飛騨金山を散策する [三棟山、両面宿儺、筋骨巡り]

2024年11月19日(火) [日帰り]

• GPS: 05:04
• 距離: 12.2km
• 登り: 485m
• 下り: 484m

コースタイム

日帰り

• 山行: 4:49
• 休憩: 0:15
• 合計: 5:04

距離 12.2km 登り 485m 下り 484m

9:07 飛騨金山駅
9:37 三棟山登り口
10:27 三棟山
10:31 10:32 三棟山展望台
10:35 三峯山
11:07 11:09 三棟山登り口
11:22 11:34 下原八幡神社
14:11 飛騨金山駅

天候

快晴

アクセス

利用交通機関：

電車

《行き》
7:43 名古屋 発
↓ JR特急「ひだ」1号
↓ 乗車券 1980円 自由席特急券 1200円
9:04 飛騨金山 着

《帰り》
14:42 飛騨金山 発
↓JR特急「ひだ」12号
↓ 乗車券 1980円 自由席特急券 1200円
16:09 名古屋 着

その他周辺情報

***三棟山(みつむねやま)***
標高629.9m
山頂には三山大権現が祀られる。
金山の町を見下ろす展望台がある。

***両面宿儺***
仁徳天皇の時代の飛騨に現れたとされる異形の人物、もしくは鬼神である。
頭の前後にふたつの顔を持ち、手足も四本づつ生えた奇怪な姿。
日本書紀では朝廷に討たれる凶賊。
一方飛騨街道沿いの伝承では、飛騨の英雄として語られる。

***筋骨巡り***
筋骨とは、飛騨地方の呼び名で細い路地が迷路のように絡まっている公道のこと。
筋(すじ)や骨(ほね)のように絡み合う人体に例えています。

写真

11/19 7:33

【特急に乗って】
ここは名古屋駅。
これから特急「ひだ」に乗り、飛騨金山へ向かいます。

11/19 9:08

【飛騨金山駅】
飛騨金山に到着。
本日は快晴。絶好のハイキング日和。
駅は観光案内所にもなっていて、無料の観光パンフレットも置いてあります。

11/19 9:24

【高山線】
三棟山の登り口まで舗装路をテクテク。
横には高山線と飛騨川の流れ。

11/19 9:25

【馬頭観音】
道端にはお地蔵さんや馬頭観音が。
旅の安全を願ってください。

11/19 9:39

【三棟山登り口】
登山口に到着しました。
登り口には中津原配水池があり、そこのフェンスには簡単な登山案内の図があります。

11/19 9:43

【石垣が続く】
登りはじめ、周囲に石垣が。
今は杉の植林になっているけど、昔は水田だったのかな？

11/19 9:53

【石仏】
途中には石仏もいらっしゃいます。
いつの時代の物かな？
苔生し具合がいい感じ。

11/19 10:50

【丸太橋】
小さな沢に架かる丸太橋。
足が滑らないように金網が巻いてあります。
これいいです！
全国の木道に採用して欲しい。

11/19 10:04

【分かれ道】
沢の源頭部に近づき、道も緩やかになったところで分かれ道が現れた。
「佐見」と書かれたあっちの道、ちょっと探検したくなります。

11/19 10:20

【三棟山山頂】
三棟山の山頂に到着。
「三山大権現」と書かれた石碑と祠があります。
ここは木立に囲まれ、眺めはありません。

11/19 10:36

【秋の木漏れ日】
鮮やかとは言い難いですが、黄色く黄葉した葉が太陽に照らされてキラキラ。

11/19 10:27

【展望台】
山頂から少し離れたところに展望台があります。
お立ち台の様な小さなデッキには「下原小学校 てんぼうだい」と彫られています。
周囲には「下原小学校　記念植樹」の立札もあります。

11/19 10:23

【山頂からの眺め】
山頂からは、見渡す限り、山山々。

11/19 10:23

【御嶽山】
おお、あれは御嶽山だ。

11/19 10:25

【伊吹山】
あの、きれいな三角頭は伊吹山かな？

11/19 10:26

【白山】
遥か霞んで見える山は・・・
白山だね？

11/19 10:24

【町を見下ろす】
遠くは山しか見えませんが、すぐ下には飛騨金山の町が見えます。
ちょうど、列車が飛騨金山駅に到着するのが見えました。

11/19 10:26

【飛騨金山の町】
山頂から飛騨金山の町が望める三棟山。
「わが町の山」という感じで、なんだかほっこりする山でした。

11/19 11:24

【三棟山を振り返る】
下山して、麓（下原八幡神社付近）から、三棟山を振り返ります。
パッとしない山容かもしれませんが、一度登れば、味わい深い山だとしみじみ・・・

11/19 11:25

【下原八幡神社】
下原八幡神社にやってきました。
『ここには「両面宿儺」に関する伝説があります。
仁徳天皇の時代、この地には大和朝廷に従わない、2つの顔と4本の手を持つ「両面宿儺」という怪物がいた。
これを討伐する為、朝廷は「難波根子武振熊」を派遣し、これを打ち取った。
武振熊は所々で応仁天皇の斎場を設け、勝利を祈願した。』
八幡社の祭神は「応仁天皇」
ここは武振熊が設けた斎場の一つです。

