記録ID: 707370
全員に公開
沢登り
丹沢
水無川水系 前大沢
2015年08月29日(土) [日帰り]
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 427m
- 下り
- 557m
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■水無川水系 前大沢 遡行距離は短いがクライミング力を要する小滝や連瀑帯を複数持ち 意外に登り応えのある沢。 遡行グレード:1級上 登攀グレード:卦蕁 仝誉醂啼察仁疑世寮瑤量100m先で、左斜め下に分岐する明瞭な道を道なりに 下ると広い水無川の河原に出る。この出合の右斜め奥に今は廃屋となっている 倉見山荘が佇んでいる。 広い河原を少し下流にある大堰堤に向かって歩き、堰堤上流部で対岸から水量の 細い沢が合わさる。これが前大沢で、見上げると詰めの大倉尾根までは短い。 対岸の前大沢に入ると早速5m滝が落ちている。 苔と土の左壁を登る。(卦蕁鳳の左壁にボルト(ペツル)が2つあるので これをビレイポイントにする。 すぐの4m滝は今回多量の倒木に完全に埋まっていた。 普段ならこの4mも左壁を卦蕕らいで登るのだが、今回は右側を倒木をチェック しながら越えていった。 またすぐに4m堰堤。左手の脆い土ザレをくの字状にトラバースして高巻く。 ここも初心者初級者同行の場合はFIXロープを張った方がよい。 今回はセカンドがFIXロープをマッシャーで上がってもらい、サードはビレイ してもらった。(卦蕁 少し間を開けて1.5m小滝を前衛にした7m滝が現れ前半の核心部となる。 左壁隅から取付き一歩右へトラバースして残置スリングの架かるリングボルトと ハーケンにランニングを取り、流芯近くで落ち口を越える。(卦蕁棔 ビレイポイントはしっかりした倒木で取った。 受講者さんはやはりこの落ち口が難しいとおっしゃっていました。 続けざまに流芯左手が斜上カンテになった5m滝。 ここは左手カンテ状を上部の残置目指して登る。(卦蕁 壁状2m滝を前衛にした堰堤は左コーナーまたは少し手前から左手を高巻く。 この堰堤を越えれば少し開けたゴーロ状で一休みできる。 気が付けばここは標高450m二俣で水はこのゴーロで伏流。 直線距離にして200mも進んでいないが、安全管理上ロープを出していたので なかなか時間がかかる。 あまりはっきりとは見えない450m二俣状を北向きの右沢へ進む。 すぐに15×25m滝。ここも流芯は倒木で埋もれがちなので、乾いた左壁を登る。 (卦蕁檗亡笋呂曚椣堕蠅靴討い襦 2×6m小ナメを越えると堰堤。 これは近くまで行かず左手の登りやすそうな箇所から高巻く。 ゴーロ帯を進むと3m堰堤。右コーナーを巻く。 次の右半分が埋まった半堰堤を越えると標高525m二俣となる。 ここで水は復流するが、もうか細い。 北向きの水のある右沢に入ると1.5〜2段5mほどの小滝が連続。 流芯沿いをステミング(突っ張り)等で登れる。(掘檗銑卦蕁 ど弦580m辺りで一見すると3段10mほどの滝が登場し、そのすぐ上で 右から涸れた小ルンゼ状の支沢が合わさるのが見えるが、この滝はさらに 上流まで連瀑になっていて、最後の落ち口までの落差は30mはありそうだ。 弱点を快適に登るが、最後の2m滝が垂直でなおかつよいホールドが疎い。 仕方なく左側の脆い土ザレを巻き上がりトラバースして越えた。(卦蕁 続く10×25m涸棚(卦蕁次法3段10×15m涸棚(卦蕁次砲伐適に越え 少し遡れば右から小ゴルジュ状の小さな涸棚が連続した沢との二俣状だ。 正面の左沢はやや幅の広いザレで上部はもう沢形が浅くなっている。 右沢に入れば1〜4mほどの小さな涸棚が10個ほど連続し標高700m辺りで 沢形はほとんど判然としなくなってしまうので、右側の前大沢左岸尾根に 逃げた方がよいであろう。 左沢のザレを登る場合は、西北西方向に詰めていけば左側が植林の浅い尾根に 乗って大倉尾根の#20標識下の平地(駒止茶屋と見晴茶屋の間)に出られる。 ★大倉周辺の駐車場が2015年10月よりすべて有料化されます。 今まで無料であった山岳スポーツセンター下部の諏訪丸駐車場も対岸下流部の 水無川駐車場も、下記写真のような料金になってしまいますのでご注意下さい。 |
写真
感想
予定では巻機山の米子沢予定でしたが
南魚沼には大雨注意報が出てしまったので
近場の前大沢に転進しました。
米子沢は大ナメなど見所も多いきれいな沢ですが
水量が多いと見えない危険が牙をむき、それゆえ初級者以下の
事故が多発しています。
平水ならば何てことはないナメの徒渉で足元をすくわれ
滑ってしまえば止めることもできずに
その下には2段20m以上のヒョングリ滝が待ち構えているのです。
ゆえに米子沢のそのような状態を見極められ対応を取れるリーダーがいないと
非常に危険なわけです。
以上の内容がこの文章で理解できる人は米子沢のリーダーになり得る人です。
さて前大沢。
水無川水系にあっては本谷、源次郎沢、セドノ沢左・右俣、新茅ノ沢、モミソ沢
などメジャーな沢の陰には隠れつつも、その次辺りに登られている
準メジャー沢的な位置取りでしょう。
ここ10年くらいはこの水系に行くには特に雨後はヤマビル対策必須です。
塩も一時的に効果はありますが、ディート成分入りの虫除けスプレーを
適宜満遍なく塗布しておけば、しない人と比べ1/10くらい被害軽減できます。
ヤマビルファイターやヒル下がりのジョニー等忌避剤は同じディート成分でも
非常にきついので素肌に直接塗布しない方がよいです。
ゆえにディート入りの虫除けスプレーは個人装備にします。
今回も3人のうち2人は適宜スプレーしていたので時折少数靴に乗ってくるも
流血なし。
1人は左程塗布できなかったため指の間から流血となりました。
沢は前半の連瀑がクライミング的核心、上流部近くの連瀑は楽しく越えられ
遡行時間も短いので冬でも大雪でない限り楽しめる沢です。
お気に入りした人
人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3399人
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する