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Yamareco

記録ID: 7245988
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥秩父

奥秩父を歩くЭ綮奸噌饂侫岳〜北奥千丈岳〜金峰山

2024年09月14日(土) ~ 2024年09月16日(月)
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
17:17
距離
30.7km
登り
2,323m
下り
2,334m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
4:15
休憩
1:01
合計
5:16
6:08
31
6:39
14
6:53
6:56
56
7:52
7:53
88
10:00
10:11
27
10:38
11:08
16
2日目
山行
6:26
休憩
0:24
合計
6:50
5:09
20
5:29
5:37
18
5:55
15
6:10
6:11
44
6:55
25
7:20
7:21
56
8:17
8:18
33
8:51
8:52
133
11:05
11:06
6
11:12
11:13
7
11:20
11:26
4
11:30
4
11:34
11:35
14
11:49
11:52
7
11:59
3日目
山行
4:36
休憩
0:33
合計
5:09
4:23
34
4:57
24
5:32
5:37
59
6:36
8
6:44
7:06
1
7:07
7:08
14
7:22
56
8:18
8:20
34
8:54
6
9:08
9:11
4
9:15
17
9:32
ゴール地点
天候 14日 曇り 15日 雨のちガス時々小雨 16日 曇り時々小雨 3日間通して時々晴れ間も見られた。
過去天気図(気象庁) 2024年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
コース状況/
危険箇所等
特に危険なところはありません。
ナメ滝を眺めながら休憩。水量は先月よりも多いと感じた。
2024年09月14日 07:55撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 7:55
ナメ滝を眺めながら休憩。水量は先月よりも多いと感じた。
「コケの沢」と名付けた私の水場。相変わらず甘露で美味しい。先月より水量が多く、写真ではわかりにくいけど、ちょっとした池になっていた。たっぷり水分補給する。
2024年09月14日 08:32撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 8:32
「コケの沢」と名付けた私の水場。相変わらず甘露で美味しい。先月より水量が多く、写真ではわかりにくいけど、ちょっとした池になっていた。たっぷり水分補給する。
2024年09月14日 08:44撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 8:44
水源到着。
2024年09月14日 09:23撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 9:23
水源到着。
先月は枯れていた奥の沢からもしっかり流れがあった。
2024年09月14日 09:24撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 9:24
先月は枯れていた奥の沢からもしっかり流れがあった。
千曲川、信濃川の源流。こんこんと湧いていた。
2024年09月14日 09:24撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 9:24
千曲川、信濃川の源流。こんこんと湧いていた。
マイカップで水分補給。
2024年09月14日 09:24撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 9:24
マイカップで水分補給。
甲武信が近づいてきて、少し雲が切れ始めた。
2024年09月14日 10:19撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 10:19
甲武信が近づいてきて、少し雲が切れ始めた。
3回目にして初めて青空の下の甲武信か…。
2024年09月14日 10:22撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 10:22
3回目にして初めて青空の下の甲武信か…。
晴天のような写真(笑)
2024年09月14日 10:38撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 10:38
晴天のような写真(笑)
実際はこんな曇り空。雲とガスの流れが速いのでみなさん雲の切れるのを狙って写真を撮ってました。もちろん私も。
2024年09月14日 10:38撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 10:38
実際はこんな曇り空。雲とガスの流れが速いのでみなさん雲の切れるのを狙って写真を撮ってました。もちろん私も。
2024年09月14日 11:11撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 11:11
甲武信小屋着。
2024年09月14日 11:34撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 11:34
甲武信小屋着。
早すぎてまだ誰もいない。
2024年09月14日 11:35撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 11:35
早すぎてまだ誰もいない。
お決まりの珈琲で休息。
2024年09月14日 14:01撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 14:01
お決まりの珈琲で休息。
午後はどんどん天気が良くなった。夕食後の青空。でもこのあと天気は崩れて激しい雨が降り続けた。
2024年09月14日 17:32撮影 by  Pixel 6a, Google
9/14 17:32
午後はどんどん天気が良くなった。夕食後の青空。でもこのあと天気は崩れて激しい雨が降り続けた。
2日目の朝。雨風とも強かったけど、東の空が明るくなってきたので止むと判断し出発の準備をする。
2024年09月15日 04:57撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 4:57
2日目の朝。雨風とも強かったけど、東の空が明るくなってきたので止むと判断し出発の準備をする。
日の出っぽい写真。雨は断続的ながらも耐えられる程度。ただ風の強いのには辟易。かなり寒く感じた。
2024年09月15日 05:25撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 5:25
日の出っぽい写真。雨は断続的ながらも耐えられる程度。ただ風の強いのには辟易。かなり寒く感じた。
またしても雨の甲武信ヶ岳山頂。
2024年09月15日 05:29撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 5:29
またしても雨の甲武信ヶ岳山頂。
富士山も顔を出してくれたけど、このまま天気が回復しないところがこのエリアの特徴。
2024年09月15日 05:37撮影 by  Pixel 6a, Google
1
