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Yamareco

記録ID: 733723
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
東海

【笊ヶ岳】ランカン尾根から周回

2015年10月03日(土) ~ 2015年10月04日(日)
 - 拍手
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
27:48
距離
22.7km
登り
3,378m
下り
3,376m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:45
休憩
0:57
合計
4:42
距離 5.5km 登り 1,423m 下り 80m
11:45
57
12:42
13:03
44
910mピーク
13:47
0:00
7
1125mピーク
13:54
14:11
55
ランカン尾根合流地点付近
15:06
15:25
62
大金山分岐付近
16:27
1827mピーク(青閊)
2日目
山行
9:01
休憩
1:00
合計
10:01
距離 17.1km 登り 1,953m 下り 3,289m
5:28
34
1827mピーク(青閊)
6:02
6:16
81
1942mピーク
7:37
0:00
116
2261mピーク
9:33
0:00
30
小笊
10:03
10:14
57
11:11
11:26
50
12:16
12:17
28
12:45
12:46
46
13:32
13:33
21
13:54
14:11
78
15:29
老平駐車場
天候 2日間とも晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
老平駐車場は6,7台ってとこでしょうか。トイレ、自販機なし。トイレは20分ほど手前の国道37号沿いの南アルプスプラザが最寄りかな。
登山ポストは駐車場すぐ上のゲート脇。
コース状況/
危険箇所等
◇老平駐車場-主尾根合流
硯の里キャンプ場への狭い車道を上がるとキャンプ場手前で尾根へと続く作業道?がありここから尾根へ出られます。あとで調べたらキャンプ場経由でも行けるようです。910Pまでの尾根筋も道がちゃんとあり問題なく歩けます。910Pを過ぎるとうすい踏み跡になりまもなく倒木帯になります。倒木を避けて右側を歩きました。倒木帯を過ぎると軽い藪漕ぎのはてに地形図に記載されている1125P(ほとんど平坦でピークらしくない)に。この先でランカン尾根の取りつきでよく使われる戸屋林道からの主尾根に合流しますが、このあたりは尾根筋が広くなっていて、またルートの方向が変わるので特に下りで使う場合はルートロスに注意。

◇主尾根合流-笊ヶ岳
主尾根に合流すると踏み跡も比較的明瞭になるし、マーク類もそれなりにありますが、これらに頼らなくてもはっきりとした尾根筋をたどればいいので迷うことはありません。急登と緩斜が交互にあって、広河原からの単調な激急登に比べればむしろ歩きやすい?ところどころ平坦地もあり、幕営場所も困りません。
1827Pと1948Pの間にギャップがあり岩稜に阻まれますが左にルートがついてます。
藪漕ぎは小笊手前あたりから一般道合流までのパートぐらいでそれほどハードではありません。
展望はほとんどなく、樹間から富士や白峰南陵、阿部奥方面の一部がちら見できる程度でまともな展望が得られるのは2125Pの先のガレの縁と小笊周辺ぐらいです。
笊山頂すぐ下のテン場スペースに出ます。
一般道から小笊に行く場合、入口のマークがわかりづらいかもしれません。

◇笊ヶ岳-布引山
まったく問題なし。一番気楽に歩けました。

◇布引山-広河原
布引山直下のガレの縁は今のところ大丈夫そうですが崩落が進んでいつか通れなくなりそう。ほかは危険個所はありませんが、とにかく急登。しかも長い。ここを登っていくのとランカン尾根とどっちが楽なんでしょう?

