西方ヶ岳・蠑螺ヶ岳の谷は記録がないところが多く,たいてい谷名が分からないので,現地に着いて最初の仕事は谷名を調べること。あ,「中道川」って言うんですね。…なんかパッとしない名前だなぁ(だいぶ失礼)
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西方ヶ岳・蠑螺ヶ岳の谷は記録がないところが多く,たいてい谷名が分からないので,現地に着いて最初の仕事は谷名を調べること。あ,「中道川」って言うんですね。…なんかパッとしない名前だなぁ(だいぶ失礼)
地形図にも書いてある農道をたどって中道川の奥へ。最初は美しい田園の中の道だが,途中からヤブ化してしまい,あるかなきかの道の痕跡を辿って,堰堤付近へ。
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地形図にも書いてある農道をたどって中道川の奥へ。最初は美しい田園の中の道だが,途中からヤブ化してしまい,あるかなきかの道の痕跡を辿って,堰堤付近へ。
地形図の堰堤は左岸から越えた。堰堤の上は写真のように小さなダム湖になっていた。
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地形図の堰堤は左岸から越えた。堰堤の上は写真のように小さなダム湖になっていた。
堰堤を越えると…なんと突然,美しいナメ滝のお出迎え。これには驚いた。
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堰堤を越えると…なんと突然,美しいナメ滝のお出迎え。これには驚いた。
滝の上は,広いナメ床。予想外の美しい景観に,この先の期待が高まる。
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滝の上は,広いナメ床。予想外の美しい景観に,この先の期待が高まる。
が,その先はやや荒れた感じの河原状。まあ,こんなもんよね…。でも,思っていたよりもだいぶ川幅が広く,空も大きく開けて,なんだか気持ちいいぞ。
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が,その先はやや荒れた感じの河原状。まあ,こんなもんよね…。でも,思っていたよりもだいぶ川幅が広く,空も大きく開けて,なんだか気持ちいいぞ。
おっ,またナメ滝。長さ20mほどだろうか。水線を愉しみながら越えていく。
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おっ,またナメ滝。長さ20mほどだろうか。水線を愉しみながら越えていく。
この谷はナメが多いようだ。花崗岩特有の白と赤褐色の岩肌が美しい。
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この谷はナメが多いようだ。花崗岩特有の白と赤褐色の岩肌が美しい。
ナメ滝が浅い滝壺をいくつも連ねて,曲がりくねりながら流れ下る美しい区間もあった。
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ナメ滝が浅い滝壺をいくつも連ねて,曲がりくねりながら流れ下る美しい区間もあった。
いいねぇ
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いいねぇ
その後も斜滝がちらほら。どれも水線沿いを簡単に登れるのがうれしい。
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その後も斜滝がちらほら。どれも水線沿いを簡単に登れるのがうれしい。
巨岩が多いのもこの谷の特徴。時々乗り越しに苦労する。
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巨岩が多いのもこの谷の特徴。時々乗り越しに苦労する。
河原状の区間を挟みながらも,ナメっぽい谷が続く。
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河原状の区間を挟みながらも,ナメっぽい谷が続く。
おおー。全長30〜40mほど?の大きなナメ滝。
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おおー。全長30〜40mほど?の大きなナメ滝。
いやー,まさかこんなに規模の大きな風景を楽しめるとは。これは当たり沢かも?
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いやー,まさかこんなに規模の大きな風景を楽しめるとは。これは当たり沢かも?
滝上は巨岩がとおせんぼ。でも横から簡単に抜けられます。
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滝上は巨岩がとおせんぼ。でも横から簡単に抜けられます。
280m二俣は右俣へ。写真はその後の310m二俣。面白いことに,広い一枚岩の二俣の滝になって出合っていた。
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280m二俣は右俣へ。写真はその後の310m二俣。面白いことに,広い一枚岩の二俣の滝になって出合っていた。
水量は少なくなるものの,しばらくナメっぽい谷が続く。
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水量は少なくなるものの,しばらくナメっぽい谷が続く。
5m滝。直登できそうにも見えたけど,右手から巻き上る。
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5m滝。直登できそうにも見えたけど,右手から巻き上る。
これぞトイ状,ってくらいのトイ状滝。直登。
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これぞトイ状,ってくらいのトイ状滝。直登。
なんか妙に傾斜が強い,巨岩が詰まった区間。どうやら,もともと大きなナメ滝だったけど,土石流かなにかで埋まったっぽい。これは残念…。
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なんか妙に傾斜が強い,巨岩が詰まった区間。どうやら,もともと大きなナメ滝だったけど,土石流かなにかで埋まったっぽい。これは残念…。
ポツポツとナメ滝。
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ポツポツとナメ滝。
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と,ついに,事前の地形図の読みで最も期待していた,等高線が詰まり岩記号のある区間に差し掛かった。しかし現れたのは期待していた滝ではなく,巨岩の群れ。な,なにこれ?
