【大人の遠足・道南編ァ曠薀奪ーピエロと駒ヶ岳〜砂原岳
- GPS
- 06:19
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 958m
- 下り
- 960m
コースタイム
天候 | 晴れ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場は広いですが、多くの登山者が入っていたので、満車でギリギリ停められました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■六合目登山口〜馬の背 分かりやすい一本道です。片手に水を持ったサンダル履きの観光客も歩いていますが、ザレているので下山は滑りやすいです。 ■馬の背〜剣ヶ峰 入山禁止のロープが張られていますので、自己責任で。 落ちたら怪我では済まない箇所は多数あります。 剣ヶ峰が見えないときは行かない方がいいと思います。 ■剣ヶ峰〜砂原岳 トレイルは曖昧な所があり、どこでも歩ける感じです。 砂原岳手前の岩稜帯をそのまま登っていこうとしましたが、途中で難しくなったので引き返してやり直しました。踏み跡はありましたが、気軽に歩けるルートではないです。 ■砂原岳〜馬の背 途中まではハッキリしたトレイルですが、緩斜面になるとどこでも歩けてしまいます。視界が悪い時は迷いやすいと思います。馬の背から先は管理されていない感じですので、こちらも自己責任で。河口付近はとてもワイルドで吸い込まれそうです。 |
その他周辺情報 | 最寄りのラッキーピエロは「赤井川店」ですが、ここはいつも混雑しています。20分ほど函館方面に移動すると一番大きな「峠下総本店」があります。ここも混んでいました。 |
写真
感想
会社を辞めてぶらり日本を旅しています533mです。
8月は北海道を巡る、と言いつつ、
お盆だったこともありほとんど札幌周辺に居ました。
道内では、行きたい場所というよりは会いたい人に会う方が優先なので、
どみさんが道南に行くと聞いて、ほいほいと追っかけて来ました。
なかなか来られない道南のお山は調べたことが無いのでほとんど知らず、
今回もどみさんに誘って貰わなければ来なかったかもしれない。
自分の中では有珠山のような半分は観光地的な山かと思っていたけど、
いやいやどうして、標高のわりに歩きごたえがあって、
向かう先を眺め、来し方を振り返りつつ…控えめに言ってとても楽しかった!
途中、適当に歩き過ぎて先へ進めなくなり(どみさんは行けたけど私には無理だった)
足元の見えない道にビビり、引き返すのもやっとで、
どみさんにはご迷惑をおかけしました…
身の程を弁えようと、あらためて感じました。山なめんなよ、私。
シンボリックな山容なので、翌日以降は駒ヶ岳を見つけるたびに嬉しくて、
やっぱり自分の足で歩いて好きになるよね〜としみじみ実感。
連れてきてくれたどみさんには本当感謝です!
今回の旅のマイルールは「人のお勧めにどんどん流される」ことなので、
翌日はどみさん激推しの恵山を歩いてきました。
ラッキーピエロと道南の山を巡る最終日にはスペシャルゲストが来てくれました。
仕事を辞めて、日本全国を回っている533mさん。
一緒に山を歩くことはそれほど多くないし、普段は連絡を頻繁に取り合うこともないのですが、いつも心は繋がっています。私の心の友です。
本州の暑さを避け、今は北海道に戻っていますが、私が道南に来ていることを知り、駆け付けてくれました。一緒に歩くのは何年ぶりになるのかな?
久々の女子会登山です。
道南の山はほとんど登ったことがないというので、山のチョイスは私に任されました。ここはセンスが問われるところです。
まさか「雄鉾岳」じゃないでしょう。
「遊楽部岳」も今日じゃなさそう。
やはり道南のシンボルと言える「駒ヶ岳」一択でしょう。
ここは2年前に恵山の帰りに来ているのですが、遅いスタートだったので、剣ヶ峰で引き返し、隅田盛までは歩いています。
トレイルの状況は分かるし、条件の良い日に砂原岳まで縦走したいと思っていました。
気温は高めですが、絶好の登山日和です。
しかし、ゲストハウスを出発して、駒ヶ岳が見えるポイントになるとその姿は厚い雲に覆われていました。
ひょっとすると馬の背で何も見えず、引き返すパターンになるのではと思いました。
でもそこは女子会です。景色はなくてもお喋りだけでも十分楽しめるので、とりあえず出発しました。元気いっぱいのちびっ子たちと抜きつ抜かれつしながら、ザレザレのトレイルを歩き、馬の背に到着しました。
剣ヶ峰や砂原岳方面はガスに包まれていましたが、振り返ると青空です。
待っていたらそのうち晴れるだろうと、けん玉の練習をしました。
けん玉というのは、誰かがやっているとやりたくなるもので、選手交代しているうちに雲が流れ始め、剣ヶ峰がうっすらと見えてきました。
ここから先はロープで規制されています。
スキー場でロープを潜るとパトロールに追いかけられるのですが、ここは法令に基づく規制ではなく、規制区域内に足を踏み入れても罰則等の適用はないそうです。
胸を張って「行きましょう」とは言えませんが、自己責任で進んでいきました。
ここは活火山です。自然はいつ何が起こるか分かりません。
しかし、剣ヶ峰の雄姿を間近で見たくなるのが心情ってもんですよ。
後ろめたさを上まわる冒険心を身にまとい、自然を愛する美しい乙女を連れて、まぁまぁ危険な岩場を進みました。
急登の経験がある人はご存じの通りですが、山は登りよりも下りの方が怖いのです。
下れれば登れるのですが、登れても下れるとは限らないのです。
しかし、一番危険なのは「気の緩み」と「焦り」だと思います。