9/15 5:37
富士山も顔を出してくれたけど、このまま天気が回復しないところがこのエリアの特徴。
主脈縦走の最終回、今回はここが出発点。千曲川源流分岐にて。
2024年09月15日 05:54撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 5:54
主脈縦走の最終回、今回はここが出発点。千曲川源流分岐にて。
2024年09月15日 05:57撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 5:57
小雨とガスが交互に。
2024年09月15日 06:27撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 6:27
小雨とガスが交互に。
富士見着。でも富士は見られず。朝食にする。
2024年09月15日 06:47撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 6:47
富士見着。でも富士は見られず。朝食にする。
2024年09月15日 07:00撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 7:00
東梓。半分くらい終わった気分。
2024年09月15日 08:16撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 8:16
東梓。半分くらい終わった気分。
あっという間に国師のタル。気合いを入れ直して。
2024年09月15日 08:51撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 8:51
あっという間に国師のタル。気合いを入れ直して。
道は歩きやすくていい道でした。
2024年09月15日 09:36撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 9:36
道は歩きやすくていい道でした。
雨続きで苔も一層キレイだった。
2024年09月15日 09:48撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 9:48
雨続きで苔も一層キレイだった。
やっと天狗尾根分岐。
2024年09月15日 10:45撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 10:45
やっと天狗尾根分岐。
国師と北奥千丈が見えて来ました。
2024年09月15日 10:52撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 10:52
国師と北奥千丈が見えて来ました。
やっと国師。
2024年09月15日 11:03撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:03
やっと国師。
2024年09月15日 11:03撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:03
北奥千丈までがんばってと、山頂にいた男性に励まされました。すぐですよ、と。行くか〜と返すと爆笑された(^_^;)
2024年09月15日 11:03撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:03
北奥千丈までがんばってと、山頂にいた男性に励まされました。すぐですよ、と。行くか〜と返すと爆笑された(^_^;)
北奥千丈岳への分岐。ここから本当にすぐでした。
2024年09月15日 11:12撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:12
北奥千丈岳への分岐。ここから本当にすぐでした。
国師ヶ岳を振り返る。
2024年09月15日 11:19撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:19
国師ヶ岳を振り返る。
次々とガスが出てくる。
2024年09月15日 11:19撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:19
次々とガスが出てくる。
北奥千丈到着。奥秩父の最奥。川上牧丘林道なんかできなければ良かったのに。
2024年09月15日 11:21撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:21
北奥千丈到着。奥秩父の最奥。川上牧丘林道なんかできなければ良かったのに。
2024年09月15日 11:21撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:21
前国師岳着。大弛小屋の小屋番さんはここで3回、熊に会ったそうな。
2024年09月15日 11:34撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:34
前国師岳着。大弛小屋の小屋番さんはここで3回、熊に会ったそうな。
長い階段下り。これがあることでどれだけ環境が維持されていることか。
2024年09月15日 11:46撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 11:46
長い階段下り。これがあることでどれだけ環境が維持されていることか。
大弛小屋に着きました。
2024年09月15日 12:13撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 12:13
大弛小屋に着きました。
昔からある案内図。こういうのが残っているとうれしくなる。
2024年09月15日 12:13撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 12:13
昔からある案内図。こういうのが残っているとうれしくなる。
おひるごはん。最近ハマっているたらみのどっさりみかんを持参。
2024年09月15日 13:01撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:01
おひるごはん。最近ハマっているたらみのどっさりみかんを持参。
あふれる水場。美味しい。
2024年09月15日 13:32撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:32
あふれる水場。美味しい。
峠から小屋を望む。
2024年09月15日 13:33撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:33
峠から小屋を望む。
峠にあった小屋の看板。これを見て入ってきた人みんながソフトクリームを頼んでた。
2024年09月15日 13:34撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:34
峠にあった小屋の看板。これを見て入ってきた人みんながソフトクリームを頼んでた。
こういう俯瞰図がたまらない。
2024年09月15日 13:34撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:34
こういう俯瞰図がたまらない。
2024年09月15日 13:35撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:35
夢の庭園にも行ってみました。
2024年09月15日 13:58撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 13:58
