甲斐駒ヶ岳
- GPS
- 33:43
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 2,493m
- 下り
- 2,487m
コースタイム
- 山行
- 4:59
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 5:31
天候 | ◆10/31(土) 晴れ ◆11/1(日) 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
3:00 自宅発 中央道・須玉IC経由 5:30 白州観光尾白キャンプ場(北杜市白州町白須8886) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆黒戸尾根 登山口から神社を経由して吊橋を渡り登山道が始まります。 樹林帯を進み、クマザサ地帯を抜けると、少しずつ勾配が急になり出し樹林から抜け出すと刃渡りに至ります。 刃渡りは長さ約10mにわたって露岩の痩せた尾根道で南面が切れ落ちています。 その後、クサリやハシゴが多数現れます。 黒戸山の巻き道で緩やかになり、五合目小屋跡を過ぎると再びクサリ・ハシゴが現れます。 七丈小屋を過ぎたあたりから路面は砂礫に変わります。 東南にかけて展望が開けた御来迎場を経て、巨岩が増え出し甲斐駒ケ岳山頂に至ります。 |
その他周辺情報 | ◆立ち寄り湯 尾白の湯 < http://www.verga.jp/?page_id=39 > ”露天風呂から八ヶ岳の雄姿が最高” @白州・尾白の森名水公園べるが 〒408-0315 山梨県北杜市白州町白須8056 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
◆登ったヤマを眺めに
甲斐駒ヶ岳は2013年7月に黒戸尾根から、2014年5月に北沢峠から、合わせて2回登頂しています。
その時から比べると山行回数も増え、それに伴って登ったヤマも増えました。
自分のレコを見るとその中心地点にあるのが甲斐駒に思えてきます。
甲斐駒山頂からの景色は、季節の変化を除けば、昨年、一昨年と変わりはないかもしれません。
ただ、それを見たときの感じ方は違うんだろうな。。。
そんな思い出に浸るヤマ歩きをしてみることに。
間もなく厳しい雪の季節を迎える甲斐駒。
その前に3度目の登頂計画を立てました。
目指すはこの一座のみ。
1泊2日にすると十分すぎる余裕があるので、その分、山頂からの眺めに時間を当てることにしました。
◆黒戸尾根
甲斐駒に登るには黒戸尾根が一番、と勝手に思っています。
標高差は2200mある急登。
「何が一番だ」と異を唱える方が多いかもしれません。
甲斐駒は、水資源が豊かな山域なので高度を上げてもなかなか展望が利かない森のヤマです。
笹原に延びる登山道、ダケカンバやシラビソの森、倒木に密生するコケ・・・
目に優しい緑豊かな尾根道が長く続き、ところにより険しい、そんな登山道です。
修験道がそのまま登山道になった黒戸尾根には、刃渡りや屏風岩を始めとする難所が点在しています。
今は安全に通行できるように非常によく整備されているので、余程のことがない限り危険はありません。
古の痕跡を残すのは点在する祠や石碑、納められた剣が随所に見られることです。
修験者は、何を想い、何を求め、そして何を得たのか。。。
修行として登っていたころの装備や食料事情、道の整備状況を考えると三大急登といえども弱音は吐けません。
甲斐駒の最も特徴的である森を愛で、最も困難な登山道に胸を借りるつもりで二度目の黒戸尾根挑戦を果たしました。
◆のんびり山行
今回の目的は甲斐駒からの眺望をたっぷり楽しむことにあります。
登下山には十分時間を確保してあるので、時間を気にする必要はありません。
その意識が強すぎたのか、腕時計を忘れ、時刻や標高がわからない始末。
それでも11時前に七丈小屋に到着し、11時半にはテントの設営も終わりました。
山頂を目指そうと思えば行って戻ることもできますが、あえてテン場でのんびりすることにしました。
テン場から鳳凰三山や富士山が望めます。
ぼぉ〜っと眺め、コーヒーを飲み、おやつを食べて、本を読み、うとうと・・・
翌日も出発は6時過ぎ。
全部で7張あったテントは一つ減り、残るテントはどれもひっそり静まりかえっています。
遅出でも慌てず、ゆっくり山頂を目指しました。
◆時間を忘れて
甲斐駒山頂からの展望は期待を裏切らない見事な景色でした。
人が少なく静かなので、じっくり眺めを楽しめました。
富士山
なんとなく敬遠していましたが、今年9月、ピークへ
鳳凰三山
