩れている道があった。 「もえぎの湯」が有名だが、キャパ不足のため休日の昼下がりから夕方にかけては激しく混む。 日帰り入湯できる所は他にいくつもあるので探してみると良いだろう。 |
写真
感想
今回の作戦に至る経緯については、複数の事情が絡んでいる。
ヤマレコに登録して、昨年の雲取縦走戦のことなどを書いているうちに、そういえば雲取山にもう一度登ろうと思っていたなあということを思い出したということが第一点。
二つ目には、先日車で三頭山近くを通ったときに、奥多摩三山で三頭山だけまだ登頂していないことが頭を過ぎったこと。
三つ目には22日は天気が好いと聞き、この一週間は仕事で非常に疲れたけれども、これから梅雨に向けて晴れる日が少なくなることも考えれば、晴れている時にどこか行っておいた方が良かろうと考えたこと。
以上を踏まえて、「雲取山・三頭山縦走踏破作戦」を立案した。
奥多摩駅から雲取山を目指し、返す刀で三頭山も攻略、その後お気に入りの数馬の湯でまったりする。
雲取-三頭間については頭の中ではそれほどの距離ではないと思っていたが、作戦前夜に地図を見て、間に奥多摩湖があるため、雲取山から完全に下山した後にまた1500mの山に登るという超ハードな山行になるであろうことを把握した。
作戦目標 ̄声荵嚇達
作戦目標∋案山到達
作戦目標数馬の湯入湯
当日
0330時起床。
奥多摩方面の始発が早い時間に出る武蔵小金井駅まで自転車で行く。
山で散歩する前に体力は温存しておきたいところだが、超長距離長時間作戦であることが想定されるため、これは外せない。本当に体力温存したいのなら前日に現地に泊まれということだ。
過去に奥多摩から大岳山・御岳山経由武蔵五日市方面縦走をした際、奥多摩に朝早くからやっている飲食店・コンビニ等が無かったために、自動販売機の飲み物3缶を飲んで作戦開始したことがあったが、今回は事前に武蔵小金井で食料を調達。奥多摩駅前で簡単に朝食を済ませる。
0608時作戦開始。
登山道への入口がわからない。どうやら一本道を間違えたらしい。進みながら軌道修正。10分ほどロスしたかも知れん。初っ端から不安なことである。
舗装道路が結構な高さの所まで入っている。歩いていると上から軽トラがやってきて私の所で停まった。夫婦で山菜取りか何かの帰りであろうか?
「どこまで行くんだい?」
まあ、登山者には見えないからいわゆる「不審者」と見えたのかもしれない。
雲取経由で三頭山まで行く予定などと答えたら何と言われるかわからないので、
「えー、あー、鷹ノ巣山まで・・。」と答えておいた。
しかし、それでも非常に驚かれてしまった。
「リュックとか持たないの?そんな格好で?」
奥さんも隣で驚嘆の声をあげている。
奥多摩駅から鷹ノ巣なら驚かれまいと思ったが、現地の人が驚くくらいであるから結構大変なのだろうか?お気遣いに感謝して別れる。
舗装道がぐにゃぐにゃと続き、標識を見落としたんじゃないかと心配になった頃にようやく登山道入口が現れた。
爽やかな朝の空気と陽光を受けながら軽々と登っていく。新緑も眩いばかりだ。
今日は楽勝かなと思いだした頃に急登が始まった。この急登の距離が半端ではない。ずっと続くうえに何連続もある。急登が終わったところで鮮やかな緑が迎えてくれるのがせめてもの救いだ。
ここで腹が痛くなってきた。便意性腹痛ではないので、腹が冷えたからだろう。私が山で最も恐れるのは便意である。トイレも何も無いところで用を足したくなった時の絶望感は筆舌に尽くしがたい。士気が一気に低下することは確実だ。
手で腹を温めながら早く気温が上がることに期待しつつ歩き続ける。
途中でキツネか何かの鮮やかな黄色の四足獣が警戒しながら登山道を横切るのを見たり、二頭以上のシカが藪から藪へと逃げていくのを横目にしたりしつつ0812時六ツ石山到達。
山頂は標柱と石以外は何も無い。見晴らしが良く、非常に静かだ。
もっと落ち着いていたかったが、耳を澄ますとハエ等の羽音が風に乗って聞こえ、先を急ぐことにした。
六ツ石山からの道は、それほどきつくは無かったように思う。鷹ノ巣山の近くを除けば標高差はせいぜい100m程度。六ツ石山までの標高差数百mの登りの後で息を整えるにちょうど良い。
六ツ石山から下りたところで本日はじめてハイカーとすれ違う。鷹ノ巣山手前まではすれ違ったのは6人程度。それ以降は人が多すぎて数えるのをやめた。
0922時鷹ノ巣山着。
富士山がなんとか見える。西方はこれから雲が増えそうな雰囲気だ。
鷹ノ巣山をおりてしばらくして避難小屋があり、そこで用を足す(0938時)。
この頃には腹痛は治まっていたので小用だけで済んだ。