夢の庭園にも行ってみました。
ガスが晴れそうで晴れない。
2024年09月15日 14:00撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:00
ガスが晴れそうで晴れない。
下に大弛峠の駐車場が見える。
2024年09月15日 14:01撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:01
下に大弛峠の駐車場が見える。
2024年09月15日 14:02撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:02
2024年09月15日 14:07撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:07
庭園の岩の上から。立体感ゼロだけど、けっこう高くて気持ちいい。
2024年09月15日 14:02撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:02
庭園の岩の上から。立体感ゼロだけど、けっこう高くて気持ちいい。
岩を横から見るとこんな感じ。
2024年09月15日 14:12撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:12
岩を横から見るとこんな感じ。
森の中を上から眺めながら歩くなんて、なかなか見られない景色。
2024年09月15日 14:08撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:08
森の中を上から眺めながら歩くなんて、なかなか見られない景色。
2024年09月15日 14:10撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:10
2024年09月15日 14:14撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:14
2024年09月15日 14:15撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:15
2024年09月15日 14:15撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:15
2024年09月15日 14:16撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:16
2024年09月15日 14:17撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:17
2024年09月15日 14:19撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:19
2024年09月15日 14:20撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:20
小屋から外の景色を。
2024年09月15日 14:33撮影 by  Pixel 6a, Google
9/15 14:33
小屋から外の景色を。
ランプを付けて出発です✨
2024年09月16日 04:39撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 4:39
ランプを付けて出発です✨
富士山のシルエット。
2024年09月16日 04:49撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 4:49
富士山のシルエット。
朝日峠着。
2024年09月16日 04:57撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 4:57
朝日峠着。
段々、輪郭がしっかり見えて来ました
2024年09月16日 05:01撮影 by  Pixel 6a, Google
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9/16 5:01
段々、輪郭がしっかり見えて来ました
ますますはっきりとしてきた。
2024年09月16日 05:22撮影 by  Pixel 6a, Google
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9/16 5:22
ますますはっきりとしてきた。
感動的な美しさでした。
2024年09月16日 05:23撮影 by  Pixel 6a, Google
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感動的な美しさでした。
朝日岳に着きました。
2024年09月16日 05:33撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 5:33
朝日岳に着きました。
2024年09月16日 05:33撮影 by  Pixel 6a, Google
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日の出前の美しさ。
2024年09月16日 05:36撮影 by  Pixel 6a, Google
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日の出前の美しさ。
ついに日の出です。このあとは太陽、ずっと隠れてしまいました。
2024年09月16日 05:44撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 5:44
ついに日の出です。このあとは太陽、ずっと隠れてしまいました。
2024年09月16日 06:27撮影 by  Pixel 6a, Google
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ついに金峰山頂! 山頂標識を見下ろします。
2024年09月16日 06:34撮影 by  Pixel 6a, Google
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9/16 6:34
ついに金峰山頂! 山頂標識を見下ろします。
金峰山より望む富士。
2024年09月16日 06:34撮影 by  Pixel 6a, Google
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金峰山より望む富士。
ゴールが見えました! 荘厳な景色。
2024年09月16日 06:34撮影 by  Pixel 6a, Google
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ゴールが見えました! 荘厳な景色。
2024年09月16日 06:34撮影 by  Pixel 6a, Google
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2024年09月16日 06:34撮影 by  Pixel 6a, Google
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下に降りてから間近で。
2024年09月16日 06:35撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 6:35
下に降りてから間近で。
2024年09月16日 06:38撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 6:38
ゴール目前!
