ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 661542
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
近畿

熊野古道/小辺路

2015年06月06日(土) ~ 2015年06月08日(月)
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
57:29
距離
64.7km
登り
4,667m
下り
5,429m
天候 6日(土)曇り
7日(日)晴れ
8日(月)曇りのち雨
過去天気図(気象庁) 2015年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
■往路
夜行バスにて大阪へ。
大阪駅→高野山 電車・ケーブルカーで2:20程度

■復路
熊野本宮→新宮駅 バス1:00程度
新宮→名古屋 特急で3:30 ※本数少
名古屋→東京 新幹線のぞみで1:40
コース状況/
危険箇所等
危険個所はなし。世界遺産だけあってよく整備されていた。
登山ポストは各登山口にちらほらあった。
水場も多く、幕営には困らない
その他周辺情報 熊野古道のコースマップはここで入手できる
http://www.wakayama-kanko.or.jp/

熊野交通バス時刻表
http://www.kumakou.co.jp/bus/jikoku_item_7.html
※他のバス会社でも運行している

周囲に湯の峰温泉、川湯温泉、渡瀬温泉あり
http://www.hongu.jp/onsen/
【前日】
開創1200年の高野山を観光。奥の院
【前日】
開創1200年の高野山を観光。奥の院
奥の院は宗派関係なく色んな人が祀られている
奥の院は宗派関係なく色んな人が祀られている
鬱蒼とした雰囲気
鬱蒼とした雰囲気
司馬遼太郎の碑が。久々に読みたくなる…
司馬遼太郎の碑が。久々に読みたくなる…
なんか揚げたヤツ。美味しかった
なんか揚げたヤツ。美味しかった
高野山・壇上伽藍
高野山・壇上伽藍
高野山・根本大塔
高野山・根本大塔
寒いと思ったらなんと気温10℃。あまりに寒くて商店で防寒着を買い足した。
寒いと思ったらなんと気温10℃。あまりに寒くて商店で防寒着を買い足した。
大門。日本で2番目に大きい金剛力士像(1番は東大寺)
大門。日本で2番目に大きい金剛力士像(1番は東大寺)
今回泊まった宿坊、大円院
今回泊まった宿坊、大円院
【1日目】
小辺路への入り口は、金剛三昧院を目印に。
【1日目】
小辺路への入り口は、金剛三昧院を目印に。
入り口への道標が出てくる。
入り口への道標が出てくる。
こちらが登山口。ここでいきなり手指を負傷し「健康祈願の巡拝なのに…!」と手鼻を挫かれる。
こちらが登山口。ここでいきなり手指を負傷し「健康祈願の巡拝なのに…!」と手鼻を挫かれる。
熊注意の看板はそこかしこにあった。
熊注意の看板はそこかしこにあった。
小辺路はだいたいずっとこんな道です。ずっと。ずーーっと。
小辺路はだいたいずっとこんな道です。ずっと。ずーーっと。
たまに沢とか出てくる
たまに沢とか出てくる
ひたすら樹林帯
そして車道。車道歩きも多い
そして車道。車道歩きも多い
道標は多く、道迷いの心配はあまりないです(我々は迷いましたけどね)
道標は多く、道迷いの心配はあまりないです(我々は迷いましたけどね)
ひとやすみ
大股集落におりてきた。キレイなトイレ、自販があります
大股集落におりてきた。キレイなトイレ、自販があります
集落の民家の中を進む。水場があります
集落の民家の中を進む。水場があります
萱小屋。素晴らしく快適そうなテン場。
萱小屋。素晴らしく快適そうなテン場。
