鹿島槍・五竜【扇沢-爺ヶ岳-鹿島槍ヶ岳-五竜岳-唐松岳-八方池山荘】

2015年07月30日(木) ~ 2015年08月01日(土)

• GPS: 56:00
• 距離: 25.4km
• 登り: 3,150m
• 下り: 2,654m

コースタイム

1日目

• 山行: 4:03
• 休憩: 1:12
• 合計: 5:15

6:05 柏原新道登山口
6:53 6:53 ケルン（柏原新道）
7:45 7:45 水平岬
8:27 8:49 種池山荘
9:20 9:20 爺ヶ岳南峰
9:33 9:33 爺ヶ岳中峰
10:11 10:11 冷乗越
10:22 11:12 冷池山荘
11:20 冷池山荘テント場

2日目

• 山行: 6:50
• 休憩: 1:43
• 合計: 8:33

4:03 冷池山荘テント場
4:43 4:43 布引山
5:24 5:31 鹿島槍ヶ岳
6:17 6:23 鹿島槍ヶ岳北峰
7:03 7:03 八峰キレット
7:17 7:25 八峰キレット小屋
10:28 11:25 五竜岳
12:01 12:26 五竜山荘
12:31 12:31 白岳
12:36 五竜山荘

3日目

• 山行: 3:27
• 休憩: 0:21
• 合計: 3:48

5:17 五竜山荘
6:52 6:57 唐松岳頂上山荘
7:07 7:11 唐松岳
7:20 7:32 唐松岳頂上山荘
7:54 7:54 丸山
8:05 8:05 扇雪渓
9:05 八方池山荘

天候

1日目　ガス（時々、晴れたり雨が降ったり）
2日目　快晴
3日目　快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

扇沢の柏原新道登山口に駐車しました。前夜の午前1時ごろに現地に着いたので、余裕で、登山口直近のスペースに停められました。
下山は八方尾根だったので、アルプス交通の扇沢駅直通の特急バス（10時10分八方バスターミナル発）を利用しました。

コース状況／危険箇所等

迷うような箇所はありませんでした。
滑落、落石の危険個所はたくさんありましたので、ヘルメットはあったほうがいいでしょう。

写真

7/30 6:03

柏原新道登山口
予定通り、6時に出発です。

7/30 6:06

柏原新道登山口
登山口を過ぎて、すぐに急坂になります。

7/30 6:35

柏原新道
扇沢バスターミナルが見えてきました。

7/30 6:47

柏原新道
冬の積雪に耐えたのでしょうか。

7/30 6:52

柏原新道
だいぶ上がってきました。正面が針ノ木峠あたりですかねぇ。

7/30 6:53

柏原新道
ケルンです。

7/30 7:45

柏原新道
トラバース気味に登山道は続きます。

7/30 7:55

柏原新道
アザミ沢です。ここを過ぎれば、少しの急登で種池山荘につくはずです。

7/30 8:24

柏原新道
お花畑に種池山荘の三角屋根が見えました。

7/30 8:27

種池山荘
稜線に出ました。いいペースで登ってきました。

7/30 8:49

爺ヶ岳への登山道
稜線はガスっていて、視界はありません。

7/30 9:20

爺ヶ岳南峰
視界がまったくありません。

7/30 9:29

爺ヶ岳
中峰の写真を撮るのを忘れたので、分岐点の写真で。

7/30 9:45

爺ヶ岳
北峰あたりでガサガサって音がして、サルが飛び出してきました。サルも驚いたらしく、かなり威嚇されました。
少し後ずさりして、サルがどこかに行くのを待って、通過しました。

