富士山
- GPS
- 10:18
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,953m
- 下り
- 1,950m
コースタイム
- 山行
- 9:07
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 10:19
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪の状態は時々刻々と変化する。 |
装備
個人装備 |
アウター手袋
予備手袋
防寒着
バラクラバ
着替え
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
サングラス
ツェルト
ナイフ
カメラ
|
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感想
既に雪がないシーズン。
残りはここしかないと毎度の富士山にやってきた。
富士山でも一番雪のありそうな須走からスタート。
当初の予定よりスタートが遅くなり、それが後々影響する。
まずはシートラでブル道を進み、2550辺りでブーツに履き替えて長靴をデポし、そのまま担ぎとシールで進むかは個人別に選択して進む。自分は荷を軽くして進みたいため、2800辺りからシールで進む。
この時点では雪は緩んでおり、お鉢まで全く問題なかった。
お鉢まで出て、余裕があったらお釜滑走もありだったが、スタート時間が遅く、東面の雪が硬くなるのを恐れて剣ヶ峰まで行ってピストンで戻る。
須走山頂からドロップする時間が14時を過ぎ、ヤバそうな感じ。
やはりメンバー一人が少し滑落したが事なきを得た。
風の影響か一気に硬くなり、滑り終えるまで同様であった。
滑り自体はあまり楽しめなかったが、これも山スキー。
これが板納めになるかは分からないが、今シーズンも富士山を滑れたことに感謝。
滑落やらかしました。
不可避の要素はなく、完全に自分のミスでした。
GPSログに残っていますが、山頂から滑走開始直後に板外れにより転倒→滑落。
幸いなことに、単純滑落で露岩ヒットなし、軽度打撲とパンツが破れただけのダメージでしたが、運が良かっただけです。
斜度、雪の固さからしてアカンやつでした。
仲間の助けもあり、大事至らず下山出来ました。
助けていただいた仲間に感謝しています。
以下、反省の意味で仲間内に報告した内容を転載しますので、どなたかの参考になれば。
以下、引用(一部個人名を書き換えています。)
滑落発生状況
午後2時半頃、須走頂上より滑走開始。
エントリーはktn92さんの前、他のメンバーの後。
ドロップポイントにパーティーメンバー以外の方が一名居て、動向を気にしていた。
その方がドロップしたの後に自分も続いた。
雪面が固くなりつつあると判断し、露岩を避けてライン取りすべく、右を谷に少し木葉でエントリー。
先行がターンした、平に開けたスペースを狙い進行。
スペースが狭いこともあり、コンパクトに板の向きを変えるべく、右方向へジャンプターンした。
思いの外、雪面が固く、エッジが流れたので、グリップを得ようと強く荷重したところ、ビンディング解放。
左右同時に近い状態で解放した。
実際は片方が解放し、転倒の衝撃で他方が解放したかもしれない。
右を下にした姿勢で転倒し、滑落が始まった。
滑落時に取った行動
即座に左脚を大きく振り、慣性力で腹這い姿勢にした。
両ウィペットを立てるが、先の平な部分しか刺さらない。
勢い着けて再度立てるが刺さらない。
荷重集中必要と判断し、左のみ立てたら三角板まで刺さったが、ウィペットのブレードが雪面を切り裂き、滑落止まらない。
その直後、雪面の固い塊?に弾かれウィペット抜ける。
再び左側のみ三角板まで打ち込み、刺さったので、続いて右も打ち込んだら滑落停止した。
この間、自分感覚では3〜5秒、距離10〜15m程度と感じていたが、下山後にGPSログを確認したら、標高差35〜40m、距離60〜70mほど滑落していたようだ。
滑落を目撃していたパーティーメンバーのコメントからも、それが実際であったと思われる。
滑落時に留意したこと
滑落時の姿勢は腹這いになった後、膝と腹で接雪し、膝下は挙げて引っ掛けからの回転を避けた。
また、顎を挙げていた。
これは、ギャップ乗り越えした際にボクシングで言うところのアッパーを受けないようにする目的だった。
ウィペット打ち込みの位置は脇の下、所謂「小さく前習え」の位置、打ち込む時にシャチホコの姿勢になるようなイメージの荷重を掛けた。
その他、副次的要素
滑落停止した時を後に思い出したが、外れた板は片方はリーシュも外れ、100mほど下で止まった。