2024年09月16日 06:38撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 6:38
ゴール目前!
2024年09月16日 06:41撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 6:41
どうしたらこういう造形ができるのか。自然とは本当に不思議。何千年も変わらないであろうこの景色。ここには神が宿ると素直に思える。
2024年09月16日 06:42撮影 by  Pixel 6a, Google
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どうしたらこういう造形ができるのか。自然とは本当に不思議。何千年も変わらないであろうこの景色。ここには神が宿ると素直に思える。
2024年09月16日 06:55撮影 by  Pixel 6a, Google
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ついにゴールインです✨
2024年09月16日 06:56撮影 by  Pixel 6a, Google
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ついにゴールインです✨
2024年09月16日 07:10撮影 by  Pixel 6a, Google
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2024年09月16日 07:10撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 7:10
2024年09月16日 07:10撮影 by  Pixel 6a, Google
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去年のような焼けた紅葉が始まってました。
2024年09月16日 07:12撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 7:12
去年のような焼けた紅葉が始まってました。
2024年09月16日 07:44撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 7:44
2024年09月16日 07:44撮影 by  Pixel 6a, Google
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2024年09月16日 07:55撮影 by  Pixel 6a, Google
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最終水場にて。
2024年09月16日 08:07撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 8:07
最終水場にて。
2024年09月16日 08:08撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 8:08
登山口まで降りてきました。
2024年09月16日 08:19撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 8:19
登山口まで降りてきました。
2024年09月16日 08:19撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 8:19
2024年09月16日 08:20撮影 by  Pixel 6a, Google
9/16 8:20
撮影機器:

感想

3月から少しずつ歩き始めた奥秩父主脈縦走。今はやっと終わったという安堵感でいっぱい。本当なら5月に終わる予定だったのが9月までかかった。体調不良、天候不良に加えて一度は沿線火災で電車が運休という信じられないこともあった。それゆえに感慨もひとしおだ。