7/30 10:11

冷乗越
こんな感じで晴れ間が出る時もあるのですが、展望は開けません。

7/30 10:12

冷乗越
爺ヶ岳の稜線の一部も見えますが、頂上までは見えません。

7/30 10:22

冷池山荘
本日の宿泊地に到着です。幕営地は、山荘から10分程度先のところだそうです。
ここで昼食をとります。

7/30 11:54

冷池山荘テント場
テント場には2番目で着きました。風の当たらなそうな良い場所に幕営。
一瞬だけ、爺ヶ岳（南峰？）が顔を出しました。

7/30 19:19

冷池山荘テント場
日の入り頃に晴れてきて、夕焼けの立山連峰です。

7/30 19:23

冷池山荘テント場
月も出てきて、尾根を越える雲が幻想的な風景を作り出します。

7/30 19:24

冷池山荘テント場
鹿島槍ヶ岳も見えています。

7/31 4:03

冷池山荘テント場
まだ暗いですが、今日の長丁場のために、4時に出発です。

7/31 4:43

布引山
だいぶ空は明るいですが、そろそろ日の出です。
今日は、昨日と違って、とても良い天気になりそうです。正面には鹿島槍ヶ岳が待っています。

7/31 4:43

布引山
立山連峰と剱岳です。

7/31 4:43

布引山
鹿島槍ヶ岳の南峰と北峰です。

7/31 4:58

鹿島槍ヶ岳への登山道
日の出です。

7/31 4:59

鹿島槍ヶ岳への登山道
今日の素晴らしい山行を予感させる朝日です。

7/31 5:01

鹿島槍ヶ岳への登山道
立山連峰にも日が当たってきました。

7/31 5:07

鹿島槍ヶ岳への登山道
あとちょっとで南峰頂上です。

7/31 5:08

鹿島槍ヶ岳への登山道
穂高連峰と槍ヶ岳が見えています。

7/31 5:24

鹿島槍ヶ岳南峰
南峰の頂上に着きました。

7/31 5:26

鹿島槍ヶ岳南峰
立山連峰に映る鹿島槍ヶ岳の影です。

7/31 5:26

鹿島槍ヶ岳南峰
立山三山のアップです。

7/31 5:26

鹿島槍ヶ岳南峰
剱岳のアップです。

7/31 5:27

鹿島槍ヶ岳南峰
種池山荘からの昨日、今日歩いたルートが一望できます。右奥には穂高連峰と槍ヶ岳も見えます。

7/31 5:28

鹿島槍ヶ岳南峰
左手前に種池山荘。針ノ木岳と蓮華岳です。針ノ木岳は一度登ってみたい山の一つです。黒部ダムを直下に見てみたい。

鹿島槍ヶ岳南峰
パノラマで撮ってみました。

7/31 5:32

鹿島槍ヶ岳南峰
そろそろ北峰に向けて出発します。雲海がきれいです。

7/31 5:48

鹿島槍ヶ岳北峰への登山道
歩き出して、これまでの登山道の質が違うことに驚きました。持参したヘルメットを装着します。

7/31 5:50

鹿島槍ヶ岳北峰への登山道
振り返って南峰を仰ぎ見ます。

7/31 6:00

鹿島槍ヶ岳北峰への登山道
だいぶ降りてきました。

7/31 6:17

鹿島槍ヶ岳北峰
北峰頂上に到着です。

7/31 6:17

鹿島槍ヶ岳北峰
南峰を望みます。

7/31 6:23

鹿島槍ヶ岳北峰
種池山荘からの稜線のルートを一望できるのはここまでです。

7/31 6:18

鹿島槍ヶ岳北峰
メインディッシュの八峰キレットです。奥には五竜岳。

7/31 6:23

鹿島槍ヶ岳北峰
そして、今日のもう一つの目標地点の五竜岳です。

7/31 7:03

八峰キレット
こんな切れ込んだ峰を、飛騨側から信州側に移ります。

7/31 7:04

八峰キレット
いやー、すごい。

7/31 7:06

八峰キレット
くさり場が続きます。

7/31 7:06

八峰キレット
厳しいルートです。前後にほとんど人はいません。

7/31 7:07

八峰キレット
スリル満点！！

7/31 7:11

八峰キレット
そろそろキレット小屋ですかね。

7/31 7:17

キレット小屋
小屋に到着。あー、怖かった。

7/31 7:48

五竜岳への登山道
鹿島槍ヶ岳の双児峰の姿は美しいです。

7/31 8:11

五竜岳への登山道
五竜岳の大きな山容は凛々しいです。

7/31 8:17

五竜岳への登山道
口ノ沢のコルに到着です。北峰と五竜岳のちょうど中間くらいですね。

7/31 8:41

五竜岳への登山道
北尾根ノ頭まで来ました。あとちょっとです。それにしても遠い・・・。

7/31 9:04

五竜岳への登山道
立山連峰と剱岳がきれいに見えます。

7/31 9:28

五竜岳への登山道
振り返ると、鹿島槍ヶ岳からのルートが眼下に。高度感があります。

7/31 9:39

五竜岳への登山道
最後の登りに取り付くところです。それにしても大きい！！

7/31 10:32

五竜岳
頂上に到着です。

