甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳 台風一過の晴天を期待して
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 2,393m
- 下り
- 2,393m
コースタイム
- 山行
- 6:45
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 8:30
- 山行
- 5:55
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 7:10
天候 | 7/19 晴れ→曇り→雨→曇り 7/20 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
(3連休の中日のためか、3:10の到着で第7駐車場でした) 芦安駐車場⇔広河原 1,130円/人 広河原⇔北沢峠 750円/人 |
コース状況/ 危険箇所等 |
駒津峰〜甲斐駒ケ岳にある直登コースは、雨天時等は控えた方が無難でしょう |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
海の日の三連休。本当は北アルプスの予定でした。
しかし台風の影響で土曜日は全国的に天気が悪く、日月はかろうじて南アルプスなら晴れそう!とういうことで、急遽甲斐駒ケ岳&仙丈ケ岳に決定。
バス停からテント場が近いのが嬉しいですね♪
広河原行きのバス停がある芦安駐車場には3時過ぎに到着。
けれど駐車場はこの時点で満車に近く、下のほうへ下のほうへ誘導され、なんとか第7駐車場に停めることができました。
私たちが駐車スペースを探している間にも、みなさんヘッドライトをつけてバス停へ向かっています。
「ちょっと仮眠したい。」というkenboさんを「始発に乗れなくなっちゃうよ!」説得して、私たちも急いでバス停へ。
案の定、バス停には列が出来始めていて、チケットを買っている間にもどんどん列は伸びていきました。
私たちはなんとか始発の臨時バスに乗ることができましたが、始発に乗れなかった人たちはこれからバスが広河原へ行って帰ってくるまで待たなければならなかったのでしょうか?
一応乗り合いタクシーも出ていましたが台数が多くないようでした。
1時間ほど満員のバスに揺られて広河原へ到着。
乗客のほとんどは北岳に向かう人たちのようで、北沢峠行きのバスにはスムーズに乗ることができました。
北沢峠へ到着し、テント場のある長衛小屋までは10分ほど。
テント場は前日泊の人も居るので、便利そうなところはほぼ埋まっていて、平らなところは一番下の段の川原のところしか空いていない状態。
雨が降って増水しないことを祈りつつテント設営。
今日は午後から天気が崩れるとのことだったので、さっさと甲斐駒ケ岳へ出発します。
最初は涼しい沢沿いの道をテクテクを歩き、程なく仙水小屋に到着。
ここでは休憩せずに先へ進むと、樹林帯を抜けた所でいきなり荒々しい岩の道が登場。
しばらく岩岩の道を登っていくと見晴らしの良い仙水峠です。
ここからは今日昇登る甲斐駒ケ岳と明日登る仙丈ケ岳がキレイに見えました。(思えばここが本日最初で最後の展望スポットでした・・・)
ここから先は急登になって、ぐんぐん標高を上げていきます。
暑さにぐったりしながら登り終えて駒津峰に到着すると、空はいや〜な感じに曇ってきて山頂はガスの中・・・。
「山頂の景色は期待できないな・・・」と思いつつ先へ進みます。
直登と巻道の分岐では、岩稜帯の練習がしたいので直答コースへ。鎖もはしごもない岩場をガシガシと登っていきます。
しかししばらく岩と格闘しながら山頂を目指していると、山頂目前と言う所でついに雨が降り出してしまいました!
さらに風も強くなってきて、立ち止まっていると身体がどんどん冷えていきます。
山頂到着の喜びもそこそこに、写真を撮ってすぐに下山することに。
帰りは直登コースを下る予定でしたが、雨と風で危ないので巻き道コースを選択しました。
意外と下りやすい砂の斜面を一気に下ります。すると直登コースとの分岐の手前で行列が出来ていました。
道が狭く急な岩場のため通過に時間が掛かるのと、これから登ってくる人たちとのすれ違いとで渋滞が発生していたのです。
そんなこんなで、雨と風の中しばらく立ち往生。
やっと駒津峰に着くと、雨が少し弱まってきました。
それでも風が強くとても休憩できる状態ではなかったので、さらに先へ進みます。
段々と高度を下げて何度か登り返し双児山へ。ここでやっと落ち着いて昼食を食べることができました。
ここから樹林帯をくねくねと下り、長衛小屋に到着する頃には雨は完全に上がっていましたが、足元は泥でどろどろ、全身雨でずぶ濡れの濡れねずみ状態。
久々の悪天候の山行となりました。
次の日は帰りのバスのことも考えて早朝出発することに。
しかし、朝4:30に出る予定がトイレ渋滞で結局5:00出発になってしまいました。
恐るべし3連休!