◇広河原-老平駐車場
広河原の渡渉地点はストックを駆使してなんとか濡れずに渡れました。
ミッドカットの防水靴であれば、浅く水に浸かった石に足を置くこととストックを川底に立てて支点にすることがコツ。
広河原とタケ沢の中間に崩落しているところがあります。いちおう道筋はついてますが、ザレた急斜面をトラバースするので滑落注意です。
ほか大小たくさんの沢を横切り、そこかしこに工事用足場のような簡易な橋が渡されていますが、すでに使えなかったり、そろそろやばそうな雰囲気だったりであまり気を許さない方がいいでしょう。かつての崩落跡やひしゃげたパイプの手すりなど、このルートの危険性を示すサインが散見されます。大雨や台風の後などではいつ通過不能になってもおかしくないので直近の情報を事前にチェックしておきましょう、キリッ。え?ワタシですか?ごにょごにょ...
その他周辺情報 下山後の温泉は帰路看板が目にとまった市川三郷町のつむぎの湯。
400円は安い。日帰り温泉入浴施設としては十分だが、これといってめぼしいところもない。
老平駐車場に着いたのは正午近く。
こんな時間に登り始めるのはヘンな感じ。
老平駐車場に着いたのは正午近く。
こんな時間に登り始めるのはヘンな感じ。
まずは写真左側の910mピークを目指しますが、どこから取りつこうか...
まずは写真左側の910mピークを目指しますが、どこから取りつこうか...
左手の尾根筋は最短距離だけど傾斜が...
左手の尾根筋は最短距離だけど傾斜が...
ということで右側の緩やかな尾根を目指し硯の里キャンプ場へと続く道を上がっていきます。
ということで右側の緩やかな尾根を目指し硯の里キャンプ場へと続く道を上がっていきます。
途中尾根へと向かう山道を発見したので車道から離れます。
途中尾根へと向かう山道を発見したので車道から離れます。
尾根に上がったところ。
たぶんキャンプ場の上あたり。
尾根に上がったところ。
たぶんキャンプ場の上あたり。
序盤から藪漕ぎかと思いきや、ちゃんと道がありました。
序盤から藪漕ぎかと思いきや、ちゃんと道がありました。
アレの爪痕はそこかしこにありましたが、いずれも古いものばかり。
アレの爪痕はそこかしこにありましたが、いずれも古いものばかり。
重荷でペースがあがらず1時間かけて910mピークに到着。
重荷でペースがあがらず1時間かけて910mピークに到着。
重いカラダと装備をもてあましつつ、次のポイント1125mピークを目指し尾根伝いに森を進むと
重いカラダと装備をもてあましつつ、次のポイント1125mピークを目指し尾根伝いに森を進むと
間伐材と思われる倒木地帯
間伐材と思われる倒木地帯
比較的歩きやすそうな右側を進みます。
比較的歩きやすそうな右側を進みます。
倒木帯を抜けると藪。
倒木帯を抜けると藪。
それほど濃厚ではありませんでした。
それほど濃厚ではありませんでした。
キノコはたくさん。
これはさすがに食べる気にはなりませんが、意外と食べれたりして。
2
キノコはたくさん。
これはさすがに食べる気にはなりませんが、意外と食べれたりして。
踏み跡もところどころ明瞭だったりします。
1
踏み跡もところどころ明瞭だったりします。
なんじゃこりゃ、気持ちわるっ!
初めてみましたがカエンタケ?猛毒だそうです。
2
なんじゃこりゃ、気持ちわるっ!
初めてみましたがカエンタケ?猛毒だそうです。
このあたりで戸屋林道からの尾根と合流してるはず
このあたりで戸屋林道からの尾根と合流してるはず
ところどころ急登もあり、内腿がピクピクしだしてやばい雰囲気。
ところどころ急登もあり、内腿がピクピクしだしてやばい雰囲気。
そろそろ1827mピークあたりだと思うんだけど...
そろそろ1827mピークあたりだと思うんだけど...
びんご!
もう今日はこれで行動停止。
足が動きません。
1
びんご!
もう今日はこれで行動停止。
足が動きません。
三等三角点。基準点名「青閊」。今のワタシには悶絶の「悶」のほうがフィットしますが。
三等三角点。基準点名「青閊」。今のワタシには悶絶の「悶」のほうがフィットしますが。
今回投入した新兵器。
あるお方のレコからパクリました。
8
今回投入した新兵器。
あるお方のレコからパクリました。
ささやかな楽しみ。
食欲もなく早々に就寝。
明日足が回復してなければ下山。
5
ささやかな楽しみ。
食欲もなく早々に就寝。
明日足が回復してなければ下山。
早く起きすぎて日の出待ち。
樹林の隙間から富士山!
足は大丈夫そう。
早く起きすぎて日の出待ち。
樹林の隙間から富士山!
足は大丈夫そう。
足の状態を気にしつつ急登を行きます。
足の状態を気にしつつ急登を行きます。
富士がちらちら思わせぶりに姿を見せます。
1
富士がちらちら思わせぶりに姿を見せます。
1948P手前のギャップ。
1948P手前のギャップ。
ここで岩稜が行く手を阻みますが、左手にマークが誘導してくれます。
ここで岩稜が行く手を阻みますが、左手にマークが誘導してくれます。
心配していた足が攣り始めてきました(泣)。
1
心配していた足が攣り始めてきました(泣)。