剣ヶ峰はそれなりの人が入っているので、補助ロープなどもあるし、マーカーなども残っています。
標識のある絶景ポイントで小休止をし、砂原岳に向かって歩き始めました。
トレイルはうっすらあり、標識のような大きな人工物がありました。
本来ならば、右の緩斜面に下りていくべきなのですが、お喋りをしながら、その人工物の方へ歩いていきました。
念のためヤマレコアプリを確認すると、足跡もあるので、そのままでも行けるんじゃないかと思いました。
どんどん岩場は険しくなりました。
先に進むのは厳しそうだから、どこか適当な所で下りようかと思って足場を探しましたが、登っていないところを下るのはより難易度が上がります。
来た道を引き返すことにしました。
こういう時に「正常性バイアス」や「同調性バイアス」というのがかかるのです。
これは日常のあらゆる出来事でも起こるのですが、異変を感じた時に「まだ大丈夫だろう」とか「他の人もやっているから大丈夫だろう」と、平常心を保とうとする気持ちが働くことです。
登山の場合、山頂などの目標があり、道が分からなくなった場合、来た道を戻るよりも、先に進みたくなったり、ショートカットして近道を探そうとする傾向がありますが、引き返すのが鉄則です。
私が普段山を歩く時は、ソロか、2人が多く、多くても4人までと思っていますが、そもそも同じ顔触れが多いです。
どれぐらいの体力や経験があるか知っていることは重要だと思いますが、その時の自分のコンディションや感じていることを言い合える「仲間」でないといけないと思っています。
歩き方や休憩のタイミングも人それぞれです。
私は気遣いができるタイプではありません。
お腹が空いた、休憩したい、ここは難しいと言ってくれないと分からないのです。
時々、当日会ったばかりのようなパーティを見かけることがあります。
早い組と遅い組のように2つに分けているならまだしも、一人だけずっと後ろを歩いているようなケースもあります。そこからどんどん仲良くなっていくこともあると思いますが、やはり力のある人が合わせるのがいいと思います。
私が一緒に山を歩く人は、足が合うか、気が合うかのどちらかです。
山に限らず人生も同じだと思います。
自分が好きな道を進んでいれば、同じ価値観や感性を持った人に出会うものです。
好きなことを思い切りやって、自分らしく過ごしていれば、必要な人に出会えます。
山を通じて仲良くなった人は、ずっと深い所で繋がっている感じがします。
自然の中にいると、良くも悪くも本性や素が出てくると思います。
533mさんと一緒にいると、感受性のレベルの高さに驚きます。
使う言葉、選ぶもの、どれひとつとっても洗練されています。
私の道南の旅はここで一旦終了しますが、彼女の旅はまだまだ続きます。
そして、また次のステージに上がっていくのでしょう。
私の4日間は、ラッキーピエロと登山ばかりでした。
事前に入手する情報は最低限なので、すぐ近くに素敵な観光スポットや温泉があることを後で知ることも多かったです。
しかも、私は特別ハンバーガーが好きなわけではありません。むしろ、グルテンフリーを実践しているので、普段は小麦製品を極力食べない食生活をしていますが、函館方面に行く機会があれば、ラッピなのです。
私が行ったことのある店舗は数店です。この機会に色々な店舗を回ってみましたが、お盆時期ということもあり、どの店舗も混んでいて、メニューが制限されていて、売り切れが続出していました。
ボリューム満点、豊富なメニュー、なおかつお財布に優しく、このエリアでしか食べられないというプレミア感があります。お土産の品揃えの多さはその存在を日本中にアピールするのに十分です。観光客を呼び、相乗効果が生まれます。マーケティング&ブランディングに成功している素晴らしい企業だと思います。
しかし、ラッキーピエロの人気を支えているのは観光客ではなく、間違いなく地元民でしょう。働いているスタッフの年齢層は幅広く、かなり高齢の人でも元気に働いていました。みんな(じゃないかもだけど)ラッピが好きなのです。
私は人が多い観光地は苦手で、道南方面は避けていたところがありますが、人が多いところは決まっていて、山の中に入れば、他のエリアとさほど変わりありません。乙部岳も大千軒岳も恵山もほぼ一人でした。
今回予定していて登れなかった山もあるし、リベンジ案件の山もあるので、そう遠くないうちにまた行くと思います。距離は変わらないはずなのに、何度か来ていると近く感じるようになります。
山は特にそう感じます。一度登ればぐんと近づくし、やはり、その山の魅力をたっぷり感じられる日に行きたいと思います。
自分の心と身体と向き合いながら一人で歩くのも好きだし、こうやって気の合う仲間と歩く山は全く別モノです。
これからも私らしい旅をしていこうと思えた濃厚な4日間でした。
長くなりましたが、これで道南の旅を終了します。
【大人の遠足・道南編 曠薀奪ーピエロと乙部岳(尾根コースピストン)
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【大人の遠足・道南編◆曠薀奪ーピエロと函館山
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【大人の遠足・道南編】ラッキーピエロと大千軒岳(知内川コース)
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【大人の遠足・道南編ぁ曠薀奪ーピエロと恵山(森林浴コース)
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