【白作戦】市ノ瀬〜白山(御前峰・大汝峰)〜池巡り〜市ノ瀬【甲59.6】
- GPS
- 11:05
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 2,191m
- 下り
- 2,178m
コースタイム
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 11:04
天候 | 雲の上は晴れ。雲の下は曇り。下山後雨。風穏やか。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【禅定道】尾根に上がるまで急登あり。尾根に上がった後は道が比較的緩やかになるが、木の根や石、梯子のような階段の急登があり。 【観光新道以上】浮石に注意。 |
写真
感想
8月前半の猛暑の連続が嘘のように、お盆を過ぎると曇りや雨の日が多くなり、肝心の夏休みも家の中で食っちゃ寝して過ごすところだったが、辛うじて晴れ間が望める刹那を得て白山を歩くこととする。
市ノ瀬の駐車場は夜中でも交通誘導員がおり、夏シーズンの盛況がうかがえる。ほとんどは山小屋泊まりだろうが、真夜中でも多くの車が停まっている。秋口は前日の昼間のような日射の熱さと夜中の冷えのバランスをどうとるか悩ましいところだが、夜でも20度近くは保たれたようで、寒くて寝られないということはなかった。
曇天、雨の続く八月後半にあって、数少ない晴れ間の期待があって市ノ瀬くんだりまで来たわけだが、午前2時頃、小雨が降っているような気がし、出発を遅らせてバスで別当出合まで行こうかしらと思い悩む。それでも予定通りに起床して外に出てみると曇天ながらも雨は止んでいたので、天候回復を期待して出発する。たまにチラッと水滴が降ってきたりしたが、登山口で下草が乾いていたことから天気に自信を持つ。
沢音が大きく響き、草が生茂る細い道を恐る恐る進む。幸い道はそれほど歩きにくくない。尾根に上がる頃には空も白み、併走する尾根も見えるようになるが、どんよりと雲がかかっている。こんなので大丈夫かしらと不安ではあったが、次第に雲の隙間から朝日が射しこみ、青空の下に出る。
時折緩やかになる道で一息つきながら岩や木の根、階段の急登をこなし、観光新道と合流する。
市ノ瀬から別当出合には朝の5時からシャトルバスが出ていたようで、道が合流してからは登山者で賑やかになる。また、山小屋で一泊した登山者が続々と降りてくる頃合で、岩のごろついた狭い道を交互に譲り合いつつ進む。下は一面の雲海。下の雲はなかなか晴れないだろうが、中途半端に霞んでいるよりも格段に良い。
木道の整備された弥陀ヶ原と水場のある室堂で息を整え、最後に岩場の急登を越えて白山御前峰に到達する。岩稜としては、よじ登ったりする箇所が無いので、比較的歩きやすい。東側は雲が広がり展望は残念ながら無かったが、西側はよく見渡せる。剣ヶ峰傍の池群にもそそられ、景色を楽しみながら朝食をとる。
御前峰、剣ヶ峰、大汝峰に囲まれた部分には池が点在し、お池巡りができるようなので、山頂北側に下る。8月後半にもなって雪が残っているのは新鮮な気持ちがする。今回は雪を見つつも触れることをしなかったのが大変悔やまれる。池の水面は大きめの池は「血ノ池」を称するものも含め紺碧、小さい池は透き通っている。岩と池と雪と雲、これだけで幻想的な光景が周囲に作り出される。
雲の取れた剣ヶ峰も見ることができたので大汝峰へ。ここは大変静かだ。ここまで足を伸ばす人が多くないということもあるのだが、時折蝿音がするのを除けば、日常では体験することのできない完全な静寂を得ることができる。このためだけに来ても良いくらいだ。無音の世界の中で暫し瞑想する。
下りは北側へ。北側斜面は岩の南面とは趣を全く異にし、ハイマツ帯となっている。眼前に広い稜線が開け、ハイマツの海の中に七倉山へと通じる細い道が伸びているのを見ると、さらに足を伸ばしてハイマツの海の中に飛び込みたい気持ちになる。その気持ちを抑え、北側の巻き道分岐で回れ左。お池巡りに復帰する。大汝山の巻き道は、あまり歩かれていないようだが、七倉山から、釈迦岳、別山、上を見上げれば大汝山に御前峰と展望も申し分ない。
帰ってきた室堂で水分補給の後、高山の花を愛でながらの下山。辺り一面に咲く数多の花々に「花の百名山に入っていないとおかしいだろう」と思っていたが、やはり花の百名山だった。これほど花が咲き乱れる山というのは時期にもよるだろうが、なかなかお目にかかった記憶が無い。
水蒸気と日光の熱でミストサウナ状態になっている雲の中に入って、下に抜けると当然のことながら曇り空となる。登ってきた朝以上に雲が垂れ込め、薄暗くなった山道を独り黙々と下る。別当出合から車道を下るという考えはついぞ出てこなかった。そして無事下山。
今回初めて白山を歩いてみて、あまりの素晴らしさ、美しさに大変感銘を受けた。別山や七倉山など他山とのコラボも楽しめそうなので折りあらばまた訪れたいものである。
〜おしまい〜
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