なんとか12時までに下山したいkenboさんは最初から超特急で進んで行きます。
加えて仙丈ケ岳登山口から5合目まではかなりの急登。
かなりのスパルタぶりについ「ペースが速い!」と訴えると、「こんなところ(5合目)でヘタレるな!」と怒られました(泣)
でもやっぱりハイペースだったらしく、予定より1時間以上早く頂上に到着。
ここもやっぱり大渋滞でしたが、富士山や北岳、昨日登った甲斐駒ケ岳、眼下に広がるカール地形の美しさなど、素晴らしい景色を楽しむことができました。
いつまでも見ていたい絶景ですが、後からぞくぞくと団体さんが到着するので、記念写真を撮って仙丈小屋へ下ることにします。
風の強かった山頂とは打って変わって穏やかな道を下っていき、お花畑を楽しみながら仙丈小屋へ。
仙丈小屋から馬ノ背ヒュッテへ下る途中の水場で、冷たい南アルプスの天然水を補
給しました。
馬ノ背ヒュッテからは沢沿いの道を少し進んで、登ってきた5合目まで戻るコースを歩く予定でしたが、どこで間違ったのか大平山荘まで下りてしまうというアクシデントもあり。
それでもなんとか予定時間内に北沢峠へ戻ることが出来ました。
長衛小屋でテントを撤収して北沢峠に戻ると、ちょうど臨時のバス発車するところでした。
補助席でしたが乗車してすぐに発車したのでラッキー♪
広河原からのバスは北岳組と合流するので案の定大混雑。芦安駐車場までの1時間ほどの道のりを立って乗車するという苦行を強いられました・・・
最後の最後で疲れましたが、なんとか無事芦安まで戻ってくることが出来て一安心。
それにしても始終、人ごみと渋滞に翻弄される2日間でした。
三連休の人気の山を甘く見ていましたね。「みんな山が好きだね〜」と自分のことは棚に上げてしみじみ思いました。
でも、荒々しい岩の山「甲斐駒ケ岳」と、美しいカールと稜線歩きを楽しめる南アルプスの女王「仙丈ケ岳」。
それぞれ登り甲斐があり、変化に富んだ道と素晴らしい景色がある・・・人気があるのは納得ですね!
今回は甲斐駒ケ岳が残念ながらガスで真っ白だったので、天気の良い日にもう一度チャレンジしてみたいですね。
・・・もう少し人の少ない時期に(笑)
海の日3連休は、北アルプスを計画していました。しかし、日本海側は台風11号の影響が残りそう。そこで、北アルプスを諦めて慌てて計画し直して、日・月曜日の天気が良さそうな南アルプスに急遽変更したのでした。
7/19
7/18の午後には天気が回復しそうだったので、3連休の混雑ぶりを考慮して、昼前に出発して夕方前にはテント場に到着することも考えましたが、体調が優れなかったこともあり、休養に充てました。このため、7/19は芦安駐車場の始発のバス、運が良ければ乗り合いタクシーに間に合いたい。少し早めに自宅を出て、駐車場で仮眠しよう。
芦安駐車場に3時過ぎに到着すると、バス停付近の駐車場はズラッと車が停められていて空いていません。各駐車場で空きを探し回り、第7駐車場に停めることができました。この間にも車が次々とやってくるので、昨年の穂高駐車場のことを思い出し、仮眠どころではなく、急いで準備をしてバス停に向かいます。
バス停では、既に乗り合いタクシーは定員オーバー、バス乗り場にも列ができ始めていました。バスの発車時間が近づくと、車で待機していた方々が続々と集まってきますが、「これから並ばれる方は、始発バスに乗車できるかどうかわかりません」というアナウンスが…。早めに並んで良かった。
臨時バスが用意され、3台目のバスに乗車して広河原に向かいます。広河原に到着すると、殆どの方が北岳方面に進まれ、北沢峠方面のバスへの乗り換えはスムーズに済みました。
バスの中で「昨日は午後から350人くらいを運んだから大変だったよ」と運転手がポロリ。ここで、駐車場の混雑ぶりを理解するとともに、テント場が非常に気になります。北沢峠に到着と同時に急いで長衛小屋に向かうと、テント場はほぼ埋っていていました。ガッカリしている暇はなく、速やかに受付を済ませて場所を探して奥へ奥へと進み、本来はNGであろう川の近くに何とか設営できました。大雨が降らないことを祈るばかりです。