今回は先月と同じ、川上村で前泊、毛木平から入山というルートを取った。ここ何回か体調が今一つということが続いたので、なるべく短い、負担の少ない、とにかく縦走完結だけを目指して計画を立てた。
千曲川は先月の夕立続きよりも、台風が立て続けだった今月の方が水量もはるかに多く、にぎやかな沢音を聞きながら快適に源流まで歩くことができた。ここから尾根まではわずかなアルバイト。それでも尾根に着いた時はさすがに疲れてしまった。
しばらく休んでから毎月来ている甲武信ヶ岳へ。雨こそ降っていないが、ガスの流れが速い。三連休ということもあり山頂には多くの登山者がスマホ片手にガスが切れるのを待っていた。隅っこにスペースを確保して、昨日作った弁当を食べた。
甲武信小屋には昼前に到着。荷物を片付けたり、珈琲を飲んだり、昼寝をしたり、次々に到着する宿泊者を窓から眺めて過ごした。夕方までは比較的青空も広がっていたが夕方から急変。夕食後、眠る頃には雨が降り始め、夜間はかなり激しい雨音で何度も目が覚めた。

2日目。雨音で目が覚めた。甲武信小屋に泊まって雨が降らなかったことが無い。何度か外に出て様子をうかがう。雨風ともに激しいけれど、4時半を回って少しずつ東の空が明るくなるのを見て、天気が回復すると判断。この辺りは毎月甲武信小屋で雨を見ている経験から来るなんとなくの勘。雨対応の準備をして出発した。
山頂へ向かう道は大粒の雨よりもゴーゴーと吹き付ける風の方に難儀した。まだ体は夏仕様なのでこの寒さにはホトホト参った。山頂に着くころには雨足は少し弱まったが、風は相変わらず激しく吹き付けてきた。これから歩くルートもなにも見えない山頂をあとに早々に出発。樹林帯に入ると風も弱まり一安心。すぐに千曲川源流分岐に着いた。今回の主脈縦走のスタート地点はここ。「さあ出発だ」と気分を盛り立て歩き始める。
奥秩父らしい道をガスと小雨の中歩いた。道は歩きやすく、天候がもう少し良ければ景色も楽しめるんだろうと思いながら歩いた。富士見で朝食休憩。そのあとは、小まめに少しずつ休みながらひたすら歩いた。景色もなにも見えないので、苔や木々と話しながらの道中だった。
東梓で半分くらいかなと気分を上げ、すぐに着いた国師のタルでは、さあ登り返すぞとさらに気分を上げた。同時に息も上がり、顎も上がり始めた。もう頂上でもいいんじゃないかとブツブツ言いながらやっと天狗尾根に着いた。ここで大休止。少しガスが切れ始め、青空も見え始めた。この先は休まないぞと言い聞かせて国師ヶ岳を目指した。
やっとたどり着いた国師ヶ岳。感激しつつも、すぐ目の前に見える北奥千丈岳に気が向かってしまい、はやる気持ちのまま早々に向かった。今日、ここまで会った人は4人だけだったが、北奥千丈岳への分岐から突然登山者が増え、中には小さな子どももいて、林道の大きさを感じた。でもそんな感傷よりも奥秩父最高峰、2601mに立ったという達成感が大きく、めったに撮らない自撮りをたくさんしてしまった。今見てもその舞い上がりぶりが笑える。
北奥千丈岳を出発し、大弛小屋には昼ちょうどに着いた。昼ごはんを食べ、雨でびっしょりになっているレインウエアやザックカバーなどを拭いたり干したりしたあと、夢の庭園に足を延ばした。階段でコースが作ってあるので、苔などからは少し距離があるところもあったが、こうしてコースを整備しないと今見えている環境は維持できないと感じた。山の自然を破壊する一番の破壊者は人間だと思う。それゆえに登山者は常に謙虚さが必要であり、ローインパクトを常に心掛けないといけないとの思いを新たに強く持った。
本日の宿泊者は私を入れて6名。みなさん、私よりはるかに先輩の方々。いろんな山の話になり楽しい夕食時となった。夕食時から降り始めた雨は徐々に激しくなり、夜中には翌日をどうしようと考えるほどの激しさとなった。夕方、空をずっと眺めていて、雲やガスの流れが複雑だなと感じたが、全体的な印象として東から西に流れている印象を持った。そして雨となった。甲武信小屋の天気もそうだけど、このエリアの今の時期は東から天気が変わると仮説を持つに至った。

