上高地 ⇔ 涸沢[テント2泊](絶景のビアガーデン) ⇔ 奥穂高岳
- GPS
- 54:42
- 距離
- 39.4km
- 登り
- 1,968m
- 下り
- 1,968m
コースタイム
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 6:34
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 6:21
天候 | 3日間とも概ね快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
私はバスターミナル併設の市営第3駐車場に停めました。 普通車1日600円・・・日付をまたぐと1日分の料金が課金されるようです。 私の場合、水曜の23時台に入庫したため水〜土で4日分2,400円の駐車料金がかかりました。 シャトルバスはバスターミナル4:40(特定日の場合)が始発ですが、声をかけていただき4名での乗合タクシーにて若干早く上高地入りができました。 ※バス代1,250円(往復割引あり) タクシー代1,050円/人(4人乗車の場合(定額制)) |
コース状況/ 危険箇所等 |
《登山道の危険度など》 [上高地→横尾] 11kmひたすら歩きます。アップダウンはほとんど無し。 [横尾→本谷橋] あっ、おれ登山してるんだっけ、と思い出す程度の登りが現れます。 [本谷橋→涸沢] 急にきつい登りとなります。この区間だけみれば決して急登じゃないけれど、本谷橋までが楽だっただけに、急な登山道の変化に体が追い付いていかない感じです。テン泊装備の重さが堪えました。 ※ここまで特に危険と感じるところはありませんでした。 [涸沢テント場] 残雪が多く、雪の無いところは早い者勝ち。 雪上は下からの冷えと、雪渓を吹き降ろす冷たい風とで、寒さ対策必須です。私が滞在した間は雪上にテントを張っていた人はいませんでした。 [涸沢→ザイテングラート→穂高岳山荘] 先日滑落死亡事故があったばかりなので緊張感をもって臨みました。 石を落さないよう細心の注意をもって歩きましょう。鎖場と短い梯子がありますが難しくはありません。 「ホタカ小ヤ 20分」とペイントされたところから山荘まで25分かかってしまいました・・・まだまだですね [穂高岳山荘→奥穂高岳] 山荘を出てすぐの岩壁が核心部。2連の鉄梯子と鎖場があります。 技術的に難しいことはありませんが、堕ちたらただでは済まない場所なので緊張します。梯子は素手だと冷たいです。 すれ違いのときには声を掛け合いながらでないと狭いので危険です。 ここをクリアしてしまえばあとは楽・・でもなく意外にアップダウンがあったり、痩せたところを歩いたりしながら山頂へ。 ここも落石を起こさないよう注意。 ※ザイテン~奥穂にかけてヘルメット着用率が非常に高いと感じました。 《登山ポスト》上高地バスターミナルにあります 《水場》上高地バスターミナルから横尾までは小屋毎に給水できます。明神館については水場は未確認ですが自販機はあります。横尾から涸沢までは水場無し。 |
その他周辺情報 | 嘉門次小屋(明神)の岩魚の塩焼き定食(1,600円)は美味いですよ |
写真
感想
毎年恒例の夏山テント泊山行、今年は去年登るはずだった北アルプス奥穂高岳へ。
ただし、山友Yが膝の故障のため無念の不参加、単独行となりました。
南アルプスは馴染みのある山域だけれど、北は子供のころ父に連れられて白馬岳に登ったことがあるだけ。アウェーです。
南に比べ華やかなイメージのある北、しかも人気の涸沢エリア。
一人ぽっちはさびしいかも・・・
なんてことを考えながら水曜の夜家族に別れを告げて出発。
4時間の運転の後、さわんどの市営第三駐車場へ無事到着。3時半に目覚ましをセットして缶ビールを2本飲んで仮眠。
【1日目】
4:40の始発バスに乗るつもりで準備していたら単独行の登山者に声をかけていただき4名揃えて乗合タクシーで上高地入りすることに。
声をかけてくれた方は、今日のうちに北穂まで上がって翌日槍へ抜けるとのこと。
もう1組、横浜のK岡さん・Sっちゃんは12時までに涸沢に着くようなら北穂まで登り小屋泊。翌日上高地へ下山という1泊2日の予定だそうです。
上高地から横尾への11kmは退屈、飽きるという意見をよく聞きますが私にとっては初めて歩く所ゆえ目に飛び込んでくる景色が新鮮で、全然そんなことはありませんでした。本谷橋まではあっさり到着。しかしそこから涸沢までが辛かった。
びっくりするような急登ではないけれど19kgのザックが重い。中々先に進まず、本谷橋とSガレの中間地点で伝家の宝刀トレッキングポールを使うことにしました。
涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐は涸沢小屋の方へ、ここからの最後の一登りが辛いこと。やっとこさ涸沢に到着するとなるほど残雪が多い。それでも木曜日の昼着なので傾斜のほとんどない一等地にテントを張ることが出来ました。
さっとテントを張ったらヒュッテへ。お目当ては名物のおでん6種と生ビールのセット1400円。生ビール単体だと800円。美味いです。じゃがいもでかいです。
いったんテントへ給水用のプラティパスとナルゲンボトルを取りに戻り、再びテラスへ行くとK岡さんとSっちゃんが打ち上げを始めるところでした。涸沢への到着が遅れ、ヒュッテに泊まることにしたそうです。私も仲間に入れて頂きプチ宴会、おでん生ビセットおかわり、さらに生追加。楽しかったです。またどこかの山でお会いできるのを楽しみにしております。
