西穂から奥穂
- GPS
- 32:00
- 距離
- 6.2km
- 登り
- 1,136m
- 下り
- 1,134m
コースタイム
天候 | 晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
12日の夜行バスで新穂高温泉に向かいました。
タイトルの通り西穂高岳から奥穂高岳へ縦走するためです。
※一日目※
13日の早朝、新穂高温泉につきました。
ここから、ロープウェイで山の中腹まで上がります。天気があまり良くないためか、六時始発のが動かず、乗れたのは7時15分の便でした。
こんな早くから皆さん山に登るんですね、あれよあれよという間に百人ほどの人数が並びました。ちなみに先頭は僕でした。
天気はよくありませんでした。
曇り空から雨がポツポツ、時にはボタボタ落ちてきます。
歩いている途中、ヒキガエルが出てくるくらいの天気です。
ロープウェイ駅から一時間くらいで、西穂山荘に到着。
幕営料を払い、テン場にツェルトを張りました。
今回、僕は色々怖じ気づいていたんです。珍しく軽量化というものを、ちょっと心がけて見ました。コースがコースなだけに。
テントのかわりにツェルト。
シュラフのかわりにシュラフカバー。
エアマットは使わず、銀マット。
食料も普段より少な目にしたつもりでした。
家を出るときは、15キロくらいでした。水を入れたらその分べつに増えます。
「全然軽くなってないじゃん」と言われそうですが、軽量化が下手なのです。普段は、20キロ背負ってるんで。
テン場にツェルトを張って、荷物を入れ、薄い銀マットに横になりました。ツェルトを張ったら、西穂独標にまで行ってみようと思ってましたが、雨がポツポツ降ってるので外に出るのがイヤになり、横になってボンヤリしていました。
ボンヤリしてると、赤いカエルがやってきたりし、なごみました。
電波が入るので、kindleで『穂高に死す』という本をダウンロードして読んだり、うとうとしたり。
途中、雨漏りもし始めるし、床上浸水も始まったんですが、そんなかんじで一日目はのんびり過ぎていきました。
※二日目※
朝方、また大雨が降り、雨漏りが本格的に厳しくなりました。
コッヘルに水をためてそれを沸かしてラーメンを食べ、余った水でコーヒーを淹れられるくらいでした。当然、何もかもが濡れ、冷たく寒い朝でした。
心が折れ曲がって、「これでもう終わりだ」とか思うほどでしたが、熱いコーヒーを入れて飲んでソイジョイかじると、平常心に戻りました。やっぱり、大事なのはご飯なんです。
寒いなか、勇気を振り絞ってシュラフカバーから体を出し、全てをザックにしまい、西穂山荘に避難しました。
隣のテントのヒゲのにいちゃんが、「んー、やっぱりツェルトは薄いですからね〜、たいへんでしたね〜」とニコニコしていました。このにいちゃんは、西穂〜奥穂〜槍までの縦走をくわだてて、でも天候不良で動けず、12日13日14日と、三日間もここにいるんだそうでした。まるで沢木耕太郎のインド編のようです。
ぼくはツェルトやシートをほし、乾燥室で濡れた衣服やらを乾かしたりしました。
あ、そして、身一つで西穂独標にまで行ってみました。八時過ぎ。
最初は西穂高岳の山頂まで行くつもりで出たのですが、降り続く雨と風に気持ちがまた折れ曲がり、西穂独標についた時点で、びしょぬれで、もうそれ以上行く気がしなくなりました。
独標から向こうはまず岩場を下りていきまた上がっていくというルートなんですが、雨で濡れて滑りそうな岩場を風の強い中で行きたくはありませんでした。
山荘に戻り、コッヘルにラーメンを作り、頼んだ炙りチャーシューとメンマでビールを飲み、一息二息ついたのでした。
山荘には書庫があり、穂高やアルプスの本がたくさんありました。
身体を乾かしながら、ホットウイスキーなどを作り、それらの本で明日行くコースを調べ、この日の午後は過ぎていきました。