7/31 10:31

五竜岳
またまた、立山連峰と剱岳。

7/31 10:31

五竜岳
鹿島槍ヶ岳とその後ろに槍ヶ岳。

7/31 10:33

五竜岳
唐松岳とその後ろに白馬三山。

五竜岳
パノラマ第2弾。

7/31 10:34

五竜岳
直下に今日の宿泊地の五竜山荘が見えます。これからあそこまで下ります。

7/31 12:01

五竜山荘
五竜山荘に到着です。
ここで、途中で知り合った方々と昼食にうどんを食べました。なんか、とても楽しかったです。

7/31 12:01

五竜山荘
振り返って、五竜岳を仰ぎ見ます。

7/31 12:30

白岳
昼食をとったあと、知り合った方々を見送りに白岳まで来ました。

7/31 12:31

白岳
頂上標柱もないピークです。

7/31 14:09

五竜山荘
テントを張りました。昨日の冷池山荘と違って、人が多い。それと、モンベルのテントが3割くらい。

7/31 16:11

五竜山荘
信州側には雪渓が広がります。

7/31 17:00

五竜山荘
積乱雲が発達してきています。

7/31 18:49

五竜山荘
月が出ました。

7/31 18:58

五竜山荘
夕日が山肌を赤く染めます。

7/31 19:01

五竜山荘
雲海に沈む夕日です。

8/1 4:52

五竜山荘
今度は朝日です。今日は、雲が少々低いようです。

8/1 5:17

五竜山荘
八ヶ岳連峰と富士山が見えます。

8/1 5:17

五竜山荘
南アルプスも。
今日もいい天気のようです。

8/1 5:22

唐松岳への登山道
白岳からの五竜岳です。朝日に照らされて、立派な姿が印象的です。

8/1 5:57

唐松岳への登山道
五竜山荘からは五竜岳に隠れて見えなかった立山連峰と剱岳が再び姿を現しました。

8/1 5:36

唐松岳への登山道
戸隠山あたりですかねぇ。

8/1 6:28

唐松岳への登山道
いくつもの岩峰を越えていきます。

8/1 6:52

唐松岳頂上山荘
もう一息で唐松岳です。ここにザックをデポしていきます。

8/1 7:07

唐松岳
頂上に到着しました。

8/1 7:08

唐松岳
今回の山行の最後のピークです。

8/1 7:07

唐松岳
不帰ノ嶮です。いずれは踏破したい。

8/1 7:07

唐松岳
白馬三山を望みます。白馬岳がかろうじて見える程度ですが・・・。

8/1 7:08

唐松岳
五竜岳はやっぱり大きいですね。

8/1 7:10

唐松岳
五竜岳の方に穂高連峰と槍ヶ岳が見えます。

8/1 7:11

唐松岳
しつこいですが、立山三山と剱岳。

8/1 7:10

唐松岳
立山三山をアップ。

8/1 7:11

唐松岳
剱岳をアップ。

8/1 7:11

唐松岳
毛勝三山です。V字の雪渓が特徴的です。シカの角のようです。

唐松岳
パノラマの第3弾。

8/1 7:32

唐松岳頂上山荘
一息入れて、あとは八方尾根を下ります。

8/1 7:48

八方尾根
不帰ノ嶮です。

8/1 7:53

八方尾根
白馬三山も魅力的ですね。

8/1 7:54

八方尾根
ケルンです。

8/1 8:05

八方尾根
扇雪渓です。

8/1 8:13

八方尾根
鹿島槍ヶ岳と五竜岳のツーショット。

8/1 8:28

八方尾根
八方池が見えてきました。

8/1 8:32

八方尾根
八方池と白馬三山。

八方尾根
パノラマ第4弾。

8/1 8:34

八方尾根
この景色、最高です。

8/1 8:35

八方尾根
不帰ノ嶮から白馬三山を縦走したくなってきました。

8/1 8:37

八方尾根
魅力的な稜線です。

8/1 8:37

八方尾根
高度が下がって、白馬岳がだいぶ見えてきました。

8/1 8:49

八方尾根
最後に、左から、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、と今回の山行の山々が見えました。

8/1 8:51

八方尾根
木道が続きます。下界との境の雲の中に吸い込まれていくようです。

8/1 9:05

八方尾根
八方池山荘に到着です。

8/1 9:07

八方尾根
リフトは楽ちんです。

8/1 9:27

八方尾根
ゴンドラに乗ります。

8/1 9:28

八方尾根
山麓まであっという間です。

撮影機器：

μTOUGH-6020 オリンパス

感想

tomtan

八峰キレットを越えるこのコースを企画したのは、たぶん1年くらい前だったと思います。鹿島槍ヶ岳と五竜岳の二つの百名山に挟まれた峰にあるキレットがとても魅力的でした。大キレットや不帰ノ嶮と並んでチャレンジしたいキレットシリーズの第一弾として、今回計画をしたのでした。