痩せたところも。
痩せたところも。
山頂に着くまで隠れないでね〜。
1
山頂に着くまで隠れないでね〜。
交互に出てくる急登。
その都度足が引きつります。
交互に出てくる急登。
その都度足が引きつります。
尾根筋はずっとはっきりしています。
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尾根筋はずっとはっきりしています。
幕営適地発見。
ようやく2125P。
足の痛みでペースが上がらず。
ようやく2125P。
足の痛みでペースが上がらず。
ガレの縁。ここでようやく...
ガレの縁。ここでようやく...
展望が開けます。
手前が布引山からの尾根。
奥は阿部奥山塊。山伏、小河内山あたり?
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展望が開けます。
手前が布引山からの尾根。
奥は阿部奥山塊。山伏、小河内山あたり?
倒木をまたぐのもツラい...
倒木をまたぐのもツラい...
樹間から北岳!
そして鳳凰三山。
1
そして鳳凰三山。
木々も色づいてきました。
木々も色づいてきました。
あれはもしや小笊?
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あれはもしや小笊?
青空に映えます。
3
青空に映えます。
2200mあたりから紅葉がいい感じ。
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2200mあたりから紅葉がいい感じ。
小笊ロックオン。
1
小笊ロックオン。
布引山。
富士もまだもちそう。
富士もまだもちそう。
景色がいいと元気が出ます。
景色がいいと元気が出ます。
痛みに耐えて藪をかきわけ上がっていくと
2
痛みに耐えて藪をかきわけ上がっていくと
小笊に到着。
黄葉からも元気チャージ。
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黄葉からも元気チャージ。
ついに大笊ロックオン。
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ついに大笊ロックオン。
小笊西斜面から南アの山々が見え始めてテンション↑
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小笊西斜面から南アの山々が見え始めてテンション↑
塩見と蝙蝠アップ
3
塩見と蝙蝠アップ
布引山と深南部の山々。
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布引山と深南部の山々。
このあたりはハイマツがうるさい。
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このあたりはハイマツがうるさい。
ついに一般道に合流
ついに一般道に合流
ここから出てきました。
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ここから出てきました。
すぐに笊山頂!
感慨ひとしお。
6
すぐに笊山頂!
感慨ひとしお。
そして、笊といえばこの景色。
富士と小笊。
これが見られてよかった。
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そして、笊といえばこの景色。
富士と小笊。
これが見られてよかった。
さらに、富士と小笊と小腹。
見られてよかった?
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さらに、富士と小笊と小腹。
見られてよかった?
噂通り笊からの展望は最高。
まずは北から。
北岳へと続く白峰南陵の稜線。
いつか踏破したい。
左に仙丈、右に鳳凰も見えます。
稜線の最低部が転付峠でしょうか。
噂通り笊からの展望は最高。
まずは北から。
北岳へと続く白峰南陵の稜線。
いつか踏破したい。
左に仙丈、右に鳳凰も見えます。
稜線の最低部が転付峠でしょうか。
SW歩くはずだった白峰三山をうらめしげに眺める。
3
SW歩くはずだった白峰三山をうらめしげに眺める。
蝙蝠、塩見、千枚岳
3
蝙蝠、塩見、千枚岳
南ア南部ビッグ3が正面に。
素晴らしい眺めです。
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南ア南部ビッグ3が正面に。
素晴らしい眺めです。
上河内岳と聖岳。
奥に見えるのは光岳?
4
上河内岳と聖岳。
奥に見えるのは光岳?
布引山のむこうは深南部の山々か。
行きたいけど遠い。
布引山のむこうは深南部の山々か。
行きたいけど遠い。
眼下に甲府盆地
ここで昼メシとってゆっくりしようと思ったのですが、食欲がないし、足も不安なので早々に下山開始。
1
ここで昼メシとってゆっくりしようと思ったのですが、食欲がないし、足も不安なので早々に下山開始。
ん?!マジ?
下調べしてなかったのを後悔しても遅い。
