【軌跡補正あり】【台谷作戦】夏バテの身を山の恵みに助けられ大台ヶ原山〜大杉谷往復【丙71.3】
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- GPS
- 10:19
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 3,149m
- 下り
- 3,162m
コースタイム
- 山行
- 9:59
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 11:06
天候 | 快晴 のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ビジターセンターから日出ヶ岳までは遊歩道。 大杉谷へは時折急坂はあるが概ね緩やかな坂。 大杉谷は時に高巻く箇所などあるが、概ね平坦。 |
写真
感想
GPSログをそのまま反映させると、らくルートでの距離22辧⇔濱冑弦盧2100mに対し、実測距離29辧⇔濱冑弦盧3600mとなるが、大杉谷内において軌跡が乱れている箇所があったので、補正し、距離27辧⇔濱冑弦盧3150mとしている。
歩くペースが0.5〜0.6は無いと思う。
帰りは両脚を攣ってヒイヒイ言いながら、休み休み登ってきたので。
と思ったら、最もコンディションの悪かった千尋滝休憩所から桃の木小屋までの区間ですらコースタイムよりも速いことになっている。つまりはコースタイムがかなり甘めだったということだ。
とにもかくにも、一時は熱中症&シャリバテ遭難するかとまで思われたが、何とか生きて帰ってこられた。
今回の反省としては、私の携行食糧には塩分が足らないということ。
また、夏場に20卍教蕕了街圓鬚垢觧は前泊してもっと早い時間に山行開始した方が良いね。
登り返し当初のコンディションの悪さは非常に深刻だった。
涼しくなるのを待って夕方から山行を再開し夜間にゴールすることも一時考えられた。
今回は夏場の山行としてはハード過ぎた上に、最近このような本格山行から遠ざかっていたのも苦戦の原因と思われる。
二度とこのような危うい状況に陥らないよう、十分な検討と準備が必要である。
【苦戦の要因考察】
最近、体重を落とすべく、連日のジョギング等により大量の発汗、その一方で食事と摂水は控えめにしており、さすがに前夜はしっかりと夕食を摂ったものの、身体の蓄える水分と電解質がそもそも不足していた。
また、午前2時起きのため、身体の体温調整機能が不調だったと考えられる。
【経過とコメント】
○午前2時過ぎに起き、3時間くらいかけて大台ケ原へ。
現地で前日11時頃に寝て当日5時に起きた方が身体への負担が小さかったかもしれない。
○午前5時30分頃、山行開始。
なんだかお腹が張っている感があり、山行中に便意を催すようなら大杉谷へは下らず、大蛇グラの方に周回しようと考えていた。
○日出ヶ岳から大杉谷へ。
山頂で朝食を摂り、便意も無さそうなので大杉谷へ下る。道中は一部急な個所があるものの概ね緩やかで、これなら登り返しも苦労しないだろうと安心。
シャクナゲ平から堂倉避難小屋までCT39分、実測36分、CT比0.92。
○大杉谷シシ淵の辺りから違和感。
大杉谷は沢沿いで涼しいかと思ったら、それほど涼しくもなかった。シシ淵の辺りから身体が異常に熱を持っていると感じ、小滝で頭から水をかぶる。先を進むか考えたが、最終到達予定地点の千尋滝前休憩所まであと700mもないのと、折り返しのタイムリミットとして設定していた午前10時30分まで十分余裕があることから予定通り進む。
堂倉避難小屋から桃ノ木山の家までCT185分、実測104分、CT比0.56。
桃ノ木山の家からシシ淵までCT82分、実測38分、CT比0.46。
シシ淵から千尋滝前休憩所までCT31分、実測24分、CT比0.77。
○千尋滝前休憩所で気も抜けたためかドッとしんどくなる。
とにかく身体が熱い。下から登ってきた人達を何組か見送った後、ゆるゆると戻り始める。自分では大幅にペースダウンしたつもりだったが、先行した組に追いついてしまい、みっともない姿を見せたくないこともあってちょっと頑張る。