萱小屋内。こちらで幕営したかったけど、先を考えて進みました
萱小屋内。こちらで幕営したかったけど、先を考えて進みました
伯母子峠の避難小屋。初日はここで幕営。トイレは使うにはちょっと…な状態だった
伯母子峠の避難小屋。初日はここで幕営。トイレは使うにはちょっと…な状態だった
夕暮れ。この日は寒く、外で夕飯食べる時はシュラフにくるまっていた。
夕暮れ。この日は寒く、外で夕飯食べる時はシュラフにくるまっていた。
なかなかの疲労度で、早めに就寝
なかなかの疲労度で、早めに就寝
【2日目】
翌日は晴れ!
【2日目】
翌日は晴れ!
人面樹?
昔あった旅籠の跡が多い
昔あった旅籠の跡が多い
あまり変わらない道の風景
あまり変わらない道の風景
また集落におります
また集落におります
伯母子山登山口におりてきた。
伯母子山登山口におりてきた。
トイレに駆け込む。集落にあるトイレはメンテがされていてとても綺麗。
トイレに駆け込む。集落にあるトイレはメンテがされていてとても綺麗。
素敵な湧水。美味しかったです。
1
素敵な湧水。美味しかったです。
がんばるよ〜…
が、、がんばるよ〜〜〜。急登つかれる…
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が、、がんばるよ〜〜〜。急登つかれる…
防風林らしい。
西中バス亭に下りてからは、2時間の舗装歩き。花の写真でも撮って気を紛らわす…
西中バス亭に下りてからは、2時間の舗装歩き。花の写真でも撮って気を紛らわす…
紫陽花。延々とした舗装路歩きで我々のメンタルはガンガンに削られてゆく。足の痛みがひどくて最後は引きずり気味。
紫陽花。延々とした舗装路歩きで我々のメンタルはガンガンに削られてゆく。足の痛みがひどくて最後は引きずり気味。
本当は観音堂まで進みたかったが、時間的にも体力的にも無理だった。上湯川の河原に幕営。
本当は観音堂まで進みたかったが、時間的にも体力的にも無理だった。上湯川の河原に幕営。
【3日目】
最終日、吊り橋を渡って出発。mさん途中まで渡って「怖い!無理!先に行って!」とな。
【3日目】
最終日、吊り橋を渡って出発。mさん途中まで渡って「怖い!無理!先に行って!」とな。
そして追い越すものの、全然来ない。「ほら、怖くないよ〜おいで〜」とキツネリス扱いするも、来ない。
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そして追い越すものの、全然来ない。「ほら、怖くないよ〜おいで〜」とキツネリス扱いするも、来ない。
果無峠(はてなしとうげ)登山口、水場アリ。
果無峠(はてなしとうげ)登山口、水場アリ。
階段から始まります
階段から始まります
果無集落を通ります。素敵な民家の水場。
果無集落を通ります。素敵な民家の水場。
す、素敵すぎるお宅…!理想の縁側。住みたい、嫁に行きたい。
す、素敵すぎるお宅…!理想の縁側。住みたい、嫁に行きたい。
お花が飾ってあってお洒落な水場。
お花が飾ってあってお洒落な水場。
NHKの取材とかが来るらしい
NHKの取材とかが来るらしい
これはもう、絵になりますな…
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これはもう、絵になりますな…
キュンキュンしました!
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キュンキュンしました!
とても綺麗にお花達が手入れされていました
とても綺麗にお花達が手入れされていました
ホントにお花だらけ
ホントにお花だらけ
…コスモス?(あれ、秋の花だっけ…?)
…コスモス?(あれ、秋の花だっけ…?)
花の名前はまったくわかりません…
