中川川水系 手沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 3.7km
- 登り
- 468m
- 下り
- 451m
天候 | 曇り時々小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・詰めれば7-8台駐車可 ・トイレ、登山届は西丹沢自然教室で |
コース状況/ 危険箇所等 |
■丹沢限定沢登り記録集(All by kamog) http://mt-farm.info/tanzawakiroku.html ■中川川水系 手沢(てざわ) 用木沢出合から白石峠方面へ徒歩3分ほどで右から出合う。 橋名に手沢橋とあるので間違うことはない。 前半は3つの堰堤越えと小滝のみの平凡な渓相だが、Co870m二俣から 支流である左俣に入ると25m大滝と2段10滝、3段12mCS滝など 一転してこの山域らしい核心滝が続く。 対して本流の右俣は下流部と同じような小滝が点在する平凡な渓相だ。 いずれも詰めは急な涸棚とザレになるので適当な弱点から尾根に上がる。 遡行グレード:右俣1級 左俣2級下〜2級 〕冖畋出合から白石峠方面に林道ゲートの右脇を越え少し歩けば手沢橋。 橋を渡った先から入渓すれば、1番目の堰堤。堰堤の穴から常時ひょんぐりして いるかわいい噴水が橋からも見て取れる。 左脇から木を立てかけて乗越す。 2番目の堰堤は左隅に古く細い手摺りで越えていく。 そろそろ老朽化しているので要注意。 トイ状L15mナメに続き小滝群(1.5+2+2条1.5m)と3番目の堰堤。 3番目堰堤は手摺りなどもないので、小滝群途中から左の倒木混じりのザレから 巻いて越えていく。 沢が北向きから東向きに変わるCo675m辺りの左岸は幕3〜4張くらいの なかなかナイスなBP適地かも。 沢が東から再び北に向きを変える辺りはL20mナメと2段2条4m滝。 右から容易に巻ける。 Co780mで3条3m滝。両側どちらも登れる。左側カンテからスラブも右隅も RCCグレードで卦蘢度。 少しでCo790m二俣状で、東北東から入る右沢は涸沢。本流の左に進む。 B瑤北北東に伸びると3m小滝(流芯左掘檗法▲淵瓠2段3×6m小滝 (流芯供棔法2条に分かれて流れるL10mナメ。 少し離れて1.5m岩小滝、2m小滝(右〜左掘檗砲魃曚┐譴Co870m二俣。 水量比は1:3で右のゴーロ帯(ゴロタ)が本流だが、今日は2段4m小滝で 出合う水流の細い左俣に入る。 ず庫鵑魯肇ぞナメが続き、その先900mでいかにもこの山域らしい2段25m滝に 行く手を遮られる。 それほどのヌメリではないが、プロテックションとなりそうなブッシュもなく 砂岩質なのでハーケン類などフィックスドプロテクションは厳しいであろう。 30mほど戻り左岸側のザレを木の根と木頼りに、先ほど分けた右俣との界尾根まで 上がり、小さなコル状の少し先から大滝上流側に向かうよう、山腹のザレをトラ バースして、落ち口に向かう小尾根を少し下って、再び上流側にトラバースして 高巻いた。 キックステップを切りながらで決して容易な高巻きではないが、実はこの周辺の 沢はもっと難しいものが多く、それらと比べれば楽な方と言える。 もちろんルートファインディング力は必要。 ヂ海韻2段10m滝。下段はスラブ状で上段は立っている。 登るならば流芯左側のやや乾いた方であろう。だが下段のスラブのテイクオフで 苦労する。 ちなみに右側も甘いホールドがあるが、落ち口から上はトイ状スローパーなので 難しい。 他は左側の苔状凹角が一見すると階段状だが、外傾しており一部脆いし、上は スラブになるので悪い。 さらに左側からスラブを右上するように巻くこともできるが、途中プロテクション はグラグラの細い木の根くらいで、スラブの上に土砂が乗っている程度、おまけに 落ち口から沢に下りる箇所もグズグズだし、失敗すれば命取りなので要慎重。 途中浅いクラックにリムーバブルプロテクション(ナッツ)を取ったが、簡単に 外れてしまった。 Co950mは変形三俣状。左から南西向き、西向き、北北西向きといったところ。 左沢は涸れており、右沢には3段12mで最上段落ち口はCSが架かっている。 