袈裟丸山スノトレ(郡界尾根口in/out) ※本年12回目
- GPS
- 12:28
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,426m
- 下り
- 1,424m
コースタイム
- 山行
- 10:13
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 12:28
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
東武宇都宮駅近でレンタカーを調達し、日光道路(360円)を経由して郡界尾根登山口まで乗りつけ、車中泊。 郡界尾根登山口までの林道(小中新地線)は、2/3の折場登山口までの林道(小中西山線)と途中まで同じで、大滝トンネルを越えた後、左折すれば郡界尾根側、右折すれば折場登山口側となるが、どちらも、林道は落石数多。往路は4,5回は車を下りて路上の大石を撤去。復路でも1回ほど大石を撤去。1日に何回も山側から落石があると思われ、通過時に落石があったらと思うと、ゾッとします。3/30現在、路上に一切の積雪、凍結はなく、ノーマルタイヤで通過可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<郡界尾根口〜後袈裟丸山> ※往路はつぼ足、復路は標高1700m付近までワカン 一般登山道だが、標高1500m過ぎから積雪が続き、標高1600m辺りからつぼ足だと脛〜膝のラッセルが延々続く。かなりの急斜面もあり。後袈裟丸山の山頂直下の西尾根は右側(南側)は雪庇が発達しており、雪庇を踏み抜かないよう、左寄りに歩くとよい。 <後袈裟丸山〜奥袈裟丸山> ※往復ともにワカン とにかくアップダウンが多く、冬季は年間何人も歩く人がいないと思われ、所々ラッセル兼ヤブ漕ぎを強いられる過酷な区間。往路の右側(東側)は崖の上に雪庇が発達しており、踏み抜かないよう細心の注意と地形を瞬時に見極められる程度の経験が不可欠。中袈裟丸山〜奥袈裟丸山が特にアップダウンが多く異様に長い。標高1958m地点に「奥袈裟丸山」の山名板があるが、そこはニセ奥袈裟丸山(彦岩岳?)で、板の記載標高(1932m)も誤っておりトラップなので、ここまで苦労して来て、ここで引き返さないよう要注意!そこから25分ほど更に下って登り返す標高1961m地点が本当の奥袈裟丸山。最高点は「奥袈裟丸山」表記ではなく、「袈裟丸山」表記の山名板あり。 |
その他周辺情報 | やしおの湯(日光市)で日帰り入浴。700円。 |
写真
感想
今年2/3、厳冬期の袈裟丸山へ折場登山口からアタック!
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6425850.html
袈裟丸連山の主峰にして栃木百名山のターゲットとなっている前袈裟丸山(1878m)、山と高原地図で袈裟丸山と表記された後袈裟丸山(1908m)へダブル登頂し、意気揚々と下山するも、ヤマレコでは三百名山・袈裟丸山への登頂フラグが立たず・・・。密かに敬愛するヤマレコ界のスーパースターbotchi2999さんも、全く同様の失敗(折場登山口から前&後袈裟でUターンし、下山後に登頂扱いとならないことを知り、後日郡界尾根登山口から後・中・奥袈裟へ登り直して三百名山完登)をされたそうで、この袈裟丸連山の登頂の定義、本当に分かりづらいですよね。Wikiにも漠としか書かれておらず・・・。
さておき、冬季の袈裟丸山はヤマレコ/ヤマップ共に全然レポが上がらず、このレポにより、「後袈裟丸山」を軸に検索すると、今冬の直近レポ3つのうち、2つ(2/3、3/30)が私のもの・・・という状況。更に最高峰たる「奥袈裟丸山」を軸に1〜3月で期間指定検索すると、直近10年でこのレポ含めて3つしかありません(笑)。三百名山の袈裟丸山はヤマレコ上では「奥袈裟丸山」を指すようですが、厳冬期に登ろうという人がそもそもいない山のようです。