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花の名前はまったくわかりません…
33観音像。ここからひたすらこれを数えて歩く
33観音像。ここからひたすらこれを数えて歩く
もう飽きてきたこの景色
もう飽きてきたこの景色
観音堂へ到着。本来は前日ここに幕営したかった。
観音堂へ到着。本来は前日ここに幕営したかった。
豊富な水場。
テントも快適に張れそう
テントも快適に張れそう
そして八木尾バス亭に到着!ここからまた舗装路歩き〜。
そして八木尾バス亭に到着!ここからまた舗装路歩き〜。
道の駅。疲れたのでここでご飯を食べる
道の駅。疲れたのでここでご飯を食べる
名物の「めはり寿司」
名物の「めはり寿司」
白い紫陽花、キレイでした。
白い紫陽花、キレイでした。
マメが痛くて歩けないmさん、応急処置
マメが痛くて歩けないmさん、応急処置
ようやくゴールの熊野本宮大社へ到着!!!!つ、つ、つ、疲れた…………
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ようやくゴールの熊野本宮大社へ到着!!!!つ、つ、つ、疲れた…………
【ここからおまけの観光写真】
旧社地の大斎原(おおゆのはら)にある、日本一大きい鳥居。本宮から徒歩5分くらいのとこにある。
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【ここからおまけの観光写真】
旧社地の大斎原(おおゆのはら)にある、日本一大きい鳥居。本宮から徒歩5分くらいのとこにある。
手水場で龍が威嚇してくる…
手水場で龍が威嚇してくる…
熊野三山の1つ、熊野本宮大社
熊野三山の1つ、熊野本宮大社
八咫烏をシンボルにしているJFAの必勝寄書きが。
八咫烏をシンボルにしているJFAの必勝寄書きが。
こちらは熊野速玉大社
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こちらは熊野速玉大社
御神木の梛の大樹。藤原定家の歌「千早ふる 熊野の宮のなぎの葉を 変わらぬ千代のためしにぞ折る」に出てくる。
御神木の梛の大樹。藤原定家の歌「千早ふる 熊野の宮のなぎの葉を 変わらぬ千代のためしにぞ折る」に出てくる。
武蔵坊弁慶の象が。『義経記』では紀伊国出身とされているらしい。
武蔵坊弁慶の象が。『義経記』では紀伊国出身とされているらしい。
こちらは那智の滝。前日までの雨のため、水量が多すぎて何も見えない…
こちらは那智の滝。前日までの雨のため、水量が多すぎて何も見えない…
133mという落差を見れなくて残念!
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133mという落差を見れなくて残念!
那智大社。
赤い紫陽花
世界遺産だらけだなぁ
世界遺産だらけだなぁ
遠目に見る那智の滝
遠目に見る那智の滝
「山」は通常仏教寺院を差すのだけど、熊野三山はみんな神社。神仏習合により仏教的要素もあわせもっているため「熊野三山」といわれる。
「山」は通常仏教寺院を差すのだけど、熊野三山はみんな神社。神仏習合により仏教的要素もあわせもっているため「熊野三山」といわれる。
松阪牛の焼肉で、自分にご褒美。肉も笑う、わたしも笑う。
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松阪牛の焼肉で、自分にご褒美。肉も笑う、わたしも笑う。
観光最終日は伊勢神宮へ。人の多さにびっくり
観光最終日は伊勢神宮へ。人の多さにびっくり
外国の観光客も多かった
外国の観光客も多かった
菖蒲は終わりかけ
菖蒲は終わりかけ
見られるものは少ないけど、落ち着いた雰囲気に浸れる
見られるものは少ないけど、落ち着いた雰囲気に浸れる
