富士山(富士宮~剣ヶ峰~夜の宝永山)
- GPS
- 08:29
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,466m
- 下り
- 1,471m
コースタイム
- 山行
- 6:44
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 8:29
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
20240914富士山(富士宮〜剣ヶ峰〜夜の宝永山)
https://youtube.com/shorts/JOmLMtmjf4g
20240914富士山(富士宮〜剣ヶ峰〜夜の宝永山)9合目のちょっと上
https://youtu.be/SsZtjV5pacQ
20240914富士山(富士宮〜剣ヶ峰〜夜の宝永山)9合5勺とめざし
https://youtu.be/UH6A8PZP9dw
20240914富士山(富士宮〜剣ヶ峰〜夜の宝永山)1世隼劃困箸瓩兇
https://youtu.be/HRAYLsw9Am0
20240914富士山(富士宮〜剣ヶ峰〜夜の宝永山)しヶ峰とおりん(縦)
https://youtube.com/shorts/5pLeTA3XSRk
20240914富士山(富士宮〜剣ヶ峰〜夜の宝永山)シヶ峰とおりん(横)
https://youtu.be/D0cdGwHXPfc
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6時半くらいに出発。先週通れなかった新善波トンネルを通る。トンネルの上や右側にビニールシートが張られ、大きな土嚢がたくさん置いてある。
道の駅ふじおやまで小休憩をとって、古沢の信号を右折し、角のコンビニでコーヒーとおにぎり2個を買う。滝ヶ原駐屯地にきて、いつもと同じように鳥居と富士山の写真を撮る。とても天気がよく、山頂に登ったら気分がよさそうだ。今日は山に登った後、地元の劇団の芝居を見ることになっていて、寝不足なので早く帰って一眠りしてから行こうと思っていたのだが、山頂まで行っていたらその余裕はなくなり、寝ながら観劇することになりそうだ。すぐに劇団に電話して、予約を明日に変更してもらう。これで今日は時間を気にせずゆっくり山に登れる。
高鉢のトイレに入ろうとすると男性用のトイレの入り口が全開になっている。中に入ると大の方からガタイのいい初老の男性が出てくる。勢いよくトイレに入った光景が思い浮かぶ。トイレに壁紙が貼られ、シーズン以外は登山道は通行禁止で、訓練のために使うなら登山届を出すようにと書かれている。届を出せばOKだとは知らなかった。富士宮5合目の登山口の前には誘導員がいて、近くにパトカーが止まっている。シーズンオフになったばかりだというのに事故でもあったのだろうか。開山して立て続けに4人くらい亡くなった記憶がよみがえる。誘導員はあと1台しかバイクが止められないと言っている。下にいた誘導員に伝えて上に来ないようにするのだろうか。そういえばシーズン中にバイクを止めていた場所はバス専用と書かれて封鎖されていた。もしかしたら、上がいっぱいになったらあそこを解放するのかもしれない。準備をしていたら11時前になっていて、いつもより遅い時間帯に出発する。公衆トイレの前を通り、雲海荘の手前までくると、手前の方から上に登っているカップルがいる。宝永山荘の隣の小屋の宝永山の方に登る道があるのになぜここから登るのだろうと疑問に思う。シーズンオフの時に、いつも封鎖されているところへ行くと、道標付近に消防の隊員ぽい服を着ている人が3人いる。パトカーが止まっていたことを思い出し、もしかするとこの人たちは警察官かもしれないと思う。3人のうちの一人が「これから上に行く?」と聞くので、歩みを止めず何も言わずに宝永山の方を指差す。「宝永山?」と言うので頷き宝永山の方へ進む。
ここからはフィクションです。
西浦江梨のガチキャン2024¬襪諒永山
これは富士山頂のお鉢の真ん中でキャンプすることを夢見る登山女子の物語。
山荘から少し進んだところから岩をよじ登って登山道まで行く。いつもは小屋の右にある道から入っていたのだが、今日はちょっと行き方を変えてみた。しばらく歩いていると、上半身裸の男性がシュノーケルの口の部分のようなものを顔の前につけて追い抜いていき、後から、紫色の服を着た女性がついていく。前の人が海を感じさせる人だったので、女性もなんとなくウェットスーツを着た海女さんのように見えてしまう。男性の方はウォーターボトルにチューブを付けて、すぐに飲めるように顔の前にセットしたのだろう。なかなか、気合が入ったカップルかもしれない。カップルのこと考えていると、すぐに七合目に着き、少し休んで、八合目に着く。