最終日。3時半に起きると雨音がしない。慌てて外に出ると満天の星空。カシオペアが見え、オリオンも顔を出している。ああ、夏は終わったなと感慨にふけるのも早々に慌てて出発の準備をした。夜も明ける前からこんなに天気がいいなら、必ず午後には崩れると考えて早立ちを決めた。乾かしっぱなしだった雨具を片付け、4時20分に出発した。
しばらくはヘッドライトが照らすところしか見えず、はるか彼方に見える街の灯りも寂しげだが、反してこころはウキウキ。慎重に、いつもよりゆっくり歩いた。少しずつ周りの景色がわかるようになると、富士のシルエットなど遠くの景色も見えるようになった。それでも出発時は満天の星空だったけれど、東から雲が近づいてきて、日の出が見えるかどうかわからない状態になった。
朝日岳直下のガレ場辺りから急速に明るくなり、ランプもいらなくなった。朝日岳で少し日の出を待ったが東の空の雲も少しずつ増えている。待たずに進もうと先へ進んだ。鉄山へ向かっている途中、突然木々の間から太陽に照らされた。この日太陽を見たのはこの時だけとなった。
樹林帯の中を歩き続けていると突然ガレた稜線に出た。もしやこれが賽の河原?と思いながら歩いていると大きな岩がある。ひとまず登ってみようと登るとなんといい景色。360度雲が出てきていたが、山々も見える。ふと立っている岩の下の方を見ると山頂標識が。よく見ると「金峰山」と書いてある!えっ!ここ頂上?と思って改めて前方を見ると五丈石があるではないか!金峰山に着いたとわかり、岩の上で万歳三唱。そのあとはそそくさとゴールである五丈石へ向かった。
元々奥秩父主脈縦走をしようと思ったのは、この道が修験の道であったから。三峯神社から出発し、そうなるとゴールは金峰山頂というより五丈石奥之院となる。ゴールをし、修験者もどきに真言を上げ、無事の到着を報告した。
ずいぶん五丈石前にいたが、ガスの流れがまた早くなり、風もいささか冷たくなってきた。無事の下山をするのも大切。また来ますと言い残し下山を開始。降り始めた雨と競走するようにどんどん歩き、なんとか雨具を出さずに登山口のある林道まで降りてきた。ここまで降りると雲も薄くなり、降る心配はなさそう。少しスピードを落としてこのあとの長い林道、一般道歩きに備えた。
金峰山荘を過ぎ、岩根山荘への道を過ぎた辺りを歩いていると通りがかった地元の方に声をかけられた。「乗ってくか?」とまさかの誘い。令和の今の時代に登山者を乗せてあげようという地元の人がいるということに驚いた。しかも新車のようにきれいな軽トラ。汗をかいているから…と話したが「気にしないから乗りなさい」と言う。地元の人のご厚意には素直に応える性格の私は喜びを爆発させ、荷台にザックを放り投げ、乗せてもらった。車が走り出すと雨が降り始め、なんとラッキーと思ってしまった。
これから駅近くのスーパーまで買い出しに行くとのこと。駅と聞いてさらに大喜び。結局スーパーどころか、駅まで送ってもらった。でも地元の人との話は楽しかった。乗り込んだ時に鈴の音がしなかったことが気になったようで、熊の鈴は持っているかと聞かれた。持っているけどほとんど使わないと話すと、使うようにとたしなめられた。今年は本当に熊が多いとのこと。朝2時からのレタスの収穫も命がけだという。近くのキャンプ場も今年は閉鎖したところもあるとのこと。とにかくこんなに熊が出る年は初めてだと言われた。大弛小屋の小屋番さんも前国師岳で3回見たと話されていた。本当に多いんだなと感じた。そうですか、と返し、しばらく熊の話を聞かせてもらった。長くかかった奥秩父主脈縦走がこうして地元の人の車に乗せてもらい、話を聞きながら終わるとは、なんて素敵なんだとほくそえみながら車からおろしてもらった。何度も頭を下げながら軽トラを見送った。

主脈縦走は終わったけれど、今度は復路を、できれば奥之院からではなく里宮の金桜神社を出発して1回で三峯神社まで歩いてみたい。こんなに楽しかった奥秩父。主脈を横切るバリエーションルートも歩いてみたい。次から次へと夢は広がる。さてどこから始めるか。帰りの電車の中ではずっと地図とにらめっこだった。

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