15時くらいから天気が怪しくなりそうなので、早めに山頂に着くことを目指して出発しました。
最初は沢沿いを歩きます。岩だらけのイメージである北とは異なり、苔むしていて緑が多い南らしい雰囲気を楽しみながら歩いていると、仙水小屋に到着。道沿いに水場がありますが、水をいただく際はひと声かける必要があるみたいです。
樹林帯を抜けると、いきなり岩々してきます。仙水峠では、振り返ると仙丈ヶ岳が綺麗に見え、登っている人影が確認できます。これから登る岩肌のような甲斐駒ヶ岳と明日登るのかとワクワクしつつも、嫌な色をした雲が仙丈ヶ岳方面からこちらに向かってくるので、嫌な予感がします。天気が崩れるのは早まりそうだな。
仙水峠から先は、急登になります。風があまり吹いていなく、汗をかきながら登り終えて駒津峰に到着する頃には、曇り空になってしまいました。直登と巻道の分岐では、岩稜帯の練習がしたい。幸い、kazuruさんも先週の西穂高岳で少し慣れたようで、事前の意志確認ではOKだったので、迷わず直登を選択。
ガスが発生してきてしまい、岩をよじ登っていると、巻道の方から「コラッ!登らせろっ!登りが優先だろうがっ!」と怒鳴り声が聞こえてきました。ガスのせいで何も見えませんが、何が起きているのだろう?
一部に滑りやすい岩もあり、慎重に進んでもうすぐ山頂という所でパラパラと雨が降り始めました。天気予報よりも雨の降り始めが早まったか…。徐々に風が強まり始める中、甲斐駒ヶ岳山頂に到着。写真渋滞を終え、本当はここで昼食の予定でしたが、雨が強くなってきたので、のんびりすることなく「台風一過って何だったの?」と少し悲しい気持ちで下山を開始します。岩が滑ると危ないので、巻道を選択しました。
砂のような斜面を一気に下り、直登との分岐の真下で大渋滞が発生していました。こちらからでは若干登りにくい上に、すれ違いもあって中々進みません。先程の怒鳴り声はここが原因だったのかな?
駒津峰に着く頃には雨が弱まりましたが、風があるのでもう少し進んでから昼食にすることに。雨は上がれど中々適当な広さを確保できる場所がなく、結局双児山で昼食となりました。
ここから北沢峠までの下りは、足元が悪く、泥跳ねが凄かったです。北沢峠に到着すると靴は泥だらけ、靴下にも泥が跳ねていて、スパッツを着用しなかったことを後悔しました。
長衛小屋で缶ビールを買ってテント場に戻ると、今日撤収された場所には勿論設営されており、テントの数はさらに増えていました。もう殆ど設営は不可能であるのに、それでも受付を終了しないので、この後に到着された方々は途方に暮れていました。寝返りをうつとテントがひっくり返りそうな場所や、張り網は川の中というような場所に強引に設営していました。
さすが3連休。明日は無事にバスに乗車できるかどうか。広河原方面のバスの時間は13時代の次は16時代まで無いため、周りからは「早目に出発しても13時代に間に合うかどうか。16時代のバスにするか」との声が聞こえてきました。
皆考えることは同じだな…。明日は天気予報通りに晴れることを祈りつつ、早目に就寝しました。
7/20
4:30に出発することを目指しましたが、トイレ渋滞等で5:00になってしまいました。この間にも続々と出発しており、途中で渋滞が予想されます。12時までに下山することを目標にして、私たちも出発です。
仙丈ヶ岳の登山道は、いきなり急登になります。早い時間なので、まだ涼しいのが救いでした。汗をかきながらも呼吸を整え、一定のペースで進みます。でも、kazuruさんのペースが落ちてきて、かなり辛そう。5合目に到着したときに「頑張ってください」と励ますと、「歩くのが早い!」と怒られてしまいました。