下段は右から、中段はスタンス細かい。上段CSは今回見なかったが、左壁が スラブ状なのでカムなどのA0、A1になるかもしれない。 時間も押してきたし天気も悪いので、今回は右沢と中俣の界尾根を上がって 手沢右岸尾根1050m小ピークに出て遡行終了した。 Ъ蠡右岸尾根は以前下ったときは、テープなど余計なコースサインが皆無の 素晴らしい尾根であったが、必要以上に紫のビニールテープが張られてしまい 非常に残念だった。 もちろん森林等作業用なら仕方のないことではありますが。 この尾根で迷いやすい箇所は、最上部の東海自然歩道上1515mから手沢右岸尾根 に取り付くところ、1450mあたりで南南西尾根でなく南南東尾根に入りやすい ところ、そして910mで比較的明確な真っ直ぐ続く南南西尾根に進まず、南東の 一見すると尾根らしくない方向に進むところか。 また尾根末端はかなり急になる。最後は手沢橋の東側に下りられるが、読図力と バランスの疎い方は入るべからず、といったところです。 (辛口で申し訳ありませんが) |
写真
感想
悪天予報でしたがほとんど小雨は気にならず、
しっとりと濡れた緑や色づき始めた紅葉も手伝って
思ったより快適な沢登りができました。
地形図の等高線(コンタ、Co)をよく観察すればある程度の落差の滝の位置が
事前に確認できること、よぉくわかったかと思います。
ebiちゃんお疲れ様でした。
kamog先生、有意義な講習をどうもありがとうございました。リクエストにお応えいただいたメニューで非常に勉強になりました。あとは実践あるのみ!←毎回これ^^;
備忘録(一応、編集完):
●沢で懸垂下降時の注意点
・必要なロープの長さ。大抵は見た目よりも実際のほうが距離がある。見た目10mでも実際はもっと距離があり、30mでは不足する場合がある。携行するロープ長はよく考えること。
・支点にする木の選択(葉が茂っていて生きている。幹が太く叩いてみて硬く空洞でない。根が岩場に張っていて浮いていたりするのはNG。)
・支点にする木の位置。例えば棚の数メートル奥に、より頑丈な木があったとき、支点としてより強固である利点と、ロープ回収時に棚でひっかかりやすい弱点があり、総合的な判断が必要。
・ロープは支点とする木の根元でターンさせる。
・スムースなロープ回収のために。回収に失敗(ロープが引けなくなる)ことが多い。トップ下降後、毎回ロープを左右に引き、引っかかりがないことを確認する。支点周辺の小枝など回収時に巻き込みやすいものはあらかじめ取り除いておく。
・ロープ末端処理。2本各々にエイトノットしたとき。下降終点でロープの余りに十分な長さがあるときは、トップ下降後にエイトノット解除しておくと、回収時に結び目解除忘れを防止できる。一方、余りが少ないとき、エイトカン使用者がいるときは解除しない。
・ロープを投げるときの巻き方。消防ホース巻き(?)←コイル状に、ねじれがない状態で巻く。
・まずセルフを取る。下降支点とは別に取るほうがよい。確保器をセットして利きを確認しブレーキハンド準備完了後、セルフ解除して下降開始。
・下降トップで登りかえしの可能性があるときはバックアップ付でセット。マッシャー⇔環ビナ⇔ビレイループでバックアップ、確保器はPASの1コマ目でセットすると確保器とフリクションノットの位置に差を付けられる(他にも様々な方法有り)。ビレイループへの固定は、PASの下側にマッシャーの環ビナをセットする。ブレーキハンドでロープを送りながらマッシャーの位置をずらす(マッシャー自体を握らないこと)。
●沢で高巻き
・右岸と左岸で、通過しやすいほうを選択することが多い。これ以外の選択の考え方として、沢に戻れなかったとき、巻いた尾根から出発地に戻れるかどうか。(尾根が出発地まで続いていないとき、沢を下降できるか。そうでないとき稜線まで上がって、登山道や他の支尾根で出発地へ戻れるか。など)
・脆い土斜面の通過は雪山と同様。しっかりキックステップすること。身体は鉛直を保つ(斜面側に傾かないように)。
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