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と,ついに,事前の地形図の読みで最も期待していた,等高線が詰まり岩記号のある区間に差し掛かった。しかし現れたのは期待していた滝ではなく,巨岩の群れ。な,なにこれ?
とにかくみっしり巨岩が詰まっている。台高の谷ですかここは…。
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とにかくみっしり巨岩が詰まっている。台高の谷ですかここは…。
やっと滝が出てきた…が,露出しているのはせいぜい5mくらい。滝上も滝下もおびただしい岩で埋まってしまっている。どうやら,この滝場も,過去の土石流かなにかで埋まってしまったらしい。残念すぎる。
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やっと滝が出てきた…が,露出しているのはせいぜい5mくらい。滝上も滝下もおびただしい岩で埋まってしまっている。どうやら,この滝場も,過去の土石流かなにかで埋まってしまったらしい。残念すぎる。
その後は平凡化…。うーん,下部が良かっただけに,もう一声ほしかった!
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その後は平凡化…。うーん,下部が良かっただけに,もう一声ほしかった!
まあ,そいでも,それなりに穏やかで気持ちいい源頭。
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まあ,そいでも,それなりに穏やかで気持ちいい源頭。
分かりにくい写真で申し訳ないですが,山頂付近の緩傾斜帯の谷沿いには,古い炭焼き窯の跡が多い。この山域では昔はさかんに炭を焼いていたようだ。
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分かりにくい写真で申し訳ないですが,山頂付近の緩傾斜帯の谷沿いには,古い炭焼き窯の跡が多い。この山域では昔はさかんに炭を焼いていたようだ。
梅雨時のブナやサワグルミがきれいですよ
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梅雨時のブナやサワグルミがきれいですよ
獣道を辿れば,少なくとも山頂直前まではそれほどヤブ漕ぎもない。
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獣道を辿れば,少なくとも山頂直前まではそれほどヤブ漕ぎもない。
山頂直前はまあまあ濃い灌木のヤブ。これはしゃーない
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山頂直前はまあまあ濃い灌木のヤブ。これはしゃーない
山頂付近の美しいブナ。梅雨時の霧にけむる森が好きです
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山頂付近の美しいブナ。梅雨時の霧にけむる森が好きです
三角点ダイレクト
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三角点ダイレクト
三角点から少しだけ歩いて,看板と避難小屋のある山頂広場へ。さすがに曇っているので誰もいない。
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三角点から少しだけ歩いて,看板と避難小屋のある山頂広場へ。さすがに曇っているので誰もいない。
山頂広場からちょっとだけ東へ踏み跡を下りたところにある,展望岩。あらら,一面のガスやね。晴れるまで昼寝でもしよ
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山頂広場からちょっとだけ東へ踏み跡を下りたところにある,展望岩。あらら,一面のガスやね。晴れるまで昼寝でもしよ
岩の上で1時間ほど昼寝して(寝すぎ),何か明るいな…と思って目覚めると,眼下には雲の切れ目に海が!
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岩の上で1時間ほど昼寝して(寝すぎ),何か明るいな…と思って目覚めると,眼下には雲の切れ目に海が!