テントに戻り・・まだ早いな、ということで涸沢小屋までてくてく歩き、生一杯(^_^)。ここでは川崎からいらした男性(グループ登山のリーダーでした)にお付き合いいただき、山談義。南ア南部の山行や劔岳の話、うらやましい思いで聞かせていただきました。
涸沢は夕方になるとダウンを着てちょうどいいくらいの気温になります。持参した夕食をとり19時過ぎにはシュラフに包まれました。
【2日目】
深夜2時過ぎに目が覚める。寒くて目が覚めたんだけれど、体は汗ばんでいたのでおそらく寝てからしばらくはむしろ暑いくらいで(実際シュラフのファスナーはしばらく開けていた)その後汗冷えして寒くなったようです。これは2晩とも同じでした。
テントの外には星が輝いています。三脚を担いできたので元取んなきゃ、と星景撮影。不慣れなので中々上手くいかず・・・これは経験積むのみですね。
と、だんだん常念の方が明るくなってきました。そして5時を回ったころ待望のモルゲンロートタイム。前穂、奥穂、北穂の山頂部分から涸沢カールの下部へと徐々にオレンジ色に染まっていきます。いやぁ感動的です。
モルゲンを見たところで、奥穂へ向けて出発。残雪が多いのでほとんどの登山者は涸沢小屋の脇を通るルートでザイテングラートを目指しています。
朝一の歩き始めって疲れるんですよね。天気は快晴、写真を撮りながらゆっくり進みます。標高が上がるにつれて涸沢槍や前穂、奥穂が迫力をもって迫ってきます。
ザイテングラートへの取付きへ到着したところでヘルメットを被りました。ヘルメット着用率はかなり高かった。ザイテンでは滑落死亡事故が起きたばかりなので気を引き締めて取付きます。歩いてみた感想ですが、難しくはありません。鎖場と短い鉄梯子が1か所前半にありますがそこが核心部。慎重に通過すれば問題なし。ただし思ったより穂高岳山荘への道のりは遠く、疲れました。
穂高岳山荘に着くと一気に緊張します。目の前に本ルートの核心部、よじ登り越えて行かねばならない大きな岩壁がそびえています。長めの休憩を取りながら先行者が2連の鉄梯子とその後の鎖場をどうクリアしていってるのか観察。狭いところなのですれ違いには特に気を使います。上からの下山者が途切れるタイミングを見て出発。鉄梯子がとても冷たかったのが印象的でした。ここもいざ取付いてみれば決して難しくはありません。緊張感を持ち続けることが大事。うっかり堕ちたらアウトなので。この核心部を含めてコースタイム50分、もう後はらっく楽かと期待したものの意外に疲れます。ちょっとしたアップダウンもあったりして。でも笠ヶ岳はきれいに見えるし、目の前にジャンダルムがどーん!と現れると疲れも吹き飛びます。ジャンを見るために奥穂へ登ったようなものなので、奥穂山頂へ着いて写真を撮ったら数分の滞在で下山(^_^)。雲が上がってきて景色が良くなかったし(これは待ってればよかっただけだけど)、石を落さず、そして自分も堕ちずに無事下山しなければならないという緊張が強く、さっさと下山することに。今思えばもったいない!!もっとくつろいでくればよかった。単独行でてんぱってたかな。途中、子供と登ってきたお母さん(私と同年代?、槍穂エリアのベテランさんです)とお互いの子連れ登山の話をしたりしながら楽しく穂高岳山荘まで下りられました。ここまできてやっと緊張が解ける。涸沢岳は・・・また今度でいいや。昼過ぎには下山を完了できそうなのでどんどん下ってビールにしよう!ということでザイテングラートを下りていきます。先日の死亡事故は下山時のザイテンで起きているので慎重に、また石を絶対に落とすことのないように。
順調に進み涸沢小屋へ到着。今日はここで打ち上げしましょう。昨日来た時に気になっていたウインナー5種盛り生ビールセット(1400円)を注文。こいつも美味いでないかい。疲れた体にしっかりカロリーチャージ。もちろん生ビールおかわり。テントに戻りヒュッテへ移動し今回の山行で3回目のおでんセット(^_^)。奥穂登頂の達成感に浸りながら飲む生ビールが美味い。この日も8時前には寝ました。
【3日目】
下山の日。前日に引き続き、星景撮影とモルゲン撮影をし、テントを撤収したら名残惜しいけれど上高地へ下ります。土曜日ということもあり沢山の登山者とすれ違います。横尾まで来ると木曜の朝とは大違いの多くの登山者でにぎわっていました。徳澤園、明神館の前も登山者であふれかえっていました。明神館からは明神池の方へ進みます。目的は嘉門次小屋の岩魚塩焼き定食。これを食べて登山を締めます。評判どおり頭の先から尻尾まで丸ごと美味しく食べられる定食(1600円)、おすすめです。運転を控えているので酒を飲めないことが残念でなりません(^_^)。ここからは梓川の右岸、自然探勝路を進みます。明神から先は観光客がどんどん増えていき、河童橋まで来ると、すごい人・人・人・人・・・わき目も振らずバスターミナルへ急ぎます。運よくほとんど待たずにさわんどへの臨時便が出ました。駐車場が一杯で温泉には入れず・・・しかたなく、くっさい体で帰宅の途へつきました。
天気にも恵まれ、一期一会の多くの出会いにも恵まれ、絶景を肴に美味い酒を飲み(過ぎ)、ソロで臨んだ北アルプス一瞬も寂しいことなかった。楽しすぎました!!
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