しばし迷う。
ん?!マジ?
下調べしてなかったのを後悔しても遅い。
しばし迷う。
布引山とのコルあたりからの笊ヶ岳。
ここからだと右の小笊のほうが立派に見えますね。
3
布引山とのコルあたりからの笊ヶ岳。
ここからだと右の小笊のほうが立派に見えますね。
富士に紅葉を添えて。
6
富士に紅葉を添えて。
布引山山頂近くのテン場。
1
布引山山頂近くのテン場。
痛い足を引きずってなんとか布引山山頂。
下りでは痛くないのでここまでくれば大丈夫でしょう。
痛い足を引きずってなんとか布引山山頂。
下りでは痛くないのでここまでくれば大丈夫でしょう。
布引山から少し下るとガレの縁。
布引山から少し下るとガレの縁。
下を覗くとこんな感じ。
下を覗くとこんな感じ。
ガレの縁からの上河内岳、聖岳、赤石岳。
2
ガレの縁からの上河内岳、聖岳、赤石岳。
阿部奥へと続く稜線。
ここも歩いてみたい。
手前の鞍部が所ノ沢越、その先に稲又山、青薙山ですかね。
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阿部奥へと続く稜線。
ここも歩いてみたい。
手前の鞍部が所ノ沢越、その先に稲又山、青薙山ですかね。
ドライフラワー化したヤマハハコが侘しい。
ドライフラワー化したヤマハハコが侘しい。
急登を激下り中。
急登を激下り中。
適地をチェック。
適地をチェック。
これもよくレコで見かける残置ウィンチ。
残置ワイヤーや機械はたくさんありました。
こういうのが南アらしい。
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これもよくレコで見かける残置ウィンチ。
残置ワイヤーや機械はたくさんありました。
こういうのが南アらしい。
ときどき樹間からランカン尾根が見えます。
1948Pではないかと。
ときどき樹間からランカン尾根が見えます。
1948Pではないかと。
あれは小笊かな?
あれは小笊かな?
ミヤマアキノキリンソウが残ってました。
ミヤマアキノキリンソウが残ってました。
山の神までくればもう少し。
山の神までくればもう少し。
急登の九十九折れを下り
急登の九十九折れを下り
広河原に到着。
最後のひと仕事。
渡渉ポイントを探します。
広河原に到着。
最後のひと仕事。
渡渉ポイントを探します。
ここでなんとか濡れずに渡れました。
1
ここでなんとか濡れずに渡れました。
しばし休憩。
ここまでくればあとは余裕でしょう。
しばし休憩。
ここまでくればあとは余裕でしょう。
誰かがデポした渡渉グッズですが、なぜ雨畑側に?
誰かがデポした渡渉グッズですが、なぜ雨畑側に?
ダイモンジソウがたくさん咲いてました。
2
ダイモンジソウがたくさん咲いてました。
奥沢谷沿いの道はいたるところで山側から水が滴り落ちてます。
アクアリウムのよう。
奥沢谷沿いの道はいたるところで山側から水が滴り落ちてます。
アクアリウムのよう。
左は崖、これをよけると転落しますので走り抜けます。
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左は崖、これをよけると転落しますので走り抜けます。
雰囲気のいい道。
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雰囲気のいい道。
問題の崩落地にきました。
ザレた急斜面を横切るので足を滑らせないように慎重に通過。
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問題の崩落地にきました。
ザレた急斜面を横切るので足を滑らせないように慎重に通過。
強めのシャワーです。走り抜けても濡れます。
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強めのシャワーです。走り抜けても濡れます。
こんな橋がいくつもかけられてますが、壊れているものもいくつか。
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こんな橋がいくつもかけられてますが、壊れているものもいくつか。
タケ沢の吊り橋
ずいぶん前の崩落個所でしょうか。
パイプがひしゃげてます。
ずいぶん前の崩落個所でしょうか。
パイプがひしゃげてます。
山高地図にもある廃屋。
人が生活してた在りし日を思い浮かべてみる。
山高地図にもある廃屋。
人が生活してた在りし日を思い浮かべてみる。
林道に合流しました。
林道に合流しました。
林道側から登山道入り口をみるとこんな感じ。
林道側から登山道入り口をみるとこんな感じ。
レコでよく目にする岩のトンネルをくぐり、
1
レコでよく目にする岩のトンネルをくぐり、
ゲートに帰還。
なんとか足がもってくれました。やれやれ。
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ゲートに帰還。
なんとか足がもってくれました。やれやれ。
戸屋林道はまだ通行止めのようです。
戸屋林道はまだ通行止めのようです。