九合目の手前で男性に呼び止められ、ヘッドライトを持っているか聞かれる。持っているけれど、多分使うことはないと言うと、ここからキツくなってタイムレコードより時間がかかると言うので、実は下りがとても早いんです。という。一瞬、実は山を下るときにはマンガ「頭文字D」の藤原 拓海になるんです。と口走りそうになってしまったが、そんなこと言ったら、変な子と思われたり、下手をすると登るのを止められてしまうかもしれない。2年前から一日中歩くような登山をしていて、年に五回は富士山に登っていることを伝えると、ブル道を降りている人を指差してあっちから降りている人ががいるけど降りるときはあっち?と聞かれたので、シーズン中は嫌がられるかも、とブル道やバリエーションルートの私なりの見解を数分話す。
九合目に着き建物のそばの日陰でゆっくり休む。ここまで来れれをばもう大丈夫だ。下りはあっという間に降りてしまい景色を味わうことはしないので、今の時間を大切にしたい。ここからはのんびり休み休み登ることにする。金網の展望スペースで休んでいた若者3人が降りて行き、私もそこからの眺めを楽しみ、上から長い白髪とヒゲの仙人みたいな人が降りて来て小屋の軒下に座り何かを食べている。下りはエネルギーを使わないので、水分を摂ればいい気がするのだが、考え方は人それぞれだ。老い先短いおじいさんの至福のひとときにダメを出したりはしない。
九合目から少し登ったところに綺麗にツルツルになった石が転がっている。その石の座り心地がよく、眺めもいいので、さっき休んだばかりなのに、長い時間その場所に居続けてしまう。わたしの御殿場ルートのお気に入りは鉄わらじだが、富士宮はここかもしれない。上からは女性ペアが降りてきて、「へんなオヤジがいる」と言って降りて行く。他にもソロの男性など、何人も降りていく。山頂にいた人がだいたい降りたところで山頂に辿り着けば山頂を独占したみたいになっていいかもと、思っていたのだが、へんなオヤジと二人きりになってしまったら、せっかくの富士山登頂が台無しだ。用心して登ることにしよう。
九合五勺から前回はブル道を歩いて、神社を通らずに剣ヶ峰の方へいったのだが、今回は普通に登山道を歩くことにする。休み過ぎたせいか、疲労のせいか、足が重い。まともに歩けそうにないので、ザックからストックを取り外し、腕の力を推進力に変えて、山頂にたどり着く。売店の軒下に4人くらいのグループ、左側の展望スペースに5,6人いる。へんなオヤジはこの中にいるのだろうか。そこでは足を止めずに、鍵がかかったトイレを通って、山頂の剣ヶ峰を目指す。
ブル道との分岐の道標で再び一休みする。左に見える景色が気持ちいい。剣ヶ峰の手前の急な坂道をストックの力を借りて登る。
剣ヶ峰の山頂標識のところには誰もおらず、下を見ても誰もいない。前回も少し時間をずらして登ってきたのだが、女性が一人いた。
一人だけしかおらず、これから誰も来る気配もないと言うのは、初めての経験かもしれない。
さっそく撮影に取り掛かるが、急にお鉢がガスり出し、いい映像が撮れない。もう1テイク撮っていると、男性のハァハァとした息遣いが奥の方から、して、「撮りましょうか?」と声が聞こえるのだが、撮影中なので、振り向けない。撮影が終わり、振り向くと40代くらいの男性がいて、どこから来たのか気になったので、聞いてみると、主杖流しを登ってきたと言う。2年前に私も登っていて、二度とこんなところから登るかと思ったことや、岩盤の上を歩かずにアリ地獄のようになって大変だったことや、すこし凹んだ所に腰かけて、下を見ないように、空に浮いているような気分で、眺めを楽しんだことや、雨が降ってきたら死んでいたことを伝える。男性と距離をとり、奥の方でも撮影をしていると、お鉢巡りをしてくると男性は去っていき、主杖流しを登ったのは2年前ではなく去年だったかも〜と、後ろ姿を見送る。男性が去ると同時にガスが晴れ、もう一度撮影をすることにする。何テイクも撮り、十分とれたので、降りていくと、1,2泊できそうな大きなザックを背負った20代くらいの若い男性が登って来る。私の夢は富士山のお鉢の真ん中でキャンプをすることなので、思わず、「今日は山頂でテントで一泊するんですか?」と声をかける。この辺りに張ろうと思っていること、関西から来ていて、関西の山ではなく、こっちの山や北アルプスの山を登っているらしい。私はスクーターで行ける中近距離の山で、今年度神奈川に引っ越してきて、丹沢の有名なピークは大体登ったことや、2年連続ケガをして、ほどほどに登山をすることを目標にしていると言い、宝永山の方を経由して、富士宮口に出ると伝えて、急な坂を下りる。もう、雲が赤くなり、日暮れが近い。映像や写真を撮り直したり、2人ともコミュニケーションをとったりして、1時間くらい遅れてしまった。日暮れまでにどこまで降りられるだろうか。