11/19 11:33

【根子岩】
武振熊はこの大岩に斎場を設け、戦勝を祈願したそうです。

11/19 11:38

【境内に線路あり】
八幡神社の境内には、高山線の線路が貫いています。
そして、この踏切には遮断機はありません。

11/19 11:44

【中橋より】
橋を渡り、飛騨川（大舟渡ダム）の対岸へ。
飛騨川は太陽に照らされ、キラキラ。
左上に見える山は・・・
はい、三棟山ですね。

11/19 11:52

【加藤素毛記念館】
加藤素毛（かとうそもう）は、江戸幕府の万延元年遣米使節随行員の一人。
ここ金山町下原町の出身。
開館日は、3月から11月の毎月1日、15日。

11/19 11:56

【ダム湖畔より】
ダムの上に見える山は？
答え、三棟山。

11/19 12:03

【大船渡ダム】
ダムと名がついているけど、高さはそんなにない。
堰堤の上は道路になっており、対岸に渡る橋の一つといった感。
まさに生活に根付いた町の風景。
周囲には桜が植えられている。
花の季節はまた絵になりそう。

11/19 12:06

【飛騨川と三棟山】
のどかな風景。

11/19 12:11

【基本水準点】
伊能忠敬が飛騨の起点を定めた測量水準点。

11/19 12:11

【子守地蔵と住吉権現】

11/19 12:13

【両面宿儺像】
円空仏を思わせる両面宿儺の木彫りの像が、岩屋の下に安置されてます。
日本書紀では「まつろわぬもの」異形の敵と書かれてますが、
この飛騨の地では、英雄として語られています。

11/19 12:16

【境橋】
馬瀬川にに架かる境橋。
名前の通り、ここが飛騨と美濃との境界です。

11/19 12:19

【奥飛騨酒造】
うだつのあがる造り酒屋。

11/19 12:45

【筋骨ランチ】
お昼ごはんは「ドライブイン飛山」で「筋骨ランチ」を注文。鶏ちゃん焼きにミニうどんが着ついています。
腹ごしらえを終えたら、金山の町巡りに行きましょう。

11/19 13:16

【切り絵ギャラリー】
飛騨金山の町の風景を切り絵で再現。
白黒表現に、ノスタルジーを感じます。

11/19 13:30

【鎮守山登り口】
青く塗られた鳥居の下には、井戸水を汲む手こぎのポンプ。
もちろん今も使えますよ。

11/19 13:23

【鎮守山観音堂】
朝廷に追われた宿儺は、ここ鎮守山にも一時駐留したそうです。

11/19 13:24

【大悲】
宿儺は鎮守山で、皆が平和で安全な暮らしが出きるよう国家安全、五穀豊穣を祈願し37日間お経を唱えたと言われてます。

11/19 13:27

【町を見守る両面宿儺】
平成7年には、平和を願う両面宿儺の像が、町を見下ろすこの地に建てられました。
眼下に見える小学校のグランドでは、小学生たちが元気に遊び回ってました。

11/19 13:34

【銭湯跡】
筋骨のひとつを抜けると昭和63年まで営業していた銭湯跡が現れます。

11/19 13:35

【脱衣所】
中は無人ですが、自由に見学する事が出来ます。
ただし男湯のみ。

11/19 13:36

【浴室】
湯船の底には明治に作られた「本業タイル」が使われてます。

11/19 13:39

【筋骨を巡る�　�
また筋骨に潜ります。
路地裏と言うには狭く、
立体的。

11/19 13:40

【筋骨を巡る�◆�
建物の下をくぐるように筋骨が続きます。

11/19 13:40

【清水�　�
町のあちこちに地下からわき出る清水があります。

11/19 13:41

【筋骨を巡る��】
下から覗く、なのとも言えないごちゃごちゃ感。
「ハウルの動く城」とも称されてるようです。

11/19 13:44

【通に出た】
普通の路地に出ました。
異世界から戻ってきました安心感。

11/19 13:46

【清水楼】
明治初期に建てられた通し柱のない木造三階建てのお城造りの建物。

11/19 13:47

【東清水】
こちらの清水は四つに区切られ、
一番上の水は飲むことも出きるそうです。

11/19 13:58

【境橋の袂より】
境橋まで戻り、急な階段(最恐の階段と呼ばれる？)を下り、馬瀬
川におります。

11/19 14:05

【金山橋から】
金山橋を渡り、駅へ戻ります。
今日は一日天気も穏やか、楽しい散策ができました。

撮影機器：

TG-870 OLYMPUS CORPORATION

A201SH SHARP

感想

yukicchi7

飛騨街道 金山宿を散策してきました。

JR飛騨金山駅を下り最初に向かった先は「三棟山」
標高630mのどこにでもありそうな低山ですが、山頂には三山大権現が祀られ、展望台からは金山宿の町並みを見下ろすことが出来ます。
道もよく整備され歩きやすく、地元の小学生も上っているのか、展望台には小学校の名が刻まれてます。
上りきって展望台から町を見下ろせば、ほっこり気分になれますね。

下山してからは、両面宿儺の伝承と金山宿の筋骨を巡ります。

両面宿儺とは、仁徳天皇の時代にこの地方に実在(？)した人物で、日本書紀では頭の両面にふたつの顔を持ち、手足も四本づつ生えた異形の人物として描かれてます。
四本の手で弓矢を自在に使い分け、すばやく、力の強い人物で飛騨の住民を苦しめていました。
朝廷には宿儺を討伐する為、難波根子武振熊を派遣しこれを打ち取りました。
一方、飛騨や美濃の伝説に登場する宿儺は、寺院を作ったり龍を退治した英雄として語られてます。(仏教の伝来はもっと後の時代だと思うけど)
中央と地方、ふたつの視点があって面白いお話です。

最後に筋骨巡り。
筋骨とは飛騨地方の呼び名で細い路地が迷路のように絡まっている公道のこと。
実際歩いてみると想像以上に細く立体的。
もう異世界に迷い込んだかの様。
地図なしでは歩けません。
町の各所に昭和時代の建物も残り、それをみながら歩くのも楽しい。
ガイドさんもいるので、頼んでみるのもいいですよ。