夕方、なんか天気が晴れてきて悔しく思いました。
テン場は色とりどりのテントでいっぱいでした。
※三日目※
昨日はよく眠れず、二時半ぐらいには目が覚めていました。右側に寝ていた男性がうるさく、良く眠れなかったのです。山小屋は、これがあるのでねぇ。
2:45に起き上がり、トイレへ行き、同時に歯磨き。
荷物は昨日のうちにまとめてありました。3時ちょっと前、ヘッドライトをつけて、外に出ました。
まだ、内臓が起きていないので、朝ごはんは食べていません。いつもそうなんです。
外に出てすぐ、満天の星空に、足を止めてしばし空を見上げたまま動けませんでした。見事な夜空でした。ちょうど、ペルセウス座流星群の極大日だったと思います。こうして見上げているうちに、二度、流れる星を見ました。
「ああ!、・・・・・・・あぁ、また!!」という感じ。
無事に生きて帰れますように。
実は、昨日の夜、コースのことを考えて考えて、それもあって眠れなかったのです。
ヘッドライトをつけ、スタート。
西穂独標までは、昨日と同じ。暗闇の中、ほどなくして、丸山に到着。夜明けを撮ろうとしているのか、三脚を立てたカメラマン風の男性が寒さをこらえてました。天気が良かったので、星も取っていたのかもしれません。
昨日は風もあり霧雨も降っていて鬱陶しかったのですが、この日はそういう障害が無いためか、「あれ?」って思ってたら、もう西穂独標でした。4時12分到着。
まだ真っ暗です。
しばらく待ってると、後続がぞくぞくと上がってきました。
後から来た人たちも、少し独標でフラフラし、そして西穂山頂に向かって下りていきました。(一回下るのです)
明るくなってきたかな?? というところで、ぼくは下りていきました。
さてさて。
あまり覚えていないのですが、西穂高岳まで、小さなピークがいくつもあります。13、あるとか。
その途中、ピラミッドピークと呼ばれる三角っぽいピークに行く途中、下が切れ落ちた感じのトラバースがあり、ちょっと肝を冷やしました。
(やべ、怖い。こんなのがたくさんあるのかな、この先は。それとも、これはまだ序の口で、もっと恐いのかな)
そんなことを思いました。
西穂高岳 2909m 山頂。到着。 5時40分。
夜明けでかなり周りも明るくなり、美しい景色が広がって行きます。
遠くに槍ヶ岳が見えました。有名な尖がりです。
「こっからが本番」
山頂にいた誰かが言いました。ぼくもちょうど同じことを思っていました。
ここから急激な下り、狭いバンドのトラバース、そして間ノ岳に登り返します。
この辺が浮き石が多く、「悪い」とのこと。
このあとは、登ったり下りたり。
どちらも手も足も使うクライミング形式で。
間ノ岳は、歩いている時は気付きませんでした。道標が無く、大きな岩に「間ノ岳」と書かれているそうですが、そういう場所と思わなかったので、何にも気づかず通り過ぎてしまいました。
有名な、天狗岩(岳?)への登りでは、岩が逆相になっていました。
「ここがあれかぁ!」と、うれしかったのを覚えています。
確かに逆相ですが、濡れてなければそれほど大変でもないと思います。
それに、きわどいところは鎖もあります。
そのあとの、畳岩尾根の頭とかへの登りも、とても楽しかった。
登りは総じて楽しいですね。
ジャンダルムも、「あそこにいきたい!!」って思ったのが2011年だったかな。
ようやく行けました。
ジャンから奥穂へが意外に距離があるように感じました。恐いところも多いし。
ウマノセが、「ここでこれか!」という、ラスボス的感じでした。
奥穂山頂で緊張の糸が切れ、穂高岳山荘への下りが、なんか疲れちまいました。
後半がダレダレですが、こんな感じでした。
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