癒される
内宮の隣にはおはらい町、おかげ横町といった飲食店・土産物屋さんがある
内宮の隣にはおはらい町、おかげ横町といった飲食店・土産物屋さんがある
ここからmshiba写真。
前泊した高野山の宿坊の夕食。もちろん精進料理。あとからお腹空く〜
ここからmshiba写真。
前泊した高野山の宿坊の夕食。もちろん精進料理。あとからお腹空く〜
お世話になった修行僧の青年が最後まで見送ってくれる
お世話になった修行僧の青年が最後まで見送ってくれる
始まるのね〜
これから70キロ歩くのか〜
これから70キロ歩くのか〜
しばらく山道歩くと集落が。ピカピカの素敵なトイレがある
しばらく山道歩くと集落が。ピカピカの素敵なトイレがある
また樹林帯に入る
また樹林帯に入る
で、一度また林道歩き。この先の登山道にまた入る
で、一度また林道歩き。この先の登山道にまた入る
聞く所によると結構、クマでるらしい
聞く所によると結構、クマでるらしい
ずーっと樹林帯だけど、ほんとにたまに眺望が。
ずーっと樹林帯だけど、ほんとにたまに眺望が。
で、また急登。基本コル無しのひたすら登り。
で、また急登。基本コル無しのひたすら登り。
そろそろ登りの疲れが。。。結構な急登。これがひたすら続く
そろそろ登りの疲れが。。。結構な急登。これがひたすら続く
せっかく何時間も登ってもまた容赦なく集落におりる
せっかく何時間も登ってもまた容赦なく集落におりる
山中に突如現れた避難小屋?山小屋。泊まりたい、
けどここで泊まると一泊延びるので後ろ髪引かれつつ先に進む
山中に突如現れた避難小屋?山小屋。泊まりたい、
けどここで泊まると一泊延びるので後ろ髪引かれつつ先に進む
そしてまた山中。水を溜める。けっこうこれが時間かかる
そしてまた山中。水を溜める。けっこうこれが時間かかる
ちょろちょろ。。。
ちょろちょろ。。。
この日にテントを張った伯母子岳山頂下。朝が爽やか〜。
貴重な眺望
この日にテントを張った伯母子岳山頂下。朝が爽やか〜。
貴重な眺望
崩落気味な箇所もあり。
崩落気味な箇所もあり。
コル無しの本当に登りのみ続く
コル無しの本当に登りのみ続く
屋久島っぽい雰囲気の木
屋久島っぽい雰囲気の木
世界遺産感のない地味〜な樹林帯の中、山中の住居跡の周辺は不思議な位、清涼な空気が流れているように感じた
世界遺産感のない地味〜な樹林帯の中、山中の住居跡の周辺は不思議な位、清涼な空気が流れているように感じた
革のくるみボタンは、本当に自然のデザインから出来てると実感
革のくるみボタンは、本当に自然のデザインから出来てると実感
急登終えたら果無集落。と、いっても民家は見渡すと2軒のみ。突如あらわれるまさかの水田。山の上によく作ったな〜
急登終えたら果無集落。と、いっても民家は見渡すと2軒のみ。突如あらわれるまさかの水田。山の上によく作ったな〜
池の中で鯉が巨大化。家もお花の手入れも素晴らしい。
ここの家主さんはとてもセンスの良い方で片付け上手とみた。
池の中で鯉が巨大化。家もお花の手入れも素晴らしい。
ここの家主さんはとてもセンスの良い方で片付け上手とみた。
素晴らしい眺望をありがとうございました。果てしなく遠い山の上の果無集落。ここまで来た甲斐があったと思える素晴らしい景色でした。
素晴らしい眺望をありがとうございました。果てしなく遠い山の上の果無集落。ここまで来た甲斐があったと思える素晴らしい景色でした。
三日目にやっと現れた新鮮なテーマ。最終日の楽しみは石仏を探しながら山道を歩く事。でも二人とも足が限界で探すのも苦痛になってくる
三日目にやっと現れた新鮮なテーマ。最終日の楽しみは石仏を探しながら山道を歩く事。でも二人とも足が限界で探すのも苦痛になってくる
ゆるい感じ。お気に入り。でも足が痛い。
ゆるい感じ。お気に入り。でも足が痛い。