一方はリーシュ外れず、身体の下にあった。
滑走面が接雪していて、その上に身体が乗っていたので一層滑り、加速していたようだ。
滑落開始直後は雪面固く、ウィペットが刺さらず停止しなかった。
あの時、パニックを起こして「止まれ!止まれ!」と、ガリガリといつまでも引きずっていたら停止しなかったと思う。
何度も打ち込み動作を繰り返し、三角板まで入ったら、そこで荷重としたのが功を奏した。
原因要因
・斜面の状態を良く観察しないまま、一回目のターンから雑にジャンプターンした。
・ザラメでしょ?と決めつけがあり、センター107の板を使用した。
・天気予報から、午後2時頃まで雪は固くならないと判断し、山頂付近の滞在時間が長くなっていた。実際は想定外に早い時刻に固くなった。
・賛否あるだろうが、トゥーピースロックすべきだったかもしれない。
・今シーズンは該当の板、ラインのベーコンを多用し、慣れてきていて扱いきれると過信していた。
・過去の経験値で40度くらいまでの斜面、ある程度、固い斜面は滑れる過信があった。
振り返れば、それらのシビア要素のある滑走は、自分が最も信頼しているショート板の使用が大半で、ラインのベーコンは自分のベスト板ではなかった。
反省 今後の為に
・どんな斜面でも、エントリーから数ターンは様子見で丁寧に。
・当日に想定される状況は、悪い方向に幅を見て、シビア局面になっても対応できるマージンを持つ。
・他の滑走者を良く観察し、姿勢や滑走音、スプレーなどから、状況をイメージする。
・転倒、滑落などしないことが大前提だが、滑走斜面が、仮に転倒したら停めれる雪面なのかをイメージし、停めれないと判断したならば、停めれる雪面になるまでは横滑りなどで凌ぐことも必要。
・道具の選定や、ターンの方法などを自分の思いや都合で決めない。
適した道具、適したメソッドは状況が決めてくるので、自分がそれに合わせていく。
最後に
今回の滑落は、自己の慢心から起きたことで、反省しています。
不幸中の幸いで、大した怪我もなく下山できていますが、それは山行を共にしたパーティーメンバーの支えがあってのことです。
皆さん、ありがとうございました。
また、楽しいはずの山行を台無しにしたこと、お詫びいたします。
私事ですが、今回はじめてシビアな滑落を経験しました。
かしこまっての滑落停止訓練の経験は無いのですが(実践での経験値の蓄積は多数)、今回滑落停止できたのは、亡き父から教えを受け、訓練ではないシビアな滑落の現実を(一応、頭では)理解していたからかと思います。
どうやら、父は「まだ来んな。」と言っているようなので、今後も安全登山を心掛けることにします。
今回の私のミスが、皆さんの今後の安全登山の一助となれば、と纏めました。
今回は上までシートラで腸腰筋トレーニング🤣
下りはスキー!今年はアルペン!どんなシチュエーションであってもスキーは楽しい♪
コメント
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無事で何よりです!
またどこか山で。
やらかしましたわぁ‥ウィペット何度も弾かれて、最悪を覚悟しましたよ。
停止後、ダメージ大して無いと判断しましたが、中一日過ぎたら身体のあちこち激痛で、今日の仕事は拷問でした。
また、どこかの山でお会いしましょう。
もっちーさんのレスで大事ないようにも思いましたが、数日後に色々出てくることもありますので。
何はともあれ、大事にならずなによりです。
カチカチ斜面など事前に分かった時は、ビンディングをロックしようか迷って、ケースバイケースにはしていますが、今回のレコを読む限り、今までよりロックする機会が増えそうです。板が外れると、頭が下になりやすくもなりますし、停止し難い状況となるのは間違いなさそうですから。ただ、足がよじれて骨折ということもありそうなので、ちょっと悩むところではありますけど。
とりあえず元気なお姿で再開できそうなので良かったです。
板外れは間違いなく、私の判断ミスです。
気持ちが雑になっていて、安易な判断、行動をした結果ですね。
しかしまぁ、停まって良かったですよ。
野馳にデータ解析しましたが、最大の加速度は5Km/秒で最大速度28km/hでした。
つまり、ブレーキ行動があと2秒ほど遅れていたら、時速40km/h位まで加速してたかも?
これは腕の力だけで停めれると思えない‥😅
ダメージの方は、月曜日がMAX痛かったですね。
一日遅れて痛みが出るあたり、歳を感じますw
でも、明日にはジョグできそうな位の回復具合。
来期に向けて夏の間もトレーニング頑張ります。
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