感想

かねてから狙っていたランカン尾根からの笊ヶ岳。

南アの山に行くといつも目にとまる双耳峰(ある人は「バルタン山」と呼んでいましたが、ナイスセンスなネーミング)、いつしか登りたい山の上位に入っていました。一般ルートのピストンでは面白くないので周回ルートないかなと思ってたところ、白峰南陵をリサーチしてたらランカン尾根の存在をこのレコで知りました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-325180.html
ただ、ワタシの脚力では一般道での日帰りピストンでもギリギリぐらいなのに、バリルートで日帰りなんてできるのか....かなり微妙。なのでビバーク想定で予備日がとれる日程で日が長い6月ぐらいを考えてましたが、今年もタイミングがあわず、来年にまわすつもりでいました。
しかし、今回、土曜は9時まで拘束があり1日半という中途半端な日程でどこに行こうか考えたときに、もう日帰りプランは捨てて1泊で行ってしまえ、と。
今年はまだ南アに行ってないし。

泊まりの場合ネックになるのが装備の重さ。
できるだけ軽量化したつもりが、15kg。うち水が5kg。
尾根上には水場がないので担がなくてはなりません。
安川の支沢におりて水を確保ということも考えましたが、不安がぬぐいきれなかったのでやめました。
かくして50日間も山に行ってなかったくせに、15kgの重荷を担いで厳しい行程を歩くはめに。

案の定脚力がかなり落ちていてスローペース、またその上胃の調子が悪くて歩いている間えづきっぱなし。
行動食もろくに喉が通らず、しまいには内転筋が攣り始めてしまいました。
またか、という感じですが、こうなるとどうしようもなく、楽になる蹲踞姿勢で内転勤をストレッチしながらごまかしごまかし歩くので、一気にペースダウン。
初日は2000m付近までは行くつもりでしたが、1827Pにたどり着くのがやっとでした。
ここで幕営。
翌日回復してなければさっさと下山するつもりでしたが、朝起きると大丈夫そうだったので笊を目指しましたが、歩いて1時間ほどで怪しくなってきました。
攣る気配がプンプン。山頂までもってくれとの願いかなわず、ワタシのひ弱な足ちゃんはついに小笊手前のピークで悲鳴を上げてしまいました。
ここから笊までの長かったことといったら。
シンドさではこれまでの山行で3本の指に入りました。
おまけに胃腸の具合も昨日と変わらずよろしくなくて、行動食はいつもの半分も取れませんでした。
そんな感じでしたから笊にヘロヘロで到着した時の感動はひとしお。
だれもいない山頂で久しぶりの南アの絶景を満喫し疲れも痛みもふっとびました。

足は登るときは痛みを感じますが、下りは大丈夫なのであとは布引山への登り返しを耐えればなんとか帰れそう、やれやれ。
と安心したのもつかの間、山頂標識のテープに書かれてた文言に愕然。
「広河原-雨畑間に崩落あり通行困難。2015.9」
ここで思案。ランカン尾根を戻るか?いやいやこの足では急登の登り返しをいくつも超えるのは無理。「困難」とあるが「不能」とは書いてない。
そろそろ日帰りの登山者が上がってくるころだから1人でも会えれば大丈夫なんだけど。
一抹の不安を抱えながら予定通り一般道を下りはじめました。
すると布引山とのコルを通り過ぎたところで待望の登山者と出会いました。
これで大丈夫、いやいや所ノ沢越からきたかもしれないぞ、といちおう聞いてみた。
朝5:30に老平から登ってきたとのことで崩落個所については問題なく通過できたと教えていただきました。つーか、めちゃ早いっすね~。このペースだと笊まで5時間半ぐらい?笊ってそんな人が多そうな山ですけど。
おかげさまで安心して下山することができました。
ちなみにこの日出会った人はこの方を含めて3組5名のみ。
ランカン尾根では人間0、シカ数頭、山キジ1羽。
紅葉の時期の好天の日曜の200名山なのにこの少なさ。
人を寄せ付けない山、それが笊ヶ岳の魅力。