前回も今回もそうですが、袈裟丸山は、アクセス林道にゴロゴロ巨岩(落石)が転がっているのが特徴的で、いつ何時自然災害により閉鎖されてもおかしくない林道です。全区間、車で足早に通過したい所ですが、前回も今回も停車して巨岩を除去しないと(たとえジムニーでも)進めない箇所が数多ありますので、心と手袋の準備が必要です。
道中が長いし、ラッセル区間・時間が読めないので、前回同様に未明からスタート。標高1500m辺りから雪が出始めますが、1600m辺りまでは夏山同様のペースで、楽勝で進めます。その後は一歩歩くごとに脛、踏み抜くと膝まで沈み込む区間が増え、かつ急登で四つん這いで攀じ登る区間もあり、ペースがガクッと落ちます。思えばここら辺でワカンへ装換すべきでしたが、判断とタイミングを逸し、つぼ足で後袈裟丸山まで進みます。後袈裟丸山が近づいても踏み抜きと急傾斜に手こずり、全然ペースが上がりませんが、なんとか後袈裟丸山でご来光を拝むことができました。そうそう、今日は実はバースデー登山で、40代があと365日で終ります。その初日に後袈裟丸山からご来光ビューを拝めて、幸先よいスタートとなりました♪。
さて、前回(2/3)も、実は中袈裟経由で奥袈裟を目指してはいたのですが、後袈裟から先は踏み抜きも多く、ヤブも多く、ワカンは持ってましたが、装着しようともせず、早々に断念した経緯あり。今回は後袈裟でワカンを履き、満を持して中袈裟、奥袈裟へとラッセル覚悟で進み始めます。
前回同様、右手には日光連山(男体山〜太郎山〜白根山〜皇海山)が見え、更にはこれから進む袈裟丸連山北部(中袈裟〜ニセ奥袈裟〜奥袈裟)も夜明け直後の姿を晒していて、気持ちにスイッチが入るものの、足元は深雪のラッセルが延々続き、ペースは思うように上がりません。とにかくジグザグ稜線で、下って登り返すパターンが延々続き、人が立ち入らないこともあり、雪が深い。ワカンでも膝まで踏み抜く区間が多かったですね。アニマルトレースは随所にありますが、色々な方角に思い思いにトレースが伸びてて、あまりアテになりませんね(笑)。
計画段階で、後袈裟〜中袈裟間は深雪のラッセルを想定し、コースタイム(30分)の1.4倍(42分)で計画しましたが、実績は1.7倍(50分)を要しました。中袈裟〜奥袈裟間も同様にコースタイム(66分)の1.4倍(92分)で計画しましたが、実績は実に130分(2倍)。いかにラッセルが深かったか、お分かりいただけるかと思います。(夏山の自分の平均ペースは大体登りが×0.6、下りが×0.7)
ラッセルもさることながら、ヤブ漕ぎ区間もそこそこ現れます。また随所にピンクテープがあるものの、稜線を外さないように適宜ルートファインディングをしたり、右側の崖に落ちないよう気を使って歩いたり、ある時は両手両足(ワカン)をフルに使って攀じ登る急斜面もあり、かなりの経験値・根性・体力がないと冬季の挑戦自体が危険な山域かもしれません。
事前に調べていたので淡々と通過しましたが、ニセ奥袈裟丸山(1958m)の山名板は危険ですね。もしあそこで満足してUターンしてしまい、最高点(1961m)を踏み忘れたら・・・悲劇ですね。そう言えば、北海道の二百名山・石狩岳で、山頂碑で記念写真を撮り、折り返そう(下山しよう)としたら、後から登ってきた方が「本当の山頂はもう少し先だよ」と教えてくれたことを思い出しました(笑)。山名板って、巻機山もそうですが、本当の山頂にあるとは限らないですからね(笑)。
そして、後袈裟丸山から3時間、入山からだと4時間45分。ついに全然冬季レポが上がらない袈裟丸連山で、今冬2回目の挑戦で最高峰・奥袈裟丸山へ初登頂!山名板には(ただの)「袈裟丸山」と書いてあり、なんか自分の中ではストンと腑に落ちましたよ〜♪。
眼前には皇海山がでっかくそびえてますが、全体が密林という感じで、眺望なく麓から遠い「がっかり百名山」を彷彿とさせる出で立ちですね(笑)。山頂部も樹木に覆われ森林限界を越えませんが、場所を選べば日光連山や武尊山、赤城山などが見渡せるロケでした。
復路は己の苦戦したラッセル跡を辿ることにより、ペースが上がることを期待したところ、確かに一歩ごとの沈み込みは抑止できますが、足の上下動の動きが多く、決して楽ではなく、ペースも思いのほか上がりません。奥袈裟〜中袈裟は往路2時間10分&復路1時間25分、中袈裟〜後袈裟は往路50分&復路45分といった実績でした。