神社前にも御殿場口にも人影はない。転ばないように気を付けて、御殿場ルートを降りていく。ブル道やバリエーションルートならもっと早く降りられるかもしれないが、一度も使ったことがない道よりは知っている道を降りた方が安全だ。墓標なものがある八合目あたりで下を見ると、したに三角形の黒い影が出来ている。何だろう・・・富士山の影か!と、今まで見たことのない現象に気づき、今まで見られることのなかった景色が見られて、得した気分になる。鐘のない赤岩八合館、ベンチの土台だらけの砂走館、旗のないわらじ館を通り過ぎ、7合目にたどり着く。
小屋の奥へ入り、ザックのポケットからショートスパッツを取り出し装着する。もう暗くなってきたので、ヘッドライトも取り出して装着する。足元が見えにくくなった大砂走りを「使っとるがな〜」と言いながらライトの明かりを頼りに降りていく。いつものように滑るようにすると転ぶので、セーブして降りる。1,2度尻餅をついたが、大事には至らず、もう安全圏に入ったのと、もう完全に日が落ちて急ぐこともないので、黒いシルエットになった宝永山の写真を撮ったり、左側の御殿場の街の灯りや、駐屯地からだろうか、花火のような薪のような、何か温かみのあるものを燃やしているような灯りを眺める。6合目までは、道が凍ったりしなければ割と安全に来られるので、また夜に来てもいいかもしれない。宝永山の方に歩いていると、右側にヘッドライトらしき明かりが見える。誰か登ってきたのだろうか。宝永山山頂と火口の分岐点から右に折れると、そこそこ勾配のあるザレ場になるので、位置エネルギーを高さエネルギーに変えるようなイメージでザックザックと降りていく。先ほど見えていたヘッドライトの明かりが遠くに見える。これだけの速度で降りても追いつけないということは、ライトの持ち主も降りているのだろう。ワッセワッセと声を出しながら降りていくと、私のライトの光の円の中の左側に、男女二人がいるのが見える。行きに追い抜かれた気合の入った男女が思い浮かんだが、「こんにちは!」とすごく元気に女の子が挨拶をしてきたので、違うペアであることが分かる。二人とも登山服を着ているが、上から降りてきたのだろうか。それとも、夜のデートで五合目から宝永山に来たのだろうか。宝永山なら夜来てもさほど危なくないし、夜景もキレイだし、デートの場所としてはいいかもしれない。せっかく山で知り合えたので、おしゃべりでもしたいなぁと思ったのだが、彼氏さんの方が、あまりいい顔をしていなかった、というか、ものすごくイヤな顔をしていたので、挨拶だけして先に進むことにする。お邪魔虫にはなりたくない。宝永山の火口の休憩スペースを通り、しばらく登り続け、岩場になり歩きやすそうなところを歩くと、スマホに表示されていたコースより左側に来ていて少し心配になったが、分岐の道標が見えたのでほっとする。道標に向かって歩き、右に曲がり、しばらく歩くと、宝永山荘の明かりが見える。簡易的なゲートのようなものがあり、山荘の外観がなんとなくわかるようになる。ここまで来ればあとはもう夜の散歩の感覚だ。後ろを見ると、明かりが見えず心配したが、岩場辺りを過ぎたのだろうか、100mくらい後ろに2つのライトが見え出す。もう彼らの手助けをする必要はないだろう。山荘の手前に着くと、20代くらいの若い男性が、富士宮ルートの方から降りてくる。この暗闇の中をこっちから降りてきたのか・・・ていうか、ヘッドライトはどうしたのだろうか? 山荘の明かりが見えたから外しただけかもしれないけれど、もしライトも常備せずに長距離の登山をしているなら、ぜったい止めた方がいいだろう。ちなみに私は、ヘッドライトとヘッドライトの予備バッテリー1個は入れている。というは、ヘッドライトが何かの拍子でつきっぱなしになっていて、バッテリーが無くなっていることがあるのだ。まぁバッテリーを外しておけばそんなこともなくなるのだけれど、予備があれば安心だ。