感想

【備忘録的なひとりごとメモ(長い)】

■まずはルート選定
6月の休暇にどこへ行こうかと悩む。
最初は北アや南アを考えたけど、シーズン前のため縦走できるような登山バスがない。特に平日。
じゃあ八ヶ岳縦走…?と思ったら、こっちもバスがない。

じゃあ、どうせなら前から行きたかった熊野古道にしようか、と。
しかし熊野古道といっても多くのルートがある。どのルートを歩くか?

熊野古道の主なルートは、こんなカンジ。※wikiより
紀伊路(渡辺津-田辺)
小辺路(高野山-熊野三山、約70km)
中辺路(田辺-熊野三山)
大辺路(田辺-串本-熊野三山、約120km)
伊勢路(伊勢神宮-熊野三山、約160km)
※全体図 https://www.wakayama-kanko.or.jp/kataribe/02/guide_00.html

大辺路、中辺路はTHE・参詣道というカンジで熊野古道らしいかなと思ったが
国道などに吸収されている部分が大半であり細かいコースに分断されていて、
連続して歩ける距離は短いらしい。

ちなみに熊野古道の中で最も険阻なルートといわれる大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)は厳しすぎるので除外。5日間くらいかかるし、女人禁制区間あるし。
しかしヤマレコでけっこう記録があってびっくり。
行ってる人いるんだな、すごいなぁ…。

結局、山道かつルートを走破できる小辺路(こへち)にしようと決めて計画。
高野山から熊野を繋ぐというのもまさに巡礼という感じがしてよきかな。
どうせなら観光つけて熊野三山、伊勢神宮も…!と夢がふくらむ。

熊野古道は当初、mshibaさんと行こうと思っていたが残念ながら都合が合わず、単独で計画を立てていた。
ところがmshibaさんが予定を合わせてくれることになり、なんだかんだ2人山行へ。

観光することも考えると荷物を軽くしたかったので民宿泊も考えたが、
集落が限られているため3日行程ではやや計画が難しく、4日になってしまいそう。
mshibaさんがそれ以上休みが取れず、幕営とした。

■アクセス
東京からだととにかくアクセスが悪い。
高野山、熊野どちらでも5時間以上かかる。
開創1200年の高野山も観光したいし、宿坊にも泊まりたいし…ということで
熊野古道に入る前に宿坊で前泊することにして
夜行バスで大阪へ、そこから高野山へ向かう。

■高野山観光
開創1200年とはいえ、ご本尊の特別公開が終わっているからか観光客はまばら。
しかし到着が昼近くになったため(大阪で朝ご飯ゆったりしすぎた)
観光時間が足りなくなってしまった。。これ痛恨!
高野山は広い。駆け足で奥の院、壇上伽藍、大門、金剛峰寺を回る。
どうしても見たかった大門の金剛力士像に行ってたら金剛峰寺の拝観時間を過ぎており、もう入場できなかった。。無理言ってちょこっとだけ見せてもらう。
写経や阿字観もしたかったのに、、全くできず…。無念。
高野山はたっぷり時間を取って、1泊2日くらいで観光したほうがいいなと思った。

■熊野古道(小辺路)へ
□1日目:高野山〜水ヶ峰〜大股〜伯母子峠(幕営)
宿坊で朝の勤行に参加、朝食をいただいて出発。
小辺路の道は、樹林帯をひたすら歩くカンジ。
もともとが生活路として使われていたというだけあり、岩場とかはまったくない。
世界遺産ということで、道もよく整備されている。
歩くだけならハイキングという雰囲気です。
途中、1時間半ちょっとの車道歩きがあり、だるい。

荷物の重量は2人とも13〜4kg。
軽量化のために食事はすべてフリーズドライにした。
が、下山後の観光のためにサンダルや着替えなどを持っていた分が重かった。
それがなければ12kg程度で行けたと思う。

大股の集落から1時間弱登ると萱小屋につき、とても快適そうな幕営適地で
小屋内も素敵だったが、少しでも先に進んでおきたかったため、
伯母子峠まで足を伸ばし、幕営。

天気について、前日からとても寒く高野山で気温10度だった。
防寒着を買い足したが、それでも寒かった。
この小辺路1日目も寒く、ダウンを持ってこなかったことを心底後悔。。
いつもなら夏山でも確実にダウンは持って行くけど、
近畿、低山、6月…ということで暑い想定しかしていなかった。猛省。