体調不良の中行くようなところじゃありませんが、ともかく念願のランカン尾根からの笊が達成できて、まあ、よかった、ということにしておきましょう。
内転筋の痙攣はこれまでも運動不足で足に負荷がかかり過ぎると出てきた症状ですから、これからは間隔があいたときはハードな山行はやめておこうと思いました、まる。

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コメント

困るね〜
クライミングばっかしやってたら、
体力が落ちたあ・・・の典型例!

そんな筋力&体力じゃ、
継続的にシール登高できないじゃん!
山向きのキックターンのときに
内転筋が悲鳴あげるでえ・・・

でも、笊ヶ岳はそれなりに厳しい山だと聞いているので、
許してあげる。
でも、これから鍛え直してね。
これは、自分自身に対しても、言ってる訳です。
クマ
2015/10/7 23:28
面目ありません
いやあ、返す言葉もございません

完全な運動不足ですね〜
でもこのルート、体力がまともなら日帰りで行けそうです。
日帰り装備でましな足なら10時間ぐらいで行けそうなので鍛えなおして日帰りでいつかリベンジしたいと思います

笊は厳しいですけど期待通りいい山でした。
クマさんも登ってみてくださいよ。

雪倉岳にむけて鍛えなおしまーす
2015/10/7 23:57
また?
…と思いましたが、ちょいと調べてみたら甲斐駒黒戸尾根より厳しいルートだったのですね。
工場長がそう書いてました。

こんなに頑張ってしまうようでは、ヘタレ倶楽部会員失格ではありませんか‼ ドMですね。

長い樹林帯、しかも急登…。
私は、永久に行かない山のリストに追加させていただきました。

クライミングは山体力に影響するほどやってないでしょう^^。
我々は休み時間も長いし。
2015/10/8 6:32
Re: また?
これは、部長!
そうです、黒戸尾根よりもしんどいのですよ、ここは。
広河原から布引山までの一般道はなが〜い激急登で、ここを登るくらいならランカン尾根のほうがまだマシと思えるほど。
今のところ私の中では南ア3大急登のひとつです

ヘタレ倶楽部会員失格?
いえいえ、ヘタレ倶楽部の誇りを胸にしっかりヘタレてきましたのでご安心を

ヘタレ活動にはもってこいの山なので、永久に行かないなどとは言わずに、部長もぜひヘタレに行ってみてくださいな

はい、そうです、体力の低下はクライミングのせいではなく長い休み時間のせいですね〜
2015/10/8 15:29
うらやましい...
おはようございます、kanosukeさん!

昨晩チョイ見したのですが、今朝再度じっくり拝見しました。
やはりランカン尾根はイイですネ...
それと山頂の展望がすばらしい
こんな景色をみたかったですよ

広河原からの登りはもうゴメンですが、ランカン尾根−大黒尾根が気になってきました
お疲れ様でした
2015/10/8 7:44
うらやましいでしょ
ふふふ、hottenさん、行ってきましたよ、ランカン尾根。
思ったより藪も多くないし、おおむね素直なルートでわかりやすく、歩きやすいので、もしかすると広河原からの激急登よりラクかもしれません。
あの激急登をガスと小雨の中登ったhottenさんを想ったら涙が出てきました
ワタシでも、体調がよければ、この周回コース10-12時間ぐらいで行けそうですから、hottenさんならラクショーでショー。

最初老平からは駐車場左手のちょいと急な尾根を直登するつもりでしたが、hottenさんから硯の里経由の話を聞いて、実際に現場をみて、確かにこちらのほうがよさそうだと変更しました。こちらで正解でしたね。

山頂からの絶景はhottenさんの分までしっかり目に焼き付けてきましたよ、キリッ

大黒尾根もいいですね。大武刀尾根とかも。廃道が好きそうなhottenさんにはたまらないんじゃないですか?ワタシもですけど
次はランカンー大黒でぜひ素晴らしい景色を楽しんできてくださいね。
2015/10/8 15:51
笊ヶ岳って
kanosukeさん、お疲れ様でした!