今年GW、wildwindさん、rgz91さんらと残雪の早川尾根から
アプローチ
北岳・間ノ岳・塩見岳
昨年夏、素晴らしい出会いの中、光岳から縦走
木曽駒ヶ岳・空木岳
今年6月、残雪の木曽駒テン泊と宝剣を経て空木へ
北アルプス
槍から白馬へ・・・感動のドラマが連続した今年夏の最大イベント
八ヶ岳
ちょうど2年前、北横岳から天狗・硫黄・赤・権現を経て小淵沢へ
奥秩父
今年も何度か足を運び、そして来週も。
東西南北どこを見ても楽しい思い出がよみがえり、「また行きたいな」というヤマばかり。
地図を見なくても登ったヤマは大体わかるようになっていました。
2時間はあっという間に過ぎてしまいました。
出発しようとザックを背負ってもなかなか登山道に足が向きません。
「もう一度」、「もう一回見てから」と山頂の祠を何度か回り、予定をオーバー。
でも、焦ることなく、何度も甲斐駒を振り返りながら麓に向かって下りて行きました。
◆暦
甲府(山梨県)
2015年10月31日(土)
日の出 6:06
日南中時 11:29
日の入り 16:52
月の出 20:21
月南中時 2:33
月の入り 9:42
正午月齢 18.1
こんにちは。
黒戸尾根、私も大好きです。七丈小屋の親父の偏屈さも含めて(笑)。
駒ヶ岳神社にお参りし、鬱蒼とした樹林の中のハシゴや鎖をやり過ごし、
大量の石仏や塔に囲まれながら次第に岩ゴツゴツのアルパインな感じになって
最後にまた駒ヶ岳神社にお参りして締める、あの感じが好きです。
年に1度は行きたくなる尾根ですね。
そういえば、この夏、中腹でリアル修験者さん(装束に身を固め、肩から法螺貝提げてました)とすれ違いました。
やはり今でも信仰の山なんですね〜。
コメントいただきありがとうございます。
namifujiさんもお好きですね♪
黒戸尾根は本当に変化に富んでいますね。
信仰登山のヤマはいくつかあれど、黒戸尾根は厳かな気持ちになります。
心してかからないと跳ね返されそうな、不思議な感覚が湧いてきます。
ワタシも登山開始と終わりにはしっかり参拝しました。
七丈小屋のオヤジさんは・・・ちょっと近寄りがたい感じがしますね。
しかし、決して悪い人には見えません。。。と思いたいのです。
本当は黒戸尾根や甲斐駒の魅力を聞かせていただきたいと思っていますが、中々手ごわそうです(*´ω`*)
LArcさん、こんにちは。
「甲斐駒」としか仰らず、仙丈が出てこなかったので、北沢峠からではないのかなぁと思っていたところでした。
不肖の弟子はまだ未踏のルートなのですが、来シーズンこそはテントを担いで、多くの修験者が歩いた道を体感してみたいと思います。
そんな私は、甲斐駒にはまだ一度しか行ったことがないのですが、登った山が増えると、目に映る景色の価値もどんどん変わっていくのでしょうね。
このレコを読んで、私もそんな山登りを続けていきたいと改めて思いました。
コメントありがとうございます。
黒戸尾根は初回より、今回の方が短く感じました。
三大急登などと言われますが、登り一辺倒というわけではなく、ハシゴや鎖もイベントと思えば楽しいルートです。
「景色の価値」といわれると、今回の景色はワタシにとって価値がありました。
未踏のヤマを眺めて「行ってみたいな」という憧れや夢も広がりがあって価値はあります。
でも、登ったヤマは、「『また』行ってみたいな」に加えて、その時の情景や出会った方の笑顔、交わした言葉がよみがえります。
その意味で価値は上がったのは間違いなさそうです。
今回は2時間でも足りないくらいでした。
次に行ったときはまた違った価値があるんでしょうね。
1泊2日では十分に余裕がありすぎる、
というのが今のLArcさんですね!
ちなみに私も黒戸尾根こそが甲斐駒の表参道だと思っています
(=山岳信仰の端くれ信者として。。。)
今ではトレランの人まで行き交う場所になってしまったようですが、
時代遅れでも私は黒戸尾根のクラシックさ(聖地的というか!?)を
大切にしたいです。
そして今回はたくさんの思い出に囲まれた甲斐駒を
存分に満喫されたようですね!!
様々な山を歩かれたLArcさんならではの楽しみ方でしょう
いつもコメントありがとうございます。
wwさんも「黒戸尾根派」と聞くと心強いです。
北沢峠からスタートした方が距離が短くて標高差が小さいので効率的なんですけど。。。
長くて急登の黒戸尾根がイイだなんて、時代遅れですね。
その黒戸尾根、余裕・・・ではなく体力的には削られました。
ただ、早出したこともあり時間的には慌てることなく山行できました。
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