シュラフにくるまりながら外で夕食をとり、テント内でも着込んで寝た。

□2日目:伯母子峠〜三浦峠〜西中バス亭〜十津川温泉(幕営)
予定より起床時間を遅らせたのがすべての間違いだったかもしれない。。
900m下り→600m登り→800m下りの後、舗装路2時間歩き。
登りの時点で足取りが重いことは実感していた。
この辺りでペースが激落ちしたと思う。
西中でバスに乗れば、舗装路歩き2時間をカットできることはわかっていたが
バスの時間にはとても間に合わなかった。。

足に疲労が溜まっているところに、登山靴で舗装路歩き2時間。これ地獄。
筋肉の疲れじゃなくってアスファルトからのダメージでとにかく足が痛い。
どんどんペースは落ちて、足を引きずるように歩いた。

ちなみに舗装路歩きがあることで、登山靴かアプローチシューズか悩んだが
自分は足首の捻挫癖があること、手持ちのアプローチシューズでは疲れやすいので
ハイカットの登山靴で行った。
mさんは逆に、ローカットのアプローチシューズ。
結果、どちらも足へのダメージが大きかった。。

お互い無口になる。頭の中を般若心経がぐるぐる回ってた。修行ですね。
たまにロックバージョンを思い浮かべて元気出した。いや、出なかった。無理。

ヨレヨレと歩いて、上湯川の河原に幕営。
前日と違って暑い暑い。虫は多いし、参った。グッピーなら死んじゃう寒暖差。

□3日目:十津川温泉〜果無峠〜八木尾バス亭〜熊野本宮大社
河川工事の人たちが来ないうちに…とびくびく起床。
mさんがビビりまくる吊り橋を渡り、
果無峠登山口の水場で補給し、出発。
集落で民家を通過する時に、ご主人とお話しする。
ここは日本の里100選になっている景観で、この民家も何度もテレビ放映されているそう。
お花や水場がとても素敵な古民家だった。

この後、観音堂へ向かう道で思い切り進路を間違える。
本来はUターンして30番観音石仏を通るべきところ、
道標を見落として(あるいは目には入ったが方向を誤認した)直進してしまった。
その先はやや荒れた山道で、この状態を見て気づくべきだったが
道自体は明瞭だったため、、そのまま進んでしまった…。。痛恨のミス。。
林道に出て道標もない状態に陥って「???これはおかしいぞ」となった。
しばらく周辺をウロウロしたものの、
「最初から間違えたのではないか」と結論づけて道を戻る。
ここで1時間以上ロスした…。心が折れそうになった。
気を取り直し、33観音像を数えながら観音堂、果無峠を通過。
前日の舗装路歩きで足にダメージを食らっている中、下りが実にツラかった。
雨も降ってきてメンタルも抉られる。
「苦行じゃん、修行だねこれ」と言いながら歩く。歩かないと終わらないもんね…

八木尾バス亭にて山道が終了し、舗装路歩きへ。
コースタイムだと45分だけど、1.5倍くらいかかってたんじゃなかろうか。。
途中、道の駅で休憩。ご飯食べて最後の英気を養う。
また、mさんは当日中の帰京を諦め、わたしと同じ民宿に泊まれるか電話で交渉。
1人部屋(に2人)で狭くても、ご飯はなくても、布団で寝れるだけで十分です!
って言ってて涙出そうになった。
幸せのハードル下がってるよね。それでいいのかい、ねぇ。

再び山道に入り、雨で滝のようになった石階段やたぷたぷの水溜りの道を歩いて
ようやく、どうにか、やっとこさ熊野本宮大社へ到着!!
もう疲労困憊。
魂抜けてしばしボーッとする。ゴールして「やったー」とかそういう気力もなし。
ライフは限りなくゼロに近かった。もはや戦闘不能。

我に返って、バス来ないし夕飯の時間もあるし、
宿までタクシーで行こうかねとなった。ら、タクシー会社の営業終わってた。
なん…だと…!?
タクシー会社が17時で営業終了だと…!?
ここで呆然。。宿まで歩いたら1時間半。車だと10分なのに…
教訓。旅行先で都会感覚ダメ、絶対。

