五龍岳・唐松岳 (登り:遠見尾根、下り八方尾根)
- GPS
- 10:33
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 1,970m
- 下り
- 1,750m
コースタイム
- 山行
- 4:41
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 6:13
- 山行
- 3:43
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 4:10
リフト終点7:55-8:54小遠見山-9:54大遠見山-11:51五竜山荘-(休憩とテント設営)-13:17五龍岳山頂-14:12五竜山荘
8月1日(土)
4:15五竜山荘-6:00唐松山荘-6:19唐松岳山頂-6:43唐松山荘発-8:25リフト乗り場
天候 | 2日間とも概ね標高2000m以下は曇りで湿度高くほぼ無風。それより上はほぼ快晴で昼間は暑いくらいだが、夕方か早朝にかけては相応に気温が下がるため寒いくらいに。風は稜線では微風・無風。稜線は歩いていればちょうど良い程度の温度だったが、遠見尾根も八方尾根も好天に恵まれたため、どちらも大変に暑かった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
・五竜スキー場と八方尾根スキー場のゴンドラやリフト利用。五竜では2本乗り、八方尾根では3本乗る。 ・7月8月の期間限定で運行されている「花三昧」バス利用。旅行者や登山客にとって利用価値が高い。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・全般的に登山者はたいへん多く、場合によってはすれ違いに時間がかかることも。 ・遠見尾根経由五龍山荘:始めは樹林帯歩きが続くが尾根上なので天気が良ければ展望は得られるはず。1箇所登山道が崩壊していて道が付け替えられていた。危険箇所は特に見られないが、白岳へ上がる登りは結構急登できつい。ここまで余力を残して登らないと先に進めなくなる。 ・五龍山荘と五龍岳の往復:始めはトラバース気味に標高を上げるだけだが、途中からは岩がちな登山道を両手も使って登るようになる。鎖も設置されていたが、なくても何とかなるレベル。山頂はあまり広くない。 ・五竜山荘から唐松山荘経由唐松岳:だらだらと2300m付近まで標高が下がる。特に難しくはないが、一旦下がったあと唐松方面へ向けての登り返しがある。とは言え300m程度なので南アなどに比べれば楽。 ・唐松山荘から八方尾根:ほぼハイキングコースで、軽装の登山者が続々登って来る。樹林帯歩きが少ないので天気が良いときは景色が見られ快適な歩きになるが、風が強いときは避けるところがないのでつらい。八方池付近まで降りてくると観光客が多く登山のペースで歩くのはほぼ不可能。 |
写真
感想
夏の時期のみ運行されている「花三昧」バスとリフト・ゴンドラを利用すれば日帰りでも五龍岳・唐松岳の二山のピークハントと縦走が可能だが、埼玉からの往復旅費を考えるともったいないので、今回は今シーズン初のテント泊山行とした。天気は稜線では素晴らしく良く気温も高かったが、標高の比較的低いところでは蒸し暑くて大変な思いをした。
7月31日(金)
早朝6時過ぎに五竜スキー場のゴンドラ乗り場に到着。平日のため閑散としているが時期に大団体サンなども到着して何やら不穏な雰囲気。この団体の後から歩き始めるのだけは勘弁と思い、さっさと荷造りと朝食を済ませてチケット売り場にて待つ。少し早めの運行開始もあるかなと期待したがそれもなく定刻で運行開始。ゴンドラを下りた後少し下がって今度はリフトに乗る。リフトは、これは八方尾根も同様だったが、積雪期よりも低い位置に設置されており、下の草に手が届きそうだった。8時前になってリフト終点に到着。あたりはガスで全く視界が効かない上、気温が高く湿度も高い。これは歩いたら暑いだろうと思ったが果たして、テント泊用の荷物を背負って10分も歩くと額から汗が滴るほど汗が滲み始めた。遠見尾根の歩き初めはほぼ樹林帯のため、風があっても遮られるが、この日は風そのものがほぼ死んでいて、体を冷ましてくれるものが何もない。歩き始めて1時間で小遠見山に着くが既に体中汗まみれ。久々に全身汗だくになった。この先もこんな感じかとも思ったが、標高は確実に稼いでいるので徐々に涼しく感じるように。途中、中遠見を過ぎたあたりで草むらでガサガサする音。前後に人の姿がないのでクマだったらイヤだなと思いつつ先に進むと2頭の猿がこちらを見ていた。餌を探していたのだろうか。