塩地平
- GPS
- 13:33
- 距離
- 17.4km
- 登り
- 2,003m
- 下り
- 2,009m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
塩地平へはいくつかルートがあるようだが、今回はなるべくオリジナルルートをたどるようにした(シアン谷右岸尾根以降)。 シアン谷右岸尾根ー750m圏まで遡行したが、2つの小滝の乗越しがイヤらしかった。右岸にある赤テープの案内で容易に右岸尾根に乗り上がることができる。 川浦谷林道1020m圏までー川浦谷林道に入ってすぐの二又(ケルンあり)は右上すること。左が本来の道だったようだが先で崩壊しているもよう。 1020m圏から塩地平ー1020m圏のルンゼ状の小沢左岸をあるかなしかの踏み跡をひろいながら100mほど直上し左右の岩壁に行く手を阻まれてきた所で右岸に渡ると、岩壁の弱点にワイヤーが下がっていて慎重に乗り上がる。水平移動後明瞭なジグザグ道をたどれば塩地平の潰れ小屋が目に入ってくる。 小黒北東尾根ーヤブもなく上りやすい尾根(上部で多少の石楠花のヤブあり)。 檜尾根ー最下端は、中川林業林道から枝分かれした新しいブル道と伐採によりかなり荒れているので、行かれる方は要注意かと。 |
写真
感想
M師と日が延びたら行きましょうと懸案だった塩地平へ。
あまりいいウワサを聞かない川浦谷の奥は「一般登山者にとっては、自らの意思で行くところではなく、意思に反して引きずり込まれてしまう場所」「小黒辺りから迷って谷へ下りてしまった場合は(中略)、登山地図の破線路レベルで迷う人が谷を脱出するのは極めて難しい」魔境らしい。
川浦谷林道に入るにはいくつかアプローチがあるようだが、今回は秩父橋から川浦谷、シアン谷を遡行し、750m圏からシアン谷右岸尾根に乗り上がり川浦谷林道に出るというもの。
西武秩父駅でM師をピックアップし、秩父林道へ。
途中ワラビ採りをしながら林道ゲートの100mほど手前に駐車。
造林小屋の辺りは新しく伐採された木が大量に積み上げられていて、この辺りの林業の再開を知る。
秩父橋から遡行開始。
シアン谷出合で沢靴に履き替える。
シアン谷は苔むした岩が谷を覆い趣のある沢である。
2カ所小滝越えに難儀したが、沢歩きに慣れない人には手前からシアン谷右岸尾根に乗り上がるルンゼを利用した方が良いかもしれない(ただしルンゼルートも急で悪いらしいが)。
750m圏から赤テープに導かれシアン谷右岸尾根に乗れば容易に川浦谷林道に届く。
せっかくなので下流方面へ進むと、シアン谷を渡る朽ちた木橋とかなり大きな潰れ小屋が現れる。
この辺りは原全教の本にある「水ッ場(ミズッパ)」という場所らしい。
なおも進むと沢の手前でおそらく橋を吊っていたであろうワイヤーが幾本も垂れ下がった場所に出た。
対岸には石積み道がはっきり見えるが、この先へ進むには古びたワイヤーをつかみながら切れ落ちたガケ沿いのわずかな踏み跡をたどるしかないので断念。
来た道を戻り先へ進むと崩れたケルンのある二又に出会う。
ここはwarutepoさんの記録に従い右上すると大岩の裾を行くが、これで正解とのこと。
小黒ノ沢に着くと片側だけ残った橋脚と大カツラがお出迎え。
沢に大カツラはよく見る景色。
940m圏で林道と谷が90度屈曲する手前に谷へ下りていく明瞭な山道がある。
おそらく川浦谷を渡り立橋尾根を越えて烏帽子谷へつながる道と思われるが、立橋尾根の川浦谷側は急峻な斜面で上り下りともかなり大変なのではないだろうか。
その先、2本目のルンゼ状の小沢の左岸を約100m直上するが、くずれやすい急斜面にくわえ踏み跡もわずかでなかなかシンドイ。
右岸へ渡るらしい踏み跡が見つからず、どこから右岸の大岩壁を越えるのか不安に思っていたところ、左岸の道が岩で行き詰まった場所から右岸へ渡ると、唯一岩壁が切れ込んだ弱点が見えそこに2本のワイヤーが下がっている。
Takeshi1108さんの記録で見た写真通りで間違いないと確信。
朽ちた木橋がうち捨てられていたので、それを固定するワイヤーだったのだろうか。
しかしよくもこんなところに林道を開削、通したものである。
先人たちの智恵と努力に脱帽する。
ここを慎重に過ぎればしっかりした踏み跡が続き、尾根をジグザグに上り傾斜が緩んでくると木々の間にトタン小屋が見えてきた!
ここが秩父レジェンドたちが再訪してしまうという魔境塩地平か。
ポッカリ開けた平地にある大きなトタン小屋は屋根が落ち風雨にさらされてはいるが潰れてはおらず、辺りの新緑に囲まれたのどかな景色に違和感を感じさせるシュールな光景である。
電気配線が残っているのは、この山奥で作業するには泊まりがけが必要だったからであろう。
やっとたどり着いた場所がったが、この魔境から脱出するにはあまりノンビリしていられない。
腰を上げすぐ横の小黒北東尾根に取り付く。
ヤブもなく歩きやすいがここまでで疲れた体にはキツイ上りが1時間ほど続く。
1600m圏で小黒山頂を巻き右の熊倉山主稜線に抜ける踏み跡に入る。
あとは語るもお恥ずかしいので省略。
とにかく無事下山しました。
今回の山行にあたり、S・Tom氏、坂井勝生氏、Takeshi1108さん、warutepoさん、machagonさんの記録を大変参考にさせていただきました。ありがとうございました。
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