結構登った感があっても、まだ5合目。先は長いなぁと思いましたが、すぐに開けてきて6合目に到着。やっと気持ち良く歩くことができます。このせいか、小仙丈ヶ岳にもすぐに到着。小仙丈沢カールが綺麗に見え、ワクワクしてきます。でも、冷たい風がビュービュー吹いていて、立ち止まるとどんどん身体が冷えていくので先に進みます。
山頂までは2箇所下りにくい場所があり、団体さんで渋滞していましたが、道を譲っていただきました。ここ以外は、昨日の悪天候分を取り戻すかのように楽しく歩くことができ、ルンルン気分で山頂に到着。
昨年の鳳凰三山から見えた、南アルプスの女王様。久しぶりの3,000m級。やはり気持ちが良いですね。相変わらず冷たい風が吹いていましたが、本格的に晴れてきたこともあり、山頂をクルクルと周回しながら360℃のパノラマを楽しみました。素敵な稜線の向こう側に見える大仙丈ヶ岳。数人の方が歩いているのが見えました。いつかあちら方面も歩いてみたい。
予定よりも1時間程度早く到着できたので、13時代のバスには余裕で間に合いそう。先ほど道を譲っていただいた団体さんが近づいてきたこともあり、下山開始です。
藪沢カールを眺めながら歩き、仙丈小屋に到着。3,000m超えの山のバッジを買うことにしているので、長衛小屋でも売っていましたが、せっかくだからここで購入しました。
ハイマツに囲まれた細い道を通過して馬ノ背ヒュッテに到着。外で作業をされている小屋番さんが、施設を利用せずに通過するだけの登山者に対しても進んで挨拶している姿を見て、微笑ましくなりました。
馬ノ背ヒュッテから少し下って沢にぶつかる場所が分岐点。大滝頭まで進んで、登ってきた道を下ろう…。数人の方が登ってきているので、そちら方面に進みます。
しばらくは、甲斐駒ヶ岳を正面にして沢沿いに歩きます。一部にロープが設置されていたりと、変化のある歩きを楽しめます。ここでもルンルン気分でしたが、コースタイム的には35分で沢の向こう側にある大滝頭に到着予定なのに、50分歩いてもまだ沢を渡っていない。それ以前に、馬ノ背ヒュッテからそんなに遠くはないであろう仙丈藪沢小屋にも到着していない。おかしいな?
私が地図を確認していると、kazuruさんが「もしかして大平山荘に向かっていない?さっきの分岐で下の方に行く道があったような…」と仰る。「大平山荘経由だと10〜20分余計に時間がかかるみたいですが、仙丈ヶ岳までで1時間稼げましたし、今更引き返したくないので、ここまま進みましょう」
途中で鋸岳を楽しんだりしながら、少し急な坂を下り、大平山荘に到着。中に入らずに通過してしまったので、名物おばあさんの竹沢さん(南アルプスNETより)にお会いすることはできませんでした。
ここから10分程度登り返して、少し林道を歩いて北沢峠に到着。11時代の広河原方面のバスにはかなり行列ができていました。でも、テントを撤収する必要があるため、このバスには乗ることができません。念のため、受付で確認してみると、臨時便が出ているとのことだったので、先に乗車券を購入しておきました。
長衛小屋でテントを撤収して北沢峠に戻ると、バスが1台停まっていました。既に多くの方が乗り込んでいて、空きがあるかな?と乗車口に行くと、私たちが最後で満員となりすぐに発車。ラッキーでした。
広河原では、北岳組と合流するので大混雑。係員もいっぱいいっぱいで、誤報が飛び交い、乗客は混乱していました。3連休の最終日だから仕方がありません。ここでも立ち乗りではありましたが待つことなくバスに乗車でき、芦安に戻ったのでした。
甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳は、ともに登り応えのある山でした。今度登る際は、縦走を視野に入れて検討してみようと思います。
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