結局クマではなく安心しつつ先を急ぐ。雲の上に出ると今日目指す五龍岳が見えるようになりテンションが上がる。が、その前には急登の登りが立ちはだかる。最後の登りと覚悟を決めて歩く。途中、白岳に通じる尾根では花が盛りでキツイ登りとは言え楽しむことができた。白岳が近付き稜線もまもなくとなった時、稜線の反対側から涼風が吹くようになった。ここまで灼熱地獄とも呼べる蒸し暑い環境で歩いて来た身としてはとにかく快適に感じる風だった。少し下って無事五竜山荘到着。この日の予定としては、五龍岳のピストンは確実としても、ここでテント泊するか、1つ先の唐松山荘まで足を伸ばすか考えたが、往復の時間等考慮してこの日はここ泊まりとした。受付と設営をしている間にも続々と登山者が登って来る。平日金曜日とは言え夏山シーズン最盛期のため、登山者が多いのだろう。休憩と設営に45分もかけてようやく五龍岳の山頂往復に出発。五龍岳は5年前に扇沢から朝日岳までの縦走の際に一度通過していたが、大ガスの天候だったためあまり記憶が鮮明でない。この日は既に下から山の雄姿を延々見てきたので大分印象も変わった。山頂直下までは普通の登山道だったが、その先は岩がちで両手で登る場面もあった。ストックをしまったほうが良かったかもしれないが、サブザックなのでそれもできず、そのまま歩ききって山頂に到着。雲はかかっているものの、風で飛ばされるので少し待てば周りの景色は十分に眺められた。あれだけ暑い思いをしてまた何も見えなかったらかなり哀しい。剱岳や鹿島槍ヶ岳など見た後下山開始。登って来る人は軽装が多く、手ぶらという人も。往復で1.5時間かかるから、手ぶらはさすがにどうかと思った。テント場に戻ったが、テントの中は暑くていられずしばらく外にいることに。到着時ガラガラだったテント場は徐々に埋まっていき、夕方には一杯に。朝ゴンドラ乗り場で見掛けた大団体サンはこの日この山荘泊まりだったらしく、外で大量に群れていた。外は日が高いうちは暑いくらいだったが、夕方になると徐々に涼しいというか寒さを感じるように。テント場は西側に向いているため夕日を見るには良い場所。19時を回って日の入り。が、その後も小屋外ではワイワイしていてしばらくは寝ようにも寝られず。まあこの時期の北アルプスだから仕方ないのかもしれない。
8月1日(土)
何度か起きて外に出ると明るくてヘッドライトがなくても歩けそうなくらいだった。満月の夜だったためだろう。3時頃起きて支度開始、4時前に外に出ると既に多くの人が準備中だった。五龍岳山頂で日の出を見るつもりらしい。テントのフライシートは例によって結露していた。乾かすのは到底無理なので適当に水を払ってパッキングし行動開始。最初の10分ほどはライトが必要だったが、それ以降は太陽と月の明るさで不要に。このルートも一度同じ方向で歩いているはずだがあまり印象にない。満月は五龍岳の方向に見え、更に先に進むと剱岳の直上に見えるようになった。天候は快晴、風は西から少し吹いていて、半袖で歩くには寒いくらいだった。日が昇っても風が冷たかったが、歩いていればちょうど良い程度だった。小屋の間は登山地図では2.5時間となっていたが、途中写真を撮りつつ歩いても2時間かからなかった。縦走路なのでアップダウンはもちろんあったが、南ア等の主脈に比べれば楽だった。唐松山荘に荷物をデポしてカラ身で唐松岳の山頂往復に。往復で30分程度とあるし、早朝なので天候の急変もないだろうと考えカメラとGPSと地図以外は全部デポ。さすがにカラ身だと速かった。山頂からは剱も不帰嶮も見えた。一瞬、不帰方向に縦走しようかとも思ったが、食料が全然ないので諦めて山荘に戻り、八方尾根を下り始める。八方尾根は既に何度かアプローチとして利用しているので緊張感がまるでなかった。が、ここは景色は本当によい。下っても下っても次々に登山者が登って来るのも理解できる。右手に五龍岳と遠見尾根を見ながら下る。途中残雪も花もあるので飽きずに下ることができる。八方池付近までくると登山者と観光客が混じるように。ここから先はさすがに人が多くて自分のペースで歩くのは全く無理。まあ仕方ない。ペースが遅い分くたびれないので、結局一度も休まずにリフト乗り場に到着し行動終了。まだ9時前だがリフトとゴンドラを使って下る。どちらも登山者・観光客がどんどん上がってくる。さすがに土曜日である。テント泊の登山者も多かったが、唐松山荘も五竜山荘もテント場は狭いのでどこに張るつもりなのだろう。9時過ぎにバスに乗り、クルマの回収に向かう。下界は白馬とはいえ既に暑かった。
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