剱岳・立山
- GPS
- 46:58
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 2,063m
- 下り
- 2,054m
コースタイム
室堂9:30-10:15雷鳥沢10:15-10:45新室堂乗越10:50-12:05別山乗越12:20-13:10剱沢小屋13:10-13:30剣山荘
29日
剣山荘4:10-4:35一服剱4:35:-5:15前剱5:30-6:35剱岳7:05-7:40前剱7:45-8:29一服剱8:35-8:46剣山荘9:35-10:51別山乗越11:10-11:38別山11:40-11:46北峰11:52-11:57別山12:05-13:30富士折立13:35-13:54大汝山14:00-14:25雄山(立山)14:45-15:10一ノ越15:40-16:20室堂16:23-16:30みくりが池温泉
30日
みくりが池温泉8:15-8:28室堂
天候 | 28日 くもり 29日 快晴 30日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
基本的には剣山荘以降クサリ場等もあり気が抜けないところが多いですが、ある程度の山の経験があり、気を引き締め慎重に通過すればそれほど危険と思われるところはなかったように思います。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
〈有名な「カニのタテバイ」はやはり高度感があり少々恐怖感も感じました。〉
〈しかし、こちらのほうが恐怖感がとあちこちに紹介されていた「カニのヨコバイ」は意外にすんなり通過してしまいました。〉
意を決して望んだ「剱岳」
登頂日は、快晴に恵まれ最高の景色を拝み、最高の山行となりました。
今回は、当初、立山雄山を一ノ越から登り、雄山、大汝山、富士ノ折立、真砂岳、別山を経て、別山乗越、剣沢小屋、剣山荘という行程を予定していましたが、剱岳が午前中からガスの中、立山あたりもガスがかかりつつあり、一番の目的、別山からの剱岳を望むことができそうにないのと、翌日の剱岳登頂に備え、少しでも体力を温存しておこうという思いから、予定を変更。
雷鳥沢から新室堂乗越経由で別山乗越、剣沢小屋、剣山荘という行程に。
雷鳥沢は華やかなテントが咲いており、いつかはここでテントを張って過ごしたいと思いながら通過。
新室堂乗越まで登ると、目の前に剱岳が望めるはずが、完全に雲の中。この日は、眺望をあきらめ、ひたすら剱御前小屋を目指して登ります。
必要以上に疲れて剱御前小屋に到着。ここで昼食タイム。
そのうち、剱岳がほんのひと時ですが、ほぼ姿を見せました。
でも、ほんのひと時、あとはまた雲の中となってしまいました。
また、少しでも晴れるのではという望みを持ち、剣沢小屋からの剱岳を見たいという思いから、剣沢小屋方面に降りていきます。しかし、眺望はきかないまま。
雪渓を横切り、この日の目的地、剣山荘に到着。
剣山荘は、とても新しくシャワーも完備されており、この日かいた汗を流すことができ本当に快適に過ごすことができました。
夕方からは、夕立ちし、遠くで雷鳴が聞こえることもありましたが、夜になると天気は回復してきました。
29日
朝、3時半を過ぎると、あたりの人々はゴソゴソと動きだし、もう少し遅い出発にしようと予定していたが、ここで無駄に物騒がしい中を寝ているのも無駄に思え、皆と同じように準備を始めた。
結局、4時10分に出発。
あたりは暗く、星がきれいに輝いている。
ライトを着けて出発するも、先行する人がいるうちはよかったが、それを追い越してしまうとルートがわかりにくい部分があり、慎重に足を進めた。
一服剱に到着。空は明るくなりつつあるが日の出はまだ先。歩を先に進めます。
前剱に到着。ここで日の出が迎えられそうなので、持ってきたおにぎりをほおばりながら、日の出の瞬間を待ちます。
後立山、五竜岳、鹿島槍ヶ岳の間あたりから見事な日の出。感動的な景色を堪能しました。
ここからまた、クサリ場などをこなしながら進んでいきます。
そして、いよいよカニのタテバイが見えてきました。
緊張感が高まります。
そしていよいよ、取りつき。
朝早く、一番近い山小屋から出発したこともあり、渋滞することもなく、逆に誰もいないので手足の置き方に少々悩みながら、何とか上を目指して登って行きました。