扇沢から柏原新道に取り掛かると、しばらくは傾斜のきつい上り坂が続くのですが、とても歩きやすい。段差がほとんどなく、ある程度一定の勾配を保った坂が続くので、ペースがとてもつかみやすいんだと思います。
しばらくして、尾根の腹をトラバース気味に登っていくルートに変わり、アザミ沢を過ぎて登りつめると種池山荘に到着しました。
そのころにはガスがかかって、展望は全くと言っていいほどなく、これから向かう爺ヶ岳は見えませんでした。
緩やかな尾根を爺ヶ岳に向かい登り、ほどなくして爺ヶ岳南峰、中峰をクリアし、下って、冷乗越、冷池山荘に到着しました。
冷池山荘で昼食をとったあと、そこから10分弱登ったところにあるテント場に行き、テントを張りました。かなり早く着いたので、場所は好きなところを選ぶことができ、風がまったく当たらない最適な場所を使わせてもらいました。
テントを張ってから、晴れ間が出て一瞬爺ヶ岳が顔を見せたり、ガスって雨が降ったりと不安定な天候でした。

2日目は、今回のメインディッシュである八峰キレットと、その両端に位置する鹿島槍ヶ岳と五竜岳の名峰です。
早朝4時にテント場を出発し、赤みを帯び始めている東の空を右手に見ながら、布引岳を越え、鹿島槍ヶ岳に取り付きます。傾斜もきつくなく、比較的簡単に鹿島槍ヶ岳の南峰に到着しました。
前日までガスっていて何も見えなかったのに、今日は、北アルプスの山々を一望できました。南は穂高、槍ヶ岳から、西に立山、剱岳と、絶好の山登り日和です。
しばらくしてから南峰を後にし、北峰に向かうところで、これまでとルートの質がまったく違うことに気づかされました。
勾配が急なガレ場が連続し、足がかりが見つけにくいところばかりでした。ここで、ヘルメットを付け、北峰に向かいました。
一昨年に登った剱岳もすごかったですが、剱岳の別山ルートは整備が行き届いていて、足がかりがわからないということはなかったのですが、ここはそこまで整備はされていないようです。
慎重に下りながら、北峰をクリアし、ついに八峰キレットを越え、キレット小屋に到着しました。キレットは、ひと一人がやっと通れる幅のみがあいているといった、これまで見たことのない岩場でした。岩場好きな人は北アルプスにはまる訳がわかったような気がします。
いくつもの鎖場、岩場、ガレ場をクリアしながら、五竜岳に近づき、五竜岳の勾配のきつい斜面を登りつめて、広い頂上に出ました。
ここまで大きな五竜岳が邪魔をして見れなかった、白馬鑓ヶ岳と杓子岳の展望が開け、本当に360度のパノラマが広がりました。
五竜山荘は眼下に見える位置だったので、五竜岳で少々昼寝をしてから、五竜山荘に向かいました。
途中で、抜いた年配の二人組の方と一緒になり、五竜山荘で昼食を一緒に食べ、遠見尾根から下山するその方々を白岳まで見送り、五竜山荘のテント場に戻りました。

3日目は、テントを撤収しながらご来光を拝み、5時過ぎに出発しました。
唐松岳手前の牛首までは快適な（一部、虫がやたら飛んでる箇所がありましたが・・・）登山道で、ペースも早まりましたが、牛首から傾斜もきつくなり、すれ違うのも四苦八苦するような岩場の連続で、ストックをしまって、両手両足を使ってよじ登るような感じで、唐松岳頂上山荘に到着しました。
唐松岳頂上山頂にザックをデポし、カメラだけを持って唐松岳に向かいました。
唐松岳からは、不帰の嶮を覗き込み、いずれはここを通って、鑓温泉に浸かりたいと心に強く誓いました。
唐松岳からのパノラマも360度で、鹿島槍ヶ岳と五竜岳がツーショットで見れたのは感動的でした。性格の違う二つの名峰とキレットを越えてきた今回の山行は、とても印象の強いものになりました。
唐松岳頂上山荘に戻り、ひと休憩を入れた後、リフトの頂上駅である八方池山荘に向けて下山を開始しました。最初は登ってくる人も少なかったのですが、八方池の少し上あたりから、とても多くの人が登ってきて、すれ違うためにペースを落としたり、止まったりと、なかなか自分の思うような歩きができませんでした。
それでも、かなり速いペースで八方池山荘まで下りてきて、リフト2つ、ゴンドラ1つを乗り継ぎ、八方山麓まであっという間に到着しました。

今回、テントでの2泊は、一昨年の立山・剱岳以来で少々不安はありましたが、なんとか計画通りに歩きとおすことができました。
初日の天候が残念でしたが、2日目、3日目は、最高の展望を楽しませていただくことができました。
山の神様に感謝です。