途方に暮れて宿に電話すると、終バスがあるのでそれに乗ってきてと。
まだバスがあったことに心の底から安堵。
雨の中バス亭まで迎えにきてくれた女将さんに感謝。
びしょ濡れのわたしたちを玄関でタオルで拭いてくれた。
ご飯食べて、温泉で温まって、ほっとひといきついて、寝た。

■熊野三山、伊勢神宮観光
朝、帰京するmさんを見送って自分は観光へ。
熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社を回る。
交通の便が悪いので三山巡りの観光バスに申し込んだ。
それぞれ観光時間はそんなに長くなかったけど、まぁ必要十分かな、というカンジ。
特急で松阪へ移動し、松阪牛の焼肉で乾杯。旨かった、とろけた。

翌日は伊勢神宮へ。
今までと打って変わって人が多かった。ちょっと落ち着かなかったかな。
敷地が広くて緑が多く、雰囲気はとっても癒された。
ただ基本的に拝観ができないので、あまり見るものはなく…。
雰囲気を味わって帰った。

■総括
小辺路では3日間通して他の登山者には会わなかった。
集落の人によると、最近は歩く人が多くて集落の民宿はいつも満員らしいけれど。
タイミングの問題なのか、時期的(梅雨)な問題なのか…。
とにかくほぼ人には会わなかったので、孤独に浸りたい人にオススメです。

民宿泊で行くとなると、泊まれる場所(集落)が限られる、
そもそも宿の数が少ない、などの理由でかなりハードルが上がると思う。
幕営でなら、水場は豊富だし適地も多いので行きやすいかと。

舗装路歩きは自分的にはかなりツラかった。
面白くないし、足のダメージが大きい。
バスの運転手には「馬鹿正直に全部歩く人は少ないよ!みんなバスとかタクシー使ってイイトコ取りで歩いてるよ〜」って言われた。マジすか。。
はい、正直舗装路は歩く意味を全く見いだせなかったです。
乗れるならバス乗ってよいと思う。

登山とは色々と違って何だか苦行難行ってカンジだったけど、いい経験になった。
解脱しました。

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コメント

超ワロタ。
おつかれさまでした。ひしひしと伝わってきた。
足限界だね
2015/6/17 1:33
Re: 超ワロタ。
いやホント、外傷的な痛さで参ったよ〜!
まさに修行でした。。
2015/6/19 0:59
お疲れ様でした〜
数年前に、運転手さんの言う「イイトコ取り」で歩きました(^^;。
その時はそれで満足したのだけれど、レポ読んで、
「歩いた」ってことに意味があるんじゃないかしらと思いました。
今細切れに四国お遍路中なのだけれど、これもちゃんと歩くと数か月かかるらしい。

お疲れ様でした!
解脱して進化したhirotkちゃんに会えるのを楽しみにしてます。
2015/6/17 23:26
Re: お疲れ様でした〜
おお、歩いたことあるんだ!
全部歩いたことに意味が…あるのかな。「参加することに意義がある」オリンピック的なカンジかね…
確かに、変な自己満足感はあるけどね〜!

お遍路やってるんだね、すごい!あれは長期間かかりそうなイメージ…
幸せレベルが下がって煩悩を払ったわたしに、乞うご期待!w
2015/6/19 1:02
おつ〜。
ロングトレイル系に興味ありありなので、いつかあるいてみたいわ〜。なんか、田舎を人力踏破って、アルプス縦走とはまた違う苦労があるじゃない。
舗装路を歩く意味…むーん、メンタル面と達成感のためなのかな…
2015/6/18 9:47
Re: おつ〜。
うん、アルプス縦走とは全然違った。。
いちいち集落に下りるので、それなりに高低差があるから思ったよりハードだしね〜。
達成感はあるけど、、、、それよりも修行感の方が勝ってる(^-^;)
でもツラかった分、これはいい思い出になると思うー!
2015/6/19 1:04
プロフィール画像
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