登り方がうまくないのか、岩にさされたピンを使う時、どうもぎこちなくなり、「こんなに力技で体を持ち上げるものなのかな」、と思いながら、でもとにかく登り始めたからには、体を持ち上げて登らなければという思いでなんだか高度感で恐怖に思う暇もなく、必死に登ってしまいました。
で、とにかく、カニのタテバイをクリア。
そこから頂上までは、危険なところもなく、あの頂に立ちたいという思いで足を進めました。
頂上に到着。
頂上には10人ほどいましたが、混雑しているというまでではありません。
お決まりの御社をカメラにおさめ、あとは眼下に広がる景色を撮影し、あちこちに置いてあるプレートとともに写真におさまりました。
ここでは、同じ三重県から来ていた2組のパーティーに会い、「こんなところで」とお互いに驚きあい、降りるのがもったいないという思いにひたりました。
しかし、頭の片隅には、これから迎えるカニのヨコバイのことがあり、喜びに浸りきれないところがありました。
30分以上山頂で過ごし、ようやく下山開始。
しばらく進むと、カニのヨコバイが出現。
「最初の一歩が」といろんなところで予習していましたが、ここが最初の一歩かなと思いながらなんとなく進んでいると、ヨコバイの核心部をいつの間にか過ぎており、下りのハシゴに到着。ハシゴもそれほど恐怖感という感じはなく、クリア。
あとは、多少のクサリ場などもありましたが、どんどんと進んでいき、前剱、一服剱と過ぎ、無事、剣山荘に到着。
目の前の剣沢がとても雄大な景色となって広がっていました。
よくよく考えると小屋前からこんなに良い天気で景色を見たのは初めてだったなと気づいたのでした。
ここで、遅い朝食を済ませ、別山乗越にむけ出発。
緊張感を継続して歩いた4時間少しのせいか、足が非常に重く、剱御前小屋までの道のりが非常に遠く感じました。
剱御前小屋前からは、素晴らしい剱岳の雄姿を望むことができ、とにかく別山からの剱岳が見たいという思いで別山へ。
別山からは思い描いていた剱岳が望め、より近くから見れる北峰へ。
迫力ある剱岳を満喫し南峰へ戻りました。
ここから、下山するには時間も早いので、前日断念した立山へ向かうことに。
足取りは非常に重いですが、今後の山行のことも考え、これはトレーニングだと言い聞かせ一歩一歩、歩を進めました。
富士ノ折立へ向かう登りが疲れた足にはきつく、温泉で泊まるために持っていた重い荷物もかなりこたえました。
とにかく、一歩一歩というより半歩半歩足を進め、ようやく富士ノ折立に到着。このころにはガスがかかり始め、山頂が見えません。
先に進み大汝山へ。こちらも山頂を踏みますがガスの中。
先に進み雄山へ。
ここでは、何とか視界もあり、せっかくだからと500円納め、参拝。お神酒をいただき下山します。
観光客が混じる道を一ノ越まで下山し、ここでようやく2日間持ち歩いていた、ラーメンを昼食として食べ、今回の山行の余韻に浸りました。
そこからは、この日の宿「みくりが池温泉」まで先を急ぎ、ようやくこの日の長い行程を終了。
祝杯のビールをあけ、温泉で汗を流し、至福のひと時を過ごしました。
夕食も食べきれないほどたくさんあり、満足できました。
夜には、時のたつのも忘れ、寒い空気の中降ってくるような星空を眺めました。
30日
この日は、室堂バスターミナルに向かい立山へ下山するだけ。
朝一で温泉に入り、日の出前から外に出て、立山から日の登るのを待ち、朝の立山室堂の空気、景色を十分満喫できました。
最後に、みくりが池温泉名物「閻魔様のたまご」をゲットし、みくりが池に映る雄山、浄土山を見ながらバスターミナルへ向かい、10分弱で到着。
立山駅に無事降り立ち、今回の山行終了です。
今回の、剱岳は本当にあこがれの山であり、2年ほど前には、この頂に立てるとは想像もしていないほど、遠い存在でした。
しかし、昨年、剱岳をまじかで見たいということで、立山縦走を実行し、別山から目の前に迫る剱岳を見て、いつかはあの頂にという思いを非常に強め、帰路ついていました。
そして、今年、メインイベントの一つとして剱岳を計画し、体力アップに努め、クライミングジムを経験したりと、多少ではありましたが剱岳に向け過ごしてきました。
その甲斐あってか、今回無事登頂を果たすことができ、本当に感激です。
とても充実した山行でした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する