千尋滝前休憩所からシシ淵までCT39分(対往路比1.26)、実測25分(対往路比1.04)、CT比0.64。
この頃は大幅なペースダウンなく、心理的精神的なしんどさが主だったと思われる。
○シシ淵付近で水をかぶる。
シシ淵付近で何人か水と戯れている人達がいたので、私も沢で頭から水をかぶってクールダウンを図る。しかし、ただウェアが濡れて重くなっただけだった。ニコニコ滝正面休憩所でウェアを1枚脱ぎ、上着も前を全開にはだけさせる。身体が冷えて体調を悪くすることも懸念されたが、まずは火照った体を冷ますことが先決だ。徐々にこむら返りの症状が出つつあった。
当初予定の山行完了時刻はとりあえず考えないことにして、夜になったとしても戻ることを至上命題とする。足が前に動かせる限りはいつか必ず着く。場合によっては涼しくなる夕方まで休んで薄暮から夜間山行する想定も。当日中に車を返せなければいろいろと面倒くさいなあなどと考えながら歩く。
シシ淵から桃ノ木山の家までCT85分(対往路比1.04)、実測61分(対往路比1.61)、CT比0.72。
CT比だけだと速く思えるが、この区間のCTは往復どちらも同程度にもかかわらず、復路では往路の1.6倍の時間(途中休憩含む。)がかかっている。この区間が最も厳しかったところ。
○桃ノ木山の家で空振った後、緊急避難的水分補給。
桃ノ木山の家での水分栄養補給に期待して立ち寄ったが、棚には商品らしきものも値札も無い。これはダメだなと諦めてただ建物の陰で腰かけて休む。
山の家からしばらく進んだところに上の方から水が滴り落ちてくる岩場がある。この難局を乗り切るにはまずは思い切った水分補給が必要だが、手持ちの水分だけでは到底足らないだろう。沢の水をそのまま飲むのは躊躇われるが、上から降ってくる水なら飲めるんじゃね?という考えで禁断の山水に手を出す。最初は変なものが入らないよう、先ほど脱いだウェアでろ過のようなことをして水を集めようとしたが、それだとペットボトルに全然水が入ってこない。まどろっこしく感じてついには直接ペットボトルに水を入れる。それでも水が溜まるスピードが遅く感じ、半分溜まってはがぶ飲みを2回繰り返す。ここで飲んだ分とペットボトルに詰めた分で最低1.6リットルは飲んだのではないか。
下痢ピーになる危険よりも当面の熱中症気味の状況回避を優先したわけだが、今のところ下痢にもならず、体調も問題無い。
大量の水分補給により、幾分体調が回復したような気がした。
だが、水分が足りても電解質が足らないようで、また脚が攣り始めた。傾斜が緩やかなところではふくらはぎの筋肉への刺激も避けられるのだが、やや急な登りとなると途端に脚の筋肉に緊張が走る。ああ攣りそうとなるたびに座って休む。
桃ノ木山の家から堂倉避難小屋までCT253分(対往路比1.37)、実測148分(対往路比1.42)、CT比0.58。
CT比だけ見ると全く夏バテ山行に見えないが、身体、特に脚は悲鳴を上げていた。水分補給は十分にできても電解質不足は最後まで解消されず。対向者が来たら恥を忍んで塩気のあるものを恵んでもらおうかとも思ったが、対向者も下ってこず、恥をかかずに済んだ。
○堂倉避難小屋でしっかりと休んで再登頂、そして帰還。
今回のルートには距離標識が程よい感覚であり、調子がどん底の時の「これから10勸幣緻瓩蕕覆い箸い韻覆い里」という絶望はあったものの、「あと700mだから、まずはそこまで行こう」と苦しい戻りの途上での精神的助けになった。
堂倉避難小屋から山頂までは標高差500mだが、その傾斜が一部を除いて緩やかであることは下ってきた時に把握した。そして時間的にもゆっくり歩いたとしても予定通りの時刻までに山行完了できそうなメドが出てきた。
これにより、最後の区間は精神的余裕も生じ、身体的負担が比較的軽かったこともあって乗り越えられたと考えている。
堂倉避難小屋からシャクナゲ平までCT65分(対往路比1.67)、実測56分(対往路比1.56)、CT比0.86。
というわけで、まさに大台ケ原という緩やかな山容と大杉谷の水の恵みに助けられて何とか辛うじて山行を完遂することができた。
山と渓谷に感謝の誠を捧げるばかりである。
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