水島ブルーも,ちょこっとだけ楽しめた。
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水島ブルーも,ちょこっとだけ楽しめた。
霧が飛び交う中で見ると,山腹の奇岩が仙人境のようだ。
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霧が飛び交う中で見ると,山腹の奇岩が仙人境のようだ。
さて,海の眺めを楽しんだ後は,中道川の左俣を下降するため,再びヤブへ突入。山頂付近は尾根が広く視界がきかないので,狙った谷に下降するには慎重な読図が必要。コンパスに首ったけで下っていく。
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さて,海の眺めを楽しんだ後は,中道川の左俣を下降するため,再びヤブへ突入。山頂付近は尾根が広く視界がきかないので,狙った谷に下降するには慎重な読図が必要。コンパスに首ったけで下っていく。
谷状地形に降りた。コンパスで何度も谷の走向を確認し,中道谷左俣に降りた確証を得た。
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谷状地形に降りた。コンパスで何度も谷の走向を確認し,中道谷左俣に降りた確証を得た。
右俣もそうだったけど,ときどき立派なスギの木立を見かける。天然ものだろうか,それとも炭焼き窯跡もあったし,人の手で植えたものだろうか。
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右俣もそうだったけど,ときどき立派なスギの木立を見かける。天然ものだろうか,それとも炭焼き窯跡もあったし,人の手で植えたものだろうか。
穏やかな源頭をしばらく下ると,ポツポツ小滝が。
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穏やかな源頭をしばらく下ると,ポツポツ小滝が。
どれもホールド豊富で,クライムダウンできる。
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どれもホールド豊富で,クライムダウンできる。
と,谷の傾斜が強まったところで,急にナメ滝スライダーの連続が始まった。
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と,谷の傾斜が強まったところで,急にナメ滝スライダーの連続が始まった。
傾斜は緩いが,結構長く続く。慎重に滝身をクライムダウンしていく。それが難しいところは左岸側を巻いていく。
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傾斜は緩いが,結構長く続く。慎重に滝身をクライムダウンしていく。それが難しいところは左岸側を巻いていく。
ここは登りなら,ステミングでクリアかなー。登ったら面白そう
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ここは登りなら,ステミングでクリアかなー。登ったら面白そう
結局,50mほどのナメ滝地帯でした。きっと,登りに使った右俣の急傾斜帯も,土石流さえなければこんなナメ滝が続いていたのだろう。
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結局,50mほどのナメ滝地帯でした。きっと,登りに使った右俣の急傾斜帯も,土石流さえなければこんなナメ滝が続いていたのだろう。
その後もちょくちょく小滝が出てくるのはいいんだけど…
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その後もちょくちょく小滝が出てくるのはいいんだけど…
でもこの左俣,下れば下るほどヤブっぽくなっていくのが残念。右俣は割とすっきりしてたのにどうしてだろう。これさえなければそんなに悪くない谷なんだけどなー
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でもこの左俣,下れば下るほどヤブっぽくなっていくのが残念。右俣は割とすっきりしてたのにどうしてだろう。これさえなければそんなに悪くない谷なんだけどなー
きれいなナメや小滝はある…のにヤブっぽすぎて沢芯を進めないという残念なパターンが続く
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きれいなナメや小滝はある…のにヤブっぽすぎて沢芯を進めないという残念なパターンが続く
なかなかいいのにねー
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なかなかいいのにねー
こことかねー
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こことかねー
ここもねー
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ここもねー
二俣からも見える8m岩間滝
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二俣からも見える8m岩間滝
280m二俣に戻って来た。急に川幅が広がり,ヤブっぽさから解放される。というか,晴れてきましたな。
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280m二俣に戻って来た。急に川幅が広がり,ヤブっぽさから解放される。というか,晴れてきましたな。
登りで越えてきたナメ滝群を,今度は下っていく。傾斜は緩いので散歩するように下れる。なんならスキップでも下れる。やっぱりこの区間は気持ちいいね。
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登りで越えてきたナメ滝群を,今度は下っていく。傾斜は緩いので散歩するように下れる。なんならスキップでも下れる。やっぱりこの区間は気持ちいいね。
「ミニ奥七ツ釜」と命名! 台高の堂倉谷の奥七ツ釜にそこはかとなく似てる(気がする)ので…。本家の堂倉谷に怒られるだろうか。たぶん怒られるな
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「ミニ奥七ツ釜」と命名! 台高の堂倉谷の奥七ツ釜にそこはかとなく似てる(気がする)ので…。本家の堂倉谷に怒られるだろうか。たぶん怒られるな
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