笊ヶ岳

私の南アで行きたい山ランキングで、
いつも首位争いをしている山です。

行くなら、山頂一泊でと思ってましたが、
ちょっとお腹が気になるkanosukeさんで1日半なら、
腹筋バキバキの私では、日帰りラクショーですかね〜

でもこの山は山頂で泊まりたいんですよね〜
あ〜悩ましい・・・

ところでどうでした?
何処かで見た記憶がある新兵器・・・
よく寝れました?
2015/10/8 8:00
Re: 笊ヶ岳って
いかにもronさんが好きそうですよね、笊ヶ岳。

笊は去年行くつもりが行けなかったのでどうしても今年は行きたかったんですよ。
1日半の行程だと時間に余裕はできるけど装備が重くなるのでお腹が気になる身としてはどっちがいいかけっこう迷いましたよ。

腹筋の溝で酒が飲めそうなronさんなら鼻歌まじりで日帰りできそうですが、笊山頂で泊ったら最高でしょうね。
でもそれだとronさんには物足りないでしょうから転付峠からか、山伏からのルートで行けばいいんじゃないですか

そうそう、ronさんから教えていただいた新兵器は威力抜群。
これはすばらしいギアです。設営もラクだし。
ツエルトと変わらぬ軽量コンパクトでツエルトを凌ぐ快適性と利便性。
この日は結露もせずぐっすり眠れましたよ
気になるのは雨の日の居住性ですが、ronさんテストしてくれません?
2015/10/8 16:06
おぉー
kanosukeさん、こんにちは。

暫く山に行かれていないと思っていたら、いきなり笊でしたか
キツイとウワサの笊ヶ岳。私も行ってみたい山ですが、相変わらずのMですね
いや、流石です!

ランカン尾根もずっと気になっているのですが、それより気になったのがお腹。
ヤバい、何だか近づいている気がする・・・

私も鍛え直して、レコを参考に、いつか行ってみたいと思います。
お疲れさまでした
2015/10/8 12:43
Re: おぉー
しばらくぶりの山で笊というのは、MというよりA(アホ)ですね。

笊はまさにドMの山、cさんにはうってつけですよ〜
鍛えないまますぐにでも行ってらっさいな
cさんの脚力なら多少の運動不足でも日帰りは余裕でしょう。
急登好きのcさんにはたまらないんじゃないかな〜。

お腹が近づいている?
いえいえ、安心してください、もう超えてますから
なんてことはないでしょうけど、今度その辺のところを確認がてら多摩センで久しぶりにどうですか?
2015/10/8 16:27
C 何とかが 多いからねぇ
Mのkanosukeさん こんばんわ
何時もクライミングばかりでCの何とか が 多いので Mのkanosukeさんには
足も相当 負荷が 掛かったんじゃ
好きだよね M
でも 笊の 頂上は360度の展望で 素晴らしい
ココラ辺で 酒も 笊に成っちゃいますか
羨ましい 展望
2015/10/8 19:40
Re: C 何とかが 多いからねぇ
スーパーどMのsoarさん、コメントありがとうございます!

Cなんとか?あー、最近はclimber(エセ)のkanosuke でやっております
クライミングジムばかりで全然足を鍛えてませんでしたので、今回はボロボロでしたね〜
まだ足が痛いのですよ
本職は山ノボラーなのでこれからは心を入れ替えてちゃんと脚力も鍛えたいなと

笊山頂でテン泊してザルのように酒を飲めたらどんなに素晴らしいことか!
しかし大量の酒を誰に歩荷してもらおうかな...チラ

そういえば、記録を漁っていたら、老平→笊→転付峠を日帰りで走破してるどMなトレラン軍団がいましたが、soarさんもどうですか?
2015/10/9 0:05
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