その他に、救急医療セットや携帯トイレ、コンパスと温度計、クマ鈴とおりん、食料と飲み物、スマホのモバイルバッテリー2個、日焼け止めと虫よけスプレーは常備している。重くはなるのだが、これらを持っていれば何かあっても何とかやり過ごすことができるだろう。 山荘からの景色を撮影していると、さきほどの彼はベンチに座り夜景を眺めている。ここからの夜景もきれいだが、やっぱり御殿場ルートや宝永山の方から見た方がきれいだと思う。公衆トイレを通り、登山口に降りようとすると、ヘッドライトを付けた登山の格好をした3人が登って来る。ザックなどは持っていないので、散歩にでも来たのだろうか。そういえば、富士宮ルートを降りてきた彼も大して荷物をもっていなかったかもしれない。夜の散歩をしに来ただけだったのだろうか。いやでも、ただの散歩だとしても、ライト類はないと危ないと思う。登山口に着くと、下の方が明るく、明かりの近くに止めていた車が何かしている。駐輪場には私のスクーターの他に福生市ナンバーのスクーターが停まっている。このスクーターの持ち主はまだ富士山のどこかにいるのだろうか。福生市という場所はどこにあるのだろう。初めて見たかもしれない。福井市だったら知っているのだけどなぁと自分のスクーターの横に腰を下ろし、Facebookに下山を知らせる投稿をする。LINEを見ると、父から雨になるから早く帰るようにとメッセージが届いている。富士山に登っている途中で雨に降られるなら早く下山した方がいいかもしれないが、麓で降る雨なら、深刻な事態にはならない。山頂はピーカンだよとメッセージを送る。帰る準備をして、駐車場から下へ降りていく。しばらくガスの中を走り、しだいに雨粒に変わって来る。Tシャツの人が大雨の中を歩いている。この夜に下から歩いてくるなんて大変だ。これで上まで登ったら風邪を引いてしまうんじゃないだろうか。想像以上に雨が強く、元料金所のところで、ザックカバーを取り付け、靴を雨から守るカバーを取り付ける。こんなことなら登山靴から履き替えなければよかった。暗い上に大粒の雨で視界が悪くなり、十分気を付けてくねくねした道を降りていく。大雨は滝ヶ原駐屯地を抜けるまで続き、そこを抜けると、ウソのように雨が止む。たまに小雨がサーっと降ったりするが、そのまま濡れても問題ないくらいだ。そういえば、以前、御殿場ルートから帰ってきた時に同じような状態にだった。駐屯地付近は地形的に大雨が降りやすい場所なのだろうか。もうレインコートを脱いでもいいような気がするが、また雨が降ってきたらイヤなので、そのまま自宅に帰る。家に帰ると、父からピーカンて何?と聞かれ、妹にその歳でピーカンという言葉を知らないなんておかしいと突っ込まれ、しょんぼりする。
翌日、長泉で芝居を観る。久しぶりにこうした方が良いというような提案や、ダメ出しをしたりした。以前、地域の劇団に入っていたことがあって、クリエイティブな活動は周りと積極的に関わる必要があって、自分の性格に合っていたかはおいて置いて、それはそれで楽しかったのだが、ものすごい情熱をもって取り組むと、うまく周りと噛み合わなくなり、うつになることもあった。まぁ、そんなこともあり、今は演劇からは距離を置いていたりする。基本的にどうにもならないストレスになるようなものは、距離を置けば問題にならない。
今の趣味は登山、夢はお鉢の真ん中でキャンプをすること。そうシンプルに過ごすことを心がければ、一度しかない学生生活を気持ちよく終えることができるだろう。
さて、来週は今年度はまだ登っていない、須走か富士吉田を歩きに行こう。
以上、西浦江梨のがチキャン2024¬襪諒永山
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家に帰って荷物を持ち、母に持たされたサンドイッチとお茶のペットボトルを、足元に上下に重ねたクーラーポーチとクーラーボックスにそれぞれ入れ、246号の赤信号でそれらを食べたり飲んだりしながら帰宅する。翌日はまだ体が重かったが、祝日だったので問題はない。火曜日は多少ももが筋肉痛になったが、仕事に支障はない。
YAMAPの無料ユーザーの写真が10枚だけになり、写真を減らさないと記事の更新ができなくなっている。さすがに10枚は少ないので、別の方法で写真を乗せられないだろうか。Noteとかを利用して、情報を取り廻してもいいかもしれない。
了
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