鍋割山・塔ノ岳(寄BS〜ヤビツ峠BS)
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- GPS
- --:--
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,713m
- 下り
- 1,231m
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
西高東低の気圧配置となり前夜に木枯し一号が観測され、山行には絶好の日和。
今まで足を踏み入れることのなかった丹沢を初めて訪問した。神奈川県に土地勘がないというのがその最大の要因で、小田急線では平塚競技場へのバスに乗るために伊勢原まで行ったのが最も西で、その先は未知の領域である。
小田急線沿線は開発が進んでおり、本厚木を過ぎてようやく田園風景が見られるようになる。車窓から北に丹沢山塊が見える。空は澄み切っている。
丹沢に入るにはいくつかのルートが考えられたが、まずは入門として塔ノ岳に登ること、そして登路はある程度混雑を避けられそうな寄からの道をとって鍋割山にも登ることとした。
寄のバス停から、茶畑の中の舗装路を登っていくと、その奥から登山道が続いている。鹿よけのゲートを抜けると植林の中の薄暗い道となる。林道を越えて急斜面を登り切ると広葉樹の中の櫟山で、東側の展望が開ける。栗ノ木洞までは再び植林の中の道で、山と高原地図のコースタイムよりも時間がかかる印象である。
後沢乗越までは道を間違えたかとすら思うほどの急坂を下る。大倉方面からの道を合わせると、俄かに人が多くなる。ここからは登りがいのある急坂を、山頂へ向かう高揚感の中を歩いていく。次第に左右の展望が開けてきて、小ピークのすぐ先が山小屋が立つ鍋割山頂である。
せっかくなので鍋焼きうどんを注文。カウンターの伝票に名前と数量を書いて小屋の中で出来上がりを待つシステムである。うどんの中にはかぼちゃの天ぷらや椎茸、半熟卵などが入っている。膝の上にトレーを乗せてなので、少々食べにくいが、開放感あふれる山頂で、達成感の中で食べるうどんは美味である。
山頂からは南側の眺めがよい。山頂から海が見えるというのは新鮮な感覚。伊豆大島がぽっかりと浮かぶ。こんなに眼下に小さく見えるものなのか。伊豆半島や房総半島も望まれる。富士山は僅かに雪化粧。愛鷹山も貫禄がある。
このまま山頂で寝転んで下山するようなプランでも悪くないと思いつつ、予定どおり塔ノ岳へ向かう。植生保護のための木道がところどころに整備されている。アップダウンは緩やかで南北の展望がよい気持ちのよい道である。金冷しで大倉からの道を合わせると塔ノ岳までは一投足。山頂には多くの人々が休んでいるが、広い山頂なので、休息場所には事欠かない。横浜や都心のビル群も見渡せる。伊豆大島は先ほどよりもだいぶ霞んできた。
表尾根の下山路はいくつものピークを越えていく。ガレ場や切れたった谷、鎖のある岩場など変化に富んだ道で、小休止をとるポイントは多いとはいえ、ここを登ってくるのはかなり体力を使いそうだ。木ノ又大日に立つ素泊まり小屋の木ノ又小屋はこじんまりとした一軒家のような素朴な雰囲気がよい。
三ノ塔で最後の大展望を楽しんだ後、小ピークの二ノ塔を経ると樹林の中の急な下りとなる。三ノ塔それ自身、通常であれば登山の目的となり得るような山だが、塔ノ岳の前座にしかなれない運命の山。山麓から余裕のある登山者に登山道の補修資材(1.2kgほどの石)を二ノ塔まで持ってきてもらうというシステムがあるらしい。多くの人が登る登山道を維持していくのは大変なこと。整備されて歩きやすい丹沢の道は様々な努力があってこそなのだろう。
護摩屋敷の水への分岐からは林道を歩く。バイクや自転車が多く通る道を2kmほど歩くとヤビツ峠のバス停に着く。大山からの下山者が多い。日差しが届かない場所で、着込まないと肌寒い。ここから1時間近くバスに揺られて秦野駅に着く。
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