ところが、ここで巻き道の方を進んでしまい、日蔭名栗山、高丸山の頂からの眺望を得ることはできなかった。
1015時頃に小高い開けた所に出て、それが七ツ石山かと思ったが、標柱も何も無いので先を進む。七ツ石山に到達したのはその25分後であった。
七ツ石山からは、これから向かう道がよく見える。1107時に奥多摩小屋を通過、最後に急登をひと踏ん張りして雲取到達。
マウンテンバイク乗りからトレイルランナー等々様々な登山者が山頂に憩っている。東京唯一の2000m峰ということで、特別な思いがあるのだろう。
空模様は悪くは無いが特段良くも無い。雲取というだけに空がスッキリくっきりする日は多くないのかもしれない。空気が澄む秋か初冬にもう一度登ってみようとは思うが、日の長さから考えると次回は雲取のみの単峰戦となろう。
さあ、小休止の後第二段作戦、三頭山へ向かう。
出発から雲取まで5.5時間。これから下山して1500mの山に登って数馬に抜ける。
七ツ石付近で、美味しい水場ありという看板があったので寄ることにした。
七ツ石小屋の上手に湧き水があるが、看板に偽り無く確かに美味かった。
ペットボトルに水を汲んで下山を続けるが、すぐに半分くらいなくなった。
飲料については第一次雲取攻略戦の際、途中で尽きた経験から十分配慮していたが、この水場により、水の貯蓄は十二分になった。
この後に水場がもう一箇所あったが、最初の水場と味がまた異なるように感じた。
ここでも水を汲みなおす。三頭山へ向けて準備は万端。あとは時間だ。
下山途中で
私の格好を見た男性に「凄いけど、気をつけてね」と気遣われる。
まさにその通りで、ここで何を書こうが、軽装に変わりは無い。
しかし、私は軽装であるからこそ山の危険性について敏感であり、山行について慎重なのだ。そしてどれほど高い山を制しようとも山への畏敬の念が薄れることは無い。
今度は女性に「軽装ですね。」と声をかけられる。
私の思想信条を話してもしょうがないので、
「今日は・・距離が短かったので・・・。」とお茶を濁した。
なんだかんだ山梨県側の舗装道路に出て、1411時に鴨沢バス停に着く。
当初、三頭山に登るには1500時までに登山を開始できればよいだろうと考えていたが、ここで改めて考えてみることにした。
数馬発の最終バスは1915時である。
数馬の湯に入ることを考えれば遅くとも1800時には現地に着きたい。
(温泉に入ることを諦めれば1900時に着けばよいが。)
つまり、鴨沢から数馬の湯まで4時間(最悪でも5時間)で行けるのかが問題だ。
鴨沢から三頭山登山口に至るドラム缶橋までは約3km、
三頭山登山口から三頭山までは約4.5km、
三頭山から槙寄山経由数馬の湯までは約5.5km。
まあ、不可能ではない。不可能ではないが、
〇劃困鮴して終わりという味気ない余裕の無いものとなる。
∋鈎罎倭瓩暗くなり、不測の事態が起きたとき非常に危険である。
また、夜行性の動物も出てくる頃合である。
ず念、入浴できずに終わる可能性あり。
ケ世眤燭なってきたし、展望も楽しめるかどうか・・・
ということで、三頭山はまた今度、余裕のある時にと断念した。
代替として、奥多摩むかし道を通って奥多摩駅に帰る案、倉戸山に行く案も考えたが、そこで障害となるのが国道411号である。
R411は歩行者に優しくない道路であり、特にトンネル内は恐怖である。
まだ奥多摩むかし道を知らなかった時、奥多摩駅から奥多摩湖まで歩いたのだが、
トンネルに歩道が無く路側帯が非常に狭いため、車が来ない時を見計らって全力疾走でトンネルをくぐっていた。
その時は何個かトンネルをくぐった後に奥多摩むかし道を見つけたからよかったが、そのむかし道もダムの近くまでで湖の西の方までは伸びていない。
きっぱりと作戦続行を諦め、あとはまったりすることとした。
赤指山経由で降りれば30分余裕ができて三頭山の同時攻略も余裕を持って可能だったとは思うが、それは次回試してみることとしよう。
バスで奥多摩市街へ戻り、もえぎの湯に行く。
しかし、ちょうど他の登山者もひと歩き終えた時間帯だったため、整理券で待つ状態であった。一風呂浴びるのに何十分も待つなどあり得ない話なので、
市街にある他の日帰り入浴場に行ってみる。
幸い空きがあり、人もよい感じだったので一風呂浴びた後しばらく休憩した。
今後奥多摩方面を訪れる際は、入浴場の新規開拓もしていきたい。
かくして、所期の目標は完全には達せられなかったが、作戦は無事終了した。
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