中ア・宝剣岳〜木曽駒ヶ岳〜将棋棊山〜滝ノ谷下降


- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,619m
- 下り
- 2,463m
コースタイム
5/19;起床(330)将棊頭山(430)下降開始地点(515)林道(815-35)駐車場(1130)帰宅(1555)
天候 | 晴/曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
装備
備考 | 無人小屋をアテにしてテントは携行せず。ロープも携行せず。 |
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感想
二週連続して将棊頭山に立った。その訳は|罐∨棉瑤魯蹇璽廛ΕДけ悗ら離れて静かで、西駒山荘の冬季小屋が解放されている上に一人泊まりができそうだったこと∪莉気論賛Δ糧(いしぶみ)に手を合わせることができなかったからE賁未琉棒滝の沢【滝ノ谷】の源頭が穏やかで興味を惹いたから。宝剣から将棊頭山に至る穏やかな尾根をのんびり歩いてもみたかった。
5/18(土)下道で駒ケ根まで。無料駐車場に置き、2200円で千畳敷まで。先週同様にスパイク地下足袋で八丁坂のカール状雪渓を登る。乗越浄土から宝剣岳、そして木曽駒ヶ岳へ。将棊頭山までの穏やかな稜線を、カップルを追い抜かないようゆ〜っくり歩いた。西駒山荘は意外にも三組の宿泊者があり、16時には既に就寝中のカップルアリ。これでは泊まれない、山にまで来てお隣さんを気にして生活するなんて私にはできない。小屋を当てにしてテントを持ってこなかった、これで私の外寝んねが決定。小屋の軒を借り、標高2690mでのゴロ寝を敢行する。意外にも寒くはなかった。
5/19(日) 将棊頭山頂で日の出を待つも、生憎の雲でボンヤリとした朝を迎えた。煙草を巻いて供えて再度、聖職の碑に手を合わせた。さあ、今回のメインである滝ノ谷の下降に入る。源頭で早や這松に突っ込むシーンあり、緩傾斜部を雪に乗って通るには二週ほど遅かった感がある。雪割れも早く、水線通しに歩くには灌木が些か煩い。しかし、標高2300m辺りまでの穏やかな雰囲気は悪くない。周囲の雪解け水を集めたせせらぎの音に耳を傾け、米山さんが同行していたらこの素晴らしい空間を何と表現しただろうかと思った。それを上手く伝えられないことがもどかしい。ただ、沢歩きとしては快適とは言えず、両岸のコメツガシラビソの林内の雪を拾って下降してゆく。標高2270mの、向きと傾斜が変わる辺りから沢らしくなっていよいよ滝が現れ始める。二三あった2150mまでの滝は序の口で、2120m支流周辺から高捲きが悪くなっていく。2100mの15m滝の左岸捲きでホッと一息付けたが以降、益々悪い。2050mからは手の施しようもなく、大きそうな滝の落ち口までギリギリ接近して左岸を捲く、という繰り返しになる。今回もロープの類は一切携行していないため、滑ったらアウトのシーンでは極めて慎重に藪を掴んで横這っていく。花崗岩の滝の、小さくは捲かせてくれない例の高捲きである。沢を登り始めて35年、高捲きにだけは自信があるので泣きこそ入らないがシリアス度はかなり高い。最後の伊勢滝周辺もドカンと捲いて林道へ降り立った際には、久しく感じてこなかった捲きのあまりの充実に巻いて呑んだ煙草と湧水とが美味かった。伊勢滝より上流の黒川左岸は、その右岸とは対照的にやけに傾斜が強く表記されている。伊勢滝はその強傾斜の花崗岩岩盤を割るように垂れた連瀑帯だった。木曽駒ヶ岳を源として広い集水域を持つ浸食の早い黒川と、広くはないが緩傾斜源流部を有する滝ノ谷の浸食の度合いの違いが生んだ今回のゴルジュ状連瀑帯だと想像した。長〜い林道をツッタカ歩いて菅の台まで3時間、この長いアプローチを厭わず今回の滝ノ谷に取り付こうとする沢登り源流マンはまず現れまい。昭和四十年代には登られているはずだが、これほど多くの人達に登られていいる中アにも未だ知られざる空間は残されていた。
雪の付いたただの夏道歩きも楽しいけれど、不確定な要素を一つでも含めて山に登るとこんなにも充実の度が高まる、それが良く判った今回だった。手応えのある山行と成せて満足した。
※本山行から降りてくるまで「滝ノ谷」のことは知らずにいた。帰宅して登山大系を開いて掲載項と名称があることを恥ずかしながら知った次第。
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