そして、、、なんとも情けないことに、中袈裟直前で、己の往路トレースを見失い、支尾根に迷い込み15分ほどロスして正規地点に戻った後、己の往路トレース跡を見つけて意気揚々と進み出しましたが、なんと逆走していました。つまり奥袈裟→中袈裟へ向けて歩いていたのに、再び中袈裟→奥袈裟へ向けて歩き出してしまったのです。気づいた契機は右側に日光連山の勇姿(涙)が見えたこと。本来なら赤城山が見えないといけません。。。ドラクエで言うところのメダパニを食らった感じで、一瞬頭が混乱し、事態を飲み込むのに推定10秒ほど要しました。デジカメの撮影時間からして、正規地点に戻ってから実に20数分経過していました。その間何度もアップダウンを越えてきましたが、そこをまた戻れということです、はい。結果、正規地点に再度戻った時点で小一時間、時間と体力を浪費したことになります。入山が早く、快晴だからよかったですが、遅い入山で夕刻だったら最悪でしたね。
そこからは深雪の中を、己の往路トレースを忠実に辿りつつ、「下っては登り」を無為に繰り返す廃人ウォーク。中袈裟丸山通過時は魂が抜けた抜け殻のようでした。が、危険な稜線部歩きが続くので、ここで魂を入れ直し、強い想いを持ってリスタート。結果的に、当初予定では13時に下山完了予定でしたが、ちょうど13時に後袈裟丸山まで帰還。ま、後袈裟丸山からの郡界尾根は一般登山道で、下り基調となるため、この時点でだいぶ気持ちが楽になりましたねー。往路は未明のヘッデンウォークで、つぼ足による踏み抜き地獄の急登部で四苦八苦しましたが、ワカンを履いた下りは別のルートと思えるほど楽々安全に下っていけます。
結局、郡界尾根登山口まで、後袈裟丸山から2時間5分、奥袈裟丸山から4時間15分、トータル9時間(+道迷い1時間)で帰還!厳冬期に全然レポが上がらない三百名山・袈裟丸山もついに登頂扱いとなりました。三百名山へ指定されているため、訪れる人は一定数いる山域となりますが、太宗が夏に訪れているようです。が、夏は稜線上に水場はなく、ヤブ漕ぎ&虫漕ぎがかなりの長時間・長区間となる苦行が想定され、ラッセル続きでも冬のほうが楽?安全?に踏破できる気がしますね、冬季登頂者の言として。
今回で連山を完全踏破したので、もう袈裟丸山域に近づくことはないと思います(笑)。昨秋に栃木県兼務となってから、栃木の三百名山や冬限定山(大佐飛山など)へ精力的にアタック中ですが、今冬中に男鹿岳と荒海山へ登れるかなー。。。段々と雪解けとの勝負時期となってきてます。
コメントにも記載されていますが happygoさんの進み方でCT1.7/2.0倍区間というのが
読んでいるだけで途方に暮れそうになりました
そしてアプローチ、私は今年1月に折場登山口から前袈裟丸山だけ登り、林道の荒れ具合に仰天していましたが
大滝から西側の郡界尾根登山口側は上半身大の岩をどかすところからスタートですか、、おそろしい
深夜到着だったら夜闇のなかでこの作業をする、とは考えたくもないですね
実は私も前袈裟丸山からの下山後に折場登山口から林道を車で降りて帰っている途中、大滝手前のT字路をなぜかミスって気付かずに郡界尾根登山口側へ再度登り始めてしまい、数分後に「いやさすがにおかしい!」と気付いて慌ててUターンするという事案がありました
今振り返ってみると、おそらく落石と道路の段差へ注意を向けるあまり、道全体の構造への注意が薄くなったのかなと思います
登山道と林道、全く違うのですが似た経験をしていてちょっと不思議な感じでした
別に今冬にこだわる必要もないのですが、ymvさんの荒海山、男鹿岳山行が、私に火をつけているのは事実です(笑)。昨秋から縁あって、宇都宮で勤務しており、この2座は今冬に踏破したい想いが強く、天候と業務都合とか勘案して決断します。ymvさんの山行は、中禅寺湖一周山行含め、参考にしたい刺激が多く、ひそかなファンです♪。
栃百的には前袈裟でokでしょうが(笑)、ぜひマゾな奥袈裟を目指してください!
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